舞台ならではの生々しさで描かれる『君死ニタマフ事ナカレ』前日譚
『ドラッグ オン ドラグーン』シリーズや『NieR(ニーア)』シリーズなどでディレクターを担当するヨコオタロウ氏原作による舞台『君死ニタマフ事ナカレ 零』が2016年12月21日、新宿村LIVEにて開幕した。演出は、こちらもヨコオ氏原作の舞台『ヨルハ』に続き、松多壱岱氏が担当。音楽はMONACA。
ここでは、初回公演前に行われた、マスコミ・関係者向けのゲネプロ公演の模様を紹介。ネタバレには配慮していますが、気になる方はご注意を。
本舞台は、スクウェア・エニックスの月刊マンガ誌『月刊ビッグガンガン』にて連載中の『君死ニタマフ事ナカレ』(原作:ヨコオタロウ氏、作画:森山大輔氏)の舞台化となるが、物語はコミックスの前日譚が描かれ、マンガを読んでいなくても楽しめる内容となっている。ボタン、ウスキ、ミズカキといった、コミックスにも登場するキャラクターも登場するため、原作のファンの人は、彼らの中学生時代を知ることもできる。
【キャスト】
サクラ 今出舞
ハクジ 大島崚
ボタン 栗生みな
ウスキ 北村悠
クチバ 遠藤瑠香
ミズカキ 黒藤結軌
ハジゾメ 永吉明日香
ツツジ 未来みき
スミ 丸山直之
コウジ 正木航平
赤住 立道梨緒奈
煤竹 藤嵜亜莉沙
刈安 田嶌友里香
潤 大石和暉
紅 高野光平
千草 堀丞
木賊 笠作侑矢
洗柿 松川貴則
『君死ニタマフ事ナカレ』らしい狂気が展開
21世紀に入り、初めて実用化されようとしている“特殊能力”。戦争することのできない国は、軍備に代わる戦闘力としての“特殊能力者”を育成しようとしていた。その能力は少年少女にしか発現しなかったため、国は新たな教育機関を設立する。第一期生にふさわしい学生を選抜するため、自衛隊の訓練施設に集められる多数の中学生たち。
それは、戦闘訓練としての名目だったが、その実は“特殊能力”の限界を試すための試験場であった――。
ということで、本舞台も『君死ニタマフ事ナカレ』らしく、いまどきの少年少女たちが戦いの渦中で陰謀に巻き込まれ、ちょっとしたすれ違いによる仲間どうしの諍い、殺し合いが展開する“少年少女ダーク戦場アクション”となっている。
戦場の予想がつかない『君死ニ』らしい突然の展開には緊張感があり、演者たちの迫真の演技によって圧倒され、心に刺さる。迫力ある殺陣、絶叫するシーンも多々あり、もはや演者たちの体力やメンタルが心配になるレベル。とにかく、熱量が尋常じゃない。
また、スクリーンを使った映像による演出や、まわり舞台を使ったスピーディーなシーンの転換、客席や2階に演者が移動して、多角的な状況を演出するなど、さまざまな工夫も。
ヨコオタロウ氏原作ならではの狂気の中にも救いがある(あるのか?)舞台を、“生”の迫力で存分に堪能できる『君死ニタマフ事ナカレ 零』。本公演は2016年12月25日まで。クリスマスとは別世界の空間をぜひお楽しみください!
原作:『君死ニタマフ事ナカレ』(スクウェア・エニックス刊) / 原作:ヨコオタロウ
作画:森山大輔 / 制服デザイン 原案:倉花千夏 / 舞台原作:ヨコオタロウ
脚本:麻草郁 / 演出:松多壱岱 / 製作:オッドエンタテインメント
舞台監督: 有賀太朗 (あそび場58ばん)
舞台美術:照井旅詩
照明:村山寛和(マーキュリー)
音響:牛若実 (UC-WORKER)
演出助手:若本勇人
衣裳:izumi
ヘアメイク:青山亜耶
音楽 : MONACA
音楽ディレクター:榎本広樹(Prhythm/epx)
主題歌制作:榎本広樹(Prhythm/epx)、向井健治(Prhythm/epx)
主題歌歌唱:栗生みな(オッドエンタテインメント)
劇伴音楽制作:向井健治(Prhythm/epx)、及川顕人(Prhythm/epx)、安田沙有理(Prhythm/epx)、戸田高太郎(Prhythm/epx)
映像制作:曾根久光(co:jin projects)
小道具:井上岬
殺陣振付:鵜飼主水(ASSH/オッドエンタテインメント)
殺陣効果音:TeamAZURA
振付:松本稽古
WEBデザイン:東京神父
宣伝美術:尾花龍一(MONSTERS,INC)
チケット協力:ロングランプランニング
制作協力:TEAM#BISCO
制作:山根加奈子
記録:高橋満徳(Hakua)
アシスタント・プロデューサー:藤川道子
プロデューサー:小林諸生
エグゼクティブ・プロデューサー:佐藤圭一
企画・製作:ASSH/オッドエンタテインメント