●本作ならではの魅力をキーマンに訊く!

 PC、PS3、PS Vita、Wii U、Xbox360と、多数のプラットフォームで展開するオンライン専用タイトル『モンスターハンター フロンティアG』が、2016年11月9日より『モンスターハンター フロンティアZ』(以下、『MHF-Z』)として始動! 新たなモンスター“辿異種”やハンターのアクションが大きく変わる“極ノ型”など、さまざまな要素が追加された。

 そして、11月22日には新たなプラットフォームとして、PS4でのサービスがいよいよ開始となる。新たな歴史を歩み始めた『MHF-Z』について、プロデューサー・宮下輝樹氏と、運営ディレクター・今村謙介氏に話を伺った。

(左)運営ディレクター・今村謙介氏
(右)プロデューサー・宮下輝樹氏

●『MHF-Z』そして辿異種・極ノ型の反響について

――すでにリリースされているPS4以外の『MHF-Z』の反響はいかがですか?

宮下 発表当初は、ハンターやモンスターがどう極まっていくのか、気になる方が多かったようで『MHF-Z』の情報を更新する際、「早くこの武器種を紹介してほしい!」、「この武器種のアクションは?」というお声をたくさん聞けて、期待していただけているんだなと感じました。また、プロモーションムービーが公開2ヵ月ちょっとで、奇しくも『MHF-Z』アップデート当日に100万回再生を超えたことは驚きでした。実装前からフロンティアの歴史をいい意味で塗り替えられたので、気持ちよく『MHF-Z』をスタートさせられました。

今村 実装後の反響もよかったです。新たに追加した辿異種(てんいしゅ)は、多くのハンターに遊んでいただいています。なんと全体のクエスト受注数の45%が辿異クエストという結果でした。やはりどのように遊びが変わっているのか、体感したいというハンターが非常に多かったんだと思います。

――辿異クエストのクリア率はどれくらいですか?

今村 結構苦労されていると感じる数字が出ています。エスピナスとヒプノックのクリア率は70%と高めでしたが、ダイミョウザザミとフルフルは50~60%とやや低めです。そもそも辿異種は、強さを追求したモンスターなので、かなり歯ごたえのある調整を行っています。

――「なんだかんだ言ってもダイミョウザザミでしょ?」と油断していると……「うわああ」みたいな。

今村 僕自身もそうですが、開発時に軽い気持ちでクエストに出かけたら、あまりの強さに「あ……これはダイミョウザザミではない!(笑)」と。それくらい辿異種は強いですね。

宮下 見た目や攻撃方法など、さまざまな変化を加えているので、もはや新モンスターに近いですね。エスピナスのクリア率が高いのは、元々強力なモンスターというイメージが強かったから身構えて臨むハンターが多かったんだと思います。逆にフルフルやダイミョウザザミは、油断していたらあまりの強さに……みたいな感じでしょうね。

今村 辿異種は、強いことがコンセプトでもあるので狙い通りといった感じです。しかし一方で「強すぎる」というお声もたくさんいただいております。これに対してはすぐに強さを調整するというわけではなく、イベントやキャンペーンなどを軸にして、辿異種に挑みやすい環境を作る方法を考えています。

――ハンター側に目を向けますと、極ノ型の実装で新しい武器に触れる機会が増えたという方も多そうです。

今村 13種類の武器種をすべて使ってほしい、という思いがあって極ノ型を追加しました。よく使う武器種だけではなく、使用頻度の低い武器種で極ノ型にも触れてほしいですね。また、「極ノ型をこういうふうに調整してほしい!」というご意見をたくさんいただいております。

宮下 単に「この武器種はダメ!」というわけではなく、「このアクションをこうしてほしい」といった具体的なご意見が多くて、遊びこんでくれているんだと思いました。

今村 「このアクション後の回避が……」みたいな細かいご意見も来ていましたね。

宮下 今後はそういったご意見・ご要望をうまく取り込みつつ、さまざまな部分を調整していく予定です。また、不具合も多くご迷惑をおかけしている部分もあります。そちらも早く対応できるように調整を進めています。

「極ノ型」紹介ムービー第2弾(穿龍棍・弓・大剣)
「極ノ型」紹介ムービー第3弾(スラッシュアックスF・ヘビィボウガン・狩猟笛)
「極ノ型」紹介ムービー第4弾(ランス・片手剣・太刀)

――『MHF-Z』の実装でハンターの復帰率に変化はありましたか?

宮下 我々としては、けっこうな数のハンターが戻ってきてくれるのではないかと思っていたのですが、それを大きく上回る数の方に戻ってきていただけました。さらにこのタイミングで新規のプレイヤーも大勢やってきており、予想の1.5倍の復帰ハンターが、2倍くらいの新規ハンターに遊んでいただいています。

――本作の魅力でもありますが、多くのコンテンツや定期開催イベントがあるので、新規ハンターのコンテンツへの誘導がたいへんではないでしょうか。

今村 非常に難しいところで日々、喧々諤々と話し合っています。ゲームを始めたばかりの人に「狩人祭だ! 歌姫狩衛戦・真説だ!」と勧めても、すんなり入り込めないと思います。まずはキークエストを進めながら、武具を整えてフロンティアの環境に慣れていただければ。慣れてきたら猟団への入団をイベントやキャンペーンで促して、各コンテンツに順応できるよう環境を整えていきたいですね。

●PS4で『MHF-Z』が始動! PS4に関するアレコレを聞いてみた

――PS4版の“みんなでテスト”はいかがでしたか?

今村 参加者が11万人を越え、我々の想定を3倍近くも上回っていました。あまりのハンターの多さに途中でサーバーを増強したりと、裏でいろいろな対応に追われました。また、クライアント(ゲーム本編)のダウンロード数は15万以上となり、そこでも『MHF-Z』に期待している方が多いんだなと感じました。

――テストを経て、参加者から「ここがわかりづらかった」という意見はありましたか?

宮下 ゲームの中身に関してはほとんどお問い合わせがなく、参加者の皆さんにはサクサクと進めていただけたようです。テスト中にHR5やGR1以上に到達した方も多く、全体の40%ほどの方がたどり着いていました。ご意見で多かったのは、画面上の体力バーの表示が切れてしまうなどの設定・システムまわりが多かった印象を受けました。このへんは、サービス開始時には修正を行った状態でリリースいたします。

――テストで人気だった武器種を教えてください。

宮下 太刀が最も人気で、次いで穿龍棍、大剣が人気でした。太刀が人気だったことを見ると、シリーズ作の経験者が多く参加していたと思います。そういったハンターにもフロンティアならではの魅力を知ってもらえたのは大きいですね。ちなみに、最下位だったのは狩猟笛です……。じつはスマートフォン向けの『モンスターハンター エクスプロア』でも狩猟笛が最下位で……。両タイトルに携わっている私としては、今後は狩猟笛を推していこうかなと思っています(笑)。

11万人以上が参加した“PS4で『モンハンF』みんなでテスト”フィードバックレポートが公開

――PS4はハイグレードエディション(PC版に備わる高画質モード)に対応しているんでしょうか?

今村 PS4ではPC版のハイグレードエディションほどではありませんが、表現できる最も綺麗な画質に調整しています。オン・オフの切り替えなど、PC版のような細かい設定は廃止しています。また、UIもPS4向けに見やすく調整を行ってリリースさせていただきます。

宮下 テスト参加者からは「思っていたよりもグラフィックが綺麗!」というお声をいただけたので、グラフィックにこだわる方にも満足いただけると思います。

――PS4版独自の強みや機能はありますか?

今村 シェア機能やボイスチャットといったPS4にあらかじめ備わった機能を使っていただければ、周囲のプレイヤー間のコミュニケーションが図りやすくなると思います。さらにPS Vita、PS3のデータはPS4と共有できますので、これらのプラットフォームを利用していた方であればPS4でもスムーズに遊べます。そしてPC、PS4、PS3、PS Vitaはサーバーがいっしょなので、より多くのハンターと遊べるのも魅力です。また、ロード時間に関しては、PS3やVitaと比べると断然速くなっています。

宮下 PS4から始めるという方からは、「Wi-Fi環境でも遊べるの?」というご質問をいただくこともあります。これはPS Vitaもそうですが、自宅で使うような安定したWi-Fiであれば問題なく遊べます。ただしアップデート時などのデータのダウンロードにちょっと時間がかかるかもしれません。そこは注意していただきたいです。

――他機種の『MHF-Z』開始とPS4版の開始時期がずれた理由は何でしょうか?

宮下 『MHF-Z』のアップデートはボリュームが大きかったので、それと同時にPS4版をスタートさせてしまうと、不安な要素が多かったので少しずらしてリリースすることにしました。また、時期がずれることで、既存のプラットフォームで起こった不具合を修正し、PS4版にスムーズに反映させることができます。

――なるほど。そういえば、『MHF-Z』に合わせてメゼポルタ広場がリニューアルされていますね。

今村 『MHF-Z』そしてPS4版がスタートするということで、新たな気持ちで遊んでもらうためにリニューアルしました。また、NPCが多すぎて重くなっていた問題を解消するという狙いもありました。

宮下 9年間やってきてコンテンツやNPCがかなり増えてしまい、どこかでリファインしたいと思っていたのでこのタイミングにいろいろと調整してみました。

今村 ガイド娘の衣装もリニューアルされていますので、新たなメゼポルタ広場をその目で実感してもらいたいです。

宮下 じつはガイド娘の衣装がミニスカートになることを開発途中まで私は知らなかったんです。どうやら歌姫狩衛戦・真説の歌姫に合わせて担当者がミニスカートにしたらしく、ガイド娘のデザイン確認が来たときに、すでにミニスカートになっていて「え、何これ!?」と驚きました(笑)。歌姫やガイド娘のデザインは、かなりの工数をかけていることは内緒です(笑)。

●フロンティアの魅力を訊く

――PS4版でこれから始める人のために“フロンティア”の魅力、『MHF-Z』の見どころをお聞かせください。

宮下 フロンティアには、豊富なコンテンツやオンラインだからこそできるほかのハンターとの交流・コミュニケーションなど、さまざまな魅力があります。そして、フロンティアオリジナルのモンスター、フィールド、アクションにも注目してほしいです。とくにオリジナルモンスターは、トライアルコース(無料期間)でも多くの種類に出会えます。まずはトライアルコースでHR4を目指しながら、ゴゴモアやドラギュロスといった本作ならではモンスターを狩って、フロンティアの世界を知っていただきたいです。

今村 『MHF-Z』で追加された新要素に触れるためには、ランク(HR・GR・GSR)を上げなければなりませんが、辿異種はGR200、極ノ型はGSR300となっており、決して遥か遠い道のりというわけではありません。週末などにガッツリ遊んでいただければ、PS4から始めた新規ハンターでも比較的短時間で辿異種・極ノ型に触れられるようになっています。また、HR帯をぎゅっと圧縮したことでG級までの道のりが明確かつ短くなっています。ある程度立ち回りがわかっていれば、約10時間でG級に昇格できますので、急いでG級に上がりたいというハンターにも楽しんでもらえるはずです。

宮下 アップデートごとにゲームが進化していく部分にも注目してもらいたいですね。もちろん今回のようにモンスターやハンターが進化していきますし、ご意見・ご要望によって遊びやすさも調整していきます。そんなオンラインゲームらしい柔軟さも、フロンティアの魅力ではないでしょうか。

今村 毎週行うメンテナンス後に配信するイベントや、新たな要素が追加される大型アップデートは、ほかにはないワクワク感があると思いますよ。

――さまざまな人たちと出会えるのも楽しいですよね

宮下 シリーズ作と同じイメージでゲームを始める方が多いと思います。しかし、メゼポルタ広場に降り立つと、自分以外のハンターが大勢いて、これまでにない世界があなたを迎えてくれます。ほかのハンターとの触れ合う機会が多いと思いますので、積極的にコミュニケーションをとって仲間を増やしてください。

今村 HR上げはシリーズ作と同様に、キークエストをクリアーしていくだけなので、フロンティアに慣れていない人でも遊びやすいと思います。また、ほかのハンターとパーティーを組むのを手助けする“クイックパーティー”の機能も実装しています。これを使えば同じ目的のハンターどうしで簡単にパーティーを組めます。

――ちなみに、おふたりが考える“フロンティアらしいモンスター”はどれですか?

宮下 僕はエスピナスかなと思っています。“フロンティアの顔”と言っていいモンスターです。

今村 『MHF-Z』のタイミングになってからは、辿異種が“フロンティアらしい”かなと思っています。元のモンスターを知っていても知らなくても驚いていただけますので。

――よく“魔改造”と言われますよね(笑)。

宮下 やりすぎなくらいにドーンと派手に強化・調整しないと、ご満足いただけないかなと(笑)。その結果、“魔改造”と言われるような“フロンティアらしい”モンスターに仕上がっていると思います。

●新モンスターの追加や今後の展望について

――辿異種や遷悠種では、リオレウスやイビルジョー、ナルガクルガといった、シリーズお馴染みのモンスターもフロンティアに登場しています。今後はどのようなモンスターが追加されますか?

今村 “裂水竜 ゼナセリス”は、PS4版のサービス開始日である11月22日に狩猟解禁になるモンスターで、新フィールドの彩の滝に出現します。ベルキュロスやドラギュロスに似ていますが、遊びかたは全然違うものになります。ちなみにゼナセリスは、両翼に生えている長い鉤爪を切断できます。

宮下 “ゴア・マガラ”もほかの遷悠種と同様にしっかり魔改造しています(笑)。元々、ゴア・マガラはウィルスを撒き散らすかなり厄介なモンスターなんですが、遷悠種のゴア・マガラはさらにもう1段階パワーアップします。

今村 年末の目玉として12月21日に登場予定です。

今村 辿異種のリオレウスは、発達部位の翼をどうやって破壊するかがポイントです。

宮下 1月に辿異種のリオレウスが登場した後に、ドドブランゴ、ティガレックス、アクラ・ヴァシムといった辿異種が登場します。狩猟解禁は2月前後を予定しています。

――新たに登場する辿異種も歯ごたえある狩りが楽しめそうですね。

今村 ほかの辿異種と同様にかなり強く調整しています。

宮下 強いことをコンセプトにしているので簡単には弱くさせられないというのが正直な気持ちですね。難しいというお声もいただいていますので、このコンセプトを破綻させずに、どう楽しんでいただけるか調整していくことが課題ですね。

――これだけ新モンスターがいると、過去最高のモンスターラッシュになりそうです。

宮下 『MHF-Z』に向けて用意していたモンスターを毎月1~2種類ずつ実装していくことになると思います。じつはPVの最後にチラっと移っていた“巨大モンスター”も2月頃実装の予定です。

――そのラッシュが終わる2~3月以降も、まだまだ楽しみが?

今村 具体的なスケジュールなどは話し合っている最中ですが、現在紹介しているモンスターのほかにも、続々と追加していく予定です。ちなみに次の大型アップデートは夏頃を予定しています。どんな内容、ボリュームにするかは、皆さんの動向や反応を見つつ調整していきたいと思います。

宮下 フロンティアは来年で10周年を迎えるので、それを盛大に祝うイベントやキャンペーンも開催します!

――イベントやキャンペーンもそうですが、一風変わったコラボもフロンティアの魅力ですよね。

宮下 フロンティアの場合は幅広い作品とコラボできている点が強みですね。コラボ武具を使えばいつもとは違った装備構成も可能ですし、いろんな楽しみかたがあると思います。

今村 新しいコラボも、近日公開します。オリジナルのPVもかなり力が入っていますので、そこも楽しんでいただければと思います。もちろんデザインだけではなく、武具の性能も魅力的なものに仕上げています。11月30日に公開予定ですので、ご期待ください!

――『MHF-Z』はかなり大きなアップデートですが、『MHF-G』の頃と比べて開発体制に変化はありますか?

宮下 『MHF-Z』のタイミングではそこまで大きな変化はありません。しかし、今村がチームに来たことでフロンティアに新たな風が吹き始めたのは事実だと思います。彼は元々、シリーズ作でイビルジョーやナルガクルガを開発していたので、そのノウハウをフロンティアにも活かしてもらえています。そしてフロンティアに根付きづらかった、シリーズ作のファンを呼び込むことができた点も大きいです。その彼が音頭を取っていたアップデートが『MHF-Z』であり、ユーザー数にも大きな変化がありました。今後も今村含め、開発チーム全員でハンターの皆さんに満足いただける『MHF-Z』をご提供していきます。

――それではあらためてPS4で始める方に向けて、意気込みをお聞かせください。

宮下 『MHF-Z』では、G級をさらに上回る要素をどんどん追加し、多くのユーザーに遊んでもらえるようにと工夫しています。コンテンツに関しては、不具合が出てご迷惑をおかけして申し訳ない部分もあります。順次不具合に対応し、より楽しんでいただけるようにしていきます。PS4版から始める方には、ゲームを進めることでフロンティアの遊びかたやイメージを掴んでいただける仕組みを用意していますので、ぜひこの機会に『MHF-Z』を始めてみてほしいです。また、まだ遊んだことがない方は、「9年前のゲームだから古いんでしょう」という考えは置いていただき、一度触ってみてください。モンスターやコンテンツの追加に関しては、アップデートでどんどん対応していきますので、引き続きお楽しみいただければと思います。

今村 『MHF-Z』で極ノ型が追加されたことで、フロンティアにある13種類の武器種すべてが、いままでと違う感覚で遊べるようになっています。これまでにないアクションでのプレイが可能になっていますので、ぜひその違いを楽しんでもらいたいです。そしてそれを活かして手強い辿異種に挑み、新たなフロンティアの世界を感じてほしいです。