鋭さを増して生まれ変わった『NINJA GAIDEN』

 コーエーテクモゲームスより2012年12月8日に発売されるWii U用ソフト『NINJA GAIDEN 3: Razor's Edge』。今年3月に発売された『NINJA GAIDEN 3』(プレイステーション3/Xbox 360)にさまざまな面で追加要素とブラッシュアップが施された、まさに最終進化版と呼ぶにふさわしいタイトルだ。

 骨太のアクションゲームとして根強い人気を誇る『NINJA GAIDEN』シリーズが、Wii Uでどのように生まれ変わるのか。ゲームユーザーの注目と期待が高まっているが、コーエーテクモゲームスから1時間ほどプレイする機会をいただいたので、さっそくリポートをお届けする。

過激に、苛烈に、尖りまくったWii U用ソフト『NINJA GAIDEN 3: Razor's Edge』先行プレイレポート_02
過激に、苛烈に、尖りまくったWii U用ソフト『NINJA GAIDEN 3: Razor's Edge』先行プレイレポート_01
過激に、苛烈に、尖りまくったWii U用ソフト『NINJA GAIDEN 3: Razor's Edge』先行プレイレポート_07

 前作『NINJA GAIDEN 3』の心得(つまりプレイ経験)がちょっとはあったので難易度はNORMALを選んでスタートしたが、ほんの数分で明らかな違いに気づいた。

 「敵、強くなってないか?」

 事前に情報を得てはいたが、とにかく敵の攻撃が激しい! 速い! そしていやらしい!
 Wii Uのコントローラにまだ慣れていないとか、操作方法を思い出しながらプレイしていたとか、言い訳しようと思えばいくつか出てくるが、間違いなく前作『3』のNORMALより『Razor's Edge』のNORMALのほうが歯ごたえがあって、ぜんぜん気が抜けない。『NINJA GAIDEN』シリーズに高難易度を期待している“腕に覚えあり系”のアクションゲーマーに応える進化と言っていいだろう。
 今回の機会を作っていただいた広報M氏によると、「敵のAIや配置を大幅に見直しています」とのこと。前作をプレイしているから大丈夫大丈夫……といったように中途半端に自信を持っていると、かえって足元をすくわれるはずだ(自分がそうだった)。前作同様、プレイスタイル「HERO」(ピンチになるとオートガードのサポート機能付き) が搭載されているとはいえ、これはTeam NINJAからの挑戦状と受け取った。「昨今の生ぬるいゲームに慣れたゲーマー諸君、腹をくくって挑んでこい!」と(個人の妄想です)

バイオレンス表現の強化が、“斬り応え”を重厚にする

 さらに、ひと目でわかる進化のポイントがもうひとつ。手足胴体などの欠損表現が追加され、別次元のように過激度が増大したバイオレンス表現だ。スピーディーな斬撃の流れの中で敵の四肢が切り刻まれるが、決して一撃の手応えは軽くなったわけではない。ビジュアルの説得力が増したことで、攻撃の重みが感じられるようになったようだ。 しかも、この欠損表現は戦いの戦略性にも大きく影響している。手や足を失って手負いの状態になった敵は、死に物ぐるいで襲いかかってくるのだ。負傷しているからといって油断はできない。自爆覚悟で飛びかかってくるものだから、とにかく危険極まりない。 何をおいても真っ先にトドメを刺さなくてはならない存在なのだ。

 本作に注目しているアクションゲーマーをうならせるポイントはまだまだある。とくに“断骨”のシステム変更は気になるところだろう。前作『3』ではランダム発生だった“断骨”が、敵が強い攻撃を仕掛けてきたときにカウンターで強い攻撃をするという明確な発生条件になっている。意図的に狙って“断骨”を発生させることが可能になったことで、アクションゲームに自信のあるプレイヤーには特別な楽しみかた、つまりテクニカルに敵を倒すことができるのだ。

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▲“断骨”とはその名の通り、敵の骨を断つ必殺の攻撃。特別な演出が発生して、通常攻撃とは重みの違う衝撃的なシーンが流れる。
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▲敵を倒したりステージをクリアーすることで獲得したカルマを使って、武器や忍法を強化可能だ。ハヤブサの武器は全6種類になった。
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▲周囲360度に手裏剣を投げる“四方輪”、敵の攻撃を回避して瞬時に背後に回りこむ“空蝉”など奥義技も追加。さらに“首切り投げ”が復活している。

プレイアブルキャラクター追加、“あやね”参戦!

 すでにプレイアブルキャラクターとして追加が発表されている“あやね”の専用ステージもプレイすることができた。基本的には『3』と同じ物語なのでステージの流れは変わらないが、ハヤブサが戦っている時間軸の裏で展開したもうひとつ戦い――それがあやねのステージだ。『NINJA GAIDEN 3』では描かれなかった物語が、あやねの目線で展開していく。くノ一らしいスピーディーな連続攻撃を前面にアピールした戦いかたは、たしかにハヤブサとは違った感覚がある。

 だが、それより何より注目してしまったのは、セクシーだけど可憐なあやねと過激なバイオレンス表現のギャップ。まだ幼さを残すかわいらしいビジュアルなのに、大量の返り血を浴びてもまったく意に介さないクールな視線。これもTeam NINJAの挑戦状と受け取るべきだろう。「この魅力を感じ取って冷静でいられるか」と(もちろん妄想です)。“あやね”をただの追加要素だと思っていると、いともたやすくハマってしまうので注意が必要だ(いや、ハマってもいいけど)。

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 Wii Uならではの最大の特徴、GamePadを使ったゲームプレイにも触れておく。GamePad単体でもゲーム本編を楽しめるが、今回体験して便利だと思ったのは武器や忍法の変更、技表の表示などが可能になったこと。コントローラを操作しながら、GamePadをタッチ操作できるので、スタートボタンでゲームを中断する必要がない。激しい戦闘中にモニターから目を離すわけにはいかないが、ちょっと一息ついたときに手軽にコマンドを確認したり、武器を変更できるので、ゲームの流れを止めないで済む。より戦闘に没頭しやすくなるはずだ。

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『NINJA GAIDEN 3: Razor’s Edge』
メーカー コーエーテクモゲームス
対応機種 Wii UWii U
発売日 2012年12月8日
価格 7140円[税込]
ジャンル アクション