シンプルで美しい“色と図形のマインスイーパー”

 インディースタジオFLEBのパズルゲーム『RYB』を紹介する。本作はiOSおよびPC/Mac版が配信中。価格はiOS版が360円で、Steam版(PC/Mac/Linux)が498円。また公式サイトより直販でPC/MacのDRMフリー版を4ドル99セントで購入できる。

 FLEBは、今年の全米パズル選手権(US Puzzle Championship)でトップ10入りしたPaul Hlebowitsh氏が設立したスタジオ。新しいパズルゲームを世に送り出すことを目的としており、本作がその第1作となる。その内容は、“色と図形のマインスイーパー”と形容するのがいいかもしれない。

 赤黄青(Red、Yellow、Blue)の頭文字がタイトルとなっているように、『RYB』は色を軸としたパズルゲームだ。各お題は三角形や四角形を組み合わせた図形として提示され、ところどころのパーツに、その図形が隣り合う辺に存在する色が指定されている。すべてのパーツの色を正しく指定できればクリアーだ。
 例えば三角形の内側に赤の小さな丸がふたつ描かれている場合は、その三角形は三辺のいずれかふたつで赤の図形と隣り合うことを意味する(文字で説明してもわかりにくいので、スクリーンショットかトレイラーを見て欲しい)。

 必ずしも解くために必要なすべての情報が示されているわけではなく、ステージが進んでいくと、徐々にアタリをつけて色を指定してみるしかない場面も出てくる。3回間違った色を指定するとゲームオーバーでその面はやり直し。
 とはいえ完全に運試しになるわけではなく「ここに赤があった方がうまく行きそう」といった感じに考えていけば、ミスる確率を減らせるのがミソ。このあたり、シンプルで誰でもわかりやすい中に、推測と絞り込みが入ってくるバランスが絶妙だ。

全米パズル選手権上位入賞者が手掛けた、シンプルで幅広い人がすぐに楽しめる色合わせパズル『RYB』_01
▲お題の例。下の赤い三角形の上の青い丸が描かれた台形は、少なくとも一辺に青の図形を隣接して持つことを意味する。この場合、下は赤なので、上部の3つの図形(赤の円が書かれた台形、黄色の円が書かれた台形、中央の三角形)のいずれかが青で塗られているというヒントになる。

 パズルは3色で始まり、最大でそれぞれの中間色を入れた6色が登場。それぞれのカラーの使用可能な数が指定された面も出てくる。中間色は主色を兼ねる(例えばオレンジの場合は赤でも黄色でもある)ので、ヒントからの仮定や絞り込みが複雑になるが、ちゃんとプレイヤーの学習曲線を考慮してステージが作られているので、すぐに慣れる。

 ミニマルにまとめられた見た目も美しいし、(色覚異常を持つ人はキツいかもしれないが)小学生でも簡単にチャレンジできる。パズルファンが自分で遊ぶだけでなく、家族で解いてみるというのもいいんじゃないだろうか。

全米パズル選手権上位入賞者が手掛けた、シンプルで幅広い人がすぐに楽しめる色合わせパズル『RYB』_02
ステージが進むと中間色が増え、使用可能なカラー数も限定されるようになる。中間色はいずれかの主色としてカウント可能。例えばオレンジは赤でも黄色でもあるので、ヒントからの推測が複雑になる。