主人公、ゆかり、順平が“影時間”に登場!
2013年11月23日より全国ロードショーを予定している、劇場版『ペルソナ3』第一章。それに先駆けて、11月16日の24時(作中では“影時間”と呼ばれる時間帯)より、新宿バルト9のシアターにて、影時間プレミア上映イベントが開催された。劇場版の内容は観てのお楽しみとして、当記事では、上映前に行われた声優陣によるトークショーをリポートしよう。なお、トークの一部に劇場版の内容をほのめかす発言が含まれているため、ネタバレNGという人は注意してほしい。
トークショーに登場したのは、結城理(主人公)役の石田彰さんと、岳羽ゆかり役の豊口めぐみさん、伊織順平役の鳥海浩輔さん。原作ゲームの発売から約7年半の時を経て、ついに劇場アニメ化された本作が、いよいよ公開の1週間前になり、いまの気持ちを聞かれた石田さんは、「影時間へようこそ」と挨拶。「完成したぞ! という喜び。そして、ドラマのおもしろさを楽しんでいただければという思いです」とコメント。
ゲームやドラマCDとは違う、アニメならではの特徴は? という質問では、鳥海さんが「動く」とシンプルに答え、笑いを誘っていた。「ゲームではひとりずつの収録だったので、劇場版での収録では同じストーリーをちゃんと掛け合いでできたところが良かったです」(豊口さん)。「キャラクターが動き出しているのを見ると、感慨深いものがあります」と、鳥海さん。ゲームのほか、ドラマCDなども展開されていたが、アニメ化だけがまだだった『ペルソナ3』。「なんで『ペルソナ4』が先なの?(笑)」と、先を越されたことを声優陣が茶化す場面も。石田さんは、ゲームではセリフが少なかったことに触れ、「“どうでもいい”以外のセリフも言っています。期待してください」とアピール。会場からは拍手が起こっていた。
今年の春ごろに行われたという収録について、「本当に久々の集合だったんですけど、できあがった空気みたいなものがありました」と、豊口さん。当時、収録の直前に舞台稽古があり、汗びっしょりで現場に入った石田さんが「汗くさいかも」と気にしていたら、鳥海さんがコロンを貸してくれた、というエピソードも披露された。「人生で初めてそういうものをつけました。いい匂いになりました(笑)」(石田さん)。
『ペルソナ3』関連では久しぶりの収録になったことについては、「キャラクターは大丈夫なんです。何も言われないんです。声が、大人になったんです」と鳥海さん。音響監督からは、もうちょっと若い声で、とリクエストされたそうだが、それも最初だけで、あとは順調に収録が進んだそう。“ファルロス”という名の少年も演じている石田さんは、「歳のせいかね、キツイんですよ(笑)。みんなで録ってるときは、あんまりよく喋れてないなと思っていたんです。ただ、主人公のセリフを喋ってたら喉も温まってきたので、ほかのキャストの皆さんが帰ってから、改めて録らせてもらいました」と、豊口さんも鳥海さんも知らなかったというエピソードを披露。「これから皆さんに見ていただくファルロスは、ちゃんとファルロスっぽくなってます」(石田さん)。
印象に残っているシーンやセリフなどを聞かれた鳥海さんは、「自分の役では、まあ、アレは言ってますよ」と、思わせぶりなコメント。ゲームをプレイしたことのある人がほとんどであろう会場からも、「おお~!」という声が。非常にこだわったセリフらしく、「ちょっとイントネーションというか、メロディーが違うかも」と、収録時に試行錯誤したそう。「ゲームを非常に大事にしながら演出されていましたね。現場でゲームの音声を聞かせていただいたりもしました」(鳥海さん)。豊口さんは、「ゲームと同じように、最初に主人公にいろいろと説明したり案内したりしているので、ここが月光館学園よ、というセリフが印象に残っていますね」とコメント。「僕は、夏紀ちゃん(森山夏紀)に対して、“風花(山岸風花)が謝りたいって言っていたよ”というシーンですね。彼が、こんこんと人に対してそういうことを言っていて、ああ彼も人のことを気にしているんだなっていうところが、僕の中ではツボでした」と、石田さん。
また、携帯電話、ブラウン管テレビなど、ゲームが発売された当時の時代を感じるものが作中に多くあり、いま風にアレンジしていないことに触れ、豊口さんは「時間をかけてアニメになったんだなっていう感じがします」と、しみじみコメント。ここで、原作のゲームをやった人はどれぐらい? という質問が会場に飛び、満席となっていた会場では、ほとんどの人が手を挙げていた。
続いて、ツイッターにてファンから寄せられた質問に答えるQ&Aコーナー。助っ人として、アニプレックスの足立和紀プロデューサーが登場した。まずひとつ目の質問は、「主人公の名前はどういう風に決まったんですか?」。足立氏は、「『ペルソナ4』のときもそうだったんですが、ゲームでは皆さん自身が名前を好きに付けられますが、アニメではそうもいきません。なかなか決まらなかったので、脚本ベースでは絶対にこれにはしないだろうという“山田月太郎”という名前にしていました。最終的に、主人公が持っている透明感、無味無臭感。皆さんが持っている印象になるべく影響を与えないように、真ん中をとっていくというのを意識しました。」と回答。さらに足立氏は、“プレイヤー名”について、ゲームでは自分の名前か、“ゲームでいつも使うプレイヤー名”をつけているが、“PERSONA MUSIC LIVE”などの際に後ろのモニターでゲーム映像を流すため、名前をつけ直してのプレイを何度もした、というエピソードも披露した。
つぎの質問は、「皆さんの好きなペルソナを教えてください」というもの。豊口さんは、「かわいい、美しい」という理由で、風花のペルソナ“ルキア”を挙げた。石田さんは、「皆さん、ゲームでペルソナってどうしてます? 僕、とっかえひっかえなんですよ」と、逆に質問を投げかけた。「劇場版に出ているペルソナでは、オルフェウスがかっこいいです」と、鳥海さん。「アニメーションになったときに、ペルソナの動きやスキルの演出がどういう風に表現されるのか、楽しみにしていたんです。オルフェウスが発動するときの顔、とくに最後のところが、すごくかっこよかったです。イケメンです。私のやつ(ヘルメス)は顔ないですから(笑)。シルエットはかっこいいんですけどねー」と言う鳥海さんに、石田さんは「ヘルメットっぽいやつを外せばイケメンなんですよ、きっと(笑)」と、フォロー。ちなみに、足立氏は、「マーラです」と即答。会場からは笑いとともに拍手が沸き起こり、すかさず足立氏は「タナトスがすごくかっこいいです」とフォローしていた。
ここで、本作の来場者特典が紹介。“ビックリマンシール”などでおなじみのイラストレーターが描き下ろした、“スーパーP3シール”(3枚セット、全29種類)が、週替わりで配布される。さらに、劇場版キャラクターデザインを担当した渡部圭祐氏の複製イラストミニ色紙もプレゼントされるとのこと。こちらは数量限定で、なくなり次第終了となっている。また、公開日の11月23日からは劇場にてオリジナルグッズも販売されるので、ぜひチェックしてほしい。
最後にゲストからの挨拶が行われ、トークショーは終了した。
「大変お待たせいたしましたが、ようやく完成しました。1章とあるからには、ここからまだ続きます。最後まで末長くお楽しみいただければと思いますし、『ペルソナ』シリーズをよろしくお願いします」(足立氏)。
「皆さんと同じくらい、いや負けないくらい、『ペルソナ3』の映像化というのを出演者も心待ちにしていました。それがついに形になりましたので、ぜひ楽しんでいただき、そして何度も足を運んでいただければと思います」(鳥海さん)
「私たちも、『ペルソナ3』が映像化されるのを待ち望んでおりました。(劇場版の中では)いろいろなキャラクターがチラチラ出ているので、そういうのも探してみてもらえるとうれしいです」(豊口さん)
「ゲームのスタートから、映像化を待ち望んでくださった皆さん、お待たせいたしました! 皆さんの青春が詰まってますよ(笑)」(石田さん)
【タイトル】
『PERSONA3 THE MOVIE #1 Spring of Birth』
【公開情報】
2013年11月23日(土)より、
下記劇場にて全国ロードショー(配給:アニプレックス)
●北海道・東北
ディノスシネマズ札幌劇場
MOVIX仙台
●関東
新宿バルト9
シネ・リーブル池袋
TOHOシネマズ錦糸町
ユナイテッド・シネマ豊洲
立川シネマシティ
横浜ブルク13
川崎チネチッタ
TOHOシネマズ海老名
京成ローザ10
MOVIXさいたま
シネプレックス水戸
MOVIX宇都宮
109シネマズ高崎
●中部
T・ジョイ新潟万代
TOHOシネマズ浜松
109シネマズ名古屋
MOVIX三好
●近畿
梅田ブルク7
TOHOシネマズなんば
T・ジョイ京都
シネ・リーブル神戸
●中国
MOVIX倉敷
広島バルト11
●九州
T・ジョイ博多
(C)Index Corporation/劇場版「ペルソナ3」製作委員会