多くの声が実装を後押ししたチームバトルモード

 Wargaming.netが運営するPC用オンライン海戦ゲーム『World of Warships』では、近日中に“アップデート0.5.3”の実施を予定している。2016年2月15日にはメディア向け説明会が行われ、プロダクトスペシャリスト・畑井翔氏とアジアプロデューサー・柳沼恒史氏の両名から、新モードの仕様等が解説された。

『World of Warships』7対7のチームバトルで戦いが変わる! アップデート0.5.3の詳細が判明_01
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▲プロダクトスペシャリスト・畑井翔氏(右写真・左)とアジアプロデューサー・柳沼恒史氏(右写真・右)。

 アップデート0.5.3の鍵となるのは、新システム“チームバトル”。アカウントレベルが12に達すると最大10名でチームを結成でき、7対7のバトルに参加できるようになるのだ。これまでも3人でDivision(分艦隊)を組んで同じ戦場に出撃できたが、7人全体で戦闘前から作戦を練っておくなど、より戦略的に戦えるようになる。ユーザーから「友だちとしっかり戦略を立てて遊びたい」という声が多かったことも、導入のきっかけのひとつだという。

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▲チームバトル導入時に、チームで遊ぶと獲得経験値が増えるようなキャンペーンを実施予定。
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▲柳沼氏によると「アカウントレベル12は1ヵ月ほどプレイすると到達するレベル」とのこと。経験値やクレジット報酬は通常のランダム戦と同じで、チームバトル用のイベントが行われる場合もある。
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▲戦闘に参加できるのは10人中7人のみなので、出撃するユーザーは事前に話し合って決めておこう。マップはランク戦と同じものが使用され、今後はチームバトル専用のマップが用意される可能性もある。

 チームには最大3チームまで所属可能だ。2チーム目を作成するにはチームに所属した状態で10戦以上をこなすのが条件で、1チーム目の作成には30万クレジット、2チーム目の作成にはそれぞれ300ダブロンの費用が必要となる。

 使用できる艦艇のTier(ランクのこと)制限はリージョンごとに異なり、日本が含まれるアジアはユーザー数の多いTier VI~VII帯を予定している。トーナメントモードや世界規模の大会なども視野に入れているようで、いずれは世界全体で統一される可能性もある。

(2016/02/16 12:15:追加情報が届いたため、Tier帯を修正しました)

 チームバトルの開催期間は未定で、時間帯としては20:00~25:00(日本時間)を想定。当初は個人での実力を競うランク戦との同時開催はせずに、マッチングが適切かどうかの判断をするそうだ。Tier帯にしても開催期間にしても、まずはパイロットシーズンとして様子を見て、ユーザーの反応を見つつ変更も検討されるとのこと。

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▲戦闘のバランスを鑑みて、空母は一隻、戦艦は二隻までの制限が設けられている。駆逐艦や巡洋艦だけでの編成も可能だ。

 7 VS 7という人数はチーム作成のしやすさとマップの広さをもとに決定された。人数が多すぎると頭数が集まりにくく、逆に少なすぎると今度は戦闘が始まってもなかなか敵に出会わないからだ。また、今後はさらに多くのプレイヤーが所属できる“クラン”の実装も検討されており、クランと差別化するうえでも7人くらいが適正だろうとのこと。

 チームバトルでは勝率に応じて5つのリーグが用意される。戦闘で勝ってレートを上げていくと上位リーグに挑めるようになり、上位チームには特別な機会が用意されることを検討中。ゲーム内か公式サイト上かは未定だが、ランキングも閲覧できるようにしたいとのこと。

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▲リーグはFourth→Third→Second→First→Premierの5リーグを予定。

 チームバトルに参加するには、チームに所属するほか、傭兵として一時的に戦いに加わるという手もある。とはいえ、戦闘のレートはチームのみに影響し、傭兵には無関係(個人としての戦績は記録される)。肌に合うチームを見つけたら積極的に加入申請を出したいところだ。

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▲チームバトルへの参加希望を表明しておくと、チームから招待を受けることも。
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▲こちらがチームバトル用のマッチング画面。中央の数字は、左から“人数不足のチーム”、“7人揃ったチーム”、“傭兵として単独でマッチングに参加した人”の数を示している。

 4人以上のチームメンバーが揃った状態で使用艦艇を決めると、対戦相手のマッチング(上記の画面)に移行可能。人数不足のチームメンバーと傭兵が使用する艦種がうまくかみ合うとマッチングが完了して戦闘がスタートする。戦闘の要となる空母はチーム側で用意されることが多いと思われるので、傭兵は巡洋艦や駆逐艦を準備しておくとスムーズに戦いに加われるだろう。なお、チームバトルに参加するプレイヤーの人数状況にもよるが、運営サイドとしては30~60秒ほどでマッチングされると想定しているそうだ。

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▲プレイヤーをチームに招待するか否かはメンバー間による多数決を決定する。長期にわたってログインしていない非アクティブなユーザーは除名も可能だ。

 チームバトルは大会開催の足がかりとなるモードだ。Wargaming.net全体でe-sports関連に力を入れる考えを示しており、柳沼氏も「まずはオンライン大会などを開催してみたい」と語っていた。トレーニングモードや第三者が試合を観戦できるオブザーバーモードの準備にも意欲的な様子。白熱の対戦が楽しめる日はそう遠くなさそうだ。

開発者日記ムービー“Episode #11 - Team Battles”

そのほかのアップデート

 アップデート0.5.3ではチームバトルのほかにもアップデート項目が用意されている。まずは艦長スキルの追加。

【新艦長スキルの例】
・砲が強化される
・艦艇のHPを底上げする
・魚雷の速度アップ(ただし、射程が短くなる)
・各種スキルの調整

 対空周りにもメスが入り、おもに艦載機にバランス調整が施されるとのこと。詳細はリリースノートで公開される予定だ。ほかに、戦艦の砲撃音が変わったり、新しい音楽が追加されたりなど、戦闘の臨場感を高める要素も用意。

 アニメ『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』とコラボしたゲーム内イベント(ミッション)が2016年2月29日まで開催中だが、多くのユーザーが報酬を手に入れやすくなるような仕組みも導入予定。また、コラボイベントの第2弾も準備中とのことだ。

 チームバトルに新スキル、バランス調整、アルペジオのコラボイベント第2弾と、注目点は盛りだくさん。今後も『World of Warships』から目が離せない。