4人のプロデューサーが“正装”で登場
2015年2月13、14日、千葉・幕張メッセで開催の“ジャパン アミューズメント エキスポ 2015”’(JAEPO 2015)。13日、スクウェア・エニックスブースで開催された『ガンスリンガー ストラトス2』ステージにて行われたプロデューサートークセッションをリポートする。
※関連記事:【速報】『ガンスリンガー ストラトス2』と『ウルトラストリートファイターIV』のコラボが決定! コスチュームやゲーム大会を開催【JAEPO 2015】
このステージのMCを務めるのは、『ガンスリンガー ストラトス2』で綾小路咲良役を担当する声優の北原知奈さん。続いて、『ガンスリンガー ストラトス』(以下『ガンスト』)シリーズプロデューサーの門井信樹氏(スクウェア・エニックス)が、『ガンスト』の風澄徹のコスプレで登場した。
なんでも門井氏によると、当初はTシャツの予定が、この日のゲストがコスプレで登場するということで合わせたとのこと。そして、満を持してカプコンの『ウルIV』プロデューサー3人衆が登場! ご覧のとおり、小野氏はブランカ、杉山氏はベガ、そして綾野氏が春麗という、まさに“正装”。さらに、ステージに上がるやいなや小野氏は、観客の中に不審な人物を発見。そこにはなんと、ピカチュウ姿のバンダイナムコゲームスの原田勝弘氏の姿が。このふたり、本当に仲よしです。
●人気作のプロデューサー4人が一堂に会す
プロデューサーが4人揃ったということで、ここからプロデューサートークセッションがスタート。このステージでは、3つのお題についてトークがあった。
(1)アーケードゲームならではの魅力
答えたのは小野氏。今回の“JAEPO”には、小野氏が関わったタイトルは出展されていないが、魅力は「人と人とが会えること」だと語った。ゲームセンターのオペレーターの努力により、以前よりもかなり健全なコミュニティーができ上がっているという。
(2)対戦ゲームにおける“大会”とは
大会は単純に楽しいものだという杉山氏。この日(13日)は業者日ということで、“売る側の視点”で言うと、大会にはさまざまな目標が掲げられるので、各プレイヤーがゲームセンターで練習をする。すると、インカムが向上したり、大会を開催することで人が集まることで、またインカムが上がるという好循環があるという。
門井氏も、最初は苦戦した『ガンスト』も、大会を開催することで、プレイヤーが練習してくれたり、新しいプレイ方法の発見やゲーム自体のブラッシュアップに繋がったと振り返った。
(3)コラボレーションについて
最後のお題は綾野氏。「企業間を越えてのコラボは大きな相乗効果があるが、ナンバーワンどうしのコラボでなければと意味がない」と語る。一方がナンバーツーだと、ナンバーワンに食われてしまうからだ。以前行われた『ガンスト』と『ファイナルファンタジー』のコラボは、ナンバーワンのガンシューティングゲームとナンバーワンのRPGどうしだから、うまくいくのだという。ここで小野氏から「『ドラゴンクエスト』は違うんですか?」という鋭い突っ込みが入るものの、綾野氏は「(『FF』と『DQ』は)同率1位です」と返し、この突っ込みも想定内と言い切る。ナンバーワンどうしがコラボをすることで相乗効果があり、オンリーワンになっていけるわけだ。
ここで、やっと両タイトルのコラボ内容の発表に。ここでも小野氏から「ナンバーワンどうしということだから、『ウルIV』がナンバーワンの格ゲーだけど、どうですか?」と会場の原田氏に聞くと、「(『ウルIV』は)2D対戦格闘」というナイスな返しが!
まずはコラボのメインビジュアルのイラストを担当するのがあきまん氏であることが発表された。両タイトルのキャラクターデザインにも関わっているあきまん氏ということで期待が高まるが……ここではお預け。じつはまだ8割くらいの出来で、完成していないのだという。
いったいどのキャラクターが、誰のコスチュームを着るのか。会場では最新のコラボ用PVが流された。
ガンスリンガー ストラトス2×ウルトラストリートファイターIV 衣装コラボ―レーション
PVを見ながら、「これは合うねぇ」とか、「イメージ通り」とステージ上は盛り上がる。ちなみにPVの最後に出たのが“8割”の完成度というイラストだ。これでも十分な完成度を誇っているが、門井氏によると「残りの2割は背景です(笑)」とのこと。
また、PVには春麗が登場したが、ブランカとベガがいなかったことに不満の小野氏と杉山氏。門井氏は「ご想像におまかせします」と言いつつも、「出ないということはないです」と明言。これも、キャラクターの組み合わせを想像して楽しんでもらうためなのだそうだ。
2014年11月に行われた『FF』とのコラボで、コスチュームの先行ゲットキャンペーンが行われたが、今回もそれと同じ方式となる。ただし、前回は入手できなかったプレイヤーが多かったという意見が多かったということで、“コスチューム封入率2倍”!
●2タイトルによるコラボゲーム大会を開催!
そして、コラボがもうひとつ明らかにされた。それは、両タイトルのコラボによるゲーム大会の合同開催だという。ここでステージには、この大会を盛り上げるサポーターとして、プロゲーマーのふ~ど氏が登場した。
ふ~ど氏は、『ガンスリンガー ストラトス』賞金制公式大会で優勝、『スーパーストリートファイターIV』世界大会(2011年・EVO)で優勝という、まさに今回のコラボにうってつけ。大会のルールだが、簡単に言うと、5人(『ガンスト2』4人+『ウルIV』1人)対抗のチーム戦となる。『ガンスト2』は、店舗予選を勝ち抜いた8チームによる総当たり戦で、『ウルIV』はふ~ど氏が選抜した8人による総当たり戦を行う。その結果、もっとも勝利数の多かったチームが総合優勝となるのだ。
『ウルIV』の出場選手はふ~ど氏が選出するということで、小野氏らから疑問の声が上がったものの、レベルの高い試合を披露して盛り上がってもらうために、有名ゲーマーの名前をチラホラ……。また、「今回はふ~ど氏は出ない……」と門井氏が言いかけたところで、ふ~ど氏は「いま、出ないと言う必要はないですよね」と、出場に含みを持たせた。
門井氏は「こういった新しい試みの大会を、今後もやっていけたらおもしろい」と話す。また、賞金制などと違い、肩の力を抜いたお祭り感覚の大会にしたいとも語る。大会の開催は6月を予定している。
最後に4人のプロデューサーからのコメントで、濃密なステージは終了となった。
綾野氏「コラボや大会を、アーケードで、カプコンとスクウェア・エニックスさんで継続的にやっていきたい」
杉山氏「この大会形式は珍しくて、初めての試み。どんなふうになるのか、どんな戦略が有効か、まだ分からない。こういった新しい試みの大会を開催することで、『ガンスト』も、『ウルIV』も、そしてゲームセンターも盛り上がることによって、業界全体が盛り上がっていくことを期待しています」
小野氏「こういう機会をいただいて、スクウェア・エニックスさんにはありがたいと感謝いs亭ます。こうした取り組みをすることで、会場にいるオペレーターさんには何かしらの大会やイベントのきっかけをつかんでいただきたいと思います。こうしたコラボを今後も続けていきたいと思っています」
門井氏「『ガンスト2』はちょうど1年経ちました。アニメ化の発表もさせていただきましたし、どんどん盛り上げていきたいと思っています。アーケード業界も、まだまだ盛り上がっていく市場だと思っていますし、人と人との繋がりを大事にして、来年、再来年と歩んでいきたいと思っています」
小野氏「来年のコラボはもう『ポッ拳』に決まっていますよ(笑)」