『海王』は開発中止に

 マーベラスは、2015年3月13日、平成27年(2015年)3月期の通期業績予想数値の修正、および特別損失の計上について発表した。

 発表によると、前回発表予想から売上高、営業利益、経常利益を上方修正したものの、開発を進めていた『海王』の開発中止にともなう特別損失を計上したことなどから、当期純利益は下方修正したとしている。

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 以下、発表文より。


1.平成27年3月期 通期業績予想数値の修正 (平成26年4月1日~平成27年3月31日) (単位:百万円)

【前回発表予想(A)】
売上高 25,000
営業利益 3,800
経常利益 3,790
当期純利益 2,274
1株当たり当期純利益 42円54銭

【今回修正予想(B)】
売上高 25,500
営業利益 4,200
経常利益 4,330
当期純利益 1,900
1株当たり当期純利益 35円53銭

増減額(B-A)
売上高 500
営業利益 400
経常利益 540
当期純利益 △374
1株当たり当期純利益 ―

増減率(%)
売上高 0.2
営業利益 10.5
経常利益 14.2
当期純利益 △16.4
1株当たり当期純利益 ―

(ご参考)前年実績(平成26年3月期)
売上高 20,330
営業利益 3,006
経常利益 3,041
当期純利益 1,882
1株当たり当期純利益 35円21銭

(注)今回修正予想の1株当たり当期純利益は、平成26年12月31日現在における期中平均株式数(53,466,772株)を基に算出しております。

2.業績予想の修正理由
 コンシューマ事業におきまして、家庭用ゲーム機向けゲームソフトの販売不振やアミューズメント筐体ビジネスでの競争激化による販売不調が継続しておりますが、オンライン事業でのスマートフォン向けアプリ「剣と魔法のログレス いにしえの女神」が非常に好調な推移となっていることに加え、その他のオンライン既存タイトルも堅調に推移していること等から、売上高・営業利益・経常利益につきましては、前回発表予想を上回る見込みであります。

 しかしながら、下記の「3.特別損失の計上について」のとおり、特別損失を約878百万円計上することとなり、当期純利益につきましては、前回発表予想を下回る見込みであります。

3.特別損失の計上について

 当社オリジナルの強力IP創出に向けて開発中であった、コンシューマタイトル「海王」でありますが、市場環境の急激な変化と、当初計画しておりましたメディアミックス展開における編成が困難な状況にあること等から、この度開発の継続を断念し、仕掛品残高約461百万円を開発中止損として、特別損失に計上することといたしました。
 また、平成26年6月26日に稼働を開始いたしました、アミューズメント筐体「パズドラZ テイマーバトル」につきましては、当初想定しておりました収益の進捗に大きな遅れが生じており、計画値の達成は困難であると判断し、将来キャッシュ・フロー予測に基づく回収可能性を慎重に検討いたしました結果、未償却残高約417 百万円を減損損失として特別損失に計上することといたしました。