ロゴジャック広告

『D-topia』AIが管理する楽園はルールを破れば即追放。一見ホワイト、じつはちょっぴりディストピア(?)なパズルADV【レビュー】

『D-topia』AIが管理する楽園はルールを破れば即追放。一見ホワイト、じつはちょっぴりディストピア(?)なパズルADV【レビュー】
 2026年7月14日にAnnapurna Interactiveより、Nintendo Switch 2、Nintendo Switch、プレイステーション5(PS5)、Xbox Series X|S、PCにて配信された『D-topia』。開発を手掛けるのは、京都を拠点とするインディーゲーム開発スタジオ、マルミッツゲームスです。
広告
共通パーツ画像
 本作のジャンルはパズルアドベンチャー。AIに管理された人類の楽園で、プレイヤーは施設整備士として物語を楽しめます。AI、楽園、そしてユートピアならぬディストピア常連の文言が並ぶ本作の舞台、D-topiaの実態を潜入調査してきましたので、その一端をご覧ください。
『D-topia』AIが管理する楽園は、ルールを破れば即追放。一見ホワイト、じつはちょっぴりディストピア(?)なパズルADV【レビュー】

お金を稼ぐ作業と、やりがいを得る仕事

 本作の主人公は、楽園と呼ばれる“D-topia”で生活することになった施設整備士。“マザープラント”と呼ばれる場所から引っ越してきたようですが、このD-topiaは望めば誰でも住めるような場所ではない様子。D-topiaでの生活はAIによって適切に管理されているらしい……。
『D-topia』AIが管理する楽園は、ルールを破れば即追放。一見ホワイト、じつはちょっぴりディストピア(?)なパズルADV【レビュー】
自室もオシャレでいい感じ。
 施設整備士とはその名の通り、D-topiaで起きた施設関連の不具合を修正する役目に加え、困った人がいれば手助けをする、というふたつの役目を担うポジション。D-topiaでは珍しい職業だとか。

 出勤初日、意気揚々と施設整備士の業務に向かおうとしたところ、案内されたのは作業を行うスペース。D-topiaの人間は午前中は就労が義務づけられていて、午後からは自由時間、といったスケジュールで動いているらしいです。楽園と言えどもこうした作業があるのは、堕落しやすい人間のことをAIさんがおもんぱかってくれたからこそ。

 ということで、作業に取り組みます。作業、といっても、中身はパズル。文字などの説明がなくても直感的に解けるような問題を数問解いたらあらふしぎ、お給料がもらえちゃいます。残業をして追加で問題を解けば、そのぶんお給料も追加。なんてホワイトな企業なんでしょう。パズル好きにとっては遊んでいるだけでお金がもらえる、まさに楽園のような場所では?
『D-topia』AIが管理する楽園は、ルールを破れば即追放。一見ホワイト、じつはちょっぴりディストピア(?)なパズルADV【レビュー】
直感的に解けるパズル。
『D-topia』AIが管理する楽園は、ルールを破れば即追放。一見ホワイト、じつはちょっぴりディストピア(?)なパズルADV【レビュー】
パズルで遊んでお金がもらえちゃう!
 そう思いながら、午後は施設整備士の仕事がないか、D-topia内を歩き回ります。しかしここで筆者、気づいてしまいます。「これって、サービス残業では?」と。

 AIから「勘のいいガキは嫌いだよ」と言われそうですが、それでも言っておきたい。この施設整備士の仕事、無給なんです。強いて言えば、困りごとを解決したら住民のみなさんが笑顔になります。みなさんの笑顔こそ私の生きがい、という方はいいでしょう。いやでも、こんな専門的な仕事なのにお給料は発生しないんですか? とAIに文句を言いたい。

 けれど、ものは考えようです。作業は楽だし、楽しいし、お金はもらえる。でも作業でしかない。問題を解いた達成感はあるけれども、いわゆる“やりがい”というのは一切感じられません。

 一方で施設整備士の仕事は、人の役に立っているという実感アリ。社会への貢献アリ。特殊な業務でふつうの人にはないアクセス権限があるという優越感アリ。ただし給料ナシ。

 午前中はお金をもらう作業をして、午後はやりがいを求めてボランティアだと思えばけっこういい生活……なのか?

現実とブロックサイドを行き来して問題を解決

 D-topiaの住民には、“見えない世界”があります。というのも、“視覚ブロック”という機能があって、住民が「見たくない」と思ったものを視界からシャットアウトできるのです。たとえば害虫がいたとして(楽園に害虫がいるかどうかはさておき)、それをブロックしてしまえば、今後視界には映らなくなります(本当はいるのに見えないほうが怖くない? というのは筆者の個人的な意見)。

 そうして、住民から意図的にブロックされたものや、施設を管理するためにAIがブロックしているものがあるのが“ブロックサイド”。施設整備士は、このブロックサイドにアクセスすることが可能です。
『D-topia』AIが管理する楽園は、ルールを破れば即追放。一見ホワイト、じつはちょっぴりディストピア(?)なパズルADV【レビュー】
通常の視界から……。
『D-topia』AIが管理する楽園は、ルールを破れば即追放。一見ホワイト、じつはちょっぴりディストピア(?)なパズルADV【レビュー】
スイッチで視界を切り替えると……。
『D-topia』AIが管理する楽園は、ルールを破れば即追放。一見ホワイト、じつはちょっぴりディストピア(?)なパズルADV【レビュー】
ブロックサイドの視界へアクセス。
 ブロックサイドは、従業員だけが見ることのできる裏側、いわばバックヤードのようなもの。住民たちが見るものではないからか、より武骨で無機質な印象を抱きます。“目に見えない問題”はたいていこのブロックサイドで起きているので、なにか問題を発見したらブロックサイドに行ってみましょう。
『D-topia』AIが管理する楽園は、ルールを破れば即追放。一見ホワイト、じつはちょっぴりディストピア(?)なパズルADV【レビュー】
ブロックサイドにはネズミがいる。ブロックサイドのネズミなので、当然しゃべる。

住民と仲よくなろう。追放に関連する選択肢は慎重に

 本作には、住民ごとに好感度が設定されています。会話の中の選択肢や、住民のお願いを聞くことによって好感度は上昇。仲よくなると自室に招待することも可能になるようです。
『D-topia』AIが管理する楽園は、ルールを破れば即追放。一見ホワイト、じつはちょっぴりディストピア(?)なパズルADV【レビュー】
好感度が上昇する選択肢を選ぶとエフェクトが出る。
『D-topia』AIが管理する楽園は、ルールを破れば即追放。一見ホワイト、じつはちょっぴりディストピア(?)なパズルADV【レビュー】
面と向かっての会話だけでなくチャットでのやり取りも可能。
『D-topia』AIが管理する楽園は、ルールを破れば即追放。一見ホワイト、じつはちょっぴりディストピア(?)なパズルADV【レビュー】
仲よくなったらプレゼントが送られてくることも?
 ここで重要になってくるのが、住民の追放に関する選択肢。「え? 楽園なのに追放されちゃうの?」と思うかもしれませんが、楽園にはAIが決めたルールがたくさんあるようです。たとえば、肥満気味の住民には「おやつは1日3個まで」といった感じ。人間のためを思って設定されたルールのようですが、人によっては窮屈に感じてしまうかもしれません。

 ルールを破った住民は、矯正施設“Z-topia”に送られるらしいです。こうなってくると、D-topiaの“D”はA-topia、B-topia、C-topiaときてDランクの楽園、という可能性も出てきました。

 話は戻りまして、このZ-topia送りになるかどうかは、施設整備士の意見も重要になってくるとのこと。なぜなら施設整備士は、ブロックサイドにアクセス権限があり、AIが故障しているときですら稼働できる“人間”であり、AIが把握していない事態も知っている可能性があるからです。
『D-topia』AIが管理する楽園は、ルールを破れば即追放。一見ホワイト、じつはちょっぴりディストピア(?)なパズルADV【レビュー】
重要な選択は、脳内会議を開いて決めよう。
 当然、嘘をついて住民をかばうこともできます。どちらを選ぶかはプレイヤー次第です。もしかすると、施設整備士が嫌いな住民はこの“追放”についてよく知っているのかもしれません。
『D-topia』AIが管理する楽園は、ルールを破れば即追放。一見ホワイト、じつはちょっぴりディストピア(?)なパズルADV【レビュー】

D-topiaで出会える住民

『D-topia』AIが管理する楽園は、ルールを破れば即追放。一見ホワイト、じつはちょっぴりディストピア(?)なパズルADV【レビュー】
マリ。親切な女性で、トットとは旧知の仲らしい。
『D-topia』AIが管理する楽園は、ルールを破れば即追放。一見ホワイト、じつはちょっぴりディストピア(?)なパズルADV【レビュー】
イービー。G-topiaから越してきた。施設整備士を嫌っているようで……?
『D-topia』AIが管理する楽園は、ルールを破れば即追放。一見ホワイト、じつはちょっぴりディストピア(?)なパズルADV【レビュー】
ポピー。主人公より少し前にD-topiaへ来た。センパイと呼ぶと喜ぶ。
『D-topia』AIが管理する楽園は、ルールを破れば即追放。一見ホワイト、じつはちょっぴりディストピア(?)なパズルADV【レビュー】
トット。食いしん坊。ときおり、食欲を自分でも抑えられないときがあるみたい。
『D-topia』AIが管理する楽園は、ルールを破れば即追放。一見ホワイト、じつはちょっぴりディストピア(?)なパズルADV【レビュー】
ハイネ。主人公と同じ施設整備士だが、担当は設備・物流と少し違うらしい。

ルールにさえ従えば楽園? でもやっぱり世知辛い現実のほうがいいかも

 D-topiaで施設整備士としての生活をここまで紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。住みたくなりましたか?
『D-topia』AIが管理する楽園は、ルールを破れば即追放。一見ホワイト、じつはちょっぴりディストピア(?)なパズルADV【レビュー】
毎食自動でバランスのとれたおいしいご飯が食べられる!
 パズル好きな筆者としてはまさに楽園! なのですが、いくつか懸念点が。

 たくさん生き物を飼っている筆者。当然、楽園にもペットたちを連れていきたい……! しかし、D-topiaには動物を飼っている住民が見当たらないんですよね。犬の散歩をしている人とか、猫を抱えた人とすれ違ってもいいはずなのに。ショップに猫缶は売っているし、鳥や蝶などの野生(?)の生き物は確認できるので、人間以外の生き物がNGってわけじゃないと思うんですけど……。観葉植物でさえ部屋に飾れるのはレア、という世界観っぽいので、もしかするとペットを飼育するのは難しいのかも……。

 そしてもうひとつの懸念点。オタクなら当然気になるものです。ずばり、AIの検閲ってどの程度? という問題。売店にヒーローもののフィギュアは売っていたので、アニメ自体NGというわけではなさそうなんですが、やっぱりエログロ系統にはとんでもない規制がかけられている予感がしてなりません。
『D-topia』AIが管理する楽園は、ルールを破れば即追放。一見ホワイト、じつはちょっぴりディストピア(?)なパズルADV【レビュー】
コーヒーメーカーが売っているなら暮らしていける気がしてきた。
 これらの懸念点を加味すると、世知辛い現実で生きていたほうがいいのかも、なんて思ったり。でもD-topiaなら将来安泰だし……。

 と、大真面目に考えてしまった筆者ですが、本作『D-topia』はあくまでフィクション。ぜひプレイして、仮想楽園を心ゆくまで楽しんでみてください。そして、楽園に求める条件とはなにか、一度考えてみると今後の人生設計に役立つかもしれません。

『D-topia』製品情報

  • 対応プラットフォーム:Nintendo Switch 2、Nintendo Switch、プレイステーション5、XBOX Series X|S、PC
  • 発売日:2026年7月14日発売
  • 価格:各2300円[税込]、プレイステーション5版は2310円[税込]、PC(Epic Games)版は2350円[税込]
  • ジャンル:パズル・アドベンチャー
  • 発売元:Annapurna Interactive
  • 開発元:マルミッツゲームス
  • 対象年齢:IARC 7歳以上対象
      この記事を共有

      本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

      週刊ファミ通最新刊
      週刊ファミ通表紙
      購入する
      ebtenamazon
      電子版を購入
      bookWalker