『D-topia』AIに管理された楽園で人間は幸せになれるのか。ストーリー分岐量がエグそうなパズルアドベンチャー【体験版レビュー】

『D-topia』AIに管理された楽園で人間は幸せになれるのか。ストーリー分岐量がエグそうなパズルアドベンチャー【体験版レビュー】
 2026年7月14日に Annapurna Interactiveより、Nintendo Switch 2、Nintendo Switch、プレイステーション5、Xbox Series X|S、PCにて配信予定となっている『D-topia』。本作のジャンルはパズルアドベンチャーで、直感的に解けるパズルを楽しみながら、AIに管理された楽園で幸福を探すという物語に浸れます。開発を手掛けるのは、京都を拠点とするインディーゲーム開発スタジオ、マルミッツゲームスです。
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 本稿では、プレイ時間約15~20分の体験版を試遊したレビューをお届け。短い時間ながらも感じたのは、このゲームで我々プレイヤーが下さなければならない選択の多さと、「幸福とはいったい何なのか」という哲学的な疑問でした。
『D-topia』AIに管理された楽園で人間は幸せになれるのか。ストーリー分岐量がエグそうなパズルアドベンチャー【体験版レビュー】

AIに管理された楽園なのに施設整備士は人間というパラドックス

 本作の主人公は、楽園と呼ばれる“D-topia”で生活することになった施設整備士。施設整備士とはその名の通り、D-topiaで起きた施設関連の不具合を修正する役目と、困った人がいれば手助けをする、というふたつの役目を担ったポジションらしいです。
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入居先はAIが自動で判断してくれるらしい。
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ロビーに到着。
 ここですでにいろいろと勘ぐってしまった筆者。なんかバーチャル空間に接続されているとも取れる描写があったけど、ここってじつはバーチャル空間で現実の主人公は培養ポッドとかに浸かってるわけじゃないよね? 施設整備士の役割に人助けが入ってるのは、人間=施設だからってこと? ていうかD-topiaってディストピアの略称じゃないの?

 すみません。こういったフィクション世界のAIにはだいたい手ひどく裏切られる、という経験を多数してきたために、猜疑心がむくむくと培養されてしまいました。

 この“楽園”に住める人間をどうやって選定しているのかはわかりませんが、最初のメディカルチェックで適正のある居住区画へ配属が決定するそうです。この適正のある居住区画、っていうのも気になりますよね。ケンカをしないように気が合いそうな人を、それこそ相性占い的な手順を踏んで選り分けているのか。それとも何かほかに基準があるのか。

 思い出したのは、“働きアリの法則”。アリのコロニー内では必ず8:2の割合で働きアリと働かないアリが存在している、という法則です。働かないアリは補欠としての役割を担っており、働きアリに欠員が出たときに巣の動きが止まらないようにするための措置だそうで。もしかするとD-topiaも8(協調性のある優等生):2(ちょっとしたトラブルメイカー)とかの割合で人間を配置して、人間の解決能力を衰えさせないようにする措置なのかも……。

 いけない。またAI=黒幕・すべての元凶説に呑み込まれてしまいました。
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以降、主人公はNo.46として生活。部屋番号も46号室。
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一応、外は現実世界っぽさはある。ここはいったいどこなのか?
 プレイしてみて感じたのは、“選択する”というアクションの多さ。制服に着替える、着替えない。植物に水をあげる、あげない。食事を取る、取らない。顔を洗う、洗わない。出勤するために外へ出るまでのあいだ、たくさんの選択肢がありました。
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 ご飯を食べないと集中力が欠けそうだし、植物の選択肢なんて、これお世話しなかったらそのうち絶対に枯れるENDのやつです。

 まだ遊び初めて数分の段階なんですが、この時点ですでに「ストーリー分岐、いったいいくつあるんだ……?」と震えました。それにしてもさすがは楽園。いいお部屋です。
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眠くてボーッとしていた主人公も、顔を洗えばシャッキリ
 そして主人公、部屋を出て労働へ向かいます。え? 楽園なのに仕事しなきゃいけないのかって? これにはワケがあります。
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 人間は放っておけばどんどん堕落していく生き物。そのためAIは、システムとして労働を課しているとのことです。確かに、バリバリに仕事していた人が定年退職して一気に老け込んだ、認知機能が落ちた、なんて話はよく聞きますよね。

 といっても、ここは楽園。業務内容は超・超ホワイトで、パズルを解くだけ。 体験版にあったパズルは、どれも直感的に操作して解けるもの。数字の書かれた動かせるブロックがあって、同じく数字の書かれた空間がある。じゃあここに当てはめればいいか。邪魔な壁はブロックをスイッチの上に置いておけば消えるから、ひとまずこの数字ブロックを使って……といった感じ。

 しかも午前中で勤務時間は終了なので、午後はまるっと好きなことに時間を使えます。もちろんD-topia内で使えるお金も支給されます。
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メディカルチェックもパズルで。
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文字の説明なしに、直感的に理解して解けるパズル。
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お給料でポテチだって買い放題!
 午後は遊ぼう! と意気揚々とD-topia内を歩いていたら、問題発生の気配が。主人公は施設整備士なので、施設に問題が生じたり、住民どうしのトラブルなんかがあれば解決しに行かなければなりません。……もしかして、ハズレ職引いた?
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どうやら、店員さんが何かの不具合を起こしているらしい。
 ここで、施設整備士だけに備わった特殊技能、視界の切り替えが開放されます。なんと、施設整備士はD-topiaで起こる“バグ”のようなものを視認できるらしく、さらにはD-topiaに存在するもうひとつの世界“ブロックサイド”にてバグを修復できる技能持ち。
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ブロックサイドへは端末を使うとアクセス可能。
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ブロックサイドは“楽園”ではないので、しゃべるネズミもいる。
 ゲームで言えば、D-topiaの多くの住人がいちプレイヤーだとして、主人公はコードにアクセスして書き換えられる権限を持った開発者のような存在です。……え? 権限、でかくね?
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ふつうの人には見えなくても、主人公の目に“バグ”は映る。
 そもそも、D-topiaはAIによって人間の幸福を追求するために完全管理されているはずなのに、その中枢へアクセスできちゃいそうな権限を、管理するべき人間に貸与してしまうのはどうなんだ?

 AIが壊れてしまったときの救済措置? 働かないアリみたいに?

 ここまで筆者が猜疑心の塊になってしまったのにはワケがあります。体験版のラスト、ちょっと不穏な感じで終わっているんです。やっぱりこの楽園、何か裏がありそうですね。

ストーリーの分岐量がたいへんなことになっていそうでワクワク

 本作はパズルを解くのも楽しいのですが、個人的にはストーリー分岐が大量にありそうでワクワクしています。

 そのストーリー分岐に大きく絡んできそうなのが、住人たちの好感度機能。特定のキャラクターとは、選択肢やプレゼント(おそらく)によって好感度が上昇する、という機能があるんです。これ、仲よくなればその住人を救えることもあるだろうし、深く関わったからこそ絶望に突き落とされることもありそう……。
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整備士に敵意を向ける人物も。前任者と何かあったのか?
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住人を助けるとお礼をもらえることも。
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このバーチャル空間に仲よしな住人を招くことも可能だとか。
 体験版をプレイしてみて、D-topia、楽園での生活が待ち遠しくなりました。……まだAIへの疑念は晴れていませんけれども。
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これはお腹ぽんぽこりんで満足げな主人公。
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