協力プレイ要素も明らかに
ドイツ・ケルンにて2013年8月21日(現地時間)から開催されたgamescom 2013。その期間中、会場近くのホテルで『KNACK(ナック)』のプレス向けプレゼンテーションが行われた。ここでは、その内容と最新素材、会場で出展されていた本作のインプレッションを絡めてつつお届けしよう。
『KNACK(ナック)』は、『クラッシュ・バンディクー』シリーズ、『ラチェット&クランク』シリーズなどの人気アクションゲームを多数手掛けてきたマーク・サーニー氏が総監督を務め、ソニー・コンピュータエンタテインメントのJAPANスタジオが制作中のアクションゲーム。
プレイヤーは、ある人物の発明によって生み出されたヒーロー“ナック”を操作し、地球を侵略しにきたゴブリンを蹴散らしていくことになる。ゴブリンへの攻撃は、パンチとジャンプしてからの回転アタックのような技、そして特定のゲージが満タンになったときに発動可能な“スーパームーブ”(いわゆる必殺技)がある。攻撃は基本的にはワンボタン操作で非常にシンプル。出展されていたgamescom 2013バージョンでは、動く床や踏んだら弓矢が飛んでくるトラップなど、昔ながらの仕掛けも多数。いわば、オーソドックスでノスタルジックなアクションゲームと言える。
だが、PS4向けのアクションとして、新しい要素を十分に備えている。たとえば、本作のキモとも言えるナックの変化。ナックは全身が“レリック”と呼ばれる特殊なエネルギーを持つパーツの集合体でできており、ステージのいたるところにあるレリックを拾い集めることで、ナックの大きさがシームレスに変化していく。レリックの数にすると、60個から5000個がナックの身体を構成する。こうしたパーツの集合体にアクションをさせるには、PS4の演算能力が必要不可欠だということだ。また、サーニー氏はPS4のリード・システムアーキテクトとして、同本体を知り尽くしている人物。そんなサーニー氏が手掛けるだけに、新しい要素はまだまだ隠されているのかもしれない。
プレゼンテーションでは、協力プレイの要素も公開された。協力プレイでは、ナックに似たサポート役が登場する。そしてナックがダメージを受けたときにレリックを与えて回復させるといったようなことが可能になる。これは子どもプレイしているとき、親がサポートするといったように、家族全員で楽しめる作品にしたかったということだ。
また、サーニー氏によれば、本作はストーリーにも力を入れており、サーニー氏自身が脚本を執筆。そのストーリーの一端がうかがえる最新映像も公開。
海外ではプレイステーション4本体と同時発売となる本作。子どもも楽しめるよう、通常の1.5倍のサイズのDUALSHOCK4を3Dプリンタで作り、子どもがDUALSHOCK4を握った感覚を知ることまでこだわって作られている。そういった子どもたちにも楽しめる作品をローンチで投入するなど、プレイステーション4の戦略に死角なし、といったところだろうか。