『League of Legends』WCG2013日本代表チームが決定! ロジクールが大会スポンサーになった理由についても直撃!

2013年10月5日、PC用戦術対戦ゲーム『League of Legends(以下、LoL)』のオフライン大会が開催された。また、ロジクール担当者に大会スポンサーになった理由についてインタビュー。これが日本での“eSports”普及の鍵かもしれない?

●世界大会“WCG2013”への切符を手にするのはどのチームだ!?

 2013年10月5日、世界中でトップレベルの人気を誇るPC用戦術対戦ゲーム『League of Legends(以下、LoL)』のオフライン大会“WORLD CYBER GAMES 2013 LEAGUE OF LEGENDS 日本代表予選大会”が開催された。会場は秋葉原の“ALIENWARE ARENA in アイ・カフェ AKIBA PLACE”。

▲ソファー席でゆったり観戦。選手のプレイを直接見ようと、プレイ席の後ろで見学する観客も大勢見られた。

 本大会の優勝チームは、世界最大級のゲーム(eSports)大会“WORLD CYBER GAMES 2013(以下、WCG2013)”の『LoL』部門日本代表として、世界の強豪に挑戦する。今年は40ヵ国以上の国が参加し、11月28日~12月1にかけて中国の昆山で開催される。

 『LoL』は北米に拠点を置くRiot Games社が開発・運営を行っている基本無料のタイトル。3対3、もしくは5対5のチームに分かれ、各プレイヤーが使用するキャラクターを選び、相手の拠点を破壊するのが目的だ。世界各地で高額な賞金がかかった大会も開かれており、最大規模の大会ともなると、賞金総額は約8億円にも上る。

▲プレイスタイルは千差万別。キーボードを斜めに置く選手も。

 2013年10月6日現在、まだ日本で正式に運営されているわけではないが(日本市場への進出は以前から検討されている)、国際サーバーに接続すれば問題なくプレイ可能。3万人ほどの日本人プレイヤーが本作を楽しんでいると言われている。そのなかでも頂点を目指す4チーム20人が予選を勝ち抜き、オフラインの試合に駒を進めた。

■準決勝第1試合 “Rampage”VS“TIME OF CLOCK”
 “Rampage”は世界を視野に入れて活動しており、海外の強豪とも積極的に練習試合を行っているチームだ。その実力を遺憾なく発揮し、準決勝第1試合は“Rampage”の勝利に終わった。もちろん“TIME OF CLOCK”も十分に強いのだが、これは相手が悪かったとしか言いようがない。

■準決勝第2試合 “PeachServer AllStars”VS“IkdYsak”
 両チームともFPS出身で、“PeachServer AllStars”は元『スペシャルフォース』プレイヤー、“IkdYsak”は元『サドンアタック』プレイヤーによって結成された。チームワークと戦術が重要さなど、FPSとも共通する部分が多いということだろう。FPS勢対決は“PeachServer AllStars”が制して決勝戦に進出した。

■決勝戦 “Rampage”VS“PeachServer AllStars”
 手に汗握る第1戦目を制したのは“Rampage”(本大会では先に2勝したチームの勝利となる)。かなりの接戦だったため、フルセットまでもつれ込むかと思われた。だが、1勝した勢いを維持した“Rampage”がそのまま押し切って優勝。日本代表の座を手に入れた!
(※チーム名を訂正しました)

▲ロジクールのクラスター マーケティングマネージャー・古澤明仁氏。

 表彰式では本オフライン大会のスポンサーであるロジクールのクラスター マーケティングマネージャー・古澤明仁氏がプレゼンターを務めた。最後に「こういったイベントに携わることができて光栄です。“eSports”を盛り上げられるように、ロジクールとしても全面的にバックアップしていきますので、今後も楽しみにしていてください。Rampageのみなさんには日の丸を背負っていただいて、WCG2013での活躍を期待しています」という激励で大会を締めくくった。

▲優勝を決めた歓喜の瞬間。カメラを向けたらポーズを取ってくれた。取材者にやさしいプレイヤーである。

▲Rampageが勝つために意識していたのは“声出し”。誰かの名前を呼んだ瞬間にやるべきことがわかるのが理想的とのこと。WCG2013では韓国チームとの力量差を感じているようだが、「もし当たっても、あがこう」と、一矢報いる気は満々だった。

●ロジクールが大会サポートを決めた理由

 ロジクールと言えば高品質なマウスやキーボードをなどを取り扱う老舗周辺機器メーカーだ。2013年4月には新ブランド“ロジクールG”を立ち上げ、ゲーミングデバイス市場に打って出た。そのロジクールがどんな思いで大会をスポンサードしたのか、クラスター マーケティングマネージャー・古澤明仁氏に話を伺った。

――ロジクールと言えば、日本ではゲーミングデバイスと言うより“日常的に使いやすい周辺機器を扱ったメーカー”というイメージが強いと思います。こういったゲーム大会のサポートをしようと思った最大の理由は何なのでしょうか?
古澤 今年の4月から“ロジクールG”という新ブランドを立ち上げて、パッケージなども一新しました。PCゲーム市場はどんどん拡大していますが、店頭での販売だけだと、どうしてもユーザーへの認知が深まりません。そこで、イベントを通じて、人とコンテンツとデバイスメーカーをつなぐ橋渡し的な役割を担ってみたいと思ったんです。

――メジャーなPR活動のほかに、地道な活動もしていきたいということでしょうか?

古澤 ユーザーから見える形でのイベント協賛もそうですが、会社として“eSports”というジャンルを日本国内でメジャーなものに押し上げたいという意思があるんです。ちょうど東京オリンピックも決まりましたしね。

――こういうタイミングだからこそ“eSports”を、というわけですね。
古澤 これから何年かかるのかわかりませんが、“eSports”をサッカーや野球と並ぶ位置づけにしたいんですよ。以前、年代別にグループインタビューを実施したんですが、10代の回答ではメジャーなスポーツと同じ感覚でゲームに接しているという意見が多かったんです。これは刺激になりました。

――興味深い回答ですね。少しずつゲームを取り巻く環境が変わっているのかもしれません。
古澤 彼らが成人して子どもが生まれるころには、世間からの見られかたはだいぶ変わっていると思います。北米では“eSports”のプレイヤーにアスリートと同じビザを発行したという話もありますし、風向きは確実に変わっていますね。今後はスポンサーとして、トップチームの支援活動も行っていきます。有力な選手をスポーツウェアの企業などがバックアップするのは、スポーツの世界では当たり前ですから。

――そのチームはもう決まっているんですか?
古澤 まだ名前は言えませんが、日本のなかでも指折りのゲーミングチームと契約を結ぶ予定です。それに、『LoL』の日本代表になった“Rampage”には、WCG2013に我々のロゴの入ったユニフォームを着て出場していただくほか、『World of Tanks』日本代表のスポンサードも決まっています。『LoL』や『World of Tanks』は日本ではハードルが高いタイトルのように思われがちですけど、それはそれでハイエンドなユーザー向けへの訴求としては効果的だと思います。もちろん、国内ブランドのメジャータイトルでもロジクールの名前を出していきます。

――歴史が長く安定した製品を出してきた“ロジクール”と、ゲーマー向けに尖った“ロジクールG”という2ブランドを持っているのは強いですね。
古澤 それでも、我々1社では力不足だと思います。競合ではありますがRazerさんや、今回の大会をいっしょにやらせていただいたALIENWAREさんとも協力しつつ、全体で業界を盛り上げる企画を仕掛けていきたいと考えています。

▲公式のニコニコ生放送でコメントする添田氏(右)。

 会場に視察に訪れていた“ALIENWARE”ブランドマネージャーの添田貴嗣氏は、「今後の地盤を固めるために、イベントなどのサポートには力を入れたい」と話していた。ユーザー側の意見も聞いてみたかったので、大会を見学していたマルチゲーミングチーム“DetonatioN”のメンバーにも“eSports”の普及についてコメントをいただいた。ちなみに、“DetonatioN”の『World of Tanks』部門“DetonatioN-SDR”は日本代表としてWCG2013への出場を決めている。

■マルチゲーミングチーム“DetonatioN”のコメント

<<LGraN(チーム代表)>>
 “DetonatioN”というチームは、日本の“eSports”を盛り上げるために、トップを走ってほかのユーザーを牽引したいという思いから設立しました。今後はもっと世界に目を向けて、ほかの国との交流戦を積極的に組んでいきたいという気持ちがあります。

<<PresidentMaa(『LoL』部門リーダー)>>
 日本における“eSports”の地位というのは、諸外国と比べると高くないというのが現実だと思います。大会に積極的に出場したり、海外のチームと交流戦をしたり、選手の立場から盛り上げていきたいと思っています。

▲PresidentMaa(左)とLGraN氏(右)。

“eSports”という言葉がなかなか浸透しない日本ではあるが、日本のプレイヤーが世界のプロチームと互角以上に戦えることを証明できれば状況が一変する可能性がある。メーカーとユーザー、双方の力で“eSports”が盛り上がっていくことに期待したい。

▲規模の大きな『LoL』大会は珍しいということで、オフ会的に盛り上がっている観客も多かった。“LoL女子会”なるアフターイベントも。潜入取材したかった・・・!