大きさが変わる不思議な生命体“ナック”が大暴れ!
注目の最新作を実際にプレイしながら、ゲーム内容を紹介するステージイベント“一遊入魂”。東京ゲームショウ2013のソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジアブースでは、プレイステーション4用アクションゲーム『KNACK(ナック)』が披露された。ステージに姿を見せたのは、ゲームデザイナーのマーク・サーニー総監督と、ソニー・コンピュータエンタテインメント JAPANスタジオの渡辺祐介シニアプロデューサー。マーク・サーニー氏は、『クラッシュ・バンディクー』シリーズや『ラチェット&クランク』シリーズなどの人気アクションゲームを手掛けた人物だ。
タイトルにもなっている“ナック(KNACK)”は、天才発明家によって生み出された生命体の名前。ナックの大きさはふだんは70cm程度だが、ステージ上のいたるところにある“レリック”(古代遺跡から発掘された特殊なパーツ)を拾い集めることで巨大化し、最大で10mを超すビーストに変身できる。ナックはこの不思議な力を利用して、平和な世界を突然襲ったゴブリン軍に立ち向かう。
シンプルな操作で痛快なアクション!
イベントの前半は、渡辺氏がコントローラを手にして『KNACK』のアクションを紹介した。ナックの基本的な動作はジャンプやパンチ、回転などがあり、アクションゲームとしてはオーソドックス。操作が簡単なので、アクションゲームの初心者でもすぐになじめそうだ。画面に登場している小さなナックは動きが軽快で、パンチやジャンプアタック、回転アタックなどをスピーディーにくり出し、行く手を阻むゴブリンたちをつぎつぎに倒していた。
ステージ上にある赤いオブジェクト“レリック”を破壊して、出現したパーツを吸収すると、ナックが徐々にサイズアップ。「飛んできたパーツが、そのままナックの体の一部になっています」と渡辺祐介氏が説明した。PS4の処理能力を生かし、細かいパーツのひとつひとつが計算されているわけだ。敵を攻撃したときにも鎧が破片になって飛び散る演出があり、アクションの爽快感にもこだわっていると感じられた。
また、ステージ上に点在する黄色の“クリスタル”を手に入れると“クリスタルゲージ”が溜まり、必殺技が使えるようになる。今回の実機プレイでは、体のパーツを周囲に放って敵を一掃する“ショックウェーブ”や、パーツを竜巻に変えて移動しながら敵を倒す“ストーム”などが披露された。
さらに本作では、ステージのいたるところに隠し部屋が用意されている。たとえば何の変哲もない壁を破壊すると地下への階段が現われ、その奥でさまざまなパーツを手に入れられるのだ。パーツを集めるとガジェット(装備アイテム)が完成したり、特別な形態のナックに変身できるようになって、アクションの幅がいっそう広がる。
レリックを拾い集めてナックが巨大化しても基本的な操作は小さいときと同じだが、動きが鈍くなるかわりに攻撃アクションの威力がアップ。パンチを数発見舞わないと倒せなかった敵が、大きく成長すると一発KOできるようになる。また、巨大化することでクルマや敵の戦車といった重いものを持ち上げることも可能に。持ち上げたものは、ほかのターゲットに向けて投げつけることができる。
テクニックに差があってもいっしょに楽しめる協力モード
イベントの後半には、プレイヤーとして『KNACK』のプログラマーが7歳のご子息とともに登場。親子で『KNACK』の協力プレイを披露した。協力モードでは、1Pがナックを操作し、2Pがロボットのようなメカ・ナックを操作してナックをサポート。メカ・ナック自身も敵を倒してパーツを手に入れ巨大化できるが、1Pのナックが傷ついてパーツが減ったときに、メカ・ナックのパーツを分け与えることもできる。なお、メカ・ナックは途中で倒れても何度でも復活し、好きなときに抜けたり途中参戦したりすることが可能だ。上手なプレイヤーがナックを操作し、アクションが苦手なプレイヤーは死亡する心配のないメカ・ナックを担当して先のステージを楽しみかたもある。
最後に、渡辺氏は「マーク・サーニーの総指揮のもと、チーム一丸となって最後の追い込みに入っています。スタッフも楽しみながら作っているので、ユーザーの皆さんにも同じように楽しんでいだだけると思います」とコメント。マーク・サーニー氏は、「今回はゲームプレイを紹介しましたが、今後はストーリーや世界観についても紹介できればと思いますので、どうか楽しみにお待ちください」と、日本語で会場に語りかけた。
(取材・文:ライター/ムライサトシ)