
同作について、東京ゲームショウ2025の開催に合わせて、来日した開発陣によるメディアブリーフィングと合同インタビューが実施されたので、その模様をお届けする。
数千にも及ぶストーリー展開の中で、自分だけの物語を味わってほしい
そんな裂け目の問題を解決するため、地球評議会から派遣されたプレイヤーは、地球から切り離された巨大なコロニー“アルカディア”に降り立ち、星々の調査を行いながら問題を解決すべく活動する。ジャスティン氏によれば、前作とはまったく異なる新しい世界が舞台となっているため、前作を遊んでいなくても十分に楽しむことができるそうだ。
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“アルカディア”では、3つの派閥が存在。土地の支配権を巡って争っており、その影響で崩壊寸前の危機に。この解決もプレイヤーの任務のひとつ。コロニーに到着したプレイヤーは、各派閥の活動を手助け、あるいは妨害などを行い、争いを終結させていくのだ。
登場する勢力のひとつ目は、護国帝政府。かつて“アルカディア星系”を掌握していた軍事政権で、完璧な社会を実現するためには強硬な手段も厭わない、全体主義的な思想を持っている。
ふたつ目は、昇華律団。宗教集団のような勢力で、もとは護国帝政府に属していたものの、そこから独立。科学者集団でもあり、緻密な計算、未来予測の精度を上げることで問題の解決を目指している。
3つ目は、Auntie’s Choice(アンティーズ・チョイス)。ふたつの企業が合併して誕生した巨大企業。個人の自由と自己実現を目標に掲げて活動しており、第三の勢力として“アルカディア”に侵攻してきた。
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これらの勢力とともに描かれる『The Outer Worlds 2』だが、Obsidian Entertainmentが目指しているのは、自由で奥深い物語。同社の開発の礎となっているのは、テーブルトークRPGだという。友人とともにテーブルを囲み、自由にアイデアを出しながらシナリオを構築して進めていくテーブルトークRPGを愛しているため、その魅力を本作でも表現したいと考えているそうだ。
そのために、キャラクターやプレイスタイルのカスタマイズ要素は豊富に用意。キャラクターの属性、スキル、防具などを細かく設定でき、これにより問題へのアプローチが自由自在となる。そうして選んだ行動が、大きく物語に影響していく。
また、“フロー(flaw)システム”と呼ばれる本作ならではのゲームシステムも登場。プレイスタイルに合わせて能力の強化などを提案してくれるシステムで、より個性的なプレイを実現できるようになる。
たとえば、スニーキングが好きなプレイヤーに、“しゃがみ時の移動速度の向上”を提案。受け入れるとしゃがみ状態でスムーズに移動ができる反面、立ったときに大きな音が鳴ってしまい、敵に気づかれやすくなる。メリットとデメリットが存在するシステムだが、それだけにより自身のプレイスタイルが追求でき、没入して楽しめる魅力があるそうだ。
自分だけのキャラクター、プレイスタイルで探索できる“アルカディア星系”。さまざまなNPCが登場し、ストーリー展開は何千にも及ぶため、自分だけの物語をぜひ味わっていただけたらと、ジャスティン氏はブリーフィングを締めくくった。
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プレイヤーのプレイスタイルを尊重して再構築した“フロー(flaw)システム”も魅力
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Brandon Adler氏(ブランドン・アドラー)
Obsidian Entertainment『The Outer Worlds 2』ゲームディレクター。写真・左
Matt Singh氏(マット・シン)
Obsidian Entertainment『The Outer Worlds 2』デザインディレクター。写真・右
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プレイヤーからは、反応性や選択肢の多さ、そこから広がるより深い世界観が求められていました。ですので、私たちもその点を大きく広げるため、派閥やNPCの反応、世界そのものに影響する選択肢など、物語を大きく左右する要素を追加しました。
一方で、前作では見送った仕様が、本作では存在しています。たとえば、3つの派閥のひとつに味方をするような活動をすると、ほかのふたつの派閥に肩入れできなくなります。「うちとはわかりあえないよね」という形で、自分の選択肢によって、あり得た可能性が消滅します。そういったことを取り入れることで、選んだ選択によって変化する物語をより追求しています。
それと、派閥の多様化も、本作の大きなポイントです。軍事政権、宗教集団、巨大企業と、価値観の異なる派閥が登場し、風刺を利かせたユーモア表現とともに、バラエティー豊かな物語を描いています。
物語自体は、前作を遊んでいない人でも問題なく楽しめます。とはいえ、前作を遊んでいるとより深く楽しめる要素も存在していますので、前作のファンの方にはその点にもご期待いただければと思います。
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権威主義、全体主義的な護国帝政府、宗教的な科学者集団・昇華律団、個人の自由と自己実現を目指す巨大企業・アンティーズ・チョイス。各派閥によって、世界の見えかた、問題に対するアプローチが異なります。
プレイヤーの選択は自由ですので、ひとつの派閥に加担してもいいですし、すべての派閥を無視してもいいわけです。もちろん、ひとりでクエストも行えるようになっていますので、そこから見えてくる世界もあるでしょう。
ラジオでは、プレイヤーの行動によっても、放送内容が変わったりします。たとえば、ガス漏れが発生した際、それを直すこともできますし、悪用することもできます。どの行動を取るかで、ある派閥では英雄のように賞賛され、ある派閥では酷い人間だと罵られたりします。ラジオからもプレイヤーの選択の影響を感じ取ることができますので、ぜひ注目して聴いてほしいですね。
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たとえば、銃の弾切れを起こす前によくリロードをするプレイヤーには、大容量のマガジンに変更するか提案が行われます。これを受け入れると、大容量マガジンが提供される一方で、弾が空になるまでリロードをしなかった場合にペナルティが発生する、というようなトレードオフが行われます。
このシステムによって、ゲームの流れの中で、プレイスタイルをより輝かせるような提案が行えるのが魅力的だと感じています。
本作では、うまくいっていない習慣があったとしても、それを逆にプレイスタイルとして尊重できるシステムとして開発しています。つねにリロードをする習慣があれば、大容量のマガジンがもらえるボーナスが発生したりします。よりポジティブに、自身のアドバンテージとして実感できるシステムとなっているのです。
――最後に、本作を楽しみにしている日本のファンにメッセージをお願いします。
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