ほとんど気にならない軽さが驚き!

VRヘッドマウントディスプレイOculus Riftの最新プロトタイプ“Crescent Bay”をトライ。シルクのような史上最高のVR体験【CES 2015】_01

 本日よりラスベガスで開幕した、世界最大の家電見本市CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)。RazerがオープンソースのVRヘッドマウントディスプレイを発表するなど、VRは今年のCESでも注目の的だ。

 そんな中で本命Oculus VRはCESでは同社初となる2階建ての公開ブースを構え、一般参加者にデモを披露している。
 出展しているのは、同社のVRヘッドマウントディスプレイOculus Riftの最新プロトタイプ”Crescent Bay”(以下、CB)。専用のスマートフォンアプリで事前予約することで、昨年行われたOculus Rift開発者向けカンファレンス”Oculus Connect”で初公開されたこのプロトタイプを体験できた。

VRヘッドマウントディスプレイOculus Riftの最新プロトタイプ“Crescent Bay”をトライ。シルクのような史上最高のVR体験【CES 2015】_02

 というわけで早速CBを体験してきたのだが、被ってみると、まずその軽さに驚く。Oculus VRがSamsungと共同で開発した、どこでも簡単にVR体験ができる普及機的位置付けのGear VRと比較しても、恐らくこちらの方が軽いのではというレベル。
 着用時に疲れにくいだけでなく、急に頭の向きを変えてもずれたりしないので、体験の質の向上に大きく寄与している。しかもCBではヘッドフォンも組み込んでおり、(別にヘッドフォンを被らなくても)3Dサラウンドも込みでこの重量というのがスゴい。

VRヘッドマウントディスプレイOculus Riftの最新プロトタイプ“Crescent Bay”をトライ。シルクのような史上最高のVR体験【CES 2015】_05
▲イヤーパッドは耳に軽く被さる感じ。

 また今回のデモでは、1.5メートル四方ほどのマットの上に立った状態で行われ、その上であれば動きまわることができた。ブース内に設置されたWebカメラでヘッドマウントディスプレイの位置をトラッキングしているので、もちろんその動きもすべてVR体験に反映される。「歩きまわる」というレベルには行かないが、「左足を一歩前に出しつつ、のけぞって上を見る」とか、「しゃがみながら身を乗り出して眼前にある3Dモデルを下から覗き込む」といった動作が自然に視界に反映されるのは心地いい。

VRヘッドマウントディスプレイOculus Riftの最新プロトタイプ“Crescent Bay”をトライ。シルクのような史上最高のVR体験【CES 2015】_03
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▲このマットの上は自由に動いてオーケー。右側は恐竜が歩いているのをその股の下から仰ぎ見るの図。

 デモの内容は、10種類ほどの多種多様な内容を組み合わせたもので、「胸の前にあるジオラマを身を乗り出して上から見下ろす」、「高層ビルの屋上の縁から半歩乗り出して真下を覗き込む」といった動作を体験できる。反応は非常にスムーズで、頭を大きく動かしても滑らかに追従。聞いても教えてくれなかったが、解像度もかなり高いことは間違いなく、さらにドットの隙間が網目のように見える“スクリーンドア効果”もほとんど感じられない。

 そろそろあるのではと密かに期待していたコンシューマーバージョン(市販版)の発売日発表などはなかったが、VRブームを切り拓いてきたOculus VRにふさわしい、文句なしに史上最高のVR体験だった。