いよいよ開幕直前、ゲームファン的見どころはここだ!

 2015年10月22日(木)より、東京・六本木のEX THEATER ROPPONGIにて上演される舞台作品『BIOHAZARD THE STAGE』。カプコンの大人気シリーズ『バイオハザード』が、世界初の舞台化に至った経緯とは? また、ピアーズとクリスに加えてレベッカが登場することが明かされているが、彼女はいったいどのような役回りで登場するのか!?

 今回ファミ通.comは、ゲームファンが気になる舞台版のあれこれを、『バイオハザード』シリーズのプロデューサーであり、企画・原作監修として舞台に参加する小林裕幸氏(カプコン)に直撃。ゲームシリーズにまつわる制作秘話も飛び出した、『バイオ』ファン必見のインタビューだ。
※『BIOHAZARD THE STAGE』公式サイト

[関連記事]『バイオハザード』が世界初の舞台化! 豪華出演者が登壇した制作発表記者会見をリポート

レベッカ登場を決めた経緯とは?

舞台版『バイオハザード』でレベッカの“その後”が明らかに!? 小林裕幸プロデューサーに気になるあれこれを直撃!_07
▲カプコン・小林裕幸氏(文中は小林)

――世界初の『バイオハザード』舞台化ですが、「初じゃないのでは?」という意見もありました。
小林 三宅裕司さんの劇団“スーパー・エキセントリック・シアター”の『バイオロイド』という舞台で、『バイオ』のキャラクターは出てこず、ゾンビが出てくるというものはあったんですよ。今回の舞台化を発表したときに、ファンの方から「『バイオロイド』があったから初じゃないんじゃないか」と言われましたが、ちゃんとゲームの世界観でゲームのキャラクターが出てくる舞台は初めてなので、世界初にしています。『バイオ』をモチーフにした舞台とは違いますから、ゲームの世界観とリンクした舞台としては本当に初です。

――舞台化に至った経緯を教えていただけますか。
小林 じつは言いだしっぺは僕ではなくて、舞台版プロデューサーの都田(和志)さんなんですよ。都田さんはずっと『バイオ』が大好きで、2年前くらいから「舞台をやりたい」と言ってくださっていたのがキッカケです。都田さんが企画を温めながら実現するためにいろいろ動いてきて、やっと形になったというのが本当の経緯ですね。

――若手からベテランまで、豪華キャストが揃っています。とくに千葉真一さんには驚きましたが、どうやってオファーをされたのですか?
小林 千葉さんは、いろいろな人をあたっている中で「千葉さんに出ていただけるかも」という話を聞いて、大学の学長であるエズラ・セネット役のオファーをして、出ていただくことになりました。演出のヨリコ(・ジュン)さんを気に入ってもらいましたし、『バイオ』にも興味を持っていただいて。僕、千葉さんが出演されていた映画『戦国自衛隊』が好きなんですけど、その話をしたら、撮影中のエピソードを聞けて光栄でした(笑)。スターですからね。自分が好きな映画の方に出ていただけてうれしいですし、やっぱり貫禄があります。千葉さんがやることによって、エズラという学長が、いい意味で重たいキャラになって締まると思います。

――一方、倉持明日香さんはAKB48卒業後初の舞台出演になります。
小林 倉持さんは、メアリー・グレイという、今回重要な役どころのIQがすごく高い女子大生役です。何か秘めていて、芝居ができる人で探していたのですが、当初そこまでビックネームは想定していなかったので、結果的に出演していただけて幸運でした。映像でしか観ていない方ですが、どうなるのか楽しみです。じつは内々でオーディションをやりまして、紗綾さん(オリヴィア・プライス役)は違う役を受けていたんですが、メアリーの友だちでもありルーカスという彼氏のいる、オリヴィア役になりました。メアリーとオリヴィアとルーカス、3人の人間関係は見せ場でもあります。紗綾さんにはいろいろな仕事でお世話になっていて、2011年には『バイオ』の15周年応援リーダーをやってもらっていたりと、じつは『バイオ』にゆかりがあって。当時は東京ゲームショウでジルのコスプレもやってもらいました。

――主演の矢崎広さんはいかがでしょうか。
小林 矢崎くんは舞台役者さんとしてすごく人気のある方なので、かっこいいですし、動けるんですよね。ミュージカル『薄桜鬼』で、土方歳三をやっていたのを観たことがあります。企画から2年くらいかかった中で、じつは二転三転あり、結果的に主役はオリジナルキャラクターになりました。

舞台版『バイオハザード』でレベッカの“その後”が明らかに!? 小林裕幸プロデューサーに気になるあれこれを直撃!_09
舞台版『バイオハザード』でレベッカの“その後”が明らかに!? 小林裕幸プロデューサーに気になるあれこれを直撃!_04
舞台版『バイオハザード』でレベッカの“その後”が明らかに!? 小林裕幸プロデューサーに気になるあれこれを直撃!_03
▲矢崎広(タイラー・ハワード役)
▲倉持明日香(メアリー・グレイ役)
▲千葉真一(エズラ・セネット役)

――謎の青年、タイラー・ハワードですね。
小林 全員オリジナルキャラクターでやろうとしていたのですが、プロデューサーメンバーから「やっぱりゲームキャラを出したい」という意見があり、キャラクター絞って出そうということで、結果的にピアーズとクリスとレベッカになりました。最近なかなかゲームには出ていないレベッカを出すことはチャレンジなのですが。

――意外な組み合わせだと感じました。
小林 クリスとピアーズはBSAAでなじみのふたりなので、やっぱり特殊部隊は出したかったんです。加えて、『バイオハザード0 HDリマスター』(2016年1月21日発売予定)もあるので、大人のレベッカを出そうと。BSAAは皆さんのご想像通り『6』のふたりですが、『6』の後は描きにくいじゃないですか(笑)。ですので、クリスとピアーズを出すことに決めて、時間軸を『5』と『6』の間に設定しました。年号があまり後ろに行くとレベッカが歳を取ってしまうので、2010年を描こうと。2010年8月、西オーストラリアの大学、フィロソフィー・ユニバーシティが舞台になります、

――どんどん時間軸の間が埋まっていきますね。
小林 どこをやるかは難しいです。舞台のために年表を見直しましたからね。ピアーズが入った後でないとBSAAを出せないので、「ピアーズはどこで入隊したんだっけ」と調べて、『5』の後にしようと考えました。

――レベッカのお話が出ましたが、舞台のあらすじで、レベッカの近況が明かされたことも話題となりました。
小林 レベッカに関してはS.T.A.R.S.解散以降とくに語られていなかったので、ゲーム設定は当然ありません。レベッカの前にクレアの話をすると、クレアを『バイオハザード ディジェネレーション』に出そうと決めたときに、兄のクリスがBSAAで、妹のクレアはもともと女子大生だったところを『2』で巻き込まれ、そのあと『バイオハザード コード:ベロニカ』でも巻き込まれ……という経緯があるので、クレアはBSAAに入ってはいないだろう、けれど何かしているだろうというところで“テラセイブ”を考えたんです。その設定をもとに『リベレーションズ2』に登場している歴史がクレアにはあって。ではレベッカはどうしてるかというと、元S.T.A.R.S.メンバーがいるBSAAにいるのも都合がよすぎる。バリーも近しいので、ちょっと距離を置こうということで、化学にも長けていたレベッカを化学者として出すことになりました。そのうえで、BSAAに関係がないと登場しにくいので、BSAAのアドバイザーかつ、舞台となる大学で化学を教えている非常勤教授として登場します。当然BSAAとクリスとの関係値もあり、「そういう関係値でクリスと関わっているんだな」という設定を初めて出すので、ゲームファンの方にはぜひ、レベッカとクリスの“その後”の関係を観てほしいですね。ピアーズとは初対面で出会います。

舞台版『バイオハザード』でレベッカの“その後”が明らかに!? 小林裕幸プロデューサーに気になるあれこれを直撃!_02
舞台版『バイオハザード』でレベッカの“その後”が明らかに!? 小林裕幸プロデューサーに気になるあれこれを直撃!_05
舞台版『バイオハザード』でレベッカの“その後”が明らかに!? 小林裕幸プロデューサーに気になるあれこれを直撃!_06
▲飛鳥凛(レベッカ・チェンバース役)
▲栗山航(ピアーズ・ニヴァンス役)
▲中村誠治郎(クリス・レッドフィールド役)