ゲームデザイナーズ大賞は『風ノ旅ビト』
東京ゲームショウ2012の初日となる9月15日、社団法人コンピューターエンターテインメント協会(CESA)が主催する“日本ゲーム大賞2012”の受賞式が行われた。この賞は年間を代表する優れたコンピュータエンターテインメントソフトウェア作品を選考して、毎年表彰している。
TGS初日に開催された受賞式では、経済産業大臣賞、年間作品部門の各賞が発表された。最初に発表されたのは、ゲーム産業の発展に寄与された人物、団体に送られる経済産業大臣賞。
■経済産業大臣賞
ニンテンドー3DS開発チーム
携帯用ゲーム機として初めて裸眼3D液晶ディスプレイを搭載、表現の可能性を広げ、ゲームの新たな可能性を切り開いた点が高く評価されて授賞となった。
壇上に招かれたニンテンドー3DSの開発チームは、開発のかなり早い段階からハードウェアとソフトウェアのチームがいっしょになって、新しい遊びかたを生み出そうと考えていたことを語り、楽しさと苦労が同居した開発期間を振り返った。
その後、年間作品部門の発表へ。日本を代表する10名のトップクリエイターが審査員としてプロの視点で選ぶゲームデザイナーズ大賞の発表では、司会が伊集院光氏から審査委員長の桜井政博氏にバトンタッチ。一切の説明的な要素を排し、神秘的な世界を描ききったダウンロード専用ソフト『風ノ旅ビト』を大賞に選出した。
■ゲームデザイナーズ大賞
『風ノ旅ビト』
(ソニー・コンピュータエンタテインメント)
この作品について桜井氏は「人を選ぶ作品ではありますが、その思い切ったグラフィックやサウンドなどの総合的なクオリティーの高さを評価」と高い賛辞を贈った。
授賞式の最後に発表された日本ゲーム大賞には『GRAVITY DAZE/重力的眩暈: 上層への帰還において、彼女の内宇宙に生じた摂動』が栄誉に輝いた。
授賞の理由としては「新規性、斬新性に富み、今後のゲームソフトのありかたに一石を投じることのできる作品」と新しい試みを高く評価しての大賞選出となった。
■日本ゲーム大賞
『GRAVITY DAZE/重力的眩暈: 上層への帰還において、彼女の内宇宙に生じた摂動』
(ソニー・コンピュータエンタテインメント)
受賞コメントを求められた開発スタッフは「正直なところ、ぜんぜん簡単な道ではなかったが、開発中はひたすら悩んで、その先に研ぎ澄まして、僕らにはこれしかないと出したのがこの作品だった」と言葉につまりながらも開発中の葛藤を話した。
この日に発表されたそのほかの受賞部門は以下のとおり(発表順)。
【年間作品部門】
■グローバル賞 日本作品部門
『ポケットモンスター ブラック・ホワイト』
(ポケモン)
■グローバル賞 海外作品部門
『コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア3』
(アクティビジョン/インフィニティワード/スレッジハンマーゲーム)
■ベストセールス賞
『マリオカート7』
(任天堂)
■特別賞
『おさわり探偵 なめこ栽培キット』
(ビーワークス)
■優秀賞
『GRAVITY DAZE/重力的眩暈: 上層への帰還において、彼女の内宇宙に生じた摂動』
(ソニー・コンピュータエンタテインメント)
『The Elder Scrolls V: Skyrim』
(ゼニマックス・アジア)
『新・光神話 パルテナの鏡』
(任天堂)
『スーパーマリオ 3Dランド』
(任天堂)
『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』
(任天堂)
『DARK SOULS』
(フロム・ソフトウェア)
『FINAL FANTASY XIII-2』
(スクウェア・エニックス)
『マリオカート7』
(任天堂)
『モンスターハンター3(トライ)G』
(カプコン)
『ワンピース 海賊無双』
(バンダイナムコゲームス)