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『薬屋のひとりごと ~偽りの皇弟~』は「猫猫の『アトリエ』って超おもしろくね?」という思い付きで生まれた。スピンオフやIFではなく原作の物語の“あいだ”を描くミステリーアドベンチャーに【TGS2026】

『薬屋のひとりごと ~偽りの皇弟~』は「猫猫の『アトリエ』って超おもしろくね?」という思い付きで生まれた。スピンオフやIFではなく原作の物語の“あいだ”を描くミステリーアドベンチャーに【TGS2026】
 2026年9月17日~21日(17日、18日はビジネスデイ)、千葉県・幕張メッセにて東京ゲームショウ2026が開催。会期初日にあたる9月17日に、コーエーテクモゲームスブースにて『薬屋のひとりごと ~偽りの皇弟~』開発スペシャルトークステージが行われた。本記事ではステージで発表される新情報を随時更新でお届けする。
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 『薬屋のひとりごと ~偽りの皇弟~』は、『アトリエ』シリーズをはじめ多数のRPGを手掛けるコーエーテクモゲームスの“ガストブランド”と東宝が展開するゲーム事業レーベル“TOHO Games”がおくるアニメ『薬屋のひとりごと』初のコンシューマーゲームだ。

 毒と薬に異常な執着を持つ、花街育ちの薬師・猫猫(マオマオ)と謎多き美形の後宮管理者・壬氏(ジンシ)が宮中で巻き起こる難事件へと挑んでいく。ジャンルはミステリーアドベンチャー。原作者・日向夏氏が原案を手掛ける完全新作ストーリーでは、“五つの謎”と“五つの呪”が交錯する。

『薬屋のひとりごと』ゲーム化のきっかけは「猫猫の『アトリエ』って超おもしろくね?」

 東宝アニメーションでアニメ『薬屋のひとりごと』を制作していることもあり、以前から社内ではゲーム化できないかと考えていたという。しかし、なかなか企画としてうまくまとまらなかったそうだ。

 そんな中、ふと「猫猫(マオマオ)の『アトリエ』って超おもしろくね?」というアイデアが浮かんだとのこと。そこでコーエーテクモゲームスのガストブランドで『アトリエ』シリーズに携わる細井順三氏に企画を相談したところ、ほぼ即答で「ぜひやろう」と快諾。そこから両社による共同開発がスタートしたという。

ゲームで再現する『薬屋のひとりごと』の魅力

 『薬屋のひとりごと ~偽りの皇弟~』のディレクターを務めるコーエーテクモゲームスの瀧波朱理氏は、猫猫(マオマオ)について、憶測で物事を語るのではなく証拠をしっかりと固め、確信を得てから推理を披露するキャラクターだと捉えているという。その特徴を、ゲームにおける調査から推理までの流れにどう落とし込むか、社内で検討を重ねたそうだ。
 最終的には、調査で得た情報を整理し、証拠を手帳に書きためていくことで少しずつ真相へと近づき、確信を得てから推理に挑むというゲームシステムに落とし込んだとのこと。猫猫が情報や証拠を積み重ねて答えを導き出す過程を、プレイヤー自身が体験できる仕組みになっている。
 また、本作のプロデューサーを務める東宝の大西孝幸氏は、ゲームとして都合のいい型に『薬屋のひとりごと』の世界を分解して当てはめるのではなく、「『薬屋のひとりごと』をゲームにするなら、どのようなゲーム的要素を組み立てられるか」という方向から考えたと説明。「ゲームだからこうなる」と最初から型を決めるのではなく、『薬屋のひとりごと』らしさを出発点に、シナリオとゲームの仕様を作り上げていったという。

「スピンオフやIFではない」。『薬屋のひとりごと』の物語の“あいだ”を描く

 大西プロデューサーによると、企画当初から原作者の日向夏氏にゲームの原案を依頼することを考えていたという。日向氏はゲームにも造詣が深く、相談を重ねる中でスピンオフやIFの世界を描くのではなく、すでに存在する『薬屋のひとりごと』の世界の裏側や物語のあいだに起こっていた出来事を描くという方向性で企画を進めていったそうだ。

 その大きな方向性を守る一方で、『薬屋のひとりごと』の世界では時間軸に沿ってキャラクターや物語が変化していくため、細かな整合性にも注意が必要だったという。「この時期にこの物語を入れるとおかしくなる」といった部分については、日向氏をはじめ、イマジカインフォスやアニメ制作委員会と細かく調整。大西氏は、多くの協力を得ながら整合性を取っていったことに触れ、ステージ上で改めて感謝を述べていた。

薬学に関わる部分は有識者が監修。“調薬”と推理を組み合わせたゲームシステム

 瀧波ディレクターによると、本作では薬学が深く関わってくることから、有識者による監修を受けながら制作を進めているという。

 『薬屋のひとりごと』では、化学や薬学の知識を生かして事件を解決する場面が数多く描かれる。そうした作品ならではの要素をゲームで再現するため、本作では“調薬”を通じて再現実験などを行い、そこで得た結果を手掛かりに事件を解決していくゲームサイクルを構築しているとのこと。

アニメの背景美術をゲームならではの画面に。オリジナル地域も登場

 ビジュアル面について、瀧波ディレクターは、アニメ版の背景美術を参考にしながら、それをゲームに落とし込んだ際にどうすれば魅力的で華やかな画面になるのかをかなり意識して制作していると説明した。
 とくに後宮や花街は、アニメでも雑踏やその場の空気感までしっかりと表現されている。本作では、そうした雰囲気をガヤやNPCの配置、ライティングなどを駆使して再現し、ゲームの画面として見たときにも美しく感じられるように仕上げているという。また、本作にはオリジナルの地域も登場するとのこと。瀧波氏は、ビジュアルについてはかなりこだわって制作していると語った。

 さらに、世界観を再現するため、音楽やBGMについてもアニメ版の作曲家が制作を担当しているという。

原作の読後感をゲームでも。猫猫の表情や動作、空気感の再現にも注力

 ゲーム開発で苦労した点について、大西プロデューサーは、具体的にはまだ話せない部分が多いとしつつ、「プレイした後に何を感じてもらえるのか、何が心に残るのか」という部分にもっともこだわったと語った。

 大西プロデューサー自身、『薬屋のひとりごと』に触れて感銘を受けたもののひとつが、物語を読み終えた後に残る、いわば“読後感”のようなものだったという。本作でも、物語を体験した後に心に残る何かを感じてほしいという思いから、ストーリーや世界観にさまざまな仕掛けを盛り込んでいるとのこと。「実際にプレイしていただければわかると思いますので、楽しみにしていてください」と期待を寄せた。

 一方、瀧波ディレクターは、ビジュアル面を苦労した点であり、同時に強くこだわった部分として挙げた。アニメでは、猫猫(マオマオ)の表情や動作が魅力的かつ個性的に描かれているため、そうしたキャラクターの魅力や作品の空気感を再現しながら、ゲームの画面として見たときにも魅力的に感じられるよう、細部まで追求して制作しているという。

『薬屋のひとりごと ~偽りの皇弟~』商品情報

  • プラットフォーム:Nintendo Switch 2 / Nintendo Switch / プレイステーション5 / Steam
  • 発売日:2027年初頭
  • ジャンル:ミステリーアドベンチャー
  • プレイ人数:1人
  • レーティング:審査予定
  • 対応音声:日本語
  • 対応言語:日本語、英語、中国語(繁体字)、中国語(簡体字)

『薬屋のひとりごと』とは?

 日向夏氏による小説を原作とする『薬屋のひとりごと』。毒と薬に異常な執着を持つ薬師の少女・猫猫(マオマオ)が、持ち前の知識と洞察力を活かして後宮で起こるさまざまな事件や謎に挑んでいく物語だ。

 ミステリーを軸に、猫猫と謎多き美形の宦官・壬氏(ジンシ)をはじめとする人物たちの人間模様も描かれる。小説のほかコミカライズやテレビアニメなど幅広く展開されている。
※画像は映像をキャプチャーしたものです。
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