発売に先駆けて、KONAMIにてメディア試遊会が実施された。その中で行われた開発陣への囲みインタビューの模様をお届けしよう。


谷口勲 氏(たにぐち つとむ)
コナミデジタルエンタテインメント所属『Castlevania: Belmont’s Curse』プロデューサー(文中は谷口)
外尾有樹子 氏(ほかお ゆきこ)
コナミデジタルエンタテインメント所属『Castlevania: Belmont’s Curse』ディレクター(文中は外尾)
Emmanuel Nouaille 氏(エマニュエル・ヌアイ)
Evil Empire所属。『Castlevania: Belmont’s Curse』クリエイティブディレクター(文中はEmmanuel) ※Emmanuel氏のみリモートでの参加。
満を持して発売される、新作悪魔城
たとえば、じつは『Dead Cells』のDLCのボリュームは当初の予定よりもかなり増えています。最終的には想定していないほどに大きなプロジェクトになりました。最初に「これくらいの規模で作ろう」と、やりたいことはあるけれども、たぶんできないだろうと諦めて作り始めたのですが、制作中にどんどん仕様やアイテムが増えていって、大きなコンテンツになったんですよね。
それは彼らが『Dead Cells』ファンはもちろんのこと『悪魔城ドラキュラ』ファンも喜ばせたい、ここまでやったほうが絶対に喜んでもらえるだろう……と、熱意を持ってとにかくできることはやると決めたんですよね。彼らも我々もなかなかたいへんでしたが(笑)、ファンの皆さんを想像しながら作っていきました。
その中でいちばん驚いたのは、リヒターモード(※)がいきなり実装されたことです。企画の初期にリヒターモードが用意できたらいいよね、という話はしていたのですが、まあいろいろな都合で無理だろうと諦めていました。発売が迫る時期に、じつはサプライズがあると開発陣からお話が来て、もうリヒターモードがほとんど完成していたんですよ。いろいろな人を喜ばせたいと思い、モノづくりをしていく姿は本当に素晴らしいと思いますし、感銘を受けたポイントでした。

社内の人間としても、ひとりのファンとしても、これはなんとかしないといけないと考え始めたのがスタートです。そこから過去作をコレクションとして移植し、まずは過去作を遊べる環境を作りました。ほかにも先ほどのDLCですとか、新しいプレイヤーに『悪魔城ドラキュラ』シリーズに触れてもらえる機会をひとつひとつ積み上げてきました。
それだけではなく、やはり新作も欲しいだろう、私自身も見てみたいというところで企画していったのが『Castlevania: Belmont's Curse』になります。ようやく新作をお届けできることは、個人的にもうれしいですし、この先がどんどん続いていってほしいと願っています。
――『悪魔城伝説』から23年後が舞台となっていますが、なぜこの時代を選ばれたのでしょうか。
実際にプロジェクトを進めていく中で、それらの考えを実現するにはどこがいいだろうかと、Motion Twinさん、Evil Empireさんとも協議しながら進めていった結果、この時代設定がいいだろうと決まりました。
私自身シリーズでいちばん好きなのが『悪魔城伝説』だったので、決してそのために結びつけたわけではないのですが、結果的につながったゲームを作れるようになったのは、うれしいところでした。
――ローズ・ベルモンドを女性主人公にしようと考えた理由を教えてください。
『Castlevania』らしい難度への調整

そしてゲームとして目指したのは、まずプレイフィールのよさ、操作していて気持ちのいいアクションです。また、ある程度自分で戦略を考えて、攻撃的にバトルができる選択肢の多いゲームにしたいとも考えていました。
つねに求められる選択肢が多いので、適当なバトルでは勝てないですし、人によっては難しいと感じてしまうかもしれません。ただ、初めてプレイする方々や、アクションが苦手な人でもプレイできるように、レベルアップシステムも用意しています。シリーズらしさでもありますよね。
それでも難しいと感じられる方々に向けて、オプション設定でも難易度を調整できる項目を用意しています。アクションが得意な人でも苦手な人でも、できるだけ満足してもらえるようなセッティングにはなっているんじゃないでしょうか。
手触りのいいアクションを目指しながら、ただボタンを連打しているだけでクリアーできるようにはしたくなくて、しっかり遊ばせるようなアクションを作り込んでいきました。そのため、逆にやさしい難度にするのが難しい部分もありました。
そこにレベルシステムを導入したのが、『悪魔城ドラキュラ』シリーズらしさもあって、いいところに落ち着きました。レベルを上げていけば、物語や世界観を楽しみたいという人も進められるでしょうし。あとはオプション設定でカスタムしてもらえれば、自分がいちばんちょうどよく楽しめるセッティングにもできるでしょう。
とくにプレイヤーが段階的にゲームの仕組みを理解していき、スキルなどをひとつずつ習得していくこと。挑戦を乗り越えるためには何が必要なのか、その知識と自信を身に付けて生き残れるよう、自然とステップアップしていける設計にしています。そうすると、新たな強敵に遭遇した場合でも、自分なりのプレイやスキルで相手を倒せるでしょう。
舞台となる中世フランス・パリの描写

当時のパリは最初からゴシック調の建造物が多く、本作のトーンですとかテーマ性みたいなものや、『悪魔城ドラキュラ』シリーズの持つトーンともマッチしているので、すごくいいよねと決まっていきました。
グラフィックとしてもとにかく美しいゲームにしたいという想いがありつつも、ゴシック調の部分を強く継承したい気持ちもありました。そこも、パリを選んだ理由のひとつになりますね。
また、先ほどのようにとにかくプレイしていて気持ちのいいアクションにしたくて、鞭を引っかけてあちこちに飛び回れるゲームになっています。そのぶん、アクションゲームとしてプレイヤーキャラクターの視認性などをしっかりと担保しなくてはなりません。
そのためにコントラストを強めにするなどして、プレイヤーが見やすい作りにしながらも、ゴシックな要素も揃えて美しく魅せたい、といった部分を模索していった結果、今回のグラフィック表現になっています。
ゲームにはパリに実在する、カタコンベやノートルダム大聖堂が登場します。また、ジャンヌ・ダルクのような歴史上に実在する人物の伝説も多く盛り込んでいます。
――本作ではタロットカードが存在感のあるモチーフになっていますが、なぜモチーフにしたのでしょうか。
そして、タロットカードはサイファの力に強く紐づくものなので、母親との絆にもつながりますし、神秘的な雰囲気が彼女のレガシーとなり、そしてローズの物語にも続くものになるだろうと、本作に取り入れました。
また、タロットカードとアルカナシステムが、ゲームプレイの中で本作の物語や世界観を語る重要な要素にもなっているので、それもぜひ楽しんでほしいです。
――シリーズを継承している要素と、新しく取り入れた要素を教えてください。
これはシリーズのよさでもありますし、僕自身も年齢を重ねた結果アクションがつらいときもあるので、そういう意味でもいろいろな人に楽しんでいただけるゲームにしたいという気持ちがありました。ですので、RPG的なシステムは最初から入れてほしいと言っていましたね。
ベースのシステムに加えながら、たとえばシャンデリアがいきなり落ちてくるトラップなどを散りばめて、『悪魔城ドラキュラ』シリーズらしさを高めていきました。
『悪魔城』→『Castlevania』へとタイトル変更の理由

我々としてはこれまでのファンの方々にはぜひ楽しんでほしい想いがありつつ、それと同じくらい新規プレイヤーの方々に、『悪魔城ドラキュラ』シリーズに触れてほしいと思っています。いま、世の中的に情報がネットを通して伝わっていく中で、今回のタイトルの結びつきや、伝わりやすさを考慮した結果、『キャッスルヴァニア』のほうになりました。
ただ私自身、『悪魔城ドラキュラ』の呼びかたで馴染んでいる人間ですから、すごく悩んで、簡単に出した答えではないんですよ。今回はこちらのほうが適切なのではと、チーム全体から出した決断になります。
――また、ラルフ・C・ベルモンドではなく、トレバー・ベルモンドのほうの名前を採用した理由はありますか?
製品概要

- タイトル:『Castlevania: Belmont's Curse(キャッスルヴァニア ベルモンドカース)』
- メーカー:KONAMI
- 発売日:2026年10月15日発売予定
- 対応ハード:Nintendo Switch、プレイステーション5、XBOX Series X|S、PC(XBOX on PC、Steam)
- 価格:スタンダードエディション 各3850円[税込]、ミッドナイトエディション 各4950円[税込](※パッケージ展開はNintendo Switch版、プレイステーション5版ミッドナイトエディションのみ)
- ジャンル:アクション
- 対象年齢:CERO 15歳以上対象
- 備考:開発 Motion Twin&Evil Empire













