サイバーコネクトツー創業30周年。“ケモかわ”から“原作愛溢れるIP作品”、さらにはマンガや映画まで。幅広く手掛ける総合エンタメ企業【今日は何の日?】

サイバーコネクトツー創業30周年。“ケモかわ”から“原作愛溢れるIP作品”、さらにはマンガや映画まで。幅広く手掛ける総合エンタメ企業【今日は何の日?】

福岡の小さなゲームメーカーから一大総合エンタメ企業へ!

 1996年(平成8年)2月16日は、サイバーコネクト(現サイバーコネクトツー)が創業した日。本日で記念すべき30周年を迎えた。

 サイバーコネクトツーは、『
.hack』シリーズや『戦場のフーガ』シリーズ、『NARUTO―ナルト― ナルティメット』シリーズ、『ドラゴンボール Z KAKAROT』、『鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚』など、オリジナルからIPタイトルまで幅広く手掛けてきた屈指のゲームメーカーである。従業員数は300名以上。いまやゲーム界隈でその名を知らぬ者はいない存在だ。

 歴史の幕開けは1996年2月16日、福岡にて前身となる有限会社サイバーコネクトが誕生した瞬間に遡る。もともとは大学時代の友人たちが「いっしょに会社作ろうぜ」というノリで立ち上げたのがきっかけだった。当時のメンバーはわずか10人。

 そんな彼らが最初に世に送り出したのが、プレイステーション用ソフト『
テイルコンチェルト』だ。かわいらしいイヌを模した主人公ワッフルが広大な世界を冒険する3Dアクションである。当時としては珍しい“ケモノ”と“ロボ”をテーマにした独自の世界観は、熱狂的なコアファンを生み出した。
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『テイルコンチェルト』
 ちなみに、このとき誕生したのが、動物を模した種族“イヌヒト”や“ネコヒト”が暮らす世界設定“リトルテイルブロンクス構想”である。この設定は、以降に発売される同社のケモノ作品の基礎として、今日まで大切に継承され続けている。

 1999年には、爆弾を駆使して障害物を破壊する3Dアクション『
サイレントボマー』を発売。実力派ゲームメーカーとしての階段を着実に歩み始めていく。

 しかし、2001年に当時の社長が退任してしまう。この難局で社長を引き継ぎ、社名を“サイバーコネクトツー”へと変更したのが、立ち上げメンバーのひとりであった現社長・松山洋氏だ。

 そして、同年サイバーコネクトツーに転機が訪れる。架空のオンラインゲームを舞台としたRPG『.hack』シリーズの原点、プレイステーション2用ソフト『
.hack// 感染拡大 Vol.1』の発売である。奥深い設定、遊び応えのあるゲーム性、そして魅力的なキャラクターが高く評価され一躍人気タイトルとなり、続編が立て続けにリリースされるほどのブームを巻き起こした。
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『.hack// 感染拡大 Vol.1』
 のちに世界観を共有する『.hack//fragment』、『.hack//G.U.』、『.hack//Link』も登場し、同社を代表する金字塔へと成長していく。
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『.hack//G.U. Vol.1 再誕』
 『.hack』は単純にゲームとしておもしろかったのもあるが、人気に拍車をかけた要因は当時の時代背景も関係している。というのもこの頃はオンラインゲーム黎明期で、数々のタイトルが誕生していたものの、いまほど気軽にインターネットを介してゲームを楽しめる環境ではなかった。ゆえに『.hack』が提示した“疑似オンライン”というコンセプトは、“オンラインゲームに憧れつつも触れられなかった”ユーザーにとって、まさに渡りに船だったのである。
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『.hack//Link』
 加えて、マルチな展開も功を奏した。アニメ、マンガ、小説とメディアミックスを積極的に展開。無限に広がっていく世界は、より多くのファンの獲得へとつながった。

 波に乗ったサイバーコネクトツーは、さらなる躍進を見せる。2003年に誕生し、のちに大ヒットシリーズとなる『
NARUTO―ナルト― ナルティメットヒーロー』の発売だ。直感的な操作感はもとより、アニメがそのまま動き出したかのような“超アニメ表現”は国内のみならず世界中で絶賛され、シリーズ累計で驚異的なセールスを記録。2024年12月には3000万本突破が報告されている。
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『NARUTO―ナルト― ナルティメットヒーロー』
 なぜこれほどまでに『ナルティメット』シリーズが愛されたのか。それはひとえに、松山社長をはじめとする開発陣の胸に宿る“原作への愛とリスペクト”にほかならない。彼らが追求したのは“キャラが戦うゲーム”ではなく、“そのキャラクターになりきれるゲーム”だ。デザインから細かなモーションに至るまで、徹底した原作再現がなされ、それが自分の手で自由に動かせる感動を提供したのである。
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『NARUTO X BORUTO ナルティメットストームコネクションズ』
 コアなファンでなければ気づかない細部にまで魂を込める。その執念こそが、揺るぎない人気を確立した理由といえる。その実績が評価され、同社は『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』、『ジョジョの奇妙な冒険 アイズオブヘブン』、『ドラゴンボール Z KAKAROT』、『鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚』、『鬼滅の刃 目指せ! 最強隊士!』、『鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚2』などなど、数々のビッグIP作品を担当。
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『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル R』
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『ドラゴンボール Z KAKAROT』
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『鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚2』
 これにより「少年マンガのゲーム化ならサイバーコネクトツー」と呼ばれるほどの地位を築き上げた。一方でオリジナルタイトルの開発にも注力。2012年にはカプコンとタッグを組んだ『アスラズ ラース』、2013~2017年には多数のスマホゲームを手掛けるなど、挑戦の手を緩めることはなかった。
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『アスラズ ラース』
 そして2018年、『戦場のフーガ』、『CECILE』(セシル)、『刀凶百鬼門』からなる“復讐三部作”という自社パブリッシングプロジェクトを発表。開発に専念する“デベロッパー”から、みずから作品を世に送り出す“パブリッシャー”へと、新たな一歩を踏み出した。

【関連記事】CC2の新プロジェクト“NEXT PLAN”&“復讐三部作”の詳細に迫る松山氏のロングインタビューを公開

 『戦場のフーガ』シリーズは、“戦争×復讐×ケモノ”をテーマにしたドラマティック・シミュレーションRPGだ。愛らしいケモノのデザインと、過酷で残酷な世界観・ストーリーとのギャップは、人々に鮮烈な印象を与えた。2025年発売の『
戦場のフーガ3』で完結を迎え、次なるタイトル『CECILE』への期待も高まっている。つぎはどんなジャンルで、どのような復讐劇が描かれるのか、非常に楽しみだ。
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『戦場のフーガ3』
 オリジナルタイトル、原作愛溢れるIP作品、自社パブリッシングとゲームメーカーとして躍進を続けるサイバーコネクトツー。近年は、ゲーム業界をリアルに描いたマンガ『チェイサーゲーム』や、互いの四肢を接合された4人の剣豪の戦いを描くマンガ『しごにんの侍』の連載、アニメ『メカウデ』の総監修など、その活動は多岐にわたる。

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 とくに『チェイサーゲーム』は大きな反響を呼び、実写ドラマ化に続き、2026年5月15日には実写映画
『チェイサーゲームW 水魚の交わり』の公開も控えている。もはやゲームメーカーという枠を超え、総合エンターテインメント企業へと進化したと言っても過言ではない。

 さらに2026年2月16日20時9分からは、新作ゲームプロジェクトの発表も予定されている。
 30年という月日を全力で邁進し、福岡の小さなスタジオから日本の娯楽を担う総合エンタメ企業へと成長を遂げたサイバーコネクトツー。今後の活躍にも大いに期待したい。

 改めて、30周年おめでとうございます!
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