
プレイヤーは魔法使いまたは魔女となり、多彩な魔法で敵と戦ったり、拠点となる家をクラフトしたりしながら、広大なオープンワールドを冒険していく。
プレイ直後は、取っつきやすさに重きを置いたお手軽な作品だと思っていたが、遊んでいくうちにその魅力に引き込まれ、予想以上に遊び込める内容であることに気づいてしまった。今回は、そんないい意味で裏切られた『Witchspire』早期アクセス版の魅力をお届けする。
自然に満ち溢れた美しい世界を旅する王道ストーリー。ホウキで空も飛べるぞ!



うれしいことに、序盤から作れるホウキで世界を自由に飛び回れるので、開放感のある世界を堪能できる。らに本作では、序盤から作れるホウキで世界を自由に飛び回ることができる。ただし、実際に空を飛ぶには各大陸にある“フライトピラー”の封印解除が必要だ。そのため、新大陸にやってきたら、まずはこのフライトピラーの解放を目指して冒険することになる。

「え? 魔法使いなのに、けっきょく歩いてばっかりなの?」と思ったそこのあなた! ちょっと待ってほしい。たしかに新大陸への到着直後は空高く飛行できないものの、ホウキに乗ること自体は可能だ。ホウキに乗るとホバリング状態で地上を高速移動できるほか、高所からの滑空もでき、乗っているあいだは落下ダメージも発生しない。その大陸のフライトピラーが未解放でも、探索・移動自体はかなり快適だ。

冒険や生活を支えてくれる“使い魔”システムは育成要素も奥深い
本作では、フィールドにいる特定の敵を倒した際、一定確率でその敵が使い魔になる。使い魔は最大3体まで連れていくことができ、そのうちの1体をパートナーとしてフィールドに呼び出し、いっしょに歩き回ったり、協力して敵と戦ったりができる。







アイテムや装備、使い魔など、さまざまな要素にレアリティ(★)が設定されており、星の数が多いほどステータスや効果量が上昇する。
ただ育てるだけでなく、高レアリティの敵を狙って使い魔にし、戦力を大幅に強化していくといった楽しみかたもあり、かなり深くやり込める作りになっている。

ただし、使い魔にできる確率はわりと低め。漠然と倒しまくるだけでは、なかなか仲間になってくれない。そこで重要になるのが、その確率を一時的に高める消耗品“インセンス”の存在だ。高レアリティのインセンスを使えば、あっさりと敵を使い魔にすることができる。
インセンスは入手機会も多く、自分でもクラフトできるものの、効果時間は10秒ほど。相手が弱ってから使わなければならず、タイミングを見誤ると、倒す前に効果が切れてしまうことも……。実際、筆者はプレイ中、倒す直前にインセンスの効果時間が切れてしまうことがちょこちょこあった。できればもう少し効果時間が延びたらな……と個人的には感じた。

本作の戦闘は魔導書を手に入れてからが本番! 派手さと戦略性が一気に増す


いわゆるジャストアクションのようなプレイスキルに大きく依存するシステムはないため、無理に敵の攻撃を引きつけてかわそうとはせず、あらかじめ距離をとって回避するという立ち回りでもオーケーだ。


ただ、正直なところ、スペルブレードやワンドによる攻撃だけでは単調で味気なく、慣れてくると物足りなさを感じるのも事実。そこで注目したいのが、“儀式の書”(魔導書)の存在だ。
本作には“ルミナリー”というスキルツリーシステムが存在する。クエストを進めたりレベルが上がったりした際にもらえるポイントを消費して各ツリーをアンロック。ここではプレイヤーの能力を強化するパッシブスキルに加え、さまざまなクラフトレシピも解放可能だ(クラフトについては次項で説明)。

そのツリー内にあるのが、件の“儀式の書”である。強力な魔法が使える追加装備のようなもので、マナを消費して発動。ファイアーボールや召喚魔法など、ワンドの通常攻撃とは一線を画す高威力かつ派手な魔法をくり出せる。
特徴の異なる儀式の書を武器といっしょに複数持ち歩けば、戦闘スタイルが一気に広がり、大魔道士のような豪快な戦いが楽しめるように。本作の戦闘は、“儀式の書を手に入れてからが本番”と言っても過言ではない。さらに、使い捨ての消耗品タイプである“スクロール”もあり、これを併用することで絶え間ない魔法の嵐をお見舞いすることだって可能だ。

レア装備品にはランダムで追加ステータスが付与!

装備は自分でクラフトするほか、フィールドの敵や宝箱から得られることも。これらには前述のレアリティの概念があり、★の数に応じて、追加ステータスがランダムで付与される仕組み。目当ての装備を求めてフィールドを探索するトレジャーハンティング的な要素もあり、こういったシステムが好きな人はとことんハマるはず。

筆者の感覚では、★つき装備のドロップ頻度は高く、序盤からけっこう目にすることが多かった。とくに宝箱からのドロップ率が高め。宝箱はオープンワールドのいたるところに散りばめられているので、探索のモチベーションを高める要因にもなっていた。

幽体離脱して建築! 煩わしさから解放されたストレスフリーなシステム

これは彼らを収集するモチベーションにもつながる。そして何と言っても、拠点でせっせと働く使い魔たちの姿がとにかくかわいいのも、見逃せない魅力のひとつだ。


最序盤で手に入る“炉”を設置すると、そこが自分の拠点となり、いよいよ建築が行えるようになる。建築では木や石といった素材を消費して、自分だけの家や建造物を作ることが可能だ。建築パーツのバリエーションは非常に豊富で、思い思いの理想の空間を作れるようになっている。

とくに驚いたのが、建築中の優れた操作性だ。本作では、家具の配置や建築を行う際、プレイヤーキャラクターがアストラル投射、いわゆる“幽体離脱”を行う。このあいだは、自由に空中を移動しながら、設置や建築の作業ができるのだ。また、誤って設置してしまったものはボタンひとつで一瞬でキャンセル(破壊)できるのも非常にありがたい。もちろん、使った素材はそのまま手元に返却される。


これがとてつもなく快適で、高所での作業や足場の悪い地形でも、何の苦もなくサクサクと建築が進められる。『マインクラフト』のクリエイティブモードのような操作感をイメージしてもらえるとわかりやすいかもしれない。もちろん、幽体離脱中は拠点外には出られないため、この便利な力を戦闘に転用することはできない(残念)。

なお、本作には物理法則の概念がないため、何もない宙にモノを設置できるし、家を作る際にわざわざ柱を建てなくてもいい。床の一部を消して作り直す際も、崩落などのリスクは完全にゼロだ。
「魔法ってスゲー!」と思わせてくれる、まさにいたれり尽くせりな建築システムとなっている。
魔法サバイバルがうまく表現された濃密な一作。マルチプレイもおすすめ!
しかし、使い魔の育成と収集、ランダム要素のある装備、魔導書を併用したド派手な戦闘、そしてストレスフリーで自由度の高い建築など、そこには時間を忘れて遊び込んでしまうエッセンスがしっかりと凝縮されている。カジュアルな間口の広さを持ちながら、ライト層からコア層まで幅広く楽しめる作りに仕上がっている印象を受けた。

また、幽体離脱やエーテル体による演出、ホウキによる移動など、細部にわたって“魔法”という要素を徹底的に反映させた世界観も見事だ。我々が思い描く“魔法だけの世界”が美しく表現されており、それも作品に深く没入できる要因となっている。

早期アクセス版としてはすでに十分なボリュームであり、ここからさらに新要素がどんどん追加されていくことを考えると、今後の展開へのワクワクが止まらない。
今回は深く触れられなかったが、本作は最大4人でのマルチプレイにも対応している。いっしょに冒険したり、役割を分担して拠点を拡張したりと、ソロプレイとはひと味違った楽しさを味わうことが可能だ。
『Witchspire』早期アクセス版は、本日6月11日よりリリースされている。ぜひとも本作をダウンロードして、オープンワールドを舞台にした至高の魔法サバイバルを体験してみてほしい。

『Witchspire』製品概要
- 対応プラットフォーム:PC(Steam)
- 発売日:2026年6月11日
- ジャンル:アドベンチャー
- 発売元:Envar Games
- 開発元:Envar Games
- 価格:2575円[税込]※6月18日までリリース記念セールで15%オフの2189円[税込]
- 備考:早期アクセス













