PS4のロンチタイトル『Warframe』は、日本のアニメやゲームにインスパイアされたF2Pの期待作【gamescom 2013】

『Warframe』は、Digital Extremesがプレイステーション4のロンチタイトルとして準備を進めているF2PのTPS。じつは、日本のコンテンツに影響を受けているらしい。

●“ウォーフレーム”を装着して、スペースニンジャとして戦う!

 2013年8月21日~25日(現地時間)、ドイツ・ケルンメッセにて欧州最大のゲームイベントgamescom 2013が開催中だ。

 F2P(Free to Play)、いわゆる基本プレイ料金無料のビジネスモデルの流れがコンシューマーにも及んでいることはご存じの通りだが、『Warframe』は、カナダに本社を構えるDigital Extremesがプレイステーション4のロンチタイトルとして準備を進めているF2PのTPS(三人称視点シューティング)だ(⇒関連記事はこちら)ンクイン。全世界におけるユーザー数も300万人を突破(!)したという期待作だ。この人気ぶりに注目したソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)が「プレイステーション4でリリースしませんか?」とアプローチしてきたというから、いかにF2Pを重視しているかを物語るものと言えるだろう。Digital Extremesでは、SCEに対して、「セルフパブリッシングは可能か?」、「毎週のアップデートはできるか?」、「F2Pもサポートしてもらえるか?」といった問い合わせを重ね、「すべてYESとのことだったので、承諾の返事をしたところ、すかさず開発キットが送られてきました(笑)」と、クリエィティブディレクターのスティーブ・シンクレア氏。まずは、gamescomにあわせて用意されたトレーラーをご覧いただこう。

『warframe』gamescom映像


▲クリエィティブディレクターのスティーブ・シンクレア氏(右)と、アシスタントプロデューサーのパトリック・クドリカ氏(左)。Digital Extremes自体は『BioShock』シリーズや『The Darkness II』などの開発に参画している模様。

 さて、『Warframe』を見て、何となく共感を抱く方も多いかもしれないが、それもそのはず。『Warframe』は、日本のアニメやゲームの影響を色濃く受けた作品だ。シンクレア氏いわく「ほかのスタジオから仕事を依頼されてゲームを開発する場合は、第二次世界大戦を舞台にしたゲームやシューターなどが多くなりますが、今回はセルフパブリッシングなので、“自分たちの好きなことをやりたい!”と思っていました。そのときに即座に念頭に浮かんだのが、“『メタルギア』シリーズや、『AKIRA』、『カウボーイビバップ』みたいな作品を作りたい!”との想いでした」という。『カウボーイビバップ』とは、何ともうれしくなる話だが、そこがスタート地点となって、スペースニンジャのゲームを作ることになったのだという。

 “ウォーフレーム”と呼ばれるバトルスーツに身を包んで、最大4人による協力プレイでバトルをくり広げていくことになる本作。舞台となるのは、未来の太陽系だ。最初は水星からスタートして、ミッションをクリアーすることで、ほかの星に移っていくことになる。キモとなるのは、いかに強力な“ウォーフレーム”をカスタマイズするかになる。F2Pのタイトルとして、もっとも注力したのは、お金を払わないユーザーも課金するユーザーも、いかに変わらず楽しめるようにするか……ということ。それは、F2Pのビジネスモデルを持つゲームにとっての命題のようなものと言えるのかもしれないが、これは、「プレイヤーがお金を使わないで、ゲームのすべてを楽しめますか?」というユーザーの疑問から真剣に考えることになったのだという。当初『Warframe』では、“ゴープロ”というシステムを採用していた。これは1ドルを支払えばもっと上のランクに行けるというものだったのが、これが極めて不評だったのだという。「フェアではない」という意見が極めて多かったのだ。そこで、採用されたのが“クラフトシステム”。敵を倒すとドロップするアイテムなどを集めて、新しい“ウォーフレーム”を作っていくという仕組みだ。このシステムは、お金を払わない人だけではなくて、“週末しかプレイできないので、課金をしてもいい”というユーザーを救済するものにもなったのだとか。

 “ウォーフレーム”の説明をしてくれたのは、アシスタントプロデューサーのパトリック・クドリカ氏。“ウォーフレーム”は最大4つのアビリティが使用可能で、“未来のニンジャが忍法を使ったら……”というていになっているという。装備できる武器はレーザーなどの主要な武器とナイフなどのサブとなる武器、そして打撃系だ。3種類の武器を合わせると80種類になる。「本作では、とくに打撃系が重要です」とはクドリカ氏の言葉。

▲舞台が太陽系というのは、何となく逆に新鮮。水星からミッションがスタートする。

▲NOVAという“ウォーフレーム”。ユーザー投票により選ばれたらしい。4つのアビリティと3種類の武器を装備できる。

 本作で大切なのは、自分なりのファイティングスタイルを見つけること。「目指したのは10時間で終わるゲームではなくて、100時間でも遊んでもらえるゲーム」(シンクレア氏)ということで取り入れたのがトレーディングカードに範を得たシステム。「『マジック・ザ・ギャザリング』や『遊戯王』などを遊んでいる方にはなじみ深いと思います。本作では、カードをそれぞれ“モッズ”と呼んで、カードを組み合わせることで、“ウォーフレーム”を自由にカスタマイズできるようになっているんです」とシンクレア氏。ものすごい数の組み合わせになる。

 プレゼンでは、実際にプレイステーション4版を少しだけ遊ばせてもらった。Dual Shock 4コントローラーに最適化されたという操作は快適で、タッチパッドを活用して、手裏剣よろしくアビリティによる攻撃を仕掛けることもできた。

▲トレーディングカードシステムで“ウォーフレーム”をカスタマイズできる。炎をくり出すグローブを作るといったことも可能だ。

▲プレイステーション4版では、操作はDual Shock 4コントローラーに最適化。

 欧米ではプレイステーション4本体との同時配信を予定している『Warframe』だが、国内における発売などは未定。シンクレア氏によると「日本でもロンチタイトルとなるように、ローカライズの準備を進めている」とのこと。コンシューマーにおけるF2Pの今後を占うタイトルとして、『Warframe』は注目すべき1作だ。

 最後に、『Warframe』のキーアートとコンセプトアート、そしてプレイステーション4版の画面写真をお届けしよう。本作のことが気になる方は、取り急ぎ、PCのベータ版を試してみるのもいいかも。英語版ではあるものの、プレイ人口は世界で2番目に多いらしいし……。