Hello Gamesの『Joe Danger』、再び!

 Hello Gamesが手掛ける『Joe Danger』シリーズ。同社は、『Burnout 3』や『Black』『Virtua Tennis 3』、『SEGA Superstars Tennis』などの開発に携わっていた4人が2009年に設立した会社。以降、同社初のタイトルになる『Joe Danger』を、Xbox LIVE アーケード向けに『Joe Danger Special Edition』として、2011年11月1日に配信。新進気鋭のデベロッパーと言えるだろう。そして、今回最新作の『Joe Danger 2: The Movie』が配信された(PlayStation Networkでは、海外で10月中旬から配信開始)。今回は同タイトルのインプレッションをお届けする。

『Joe Danger』ってどんなゲーム?

命知らずのスタントマンが帰ってきた! XBLA『Joe Danger 2: The Movie』プレイインプレッション_01

 そもそも、『Joe Danger』はどんなゲームなのか? スタントマンであるジョー・デンジャーを操りながら、危険なコースをバイクを始めとする乗り物などで進んでいく横スクロールアクションゲームだ。本作では、ジョー・デンジャーがアクション超大作映画のセットで、死と隣り合わせのスタントをくり広げるという設定になっている。
 基本的なゲームの流れは、チャレンジをクリアーするとスターを獲得でき、徐々にアンロックされていくコースに、獲得したスターを使って挑戦していく、というもの。操作は全モード共通で、RT=加速、LT=バック、左スティック=姿勢制御、LB・RB=トリック、A=ブースト、X=かがむ・ジャンプ、B=パンチ。収録モードは“ムービーモード”と“ 未公開シーン”、“ ムービーメーカー”、“マルチプレイヤーモード”など。

多彩なステージを収録-ムービーモード

 アンロックされたステージに挑戦するには、前述の通りスターが必要になるが、このスターを獲得するには、ステージごとに設けられたスター獲得条件を満たさなければならない。各ステージは、ゴールするだけなら、時間をかければ誰でも可能なのだが、このスターが曲者!
 たとえば、「ミサイル発射装置をすべて解除する」という条件があったとしよう。ブーストをかけすぎてしまうと、発射装置を押せず、かといってゆっくり近づくと、つぎのタイムリミットが迫っている発射装置解除に間に合わない……など、緻密な操作が求められることにイライラしてしまうこと必至!

命知らずのスタントマンが帰ってきた! XBLA『Joe Danger 2: The Movie』プレイインプレッション_14
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▲アクション超大作の映画のセットで、ジョー・デンジャーが死と隣り合わせのスタントをくり広げる“ムービーモード”。
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▲ゲームスタート前のロード時に、挑戦ステージのスター条件が表示される。それをチェックして、高スコアを目指そう!

 ただ、このイライラが悔しさに変わり、何度も何度もトライ&エラーをくり返しているうちに、操作タイミングを体が学習し、やっとの思いでスターを獲得できたときはスッキリ爽快! 超がつくほど気持ちいいのだ。

 また、着用できるコスチュームアンロックに必要なプロメダルを獲得するには、ステージ内のすべてのスターを1回のプレイで獲得しなければならない。獲得条件の中には、目標タイム以内のゴールを指定されることもあり、これがなかなかストイック。0コンマ数秒を削るのに何度も何度も挑戦するハメになるだろう。

 そして、この目標タイムを攻略していくには、ブーストの使用が不可欠。使用してしまえばブーストメーターが空になってしまうので、左スティックでのウィリーや、大ジャンプ中にくるくる回転するスピン、LB・RBのトリックを駆使してブーストをこまめにチャージしていこう。
 なお、本作で頻繁に使うことになるリスタートは親切設計。バックボタンひとつで、即やり直すことができる。リスタート時のロード時間もほとんどなく、押せばすぐにトライ可。ストレスを溜めることなくリスタートできるのはうれしい機能。

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▲プロメダルを獲得するとコスチュームがアンロック。コスチューム選択画面で身に着けて、お気に入りの格好でゲームをプレイしよう。ちなみに、マイフェイバリットはクマの着ぐるみ。
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命知らずのスタントマンが帰ってきた! XBLA『Joe Danger 2: The Movie』プレイインプレッション_12
▲走行中にLB・RBでトリックをきめれば、左下のブーストメーターが上昇。Aボタンでブーストが使用可能に。

よりトリッキーなステージが盛りだくさん-未公開シーン

 “ムービーモード”よりもトリッキーなステージを収録しているのが“未公開シーン”。ゲーム内で説明される監督の「映画の撮影はジェットコースターだ。時々脱線もする」という言葉通り、イカれたコースが山盛り。ジョー・デンジャーが乗る乗り物もバランスがとりづらく、すぐにクラッシュしてしまう一輪車だったり、ボーリングの玉がわりになってみたりと、遊び心も満載だ。

命知らずのスタントマンが帰ってきた! XBLA『Joe Danger 2: The Movie』プレイインプレッション_13
命知らずのスタントマンが帰ってきた! XBLA『Joe Danger 2: The Movie』プレイインプレッション_02
▲未公開シーンではボーリングの玉になったり、不安定な一輪車に乗ったりとバリエーションと遊び心がレベルアップ。

コースを作って世界に公開-ムービーメーカー

 “ムービーメーカー”モードでは、自分好みのコースを作成してアップロードできる。コースは、世界中のプレイヤーに公開することができる。Yボタンでエディットモードに入り、Aボタンでオブジェクトをつかんだら、左スティックで移動。Xボタンでトイボックスを開き、任意のオブジェクトを配置する。オリジナルコースは、“ムービーモード”で登場した背景などを使用できるほか、プレイヤーの姿、乗り物のチョイスができる。さらに、コースに設置できるオブジェクトの種類は約60種類。
 自由すぎるゆえ、調子に乗ってオブジェクトを配置しすぎてゴールすることができなかったり、シンプルにし過ぎておもしろみのないコースになったりと、自分のコース作成センスのなさに少し泣けた。なお、ステージに設置されたオブジェクトを動かしたり、新たに設置したりしながらゴールを目指すチュートリアルを兼ねたコースも収録しているので、扱いかたはすぐに把握できるはずだ。

命知らずのスタントマンが帰ってきた! XBLA『Joe Danger 2: The Movie』プレイインプレッション_03
命知らずのスタントマンが帰ってきた! XBLA『Joe Danger 2: The Movie』プレイインプレッション_04
▲設置できるオブジェクトは約60種。コースメイクのセンスが問われる。

友人とオフラインで対戦-マルチプレイヤーモード

 任意のコスチュームを選択したらマルチプレイスタート。本モードでは、ゴール時のトークンの数で勝敗が決まる。障害物にぶつかったり、殴られて転んだりするとライフトークンが減少してしまうので、脱落することなく、ゴールに向けて突っ走ろう。1位になれば、さらに多くのトークンが付与される。オフラインでは、2~4人までプレイできる。

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▲マルチプレイは画面分割なし。クラッシュしないよう正確に走るだけでなく、他プレイヤーに近づいてBボタンでパンチ。相手を転ばせてライフトークンを減らすことも可能だ。

つっこみどころ満載なコースが中毒に!

 少しずつ上がっていく絶妙な難易度と、「アホか!!」と思わずつっこみたくなるようなコースが楽しく、「1プレイ1分弱だし息抜きに……」とプレイするものの、トライ&エラーに熱中してしまい、結局1時間遊んでいた……なんてことが多々あった本作。丁寧な日本語翻訳にも好感が持てた。陽気な雰囲気、ポップなキャラクターとストイックな側面を兼ね備えていることから、子どもから大人まで幅広い層にオススメしやすいタイトルと言えるのではないだろうか。もちろん、Xbox LIVE アーケード版は体験版も配信中。ぜひ、一度触れてみてはいかが?

■著者紹介:チカコ嬢
ファミ通Xbox 360で、Xbox LIVE アーケードやWindows Phoneの連載を担当していたライター。コミニーにて、「チカコ嬢のWindows Phone実績解除日記」連載中。Xbox LIVE リワードに登録したところ、誕生日にバースデーメールとMSPが届きました。この気遣い(サービス)、思いのほかうれしい!!


Joe Danger 2: The Movie
メーカー 日本マイクロソフト
対応機種 X360Xbox 360
発売日 2012年9月14日(Xbox LIVE マーケットプレースにてダウンロード配信)
価格 1200マイクロソフトポイント
ジャンル アクション
備考 開発:Hello Games