サプライズ発表が飛び出した!

劇場アニメ『LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標』が、最初に上映された新宿バルト9に帰ってきた! 2016年9月8日にスペシャル上映会が実施。その上映後に行われた制作者トークイベントをリポート。そこで驚くべき発表が――!

『LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標』上映&制作者トークイベントで、『LUPIN THE IIIRD』シリーズ最新作、電撃発表!!_01

 『LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標』をおさらいすると……。2012年深夜にテレビシリーズで放映された『LUPIN the Third~峰不二子という女~』。モンキー・パンチ原作に漂う、アダルトで危険なそのテイストを引き継いだ劇場版アニメとして制作。新たな『ルパン三世』として、新宿バルト9を皮切りに、順次、全国各地で期間限定上映された。一触即発の緊張状態にある東西ドロアを舞台に、ターゲットの墓を事前に用意する殺し屋・ヤエル奥崎と次元との対決、そしてルパンと次元が相棒となるまでが描かれる、ハードボイルドアクションだ。PG12指定。

豪華制作スタッフ、勢ぞろい!

 『LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標』上映後のスクリーンの前には、プロデューサーの浄園祐(きよぞのゆう)氏、監督の小池 健(こいけたけし)氏、脚本の高橋悠也(たかはしゆうや)氏、音楽のジェイムス下地(しもじ)氏が登壇。なぜ小池監督の起用に至ったのかについて浄園氏が「もとから小池健の大大大ファン。『LUPIN the Third~峰不二子という女~』ではキャラクターデザインと作画をお願いしましたが、テレビアニメという時間などに制限がある媒体ではないところで、もっと小池さんの純度が高い『ルパン三世』を作ってもらいたかった」と語ったり、『LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標』で何をしてやろうと思ったのかについては小池氏が「個人的に『ルパン三世』もモンキー・パンチさんも大好きで、そのうえでそれを越えてやろうと思った。初期のころが好きなので、王道のルパン一家の仲間意識というものではなく、仲間に至るまでの殺し合いにも似た緊迫感を持った、出会って間もない関係というものを描いてみたかった」など、貴重なスタッフならではの裏話が弾んだ。しかしその途上、「ここで重要な発表があります!」という司会の声。それは……。

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▲「またこのメンバーで集まれたのは本当にうれしい」と浄園祐氏。
▲「『LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標』上映から2年3ヵ月の経っての再上映に観客が来てくれるかと心配でしたが安心しました」と小池健氏。
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▲「僕の好きな『ルパン三世』はこういうの。仲間になる前で距離感もあるので、次元は“ルパン三世”と呼び、ルパンは“次元大介”と呼ぶ」と高橋悠也氏。
▲「新宿バルト9は思い出深い場所でもあります。音楽の最初のイメージはテレビアニメ版第1作」とジェイムス下地氏。

新作をサプライズ発表! 今度の主役は石川五ェ門!

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▲下地氏のシャツが、いつの間にか“血煙の石川五ェ門”仕様に! お手製なんだとか。

 スクリーンに映し出されたのは、斬鉄剣をかまえる石川五ェ門。そう、『LUPIN THE IIIRD』シリーズ第2弾の発表。その名も『LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門』。ルパン一家のひとり、石川五ェ門にスポットを当てた新作だ。2017年2月14日(土)新宿バルト9をメインに、全国公開で封切り。前作同様、若き剣士である五ェ門の物語で、彼が最強に目覚める瞬間が描かれる。浄園氏は「斬って斬って斬りまくる。五ェ門が斬った人間の数は、過去作含めても最高になります。なんせタイトルが“血煙”ですからね」。小池氏も「五ェ門と他のキャラクターも、信頼関係をまだ築けていない段階です」とコメントすると、高橋氏が「前作ではヤエロの腕に穴が空くシーンや峰不二子のセクシーシーンなどがあって、PG12指定でした。“このくらいやっていいんだ”というのがわかったので、今回はR18指定くらいを目指します」と語って会場の笑いを誘った。下地氏は「五ェ門といえば尺八の印象がありますけど、音楽に使うべきかあえて使わないかの分岐点に立たされています」と胸の内を明かした。そして、「ここまでのスタッフの皆さんのコメントを聞いて、五ェ門はどう考えているんですかね?」という司会の声に、「いやあ、プレッシャーですね!」という天からの声が。ざわめく会場。そこに現れたのは……!

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またまたサプライズ! 石川五ェ門役の浪川大輔参戦!

 会場の横から、石川五ェ門の声を演じる浪川大輔氏が登場。じつは登壇している制作スタッフたちも知らされていなかったサプライズだった。「ここ4年ほど五ェ門の声を演じてきましたが、前作のクオリティーを見て、会場横でスタッフの皆さんの意気込みを聞いていたら、プレッシャーがハンパない。もう帰ろうかと……」と話して会場の笑いを誘っていた。小池氏は「渋さも欲しいけど、若くてギラギラしている五ェ門です。嫌われるくらい高飛車で、何でも言い切ってしまうタイプ。そんな五ェ門が成長していく過程を感じさせてほしい」と語ると、高橋氏が「過去作と比べても、もっともしゃべるシーンが多い五ェ門です。彼が刀を抜くという“哲学”を大事にしてもらいたい」と続き、さらに浄園氏が「従来の『ルパン三世』では、五ェ門はいろんなモノを斬っています。それはおもに話を終わらせるために斬る。今回は、“抜いたが最後、勝つか負けるかしかない”というギリギリの感覚を持ってもらいたい」など、まだ声を当てる前の浪川氏との“公開打ち合わせ”の場と化した。

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▲浪川大輔氏の突然の登場に、歓声に包まれる会場。
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▲「セリフが少ないことがイコール五ェ門というわけではない。セリフを発する前の五ェ門が何を考えているかが大事。今回は、その“何を考えているか”の段階でもセリフを発する五ェ門です」と五ェ門に対する思いを巡らす浪川氏。

『LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門』
原作:モンキー・パンチ
監督・演出:小池健
ルパン三世:栗田貫一
次元大介:小林清志
石川五ェ門:浪川大輔
峰不二子:沢城みゆき
銭形警部:山寺宏一
脚本:高橋悠也
音楽:ジェイムス下地
クリエイティブ・アドバイザー:石井克人
プロデューサー: 浄園祐
アニメーション制作:テレコム・アニメーションフィルム
製作・著作:トムス・エンタテインメント

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