
子どもには時間的都合からクリアーが難しかったクリスタルタワー~闇の世界も、中断セーブのおかげで恐れるに足らず! そんなピクセルリマスター版『FFIII』の魅力を、オリジナル版の発売当時にリアルタイムにプレイしていたオジサンライターが、過去を振り返りつつご紹介します。
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『FF ピクセルリマスター』シリーズ紹介
『FFI』~『FFVI』の6タイトルともにファミコンとスーパーファミコンで発売されたオリジナル版の内容がベースとなっており、キャラクターやモンスターのドット絵、背景、攻撃や魔法などのエフェクトなど、すべてのグラフィックが現代クオリティーに一新されている。
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上記機能を利用すれば、ゲームを非常にサクサク進められる。「改めてプレイしたいけど、もう一度イチからやるだけの時間は……」という人は、この機能を利用して育成などはサクっと行い、ストーリーだけを追体験するといった遊びかたもできるわけだ。
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エンカウントのオンオフや経験値とギルのブースト機能といった一部機能はNintendo Switch/PS4版から追加されたもので、後日のアップデートによって、スマホ/Steam版にもエンカウントのオンオフ、ブースト機能が追加された。
ちなみに経験値やギルのブーストは2倍、4倍といった増加に加え、0.5倍、0倍とあえて減らすこともできる。これは低レベルクリアーなどを目指したい人向けの機能。オリジナル版では難しかったやり込みに挑戦するチャンスでもあるわけだ。
さらに、Nintendo Switch、PS4、Steam版のみ、オリジナル版のイメージに近いピクセルフォント(ドットのようなフォント)やオリジナル版BGMへの切り換え機能を実装。スマホ版の追加要素としては、ゲームパッドでプレイできる機能が加わっている。
細部は異なるが、基本的なゲーム内容やお助け機能は共通なので、好きなハードのものを購入していいだろう。
『FF ピクセルリマスター』注目機能一覧(一部)
- ダッシュ機能:通常時の移動速度がアップできる機能。作品によっては“ダッシュ”や“ダッシューズ”をセットするとさらに加速
- エンカウントのオンオフ:オンにすればボスやイベント戦闘以外のエンカウントバトルが発生しなくなる(一部例外あり)
- ブースト機能:経験値やゴールドなどの獲得倍率を0倍、0.5倍、1倍、2倍、4倍から選択できる
- オートバトル:前回入力したコマンドを自動入力させつつ、バトルスピードをアップさせる機能
- ピクセルフォント:オリジナル版のフォントと、今回用に作成されたピクセルフォントを好きなタイミングで切り換えられる
- BGM切り換え機能:オリジナル版とアレンジ版のBGMを好きなタイミングで切り換えられる
- マップ機能:好きなタイミングで世界地図や街・ダンジョンのマップを確認できる。そのマップで獲得できる宝箱や隠されたアイテムも表示される
- モンスター図鑑:バトルで出会ったモンスターの詳細データが確認できる
- サウンドプレイヤー:その作品に登場するBGMが聴ける機能
- イラストギャラリー:設定資料などのイラストがチェックできる。天野喜孝氏監修
- オートセーブ:画面が切り換わったタイミングなどでオートセーブが行われるように。バトルで全滅した場合、そこから再開できる。ちなみにセーブデータの個数は各タイトル最大20個まで
飛空艇で岩に突撃するのはいま考えるとかなりアグレッシブ
たしか小学生くらいのころにファミコンでプレイしていた記憶がありますが、小学生だった自分にとってはゲームの後半の難度が高すぎてクリアーできなかったんですよね。
とくに、暗黒剣以外で殴ると敵が増える暗黒の洞窟や、竜騎士を使わないと苦戦必死のガルーダ。それに加え、セーブポイントがないため時間的都合でクリアーできなかったラストダンジョンなど、いろいろな難所がありました。
当時は攻略は攻略本や友だちのアドバイスを参考にするくらしかできなかったのですが、攻略本は買うお金がなく、友だちのアドバイスも当てにならない(あるあるですが、嘘情報を教えてくる奴がいる)ため、攻略に苦戦していた記憶があります。
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ラストダンジョンの闇の世界まではなんとか進めたものの、当時はレベル上げという概念が身についておらず、闇の世界にたどり着いたころには回復アイテムも枯渇し、アーリマンや2ヘッドドラゴンあたりでジリ貧になって全滅、というのをくり返していたことを覚えています。
たしか、高校生くらいになってから改めてプレイしてクリアーしたんだっけかな?
苦戦してプレイしたため記憶に根深いこともありますが、それに加え、シナリオ面の演出やイベントにもインパクトのあるものが揃っていたというのも思い出深いです。
たとえば、序盤でいきなり飛空艇が手に入ることにかなりびっくりした記憶があります。「こんなに早く全世界が移動できるのか!?」と思いきや、大岩に突撃してコナゴナに……。
いま思い返すと「いやいやそんなに数ないんだし、扱い軽すぎないか? 世界的な損失だろ」みたいな感想が湧き出します。シド、ちょっと脳筋すぎやしませんかね……。
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もうひとつ印象深いのは、そのあとの水のクリスタルを手に入れたあとに大陸が水の中から現れるイベントですね。水のクリスタルのジョブも手に入れ、つぎなる冒険を想像して非常にワクワクしていた記憶があります。
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これらのシーンは、『ピクセルリマスター』版ではオリジナル版の魅力を残しつつ、迫力ある演出に仕上がっています。オリジナル版をプレイしたことがある人なら、「そうそう、これこれ」と昔を懐かしみつつ思い出に浸れるはずです。
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バランス調整で各ジョブが活躍しやすく!
基本的には軽い改良に留まっていますが、『FFIII』ではゲームバランスにかなりの調整が加えられていることもお伝えしておきたいポイントです。とくに火のクリスタルと水のクリスタルのジョブが顕著で、筆者としては以下の要素にかなり助けられました。
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ただし、みだれうちが使える代わりに、白魔法は使えなくなりました。まあ、ええやろ。
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魔剣士といえば古代遺跡や暗黒の洞窟専用ジョブという印象がありましたが、このぜんぎりのおかげで幅広いシーンで活躍してくれたのが助かりました。
この魔剣士も、ぜんぎりが追加された代わりに白魔法が使えなくなりました。まあ、ええやろ。
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MPなどを消費することもなく毎ターン使用できるので、終盤でもかなり重宝しました(しかも、ターンの最初に必ず行動するので安定感あり)。
『ピクセルリマスター』版ではジョブを変えるときに“キャパシティーポイント”が不要になったので、道中とボス戦でジョブを好きなように切り換えて戦えるようになったのもうれしい点ですね。ただし、MPは回復の必要あり。
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オリジナル版では、終盤までナイト、空手家、白魔道士、黒魔道士、ガルーダ戦で全員竜騎士、暗黒の洞窟で3人魔剣士でひとりが白魔道士、最後は忍者、忍者、賢者、賢者という編成になりがちでしたが、『ピクセルリマスター』版は編成の自由度が高く、いろいろなジョブでプレイしてほしいというの開発者さんの意図が感じられて非常にグッドです。
忍者は相変わらずの強さですが、すべての魔法を使える賢者は魔人や導師よりも各レベルのMPが低いという調整になっています。
汎用性を取るのか、MPの高さを取るのかといった要素で悩めるようになったのは、良調整と言えるでしょう。
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都市伝説級のオニオン装備
ステータスは全ジョブ最弱ですが、レベル90あたりからモリモリステータスが上昇するようになり、最終的には忍者より強くなれるというのが特徴でした。
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これはクリスタルタワーに出現する3色のドラゴンを倒したあとに拾えることがあるのですが、レベルが低いたまねぎ剣士でも、これを装備すれば十分に活躍できるほどの効果を秘めています。レベルが99になってオニオン装備をセットすれば、まさに無双!
3色ドラゴンはオリジナル版では出現率が低いレアモンスター扱いですが、『ピクセルリマスター』版では出現率が大幅にアップしている模様。そのため、オニオン装備はオリジナル版よりは手に入りやすいはず。
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友だちがいつの間にか偶然オニオンソードを拾っていたようで、あそこで拾った、あいつが落としたなど、さまざまな憶測が広がっていました。
上でも書きましたが、けっこう適当な嘘をつく奴がクラスにひとりはいたもので、真実と嘘がごっちゃごちゃになってけっきょく入手できないままになっていた記憶があります。
あと、これはゲームメディアで書いていいか分からないネタなのですが(けっきょく載せられたんでセーフなんだと思いますけど)、バグ技を使ってオニオン装備を生成するような裏技があった気がしています。
たしか、ポーションを99個持った状態で道具欄をどうにかするとアイテムがオニオン装備に変化したような気が……。
正攻法よりもこっちのバグ技のほうが有名になっていて、祭壇の洞窟でオニオン装備を量産していたものです。
しかし、インターネットもない時代にこういうネタは誰が見つけて誰が広めたんでしょうね。当時のゲームファンたちの情報収集能力の高さに驚きます。
ちなみに、このバグ技は『ピクセルリマスター』版では存在しません。同じ操作を行っても何も起こらないのでご注意を。
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ジョブによるパーティ編成のカスタマイズが最大の魅力である『FFIII』。『ピクセルリマスター』版では活躍できなかったジョブに大幅な調整が入り、オリジナル版以上に多彩なパーティ編成が行えるようになりました。
オリジナル版ではなかばお約束となっていたパーティ以外の編成でも十分にプレイできるので、過去とは違う編成でのプレイが楽しめるはずです。
イベントシーンの演出も強化されており、そのイベントを見れば、当時の思い出が色鮮やかに蘇るはず。マップの長さが鬼畜と呼ばれたラストダンジョンでも中断セーブが可能になっているので、過去にクリアーできなかったという人も、いま一度挑戦してみてはいかがでしょうか?
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ちなみに、筆者が称賛したい調整点をもうひとつ。フィールドマップにあった即死ポイントがなくなっているんです! 浮遊草の靴を持たないでゴールドルの館の底なし沼に入ったり、牙を使って古代の像を破壊するポイントに飛空艇で入ったりすると、オリジナル版は問答無用でゲームオーバーになっていました。
ですが『ピクセルリマスター』版では1歩戻されるだけになっているので安心。これを知らないせいでかなり戻された人もいるんじゃないでしょうか。
プレイする際には、わざと即死していたタイミングで指定の場所を訪れて、即死を回避できることをチェックしてほしいところ!
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