『鉄拳7 FATED RETRIBUTION』プロゲーマー座談会前編 pekos、チクリン、たぬかなが2016年を振り返る!

プロゲーマーのpekos、チクリン、たぬかなが2016年を振り返る!

●pekos、チクリン、たぬかなが2016年を振り返る!

 2016年、人気対戦格闘ゲーム『鉄拳 7 FATED RETRIBUTION』をメインとするプロゲーマーが複数人誕生した。そこで2016年年末特別企画として、『鉄拳7 FATED RETRIBUTION』をメインにプレイするプロゲーマーたちの座談会を2部構成で掲載する。今回は前編として、Rascal Jester所属pekos選手、COOAS所属チクリン選手、CYCROPS OSAKA athlete gaming所属たぬかな選手による座談会の様子をお届け。(聞き手:豊泉三兄弟(次男)、まさかり仁、ゲンヤ)

※座談会後編はこちら

チクリン(写真左)
COOAS所属。長崎県出身。 使用キャラ:仁 公式賞金制大会2016 OSAKA ROUND無差別部門優勝、地獄祭 優勝、ノビ凱旋杯 優勝、ノビ凱旋杯2 優勝、KELOTCUP 優勝。
※チクリン公式WEBサイト

たぬかな(写真中央)
CYCROPS OSAKA athlete gaming所属。徳島県出身。 使用キャラ:シャオユウ 公式賞金制大会2016 OSAKA ROUND女子部門 準優勝。12/11現在、全国のシャオユウ使いの中で最高段位、「武帝」に到達。
※eスポーツコネクト

pekos(写真右)
Rascal Jester所属。千葉県出身。 使用キャラ:キング、豪鬼、ボブ 闘劇’08 優勝、GODSGARDEN#3 優勝、闘劇’10 準優勝、MASTERCUP.5 優勝、地獄祭 準優勝。
※Rascal Jaster

●鉄拳界の現状

──まず、昨今の『鉄拳』対戦シーンの状況を教えてください。『鉄拳7』からゲームセンターでオンライン対戦が可能になりました。その影響はいかがでしょうか?

たぬかな 徳島ではプレイヤーがすごく増えました。前作の『鉄拳TAG2』はあまり人がいなくて、県外に遠征しないと満足に対戦できなかったんですが、『鉄拳7』はいつゲーセンに行っても、自分と同じくらいの強さの人とマッチングできるんです。そのおかげで新しく『鉄拳』を始める人が増えた印象を受けます。あとは昔やっていた人が戻ってきたというのもありますね。『鉄拳TAG2』のころは強い人としか対戦できなかったから、ボコボコにされて怒って帰る、みたいな子もいたんですけど、『鉄拳7』になって戻ってきたら、オンライン対戦のおかげで「初めて拳段位になれた!」と喜んでいたり。

pekos やっぱり地方ほど、人は増えたんじゃないですかね? 東京ももちろんすごく増えたとは思いますけど。

チクリン 長崎も昔はゲーセンにほとんど人が居なかったんです。だからいつも家庭用の『鉄拳TAG2』のオンライン対戦をやっていたんですけど、いまはアーケードに人が増えましたね。

──ゲームセンターでのオンライン対戦が可能になったこともあり、『鉄拳7』はシリーズ最高のインカムを記録したと聞きました。

pekos やっぱり平日でも昼間でも、ゲーセンに行ったら必ず同じくらいのレベルの人と対戦できるというのは本当に大きいですよ。仕事があっても、終電までの少しの時間だけでもやろうと、ゲーセンに行く気持ちになれるんですよね。

──『バーチャファイター』をメインでプレイしていた人たち(以下、VF勢)など、ほかのゲームのプレイヤーも『鉄拳7』に参戦しているようですね。

たぬかな 豪鬼も出ましたしね! ひと言コメントに「2Dから来ました」ということを書いている人がいたんですけど、『鉄拳』の反撃がぜんぜんわかってないんだけど、“差し合い”だけめっちゃうまい、みたいな人もいますね(笑)。

pekos 秋葉原にはVF勢が集まっていますよ。皆さんメチャクチャやる気があって、早い時間から大勢のVF勢が来て、もうなんかデカい水筒とか持ち込んでくるんです(笑)。それでみんなで話し合いながらずっと『鉄拳』をやっているという。凄いですよ。

チクリン うちの地元では“他ゲー勢”(鉄拳以外をメインにしているプレイヤー)というのは目立たないですけど、やっぱり昔やってた人が戻ってきたりするので活性化しましたよね。

●プロゲーマーとしての活動

──ではそんなプレイヤー人口も増えた中で、皆さんはプロとしてどういった活動をされていくのでしょうか?

たぬかな やっぱり私は、もっと女の子たちの輪を拡げていきたいですね。そのためにはどうしたらいいのか考えているんですけど、まずは女の子なりの楽しみかたを覚えてほしいと思っているんです。たとえば、いま大阪で『鉄拳』をやっている子たちを集めた女子会を行っているんですけど、そういったところから入ってもらって、ワイワイやってもらえたらいいのかなって。

──『鉄拳』女子を増やすためのポイントはどこにあると思いますか?

たぬかな 『鉄拳』に興味がある子は、じつはけっこういると思うんです。でも、ゲーセンにひとりでは行きづらかったり、レバー入力に慣れていなくて技が出せなかったりするんです。慣れたらなんとかなる部分ですけど、その慣れるまで続けてもらうのが難しくて。でも、そこで女子会に来てもらってワイワイみんなで楽しんでもらえれば、効果はあると思っています。それに、ゲーセンなり女子会で私に聞いてくれれば、どのキャラクターでも簡単なコンボを教えられると思います。それでコンボができるようになれば、「あっ私でもこんなのできるんだ!」と思ってもらえて、『鉄拳』が楽しくなるはずなんです。そうして、『鉄拳』女子を増やして
いって、そこから先、どうしたら強くなれるかというのもいっしょに考えて協力していきたいです。そして行く行くは、いっしょに大会に出たりして、いろんな楽しみかたを知ってもらえたらいいなと。

──『鉄拳』はほかの格闘ゲームに比べて女性プレイヤーの人口が多く、女性でも強いプレイヤーがたくさんいるイメージがあります。実際にはどうなのでしょうか?

pekos 確かにそうかもしれません。昔、闘劇という全国大会で、その大会の優勝経験のあるチームをマキシさんという女性プレイヤーが3人抜きしたこともあります。ほかのゲームに比べたら女性プレイヤーの強さは圧倒的だと思いますね。

──『鉄拳』女子界の未来が楽しみですね。pekosさん、チクリンさんは、今後どういった活動をされていきたいと思っていますか?

チクリン 僕もたぬかなさんと似ているんですけど、ゲームを触ったことのない人たちにその楽しさを知ってもらいたいと思っています。COOASは長崎県の大村市というところにありまして、地域に根差したプロゲーマーというのを目指していて、ゲームを通じて地域のコミュニティーを活性化するための活動をしています。その一環として、障がい者の方々にゲームを通じてコミュニケーションを取ってもらったり、イベントでゆるキャラと対戦したりということをやっていまして、これからもそういった活動を続けて行くことになると思います。

──いままでにないプロゲーマーの形ですね。

チクリン そうですね。もちろん、大きい大会に出て賞金を取ったり、海外に行ってゲームをプレイしたりということもやっていきたいんですけど、地域密着型の活動にも力を入れていきます。

pekos Rascal Jesterは、『鉄拳』、『league of legends』、『オーバーウォッチ』のプレイヤーが所属するチームなんですが、徐々に動き出そうとしてるところなんです。僕を含めたチームのメンバーでいろいろなことをやっていこうとしてるので、今後の展開にぜひご期待ください。