VRエリアに戦略パートナーとともにVR体験ブースを出展

 HTC NIPPONは2016年9月12日に、戦略パートナーとのVIVEの取り組みに関する事前記者説明会“HTC VIVE TGS pre briefing 〜Casual Gathering〜”を開催。2016年9月15日〜18日に千葉・幕張メッセで開催される東京ゲームショウ 2016(以下、TGS 2016)に初出展することを発表した。
 説明会には、HTCの北アジア担当役員であるジャック・トン氏が登壇。VIVEの進捗や東京ゲームショウでの取り組みに関するプレゼンテーションが行われた。

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▲HTC北アジア担当役員 ジャック・トン氏

 「7月7日に日本国内でのパートナーシップや取り組みについての発表会を開催させてもらい、早2ヵ月が経ちましたが、その間にもVIVEのエコシステムが非常に進化してきていることを感じています。今回、HTCは東京ゲームショウにはじめて出展できることをうれしく思っています。すべてのエコシステムのパートナーの皆さまにご協力いただいて、タッチアンドトライをできるだけ用意した、盛大なブースを展開します」と、ジャック氏はTGS 2016に向けた意気込みを語っていた。

 今回、TGS 2016のHTCブースには、VR体験者と仮想世界の映像を合成して表示できるグリーンバックステージを3つ、通常のルームスケールVR体験ができるステージが4つの、計7つの試遊ステージが用意されているとのこと。グリーンバックステージでは、スクウェア・エニックスとGREE VR STUDIOが開発を手がける『乖離性ミリオンアーサーVR』と、AMDと講談社が開発を手がける『Hop Step Sing!』に、通信事業者のKDDIが開発中のVRコミュニケーションツール『Linked-door』と『Linked-door Loves Space Channel5』を展示。通常のVRステージでは、VRサバイバルシューティングゲーム『RAW DATA』に、HTCが独自に開発を手がけている『FRONT DEFFENCE』に、VR ZONEでサービス中のホラー実体験室『脱出病棟Ω』の体験が可能となっているとのこと。

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▲今回用意されるグリーンバックでのVR体験ブースイメージ。これは、仮想空間の中にいる体験者の姿がディスプレイに映しだされることで、VR空間の中でどのような体験が行われているのかが、第三者にも視覚的に確認できるようになるというもの。

 ジャック氏によるプレゼンテーションの後は、TGS 2016における展示・協力パートナーの担当者が登壇。TGS 2016における各社の取り組みに関する説明が行われた。

 まずはじめに登壇したのは、日本AMDのシニア アライアンス マネージャー 西川美優氏。世界中のVIVEユーザーに楽しんでもらえる日本発のコンテンツとして、講談社が手がけるアイドルコンテンツ『Hop Step Sing!』のVIVE版を紹介。本作品は、Androidに向けて配信されている360度映像作品『Hop Step Sing! 1st song』のVIVE版となっており、コントローラーを使ってペンライトを振るなど、ライブ会場でアイドルを応援する気分を満喫できるものになっているとのこと。TGS 2016では、ゲームコンテンツ開発者向けAMDデュアルGPUカード、Radeon Pro Duoを使用したTsukumo製マシンで、同コンテンツの試遊体験を提供する。

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▲日本AMD シニア アライアンス マネージャー 西川美優氏

 続けて、パートナー企業のMSIのマーケティングディレクター デレック・チェン氏が登壇。VIVEをより快適に、かつ没入感を高めたプレイが行えるPCとして、バックパック型のハイエンドPC“MSI VR One”を公開。Intel core i7プロセッサーに、グラフィックボードはNvidia GTX 1070を搭載。電源オンの状態でバッテリースワップが可能なデュアルバッテリーを搭載しながら、3.6kgというサイズを実現。この“MSI VR One”は、年内の発売が予定されている。

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▲MSI マーケティングディレクター デレック・チェン氏
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▲バッテリー込みの重量は3.6kgと、ノートPCとして考えると決して軽いものではないが、バックパックのように両肩で背負う構造のため、装着時は驚くほど重さは気にならないレベルに仕上がっている。

 次に登壇したのは、通信事業者としてさまざまなサービスを手がけているKDDI 企画部の上月勝博氏。通信キャリアから見たVRの可能性について、“通話(電話)”、“テキストメッセージ(メール、SMS)”、“ビデオチャット(テレビ電話)”といった従来の情報共有から、VRは体験を共有できる新たなコミュニケーションツールになると指摘。TGS 2016では、次世代VRマルチコミュニケーションコンテンツとして、複数のユーザーが同時に仮想空間に入り込み、コミュニケーションを楽しめる『Linked-door Loves Space Channel5』が展示される。

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▲KDDI 企画部 上月勝博氏
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 パートナー企業として、TGS 2016のHTCブースでの協力も行っているPCショップ・ドスパラの代表取締役社長 西尾伸雄氏と、サードウゥーブデジノスの取締役社長 田中基文氏も登壇。西尾氏は「新しいテクノロジーが広がっていくには、使っている人が増えていかないといけません。我々はその導入部分として、役に立ちたいと思っています。TGS 2016にお越しいただいて、新時代を感じてください」とコメント。田中氏は、「秋葉原にオープンしたVRパラダイスや日本全国のドスパラ各店舗でVIVEの体験ができるようになっています。我々の掲げているゲームマスターPCは、VIVEが快適に動作しますので、皆さまに安心してご利用いただけると思います。TGSでその快適さを体験してください」と、VIVE+自社製品の取り組みについてアピールしていた。

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▲ドスパラ 代表取締役社長 西尾伸雄氏
▲サードウゥーブデジノス 取締役社長 田中基文氏
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 最後に、スクウェア・エニックスとグリーが手がけるVRコンテンツ『乖離性ミリオンアーサーVR』の紹介が行われた。ステージに登壇したのは、スクウェア・エニックス 第10ビジネス・ディビジョン プロデューサーの加島直弥氏。スクウェア・エニックスのキャラクターコマンドRPG『乖離性ミリオンアーサー』のVR版となる本作は、2017年春に製品版をリリース予定とのことで、今回のTGS 2016で体験版の試遊が行える。なお、TGS 2016以降も全国のVIVE取り扱い店舗にて、積極的な体験試遊の機会を設けていくと語っていた。

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▲スクウェア・エニックス 第10ビジネス・ディビジョン プロデューサー 加島直弥氏
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 TGS 2016でのHTCブースは、HALL9の9-W14となっている。9月17日・18日は、セントラルモールHALL8前にある試遊券を受け取ることで、指定時間にVIVEの各種コンテンツの試遊が行える。なお、実際の試遊ならびに試遊券配布は、当日の状況によって変更される可能性もあるため、TGS 2016内のアナウンスもよく確認しておこう。
 ルームスケールでのVR体験のみならず、グリーンバック合成による体験者以外の第三者も見て楽しめるという、一歩先を行く仮想現実の取り組みを実演展示するHTCブースは、相当の混雑が予想される。とはいえ、MSIのバックパック型PCも含めて、間違いなく未来を体験できるブースといえるので、TGS 2016に訪れた際はぜひとも立ち寄ってもらいたいところだ。ファミ通.comでは、HTCブースの情報も紹介していくので、楽しみに待っていてもらいたい。

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