映画『モータルコンバット ネクストラウンド』感想。体感9割アクションシーンで真田広之の剣技にシビれる。前作&原作知識ゼロでも大満足、勢い余って原作ゲームもプレイ!

映画『モータルコンバット ネクストラウンド』感想。体感9割アクションシーンで真田広之の剣技にシビれる。前作&原作知識ゼロでも大満足、勢い余って原作ゲームもプレイ!
 2026年6月5日、最高にアツいアクション映画が公開される。
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※本稿は『モータルコンバット/ネクストラウンド』の提供でお届けします。
 『モータルコンバット/ネクストラウンド』(原題:MORTAL KOMBAT II)だ!!!
 
 前作を観ていなくても、『
モータルコンバット』はFATALITY(フェイタリティ)のグロ動画しか知らなかったとしてもまったく問題ない。

 “舞台にあがった瞬間どちらかが死ぬ”という異様な緊張感の中で行われるハードコアなタイマンバトル。ほとんどアクションシーンで、日本が誇るアクションスター真田広之も活躍! 知識ゼロの手ぶら状態で観に行っても大満足。もちろん『モータルコンバット』ファンならニヤリな要素も盛りだくさんな映画となっている。

 『
ソニック』や『スーパーマリオ』など、ゲーム原作映画作品が盛り上がりをみせる中、怪しい輝きを放つ本作。すでに5月8日には米国にて公開されており、北米興行収入ランキング初日No.1(首位争い)で、週末全体では4000万ドル(約63億円)を突破。早くも映画第 3 弾製作も噂される、世界的には勢いと人気もものすごい映画シリーズだ!

 そして日本の劇場でも6月5日から、血みどろの戦い“モータルコンバット”が開幕する!

 覚悟は、いいか

死を強烈に意識する格闘大会。対戦カード発表から汗がヤバい

 原作はかなりぶっ飛んだ強烈な世界観が記憶に残るゲームシリーズ。人間界と魔界の強者たちが、世界の存亡を懸けた凄惨な格闘大会“モータルコンバット”に挑む。格闘家をはじめ、忍者や暗殺者、軍人、怪物、果てはハリウッドアクションスターなど、クセもアクも強めの面々が各々の思惑を胸に殺し合う。

 その大きな特徴は、なんといっても内臓や骨をぐっちゃぐちゃに破壊し尽くす容赦ない人体破壊描写。トドメ技“FATALITY(フェイタリティ)”はグロテスクな定番アクションシーンとしてとても人気だ。

 しかし、その凄惨な描写が仇となり、日本向けになかなかローカライズ、販売されない“不遇の歴史”を持っていることでも知られている。それゆえ国内ではメジャーとはいえないが、逆に海外(とくに南北アメリカ、欧州)では熱狂とも呼べるほど大変な人気。

 前述した派手で残虐な“FATALITY”、有名映像作品とのコラボなどで定期的に話題を集めており、マイナーながらも日本のコアゲーマーから多大な注目を集めているシリーズといえるのは間違いない。

 “ゲーム原作の実写映画化”と聞くと不安に思う映画ファンも多いだろう。しかし、昨今ではそんな負のイメージは払拭されてきている。長編アニメ『スーパーマリオ』2作をはじめ、実写映画版『
マインクラフト』、『ソニック』3部作の大ヒットは記憶に新しい。

 そのほか、『
名探偵ピカチュウ』や『グランツーリスモ』など、国内外問わず原作ファンも唸る映像作品がつぎつぎ公開されている。

 映画『モータルコンバット』もその輝かしい歴史に名を残す映像作品のひとつ。FATALITYをはじめとする凄惨なアクションを完全再現し海外はもちろん、国内でも好評。「グロいけど爽快!」と人気を博した。そんな同作の続編が『モータルコンバット/ネクストラウンド』なのである。

 前作(2021年公開)で描かれたのは魔界側と人間界側による熾烈な前哨戦だった。要するにモータルコンバットはまだ開催されていないのである。本作ではついにその本戦が開幕!

 ひとり足りない状態で戦いの日を迎えた人間界側は、落ちぶれたハリウッドアクションスターのジョニー・ケイジ(演:カール・アーバン)を最後のファイターとして迎えるも、当の本人には参加する意欲も気力もない。
 一方、魔界側では、魔界の皇帝シャオ・カーン率いる最凶のファイターたちが準備を着々と進めていた。その中にはシャオ・カーンに故郷を滅ぼされ、実の父を殺された女戦士キタナ(演:アデライン・ルドルフ)の姿も。各々の想いを胸についに迎えた本戦。その第1戦で選ばれたのは、ジョニーとキタナだった。
 死の危険のあるコンバットアクション映画は数多くある。だが、死を鮮烈に意識して戦いの行方を見守るのはなかなかハードな体験だ。

 そもそも『
モーコン』とほかの一般的な格ゲーが決定的に異なる部分がある。それは、舞台にあがった瞬間、どちらかの死がほぼ確定してしまうということだ。これは街中の喧嘩でもなければ、ファイターのキングを決める大会でもない。数秒後には骨が砕かれ、内臓が引っ張り出されてもおかしくはない。
 だからこそ対戦カードが発表されたときの緊張感、バトル時の手に汗握りかたが尋常ではない。ふたりが向き合ったとき「え! どっちかが死ぬの? マジで?」と息を飲んでしまう。コンティニューも再戦もリセットもない映画作品だからだ。

 前作主人公のコール・ヤング(演:ルイス・タン)をはじめ、メカ腕を持つ軍人のジャックス(演:メカッド・ブルックス)、炎を操る格闘家のリュウ・カン(演:ルディ・リン)、敵の親玉シャオ・カーン(演:マーティン・フォード)など、敵味方問わず個性強めのファイターがつぎつぎ登場する本作。だからこそ「メタい視点で見れば両方死ぬわけないんだけど、どっちかは死ぬんだよなぁ」という考えが頭をよぎる。それでも容赦なくどちらかは死ぬ。対戦カード発表からかなりドキドキさせられたものだ。
 しかも、第1戦のカードはジョニー・ケイジ vs キタナ。過去の栄光を忘れられないアクション俳優のジョニーと、幼少期に父と故郷の死というトラウマを抱えるキタナ。背景をしっかり描いたからこそ死が重い。このふたりは本作では主人公格を担っている、一体どうなるんだ……。

 アクションにつぐアクションというかなり一直線な構成ではあるものの、こういった緊張感がほどよいスパイスとなっているため、ダレないし飽きない。また、勝敗そのものがストーリーの進捗に直結しているので、話のテンポも損なわないのだ。

ジョニー・ケイジを観ているだけで幸せになる

 本作の魅力を語るうえでどうしても外せないのが、ジョニー・ケイジという男の存在。80~90年代をほうふつとさせる、古きよきアクション映画愛を感じるキャラクターに仕上がっていた。

 ジョニー・ケイジといえば原作シリーズでも初期から登場し続けている長ーい歴史を持つ人気かつ定番のキャラクターだ。原作版の彼は、映画で培ったアクションを偽物呼ばわりする世間に本物と認めさせるためモーコンに参戦したという、かなりの変わり者。
『ターミネーター』に影響されたのか物々しいサングラスが彼のトレードマークだ。
 ゲーム初期作品ならともかく、昨今ではかなりおちゃらけたキャラクターとして参戦することが多く、急にカメラを持ち出して殴りかかったり、なぞの映画スタッフが急に現れたりとなんでもアリでもうめちゃめちゃ。しまいには相手の股間を殴りつけることもあった。

 それでもやはり、モーコンで長年活躍しているだけあって格闘センスは一流。大事な人のピンチを救うべく緑のオーラを纏い、覚醒して最強になるカタルシス爆発シーンもあったりと決めるときにはキッチリ決めるタイプだ。そして卓越したアクションの腕前は映画でももちろん爆発する。

 すばらしいアクションを見ると、キャラクターの過去や背景に思いをはせてしまう。スーツ姿の殺し屋なら過酷な銃器訓練、柔道的な近接訓練にいそしんだ過去が見える。インドネシア発のバイオレンスアクションならシラット(東南アジアの武術)に打ち込んできた姿が見える。いいアクションからはストーリーが見えるのだ。

 本作のジョニー・ケイジもまさにそれ。ジーパン、革ジャンのカジュアルな装いで、ハリウッド映画らしいた空手のように拳と開手を前に構える。そして前蹴りを見せつつ、大胆にも正拳突きを敵に叩き込むのだ。
 チャック・ノリスやスティーブン・セガール、ジャン=クロード・ヴァン・ダムを思わせる、郷愁すら感じられるその動き。長年ハリウッドで活躍してきた彼のスタントの歴史を思い起こさせる。彼の口から度々飛び出る名作映画へのオマージュのセリフも相まって、映画愛が詰め込まれたキャラクターという印象で固められた。アクション映画好きにとってこんなにあざといキャラクターはいない。

 また、ジョニーをカール・アーバンが演じているのも意味深い。
『ロード・オブ・ザ・リング』や『スタートレック』、リブート版『ジャッジ・ドレッド』(2013年版)、昨今ではブラックコメディドラマ『ザ・ボーイズ』のブッチャー役など、さまざまな人気作に出演してきた彼が、往年のハリウッドスターを演じるのだから。

 過去の栄光に引きずられながらも、打ちのめされた現状に嘆き酒をあおる、悲壮感漂う背中。口を開けば皮肉たっぷりで周囲から反感を買いがち。でも、ピンチのときには気合を入れてキッチリ決める。そんなジョニーを
『ザ・ボーイズ』内で豪胆に暴れまくったカール・アーバンが演じるのだ。ハマらないわけがない。
 もちろん、ジョニー以外のアクションも見どころ満載だ。前作でも大活躍した真田広之演じるスコーピオンはまさにその代表例だろう。本作においても重要なポジションで登場し、美しい剣技と忍者アクションで観客を魅了する。
 とくに、スピア(鎖付きクナイ)を使ったモーコンおなじみのアクションは見逃せない。刺してからの「Get Over Here!」(こっちに来い)はゲームに寄せた言い方にブラッシュアップ。原作ファンも納得のシーンになっていた。
 また、キタナの刃の付いた鉄扇を使った独特のアクションもかなりいい。回転する鉄扇を利用し、ときには飛び道具のように、ときには丸ノコのように使う。もはや技の域を超えた超能力のような洗練された動きが極めてクール。最高だ。

現代的ハリウッド異能バトルは必見! でもグロ注意!

 見どころはいろいろあるが、やはり気になるのは、技と超能力をぶつけ合う異能バトル的アクションの描き方。それはもちろん存分に炸裂する。

 ビームや火炎放射、メカ腕、飛んでいく丸ノコ(みたいな帽子)などなど、王道からクセ強まで多彩な異能が正面から衝突する。それだけに限らず現代的なハイレベルのコンバットも見られる。ド派手な異能×現代的マーシャルアーツのシナジーはきっとアクション好きの心を捉えるだろう。

 ただし、ゴア表現に慣れていない人が目を背けたくなるような表現は多々ある。日本で原作が発売されない理由を徹底的に叩き込まれるだろう。

 原作ファンが楽しめるかについては、前作同様、自信を持って間違いなく“イエス”と答えられる。格闘戦にコマンド技を忍ばせるぐらいは当たり前。超ド派手なFATALITYだって気前よく見せてくれる。楽しめないわけがない。

 “前作を見ておいたほうがいいか問題”に言及しておくと、正直見なくても全然楽しめる。たしかにキャラクターの関係性、因縁など見ておくとわかりやすい要素はある。

 ただ、本シリーズで楽しんでほしいのはドラマ性よりもあくまでもアクションのように思う。ファイターがふたり並んで能力と格闘技を使って容赦なく殺し合う。そこは前情報などなくともキッチリ楽しめる。なんなら、本作のキーパーソンであるジョニーとキタナは前作には登場していないくらいだ(匂わせ要素はある)。

【おまけ】編集部で原作ゲームをプレイ

 前作を含む映画版『モータルコンバット』は原作ゲームをプレイしたくなる作品だ。しかし、日本では気軽にプレイしやすいタイトルではないという問題点もある。

 だが、ファミ通編集部には多数のゲームアーカイブのコレクションがある。ジョニー・ケイジたちに思いをはせ、いろいろなキャラクターで遊んでみた。
さまざまなハードで展開されている『モータルコンバット』シリーズ。

モータルコンバット トリロジー

 まず大きな特徴として2D実写のグラフィックが目を引く。実写の俳優を撮影して、その映像をデジタル処理でゲームのドットグラフィックとして表示するという表現方法がユニークだ。

 シンプルなボタン操作、めちゃくちゃ強めに設定された敵NPCとレトロゲームらしさを存分に味わえた。

 →→P、↑↓Kなどコマンド技は比較的シンプルで出しやすいが、なにせ敵が強い。コマンドを入れるあいだにもう画面端に追い込まれているなんてことはザラだった。

 最初に選んだのはもちろんジョニー・ケイジだ。おなじみのサングラスを戦いに挑む姿が映画とダブる。まったく同じアクションというわけではないが、「これがジョニーの原点なんだなぁ」とゲームプレイすると感慨深いものがあった。

 イメージカラーなのか緑のオーラをまといながら放つ技が特徴的。彼がなぜ超人的な技を使えるのかいっさいの説明がなかったが、高名なハリウッドアクションスターなら、弾も自在に出せるようだ。
 せっかくなのでキタナでもプレイしてみた。時代を感じるプロレスチックな衣装で、鉄扇を使ったコンボがうまく決まると爽快。全体的に難しいので実践で出せる気はしないが、練習のやりがいはありそうだ。

モータルコンバット II

 『モータルコンバット II』では、シリーズの代表的主要キャラクターで映画にも登場するリュウ・カンで遊んでみた。ブルース・リーに影響されたのだろうか、高い声で叫びながら打撃をいれるコテコテのスタイル。典型的なカンフー過ぎて思わず笑ってしまった。

 手から炎をくり出し敵を燃やす鳳凰北拳(フェニックスファイアーショット)、空中で連続蹴りを放つバイシクルキックこと空打裂傷脚(エア・シューター)を発動できたときには、「映画のまんまじゃん」と感動してしまったのも事実。ちなみにこのふたつは前作の映画でも見られる。機会があればぜひチェックしてほしい。

『モータルコンバット/ネクストラウンド』作品概要

  • 監督:サイモン・マッコイド
  • 製作:ジェイムズ・ワン、トッド・ガーナー、サイモン・マッコイド、E・ベネット・ウォルシュ
  • 制作:ニュー・ライン・シネマ ほか
  • 出演:カール・アーバン、真田広之、浅野忠信、ルイス・タン、ジョー・タスリム ほか
  • 全米公開:2026年5月8日
  • 原題:MORTAL KOMBATⅡ
  • 配給:東和ピクチャーズ・東宝
  • 映倫区分:R15+

STORY

世界の命運を賭けた最終ラウンド。最強の戦士たちが、新たにハリウッドスター、ジョニー・ケイジを迎え、ついに集結。人間界を守る戦士たちと、魔界の皇帝シャオ・カーンが率いる最凶のファイターたち。ふたつの世界の命運を賭け、両陣営の戦士たちが激突する究極の格闘大会<モータルコンバット>。すべての戦士が揃ったとき、人類の未来を賭けた最後の戦いが始まる。

5月30日にニコ生特番が配信決定!

 『モータルコンバット/ネクストラウンド』の公開に向けた特番を2026年5月30日にニコニコ生放送で配信予定。気になる人はワーナー ブラザース ジャパン公式X(Twitter)をフォローして続報に備えよう!

担当者プロフィール

  • 友野辰貴

    友野辰貴

    得意ジャンルはFPS、アクション。腕前とパワーですべてをなぎ払う脳筋プレイがお気に入り。『メタルギアソリッド』も正面からアサルトライフルで突撃し、周囲を困惑させた。アメコミヒーローや映画も好き。

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