オープンワールド魔法クラフト『Witchspire(ウィッチスパイア)』レビュー。空飛ぶホウキと使い魔を操って自由に冒険、物理法則を無視した拠点建築も可能。沼るサバイバル要素を秘めた一作

オープンワールド魔法クラフト『Witchspire(ウィッチスパイア)』レビュー。空飛ぶホウキと使い魔を操って自由に冒険、物理法則を無視した拠点建築も可能。沼るサバイバル要素を秘めた一作
 見た目もシステムもカジュアル――と思いきや、じつはやり込み要素が非常に奥深く、気づけば時間が溶けていく。
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 それが、今回レビューする『Witchspire』(ウィッチスパイア)だ。Envar Gamesが手掛ける、PC向け魔法サバイバルクラフトアドベンチャーである本作は、2026年6月11日0時よりSteamにて早期アクセスが始まった。
『Witchspire(ウィッチスパイア)』“魔法”へのこだわりが強いオープンワールド協力ゲーは、カジュアルさの中に思わず沼るやり込み要素も秘めた一作。幽体離脱で浮遊しながら楽々建築、使い魔と冒険、ホウキで飛行も楽しめちゃう【レビュー】

 プレイヤーは魔法使いまたは魔女となり、多彩な魔法で敵と戦ったり、拠点となる家をクラフトしたりしながら、広大なオープンワールドを冒険していく。

 プレイ直後は、取っつきやすさに重きを置いたお手軽な作品だと思っていたが、遊んでいくうちにその魅力に引き込まれ、予想以上に遊び込める内容であることに気づいてしまった。今回は、そんないい意味で裏切られた『Witchspire』早期アクセス版の魅力をお届けする。

自然に満ち溢れた美しい世界を旅する王道ストーリー。ホウキで空も飛べるぞ!

 本作のストーリーはというと、“選ばれし者”に任命された魔法使いの主人公が、天から聞こえる声に導かれながら、オープンワールドの魔法世界を冒険し、その地を脅威から救うという王道展開だ。
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ゲーム開始時にキャラクターメイクが可能。
 具体的な目的は、この世界にある不思議な建造物“ウィッチスパイア”の固く閉ざされた扉を開け、中に入ること。そのために、世界各地に散らばるカギを探すこととなる。なお、天の声によると、ウィッチスパイア内には強力な力が封印されており、それがあれば世界を救えるのだとか。
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これがウィッチスパイア。扉のカギは全部で6つある。
 冒険の舞台となる世界は複数の大陸で構成されており、いずれの大陸も豊かな自然に満ち溢れ、各地には歴史を感じさせる遺跡や建造物が立ち並ぶ。浮島のような幻想的な場所も多く、探索時のワクワク感はほかのオープンワールドゲームに引けを取らない。絶景ポイントも豊富で、自然が好きな人にとってはたまらない空間と言えるだろう。
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 うれしいことに、序盤から作れるホウキで世界を自由に飛び回れるので、開放感のある世界を堪能できる。らに本作では、序盤から作れるホウキで世界を自由に飛び回ることができる。ただし、実際に空を飛ぶには各大陸にある“フライトピラー”の封印解除が必要だ。そのため、新大陸にやってきたら、まずはこのフライトピラーの解放を目指して冒険することになる。
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 「え? 魔法使いなのに、けっきょく歩いてばっかりなの?」と思ったそこのあなた! ちょっと待ってほしい。たしかに新大陸への到着直後は空高く飛行できないものの、ホウキに乗ること自体は可能だ。ホウキに乗るとホバリング状態で地上を高速移動できるほか、高所からの滑空もでき、乗っているあいだは落下ダメージも発生しない。その大陸のフライトピラーが未解放でも、探索・移動自体はかなり快適だ。
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冒険や生活を支えてくれる“使い魔”システムは育成要素も奥深い

 魔法使いと言えば、使い魔の存在は欠かせない。古来より黒猫やカラス、フクロウなどが魔法使いの相棒として描かれることが多く、それを踏襲したシステムが用意されている。

 本作では、フィールドにいる特定の敵を倒した際、一定確率でその敵が使い魔になる。使い魔は最大3体まで連れていくことができ、そのうちの1体をパートナーとしてフィールドに呼び出し、いっしょに歩き回ったり、協力して敵と戦ったりができる。
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最初の使い魔のみ、ゲームのチュートリアル中に選択することになる。
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フィールドで対応したボタン(キー)を押すと、使い魔が強力なスキルを放つ。
 使い魔には攻撃スキルやパッシブスキルがあり、レベルアップ時に獲得したポイントを割り振って強化していく仕組みだ。育てかた次第で屈強なタンクにもなれば、素早く敵のHPを削るアタッカーにもなるため、プレイヤーごとに育成スタイルも大きく変わりそうだ。また、スキルによるバフ効果などもあるので、うまく活用すれば自分自身の火力をさらにブーストさせることも。
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 アイテムや装備、使い魔など、さまざまな要素にレアリティ(★)が設定されており、星の数が多いほどステータスや効果量が上昇する。

 ただ育てるだけでなく、高レアリティの敵を狙って使い魔にし、戦力を大幅に強化していくといった楽しみかたもあり、かなり深くやり込める作りになっている。
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 ただし、使い魔にできる確率はわりと低め。漠然と倒しまくるだけでは、なかなか仲間になってくれない。そこで重要になるのが、その確率を一時的に高める消耗品“インセンス”の存在だ。高レアリティのインセンスを使えば、あっさりと敵を使い魔にすることができる。

 インセンスは入手機会も多く、自分でもクラフトできるものの、効果時間は10秒ほど。相手が弱ってから使わなければならず、タイミングを見誤ると、倒す前に効果が切れてしまうことも……。実際、筆者はプレイ中、倒す直前にインセンスの効果時間が切れてしまうことがちょこちょこあった。できればもう少し効果時間が延びたらな……と個人的には感じた。
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プレイヤーキャラクターの右側に浮いている杯のようなものがインセンス。
 なお、倒されたフィールドの敵は比較的短時間で再出現するため、何度でも戦うことはできるが、★のついたレア敵が出現するかはランダム。とくに★2や★3の出現率はかなり低い。

本作の戦闘は魔導書を手に入れてからが本番! 派手さと戦略性が一気に増す

 敵との戦闘では、近距離武器の“スペルブレード”または中・遠距離武器の“ワンド”を使って戦う。いずれも基本攻撃のほか、マナを消費して放つスペシャル攻撃のを使用可能。マナは時間経過や敵への攻撃ヒットで回復していく仕様のため、通常攻撃の合間にスペシャル攻撃を織り交ぜて立ち回るのが、本作の基本戦術だ。
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スペルブレードは剣士のように武器を振ってインファイトを仕掛けていく。接近して戦う分、被弾のリスクは増えるが、そのぶんダメージは高めだ。
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ワンドは手元から魔法弾を放つ。敵から離れて安全に攻撃できるため、被弾のリスクは少ないが、代わりにダメージは控えめとなっている。
 敵の攻撃は、ジャンプやブリンク(短距離ワープ)でかわしていく。ブリンクは少量のマナを消費してくり出すアクションで、攻撃の回避、一撃離脱、背後への回り込みなど、さまざまな場面で重宝する。

 いわゆるジャストアクションのようなプレイスキルに大きく依存するシステムはないため、無理に敵の攻撃を引きつけてかわそうとはせず、あらかじめ距離をとって回避するという立ち回りでもオーケーだ。
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ブリンクを使うと、このようにプレイヤーが一瞬だけ消える。
 基本的な戦闘システムは上記の要素だけで完結するため、覚えることは少ない。アクションがあまり得意でない人にとってはありがたい、親切な作りだ。

 ただ、正直なところ、スペルブレードやワンドによる攻撃だけでは単調で味気なく、慣れてくると物足りなさを感じるのも事実。そこで注目したいのが、“儀式の書”(魔導書)の存在だ。

 本作には“ルミナリー”というスキルツリーシステムが存在する。クエストを進めたりレベルが上がったりした際にもらえるポイントを消費して各ツリーをアンロック。ここではプレイヤーの能力を強化するパッシブスキルに加え、さまざまなクラフトレシピも解放可能だ(クラフトについては次項で説明)。
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 そのツリー内にあるのが、件の“儀式の書”である。強力な魔法が使える追加装備のようなもので、マナを消費して発動。ファイアーボールや召喚魔法など、ワンドの通常攻撃とは一線を画す高威力かつ派手な魔法をくり出せる。

 特徴の異なる儀式の書を武器といっしょに複数持ち歩けば、戦闘スタイルが一気に広がり、大魔道士のような豪快な戦いが楽しめるように。本作の戦闘は、“儀式の書を手に入れてからが本番”と言っても過言ではない。さらに、使い捨ての消耗品タイプである“スクロール”もあり、これを併用することで絶え間ない魔法の嵐をお見舞いすることだって可能だ。
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儀式の書はクールタイム制で、同名の書物の場合は時間を共有する。つまり、まったく同じ名前の書物を複数セットしても、連続で使うことはできない。

レア装備品にはランダムで追加ステータスが付与!

 戦闘に大きな影響をもたらす各種装備についても触れておこう。頭、服、指輪、ネックレス、ほうき、アクセサリーを身に着けてキャラクターを強化していく。
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 装備は自分でクラフトするほか、フィールドの敵や宝箱から得られることも。これらには前述のレアリティの概念があり、★の数に応じて、追加ステータスがランダムで付与される仕組み。目当ての装備を求めてフィールドを探索するトレジャーハンティング的な要素もあり、こういったシステムが好きな人はとことんハマるはず。
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 筆者の感覚では、★つき装備のドロップ頻度は高く、序盤からけっこう目にすることが多かった。とくに宝箱からのドロップ率が高め。宝箱はオープンワールドのいたるところに散りばめられているので、探索のモチベーションを高める要因にもなっていた。
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幽体離脱して建築! 煩わしさから解放されたストレスフリーなシステム

 オープンワールドゲームの定番要素であるクラフトや建築の要素も楽しい。クラフトは、敵の討伐や伐採を始めとした採集行動で得た素材を使って、さまざまなアイテムを作り出すシステムとなっている。
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ツルハシを使って採掘すると、ツルハシのエーテル体(分身)が出現。魔法の力で採掘を行う描写が見られる。
 作業台やかまどなどを設置することで、対応する素材やアイテムの作成が可能になる。クラフトゲー好きにはおなじみのシステムだが、本作はそれに加え、それぞれの施設に対応した使い魔を配置すれば生産スピードがアップし、効率よくモノづくりを行える要素がある。

 これは彼らを収集するモチベーションにもつながる。そして何と言っても、拠点でせっせと働く使い魔たちの姿がとにかくかわいいのも、見逃せない魅力のひとつだ。
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 最序盤で手に入る“炉”を設置すると、そこが自分の拠点となり、いよいよ建築が行えるようになる。建築では木や石といった素材を消費して、自分だけの家や建造物を作ることが可能だ。建築パーツのバリエーションは非常に豊富で、思い思いの理想の空間を作れるようになっている。
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 とくに驚いたのが、建築中の優れた操作性だ。本作では、家具の配置や建築を行う際、プレイヤーキャラクターがアストラル投射、いわゆる“幽体離脱”を行う。このあいだは、自由に空中を移動しながら、設置や建築の作業ができるのだ。また、誤って設置してしまったものはボタンひとつで一瞬でキャンセル(破壊)できるのも非常にありがたい。もちろん、使った素材はそのまま手元に返却される。
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 これがとてつもなく快適で、高所での作業や足場の悪い地形でも、何の苦もなくサクサクと建築が進められる。『
マインクラフト』のクリエイティブモードのような操作感をイメージしてもらえるとわかりやすいかもしれない。もちろん、幽体離脱中は拠点外には出られないため、この便利な力を戦闘に転用することはできない(残念)。
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 なお、本作には物理法則の概念がないため、何もない宙にモノを設置できるし、家を作る際にわざわざ柱を建てなくてもいい。床の一部を消して作り直す際も、崩落などのリスクは完全にゼロだ。

 「魔法ってスゲー!」と思わせてくれる、まさにいたれり尽くせりな建築システムとなっている。

魔法サバイバルがうまく表現された濃密な一作。マルチプレイもおすすめ!

 冒頭で触れた通り、本作は見た目もシステムも全体的にカジュアルさが意識されている。そのため、この手のオープンワールドゲームに慣れた人にとっては「やや物足りないのではないか」――最初は、そんなことを思っていた。

 しかし、使い魔の育成と収集、ランダム要素のある装備、魔導書を併用したド派手な戦闘、そしてストレスフリーで自由度の高い建築など、そこには時間を忘れて遊び込んでしまうエッセンスがしっかりと凝縮されている。カジュアルな間口の広さを持ちながら、ライト層からコア層まで幅広く楽しめる作りに仕上がっている印象を受けた。
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 また、幽体離脱やエーテル体による演出、ホウキによる移動など、細部にわたって“魔法”という要素を徹底的に反映させた世界観も見事だ。我々が思い描く“魔法だけの世界”が美しく表現されており、それも作品に深く没入できる要因となっている。
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 早期アクセス版としてはすでに十分なボリュームであり、ここからさらに新要素がどんどん追加されていくことを考えると、今後の展開へのワクワクが止まらない。

 今回は深く触れられなかったが、本作は最大4人でのマルチプレイにも対応している。いっしょに冒険したり、役割を分担して拠点を拡張したりと、ソロプレイとはひと味違った楽しさを味わうことが可能だ。

 『Witchspire』早期アクセス版は、本日6月11日よりリリースされている。ぜひとも本作をダウンロードして、オープンワールドを舞台にした至高の魔法サバイバルを体験してみてほしい。
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『Witchspire』製品概要

  • 対応プラットフォーム:PC(Steam)
  • 発売日:2026年6月11日
  • ジャンル:アドベンチャー
  • 発売元:Envar Games
  • 開発元:Envar Games
  • 価格:2575円[税込]※6月18日までリリース記念セールで15%オフの2189円[税込]
  • 備考:早期アクセス
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