2026年4月14日に発売されたスマートフォン“Google Pixel”シリーズの最新モデル。上位機種である“Google Pixel 10”の体験を手頃に味わえるモデルとして、価格は79900円[税込]から。
『崩壊:スターレイル』などをプレイしての使用感、新機能“カメラコーチ”の実力、背面が完全にフラットになったことによる使い勝手など本機のスゴいところをギュッと絞ってリポートしていく。
3Dゲームは苦手なので“日課”中心、2Dゲームならサクサク遊べる
ゲーマーとして気になるのは、高品質な3Dゲームをプレイするうえでの動作状況だ。プロセッサは前モデルから据え置きのTensor G4。最高画質でガッツリプレイするには、依然として厳しさを感じる場面があるのが正直なところ。
『崩壊:スターレイル』をプレイして確かめてみた。デフォルトの“高”では、高輝度なディスプレイのおかげでキャラクターたちは美麗に描写される。戦闘は、カクつきが一瞬発生するもののあまり目立たず、必殺技などの派手な攻撃エフェクトやターン進行も問題なく、個人的には許容範囲内。しかし、二次元シティなどNPCやオブジェクトが多数配置された街中の探索ではカクつきが顕著に現れた。

全体として極端に動作が重くなったりアプリが落ちたりすることはなかった。とはいえ、最高設定での快適なゲーム体験には一歩及ばない。画質設定は“中”ぐらいまで下げるのが無難。ちなみに、最高設定で1時間プレイした場合のバッテリー消費量は約36%となった。高負荷が続くと発熱してしまう点にも注意が必要だ。
高画質でメインストーリーを何時間もプレイするのではなく、移動中の隙間時間のデイリー訓練といった“日課”をサクッと済ませたり、“忘却の庭”や“虚構叙事”といった戦闘のみの高難度コンテンツを出先で少し進めたりするプレイスタイルが最適だろう。
2Dゲームであれば問題なく動かせる。たとえば『トリッカル・もちもちほっペ大作』の場合、グラフィック設定を最高にしてもサクサクと快適にプレイできた。キャラクターのもちもちとしたかわいらしさも存分に堪能できる。最高画質において、こちらのバッテリー消費量は1時間で約22%だった。

この、表情がイイんだよね。
画面四隅のカーブが大きいため、ゲームによってはUIの一部が見切れてしまうことが気になった。プレイ自体に致命的な支障はないものの、留意しておきたいポイントではある。

『トリッカル』では右上の戦闘を一時中断するアイコンが削れてしまっている。
新AI機能“カメラコーチ”がスゴい
カメラは、4800万画素の広角と1300万画素の超広角の2眼構成。注目の新機能が“カメラコーチ”だ。
AIが“どうすればきれいに撮れるか”の手順を教えてくれる機能。だいたい2回ほどで、きれいな写真が撮れるようになる。
今回はゴールデンウィークに江の島を散策しながら撮影。片瀬の橋から江の島とシーキャンドルを撮影しようとしたとき、本機能を起動すると「灯台を中心に写します」といった具体的なアドバイスが提示された。説明によれば、丘の曲線と灯台を組み合わせることで主役を際立たせることができるという。

カメラコーチの画面。→をタップするとつぎのステップへ進む。
実際に撮影した写真がこちら。シーキャンドルを中央に置いたことで主役が自然と視界に入る目立つ構図になったので、非常に満足のいく仕上がりだ。

空の青と海の青に挟まれた、緑の江の島とシーキャンドル。いまから向かうぜ。
別の場所では「水面をフレームの2/3を占めるようにしてください」という指示があった。こんどは水面を強調することで、写真の雰囲気を引き立てることができるとのこと。

シチュエーションによってアドバイスの内容はさまざま。AIの力ってすげー!
実際に撮影した写真がこちら。もう少し水面を写してもよかったのかもしれないが、手すりから島、海、山とバランスよく写っており、個人的には遠近感が伝わる画となって満足度は高い。

シーキャンドルの展望エリアにて撮影。写真自体も静岡・伊豆方面まで空気感がそのまま伝わるかのように写っている。
この機能はインターネットにつながっていないと使えないので気をつけたい。また、UIにも改善の余地がある。撮りたい写真を画面に収めた状態で右上のアイコンをタップしなければならないため、構図を維持したまま指を伸ばすのが難しく使いづらさを感じた。
江の島での作例やズーム性能についても見ていこう。全体的に色味は比較的自然でくっきりとしており、コントラストの補正もそこまで大きくかかっている印象は受けず、見たままの景色をそのまま切り取ろうとしてくれているな感じた。

江の島の海岸にて。正面には富士山も見えており、海風や波音のすべてが心地よかった。島の参道から少し外れると行くことができる。

江島神社の大鳥居。間近で見るとその大きさに圧倒される。

江島神社へ向かう階段の道中にある弁財天童子像。

江の島サムエル・コッキング苑には南洋植物やいろいろな四季の草花が植えられており、撮影が捗る。

シーキャンドルの屋外展望台から片瀬方面を撮影。小さく水族館が見えているほか、街の細かな色合いもノイズになることなく鮮明に写し出されている。
ズーム性能は秋葉原のラジオ会館を撮影した写真で確認していこう。本機は広角から最大8倍の超解像ズームに対応している。


左:0.5倍、右:1倍


左:2倍、右:8倍
0.5倍の超広角から標準の1倍、そして2倍、8倍とズームを重ねていっても、建物のディテールや看板の文字が潰れることなく鮮明に描写されている。とくに最大倍率である8倍ズームの写真を見ると、“ラジオ”の文字の立体感や、背景にある黄色い外壁の細かい縦線までしっかりと写し出されているのがわかる。これだけの画質を保てるのであれば、日常使いから観光での遠景撮影まで、幅広く活躍してくれるはずだ。
カメラの出っ張りが消失。“素”で使えるフラットデザインと充実の機能
外観や機能についてもサッと触れておこう。今回お借りした端末カラーは “Obsidian” 。デザイン面での最大の特徴は、背面カメラ部分の出っ張りがなくなったこと。

ただ単に真っ黒いのではなく、柔らかい黒なのがイイ。
完全にフラットなデザインになったことで、ポケットやカバンから取り出す際もカメラ部分が引っかからず、スムーズに出し入れできるようになっている。机に置いたときにガタつかないため、レンズ周辺が傷つくことを過度に心配しなくていいのも大きい。ケースを装着せずに“素”の状態で持ち歩きたい人にとって、10aは魅力的な選択肢となるはずだ。

黒に黒いレンズで見づらいかもしれないが真っ平ら。ピタッと型にハマったようで気持ちいい。

Pixel 9aの時点ですでにわずかだったカメラの出っ張り部分を完全に削除。10aの謳い文句である“シンプルに、いいとこどり。”をまさしく体現したデザインだといえる。
ディスプレイは約6.3インチの有機EL。ピーク輝度は3000ニトに達し、夏の直射日光の下でも画面がハッキリと見える。カバーガラスは、より傷や衝撃に強い“Corning Gorilla Glass 7i”を新たに採用し、耐久性がアップしている。

ほかにも、注目の機能としてiPhoneの“AirDrop”と互換性がある“Quick Share”に対応している点や、日常生活に欠かせないFeliCa(おサイフケータイ)機能をしっかり備えている点も見逃せない。Google製スマホということで、OSおよびセキュリティのアップデートが発売から7年間保証されており、ひとつの端末を長く安心して愛用できる手厚いサポートが用意されている。
7万円台で買える、長く愛用できる“いいとこどり”スマホ
重い3Dゲームの動作には多少の割り切りが必要なものの、これだけ美麗なディスプレイと必要十分なパフォーマンスを持ち合わせているのは大きな魅力だ。
新機能“カメラコーチ”のサポートで写真撮影が楽しくなり、カメラの出っ張りがなくなったことで“素”の状態でスマートに持ち歩けるようになった。FeliCa対応や7年間のアップデート保証もあり、なんだかんだ言って7万円台という価格を考えればコストパフォーマンスは高い。
最後に販売情報をまとめておく。10aの価格は、128GBモデルが79900円[税込]、256GBモデルが94900円[税込]。カラーはObsidian、Lavender、Berry、Fog、そしてIsai Blueの5色展開となる(※Isai Blueは256GBモデルのみ)。スマホのフラットなデザインを活かす公式専用ケース(各4900円[税込])も用意されているので、あわせて購入を検討してみてはいかがだろうか。

基本仕様
- OS:Android 16
- プロセッサー:Google Tensor G4、Titan M2 セキュリティ コプロセッサ
- メモリ:8GB
- ストレージ:128GB / 256GB
- ディスプレイ:約6.3型の有機EL(1080x2424ドット)
- 本体カラー:Obsidian、Lavender、Berry、Fog、Isai Blue
- 本体寸法:153.9mm(高さ)x 73mm(幅)x 9mm(厚さ)
- 本体質量:183g
- バッテリー駆動時間:30時間以上