視聴者の好評に応え、“シーズン2”が放映決定
2016年春にNHK・Eテレで放映された小・中学生向けプログラミング教育番組『Why!? プログラミング』の新シリーズの制作・放映決定を記念した発表会が、2016年7月6日、NHK放送センター(東京都渋谷区)にて行われた。囲み取材では、出演者の厚切りジェイソンが、番組やプログラミングに関するさまざまな質問に答えていた。
『Why!? プログラミング』は、2016年3月に放映された、全5回の10分間番組。人気お笑い芸人の厚切りジェイソンが、中学2年生の天才プログラマー少女“ラム”(声:日高のり子、パペット操演:川口英子)と、中学1年生の草食系男子“プログ”(声:IKKAN、パペット操演:中山正子)とともに、プログラミング世界“スクラッチワールド”のトラブルを解決していく……という内容で、米マサチューセッツ工科大学メディアラボが開発した子ども向けプログラミング学習環境“Scratch(スクラッチ)”を用いた初歩的なプログラミングを、番組を楽しみながら学べるのが、特徴だ。
NHK青少年・教育番組部チーフプロデューサーの坂口真氏によれば、今春の放送が大好評で、「夏休みもぜひ特集をやってほしい」との視聴者の声を受ける形で、全3回の“シーズン2”の制作を決定したという。具体的には、シーズン1でプログラミングのおもしろさに目覚めた子どもたちの知識がさらに深まり、創造する意欲が湧き上がる構成になっているとのことだ。
番組の放送予定は、以下の通り。
8月1日(月) “びっくりハウスをつくれ”(仮)
8月2日(火) “リンゴ犬マックス~大農場編~”(仮)
8月3日(水) “カエルをジャンプさせろ”(仮)
※いずれもEテレ・午前9時40分~同9時50分に放送。また、7月25日(月)から7月29日(金)の5日間、同チャンネル・同時間帯にて、シーズン1の再放送が行われる。
厚切りジェイソン インタビュー
──出演番組『Why!? プログラミング』について
厚切りジェイソン プログラミングは僕の日常生活にもなじみがあるものですが(※厚切りジェイソンはアメリカの大学・大学院でコンピュータサイエンスを学び、現在はIT企業の役員を兼任)、そのおもしろさを子どもたちにもわかりやすい形で発信できるのは光栄です。ボクの姪っ子も、この番組を観たことがきっかけで、Scratchでいろんなプログラムを始めたこともあって、番組の効果を身近に感じます。今回その続編が制作されたことも素晴らしいですし、番組が子どもたちの未来に貢献できるものになれば、嬉しいですね。
──シーズン2の収録を始めての率直な感想
厚切りジェイソン (シーズン1よりも)より複雑な命令が出てきて、いきなり深い話になったかなと(笑)。中級レベルの内容ではありますが、それでもわかりやすい形には提供できていると思います。新シリーズからいきなり観てもいいけれど、前回をあらかじめ観ておくことで、さらに進化したなという実感が持てるはずです。
──プログラミングの魅力とは?
厚切りジェイソン やろうと思えばすぐできる、スピード感ですね。短期間で達成感を感じられるのがいいと思います。あと、プログラミング世界は現実の世界と違って何でもできるので、神様、王様状態で自由自在にできるところに、非常に力を感じます。
──Scratchを実際に使ってみての感想は?
厚切りジェイソン すでにある作品のリミックス(※Scratchのサイト上で公開されているプログラムの中身を自由に変更・アレンジすること)を軽くやってみた感じですが、主流のプログラム言語との大きな違いは、マウスのドラッグ&ドロップ操作だけでプログラミングできること。命令のキーワードが書かれたブロックをメニューから選んで、それらをどう組み合わせるかということに、集中できるんです。テキストベースのプログラミングでは、知らないキーワードは使いようがありませんが、Scratchなら、使っていないブロックを「これはどんな働きをするんだろう?」と触っているうちに、実行結果とその機能をすぐに確認できます。新しいことをバンバン試せるのが、一番のメリットですね。