『Bloodstained: Ritual of the Night』の進捗状況は20~30%! 五十嵐孝司氏作品初の日本人キャラが登場【A 5th of BitSummit】

“A 5th of BitSummit”21日のメインステージには、ArtPlay代表取締役のIGAこと五十嵐孝司氏が登場し、『Bloodstained: Ritual of the Night』のキャラクターを紹介した。講演後のインタビューの模様もお届けする。

●ディレクターの何気ないひとことから生まれた!? 侍“斬月”

 2017年5月20日、21日に京都勧業館 みやこめっせにてインディーゲームの一大祭典“A 5th of BitSummit”が開催。21日のメインステージには、ArtPlay代表取締役のIGAこと五十嵐孝司氏が登場し、“ゴシックホラーに侍?”というテーマで、『Bloodstained: Ritual of the Night』のキャラクターについて語った。なお、“BitSummit”第1回より総合司会を務め、『Bloodstained: Ritual of the Night』のKickstarterキャンペーンをプロデュースしたベン・ジャッド氏が、聞き手と英語通訳を担当した。

▲ベン・ジャッド氏(写真左)と五十嵐孝司氏(同右)。

 『Bloodstained: Ritual of the Night』とは、五十嵐氏が得意とするゴシックホラーをテーマとした、現在開発中の横スクロール2D探索アクションゲーム。舞台は18世紀末のイギリスで、産業革命によって追い込まれた錬金術師たちが悪魔を召喚する事件が発生し、その10年後からゲームがはじまるという。

 この日、五十嵐氏は着物で刀を腰に差し、侍をイメージした姿で登場。ゴシックホラーの『Bloodstained: Ritual of the Night』にどういうわけか登場する、侍の“斬月”を紹介するためだ。まず、五十嵐氏は、腕に何枚も貼られたお札が目につく、斬月のイラストを紹介。10年前に錬金術師が悪魔を召喚した事件で仲間を、そして自身の腕を失い、お札の術で義手を動かしている設定なのだそうだ。そのため、悪魔に関わるものすべてを恨んでいるといい、錬金術師に改造された人間である主人公のミリアムも恨みの対象となっている。

 続いて、斬月というキャラクターの誕生秘話が明かされた。当初は3人のキャラクターしか公開されていなかった『Bloodstained: Ritual of the Night』だが、ユーザーの想像力をかきたてるためにも、もっと増やすことが決まった。そのなかに「問答無用で主人公を敵対視しているキャラクターが欲しい」ということになり、当初、五十嵐さんの頭にはテンプル騎士団が浮かんでいたのだとか。しかし、ディレクターから「そういえば五十嵐さんのタイトルって、日本人出したことないですよね」と指摘されたのをきっかけに、「じゃあ、とりあえず侍にしてみるか」という流れとなった。

 その後、ゲームを作っていくうちに、侍という設定がストーリーを構成するピースとして不思議なほどカチッとハマり、「あのとき、日本人にしろという、別の何かが降りてきてたんじゃないか」と鳥肌が立ったそうだ。

 すでに斬月の音声収録は終わっていて、「声優さんの名前はまだ明かせませんが、めちゃめちゃカッコイイです」と五十嵐さん。「3Dモデルを作るとグルグル回したくなる」と、斬月のモデルの周囲にカメラをまわしてみせた。

 ステージの最後に、ベン氏から「京都で侍の格好をしてキャラクターを公開できたのはよかったですね」と話を振られると、五十嵐氏は「僕は会津出身なんですけど、会津藩は幕末に京都守護職として京都に来てたんです。だから、京都と侍にゆかりがあるんですよ。ここでこういう発表ができてとてもよかったです」というエピソードを紹介し、「でも、その帽子はなんだよ、っていう話ですよね」と、トレードマークのカウボーイハットでオーディエンスを笑わせた。

●進捗状況や開発体制の変更についてインタビュー

 講演後、『Bloodstained: Ritual of the Night』開発の現状を五十嵐氏に直接伺った。まず、進捗状況だが「昨年の“BitSummit”では10%と言っていたと思うんですけど、いまは20~30%くらいですね。ここから加速させていかないといけないなぁ」とのこと。

 つぎに、変更された開発体制についても質問。「いままで手描きでテクスチャーを描いて背景を作るといった手法を取っていたんですけど、それでは物量的に間に合わないと判断し、制作手法を変えることになりました。プロシージャルという、オートで汚しなどが入る仕組みを作ろうということで、そこらへんが得意な開発会社に入ってもらって、表現力を強化しようと」。新たにDICOがメインとなり、モノビットが技術サポートをするという体制となっている。

 また、Wii UからNintendo Switchに変更になった理由も聞いてみた。「『Bloodstained: Ritual of the Night』はUnreal Engineで開発しているんですけど、Wii UはUnreal Engineが使えないので、もともとネックにはなっていたんです。PC版を作ってから各ハードにポーティングをするにあたり、Wii Uの難易度ってすごく高いんですね。さらに、Nintendo Switchが発売されたことによって、今後のWii Uのサポート体制のプライオリティーが下がっていくことも予想されます。もちろん、市場性を考えたときに、2018年に発売を予定しているので、これからはNintendo Switchが来るだろうという話にもなりました。Wii Uでお約束していた方には申し訳なかったです」ということだ。

 今後、いろいろなイベントで公開される予定の『Bloodstained: Ritual of the Night』。「東京ゲームショウももちろん考えているんですけど、もともとKickstarterの企画であることと、僕のファンが北米に多いこととで、今年のE3には何らかの出展をしないといけないと思っています」。それまでに開発がどこまで進むのか、楽しみに待っていたい。