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2007年09月19日

物欲センサーG

Today's text 江野本ぎずも

 すっかり秋めいてきました今日このごろ、皆様いかがお過ごしでしょうか? こういう季節の変わり目は、着る服がなくて困りますよね。今日は夏日だ! と思って出かけたら夜にはすっかり冷え込むわ、秋らしい装いを先取りしてオシャレさんぶろうとしたら気温30度超えで大汗かくわ。そもそも去年着ていた秋服はタンスの奥底にしまい込んでいるので容易には発見できず、「着ていくもんがねえYO!」と毎朝大騒ぎ。そのうえ、服を買いに行く暇もない! もうこうなったら、そのへん歩いてる人に「その服、言い値で買いまっせ」と交渉してまわったほうが早いのではないかと考える次第であります。

 さて、そんな個人的な問題はさておき、着るもんがないのは『モンハン』もいっしょ。かねがね防御力の低さを嘆いていたオイラですが、防具強化の素材集めをしては面倒くさくなって中途半端に放り出し、また不安に駆られて素材集めをしてはお金が足りなくなってゼニー稼ぎに走り……。飽き性なのも手伝って、まともに防御力を上げることができずにいたのです。さらに切実な問題が、慢性的な金欠。ガンナーはとにかくお金がかかるものですが、上位クエストに行くとクエスト失敗率も高いので所持金はつねに10000ゼニー前後。さすがにこのままの状態で自転車操業を続けるのも無理があるだろうと、自分の中でライトボウガン禁止令を発令! 片手剣を手に、まずは防具強化に努めることにしました。

 オイラの剣士装備は、頭のてっぺんから足の先までザザミ防具で固めたザザミシリーズ。ほかの装備を作ろうかと何度も考えているのですが、どうにも決めかねるのと金欠なのとでけっきょくコレを強化していくことにしています。シリーズで揃えると必要な素材はほぼいっしょなので、大量に集めなくてはいけないのがかったるいところ。最初の難関となったのが、ドスイーオスの皮6枚でした。ドスイーオス自体は瞬殺可能ですし、剥ぎ取りでも報酬でも出る素材とくれば簡単に集まるはず。さっさと片付けてしまおうと沼地のドスイーオス狩に乗り出したのですが、コレがさっぱり出ねえ!! 1時間近くドスイーオスマラソンをくり返してたったの2枚。物欲センサー発動しまくりじゃないですか! さらに運の悪いことに、最後の一撃でエリアの出口付近にドスイーオスを吹っ飛ばし、剥ぎ取りしようと近寄るとエリアチェンジしてしまうことも数回……。何度も心が折れかけましたが、数時間ごしでドスイーオスの皮集めが終了。

 つぎなる標的は、ダイミョウザザミのハサミの部位破壊報酬でもらえる盾蟹の爪です。ドスイーオスはあまりにも手応えがなかったため、こちらは上位で誰かといっしょに行きたいところだったのですが、盾蟹の爪は下位のほうが出やすいっぽい。ならばひとりクエでお金もがっぽり稼いでしまおうと、ひとり勇んで密林のザザミ狩りに……出かけようとしたのですが、今度はザザミクエストがねえ!! 温暖期には密林で”水辺のダイミョウ”というクエストがあるはずなのに、ほかのクエを受けて戻ってきてみてもないもんはない。何度かそうやってクエストを回してみると、やっと”水辺のダイミョウ”が出るのですが、つぎに見てみるとまたしてもない。これはもはや、新手の物欲センサーですよ! 物欲センサーGです!!! その後、時間がもったいないので野良クエに切り替えたのですが、自分で部屋を作っておきながら、「すみません、ダイミョウがいません」と毎度謝ることに。いや、決してお金がもったいないからメンバーにたかってるとかじゃないんです。できることなら自分でクエストを受けたいと毎回率先してカウンターに行ってみるんですが、徹底してダイミョウだけがいないんですよ。なんつーか、オイラの辞書にダイミョウという文字はない! くらいの潔さ。それでもメンバーの皆さんのおかげでクエストをこなすことができたのですが、ここまできたらもちろん、盾蟹の爪が出ねえ……。強力な物欲センサーに阻まれて、この日はドスイーオスの皮6枚、盾蟹の爪2個を集めたところで力尽きてしまいました。強化できたのは、腰の装備だけ。防御力は166。ふたたびライトボウガンを手にできる日はやってくるんでしょうか? 防具強化の道は遠い……。

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▲ダイミョウがあるとき〜!

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▲ないとき〜!

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▲麻痺ったときに集中して爪を攻撃すれば、爪破壊は楽勝です。


2007年09月11日

オトナの階段

Today's text 江野本ぎずも

 ある日、友人Wさんからメールが届きました。その内容は、「砦蟹の尖爪が欲しいので、ハンターランク30の試験をお手伝いしちゃいますよ」というもの。そのメールを読み返すうち、オイラはついにこの日がきたかと感慨にふけってしまいました。

 なぜかと言えばもちろん、それが上位への試験であるから。これまではるか先をゆく先輩たちに手伝ってもらっていたため、試験の重みを感じることはありませんでした。でも今回は違います。上位のハンターは、オイラにとって憧れの存在、マイヒーローなのです。野良クエストで出会った上位ハンターたちは、じつにかっこよかった。オイラなどが残り体力数ミリでヒーヒー言っているときには生命の粉塵を惜しみなく使って助けてくれ、クエスト終盤には「捕獲しちゃいますねー」とさりげなくシビレ罠と捕獲玉を取り出し、あっという間にクエスト成功へと導いてくれました。オイラもそんな上位ハンターたちに仲間入りするかと思うと、いろいろな思いが渦巻いて感慨深いとしか言いようのない気持ちになったのです。

 やっとその思いを受け入れたあとには、誰に試験を手伝ってもらおうかと悩み出しました。記念すべき晴れの舞台なのだから、あの人に来てもらおう、いやいや、あの方にも参加してもらいたい。まるで、披露宴に呼ぶ友人知人を決めかねている花嫁です。さらには、試験に失敗するわけにはいかないとイソイソ素材集めに走り、こんな大事なときにお金がない! と金策に走り……。まるでブーケを手作りする花嫁のようなマメっぷり。かと思えば、急に上位クエストで手強いモンスターたちと対峙することが怖くなって、「アタシ上位になんかなりたくないモン!」とコントローラーを投げ出したりもしました。これが世に言うマリッジブルー。て、もういいスかね、ガケっぷち20代女子のたわごとは。

 そんなこんなで、Wさんからメールをもらってから数日後。気持ちだけはすっかり盛り上がって、ついにやるかと重い腰を上げました。メンバーは、たまたまログインしていてなぜかのん気に世界陸上を見ていた我らが大塚角満と、同じくたまたまそこにいたBさん、そして待ってましたとばかりに現れたWさん。コレ、考えられる限りの最強メンバーです。もちろん『モンハン』シリーズは以前からプレイしており、つねに誰かに寄生して生きてきた中目黒目黒なんかとは違って、こと『モンハン』に関しては腕前も知識も確かなホンモノのハンター。Wさんはもうノリノリで、砦蟹の尖爪を入手するための入念な作戦を立て始めました。簡潔に説明すると……。

 砦蟹の尖爪は、シェンガオレンの脚の部位破壊報酬でのみ入手できる。その破壊方法は、4本の脚をそれぞれ攻撃するとやや赤くなり、さらにシェンガオレンが立ち上がった状態のときに攻撃を加えるともう一段階赤くなる。すべての脚が二段階赤くなっている状態で再度どれかの脚を攻撃するともとの青い色に戻り、破壊は成功。

 で、オイラをのぞく3人はこの脚破壊作戦に夢中になり、さまざまなアイデアが飛び交いました。正直、上位を目前にして気もそぞろになっていたオイラはその話をまったく聞き逃しており、またほとんど意味不明でした。はっきり言ってちんぷんかんぷん。恐る恐る、「オ、オイラは何をすれば……?」と聞くと、「ボウガンで脚を撃って」とのこと。「弾は何を持っていけばよろしいのでしょうか?」とか、「ほかに必要なものなどはありませんでしょうか?」などと質問してみましたが、3人は作戦立案に夢中でオイラのことなんか眼中になし。

 主役なのに!!

 花嫁なのに!!!!

 たとえるならば、子供の運動会で大人たちによる町内対抗リレーが予想以上に盛り上がってしまった状況でしょうか。子供の夢ぶち壊しです。しかし、口角泡を飛ばす勢いで脚破壊作戦を立てている3人を見ているうちに、何がなんでも失敗はできない気分になってきました。オイラが上位になることより、無事に脚を破壊することのほうがはるかに重要です。足を引っ張って、作戦を台無しにするわけにはいきません。そうなるとますます高まる緊張感。シェンガオレンを前に何をしていいのか、そして3人は何をするつもりなのか? まったくもってわからないまま、カッチンコッチンに緊張してクエストに出発したのでした。

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▲実際に自分の試験のときは緊張でスクリーンショットを撮り忘れていたので、コレ
はフレンドの試験を手伝ったときのもの。いきなり流れるムービーにはビビりました。

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▲ひたすら前進するシェンガオレンと、ひたすら攻撃をくり返すハンター。根気勝負です。

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▲困ったことにこのマップ、よく道に迷います。2回目なのに何度も迷子に。

 そんな状態だったため、はっきり言ってクエスト中のことをほとんど記憶しておりません。とりあえず、みんなの邪魔をしないように注意しながらライトボウガンで脚を攻撃し、1回当ててはこんなもんでよかったんかしらと不安に陥り、いやいや続けて攻撃をしなくてはと気を取り直してまたボウガンをぶっ放し……そのくり返し。こんなんで本当に試験をクリアーできるんでしょうか? いや、脚を破壊することはできるんでしょうか? まったく役に立っていない、ていうか脚破壊作戦の頭数に入ってすらいないオイラですが、だんだんと不安が増してきます。キョロキョロと辺りを見回し、ひたすら脚を攻撃している3人を見ては気を落ち着けていたのですが、どうにも緊張感に耐えられなくなって思わずデカい声でひとり言。「もう何がしたいわけ、このカニクソ野郎が!!!!」……言うまでもなく、ヤツの狙いはエリア5で直接砦を破壊すること。けれど、初めての砦、初めてのシェンガオレン、単調な攻撃のくり返し、そのうえ極度の緊張と不安状態だったため、自分が何をしているのか見失ってしまっていたのでした。

 やがてシェンガオレンはエリア5へ。脚破壊部隊の隊長Wさんはここで、「このままじゃ倒しちゃうから立つまで待って」と指令を出しました。ここまでの戦いでシェンガオレンが脚を伸ばして立ち上がることはわかっていましたが、まったく意味が飲み込めないオイラ。「立つまでは何をすればいいですか?」、「立ったらいかがいたしましょう?」などと鼻息荒くポイントのズレた質問をして失笑を買ってしまいました。3人は回復薬を飲んだり武器を砥いだりしながら最終決戦に備え、最後にひと暴れしてやるか的な雰囲気をかもし出し始めています。シェンガオレンが立ち上がったら、2段階破壊ができていない残る1本の脚に集中砲火を浴びせることで合意。「吹っ飛ばしたらごめんねー」、「それはお互い様」などと軽口を叩き合う3人を頼もしく思いつつも、オイラは相変わらずオロオロするばかり。いざ攻撃が始まるやいなや、もう頭は真っ白。何度かシェンガオレンが砦を直接ガタピシャ攻撃しているのがわかりましたが、砦の耐久度が0パーセントになったらクエスト失敗ということを思い出しすらもしませんでした。いつ脚破壊を達成したのかもよくわかりません。どれくらいのときが経ったのか、突如としてシェンガオレンがガクリと倒れ込みました。飛び交う「お疲れ様ー」の声。クエストは成功しました。脚の部位破壊もやってのけ、3人ははしゃぎ気味でお互いの健闘を称え合っていました。が、オイラはいうと、ここまできてもなおウワの空。上位になったことも、Wさんの欲しがっていた尖爪が出そうだということも忘れて、この3人、本当に有言実行するなんてかっこいいなあ、さすが上位だなあとぼんやり考えていたのでした。

 ウスボンヤリしていたオイラはクエスト状況を確認していないのですが、聞いたところによると最後の瞬間、砦の残り耐久値は10パーセントだったとか。あと1回でもシェンガオレンが砦を直接攻撃していたらクエストは失敗だったのだそうです。そんなこととは思いもよらなかった……。こうしてオトナの階段を登ったオイラですが、相変わらず上位ハンターを憧れの眼差しで眺め、何かといっちゃ助けてもらってばかり。二十歳になったからと言って、急に人間が成長するわけではないということでしょう。ちなみにあんなにノリノリだったWさん。砦蟹の尖爪は出なかったそうです。オトナの世界もきびしいのですね。

2007年08月31日

虫ハンター

Today's text 江野本ぎずも

 先日の中目黒目黒のブログを読んで、気になったことがありました。この人までお役立ち日記を書いてしまったら、どうでもいいこと書いてるのオイラひとりだけになっちゃう! ってことではなく、上位になったらガンナーと言えども防御力200は必要だということ。オイラはすでにハンターランク29になっており、上位ももう間近まで迫っています。しかし、防御力は96。……絶望的な数字です。こんな紙装備では上位クエストに出るのもはばかられるってもんです。取り急ぎ、上位になるまでに少しでも防御力を上げておいたほうがよさげです。

 新たな防具を作ることも考えたのですが、よくよく見てみると現在の所持金は763ゼニー。……こちらも絶望的な数字。どう考えても、いまから素材を集めて防具を一新するまえにハンターランク30になってしまうでしょうし、上位になればまた入手できる素材も増える。ならば、現在の装備を強化するほうが理に適っているというもの。どこから手をつけようかと武器工房でじっくり検証してみたところ、あるひとつの素材を持ち合わせていないために腕と頭の装備を作ったはいいが強化できずにいたことがわかりました。その素材とは、”モンスターの体液”。お恥ずかしながら、ハンターランク29になるまで、モンスターの体液を手に入れたことがなかったのです。ご存知ない方のために書いておくと、入手方法はランゴスタかカンタロスという『モンハン』の二大巨虫からの剥ぎ取り。これまで、虫から剥ぎ取れるものなんてタカが知れているだろうと決めつけて、手を出してこなかったのでした。けれど、いざ入手しようと決めたら、こんなに簡単なものはありません。思い立ったが吉日! フロンティアクエストの”カンタロス大発生”、つまりカンタロスの40匹討伐に出かけたのでした。

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▲どこにいてもランゴスタが寄ってきてウザいです。

 それにしても、相手が虫というのはなんともモチベーションが上がらないものです。第一、40匹ともなると捜すのがもうたいへん。シラミ潰しに樹海の全エリアを巡り巡って、地を這いずりまわるカンタロスを見つけては片手剣を一閃二閃。タイミングよく避けやがった日にゃあ右往左往して剣を振り回すはめになり、もどかしいことこの上ない。しかも、ただ倒すだけではなく剥ぎ取らなくてはいけないのです。そのために持っていった武器は、毒属性付きのデッドリィタバルジン。うまく毒らせることができた虫を後ろからジトーッとつけ回し、毒の効果で倒れたところに駆け寄って剥ぎ取る。そしてまた、振り出しに戻って虫捜し……。そのくり返しに辟易としてどうにもしかたがなくなったころ、あることを思い出したのです。


 えーっと、一応予告しておきますね。勘のいい方なら、「なんか雲行きがアヤシイ!」と気づかれたかもしれませんが、まさに予感的中です。虫嫌いの方には、これ以上読むことをオススメしません!!


 オイラにはかなり昔から疑問に思っていたことがありました。それは、なぜゴキブリはひっくり返って死ぬのか、ということ。たとえばモスのように丸々とした体躯ならば、横倒しになった瞬間にクルリとひっくり返って仰向けになってしまうこともあるでしょう。でも、ゴキブリはあんなに薄っぺらいのです。ゴキブリが横倒しになっているところは想像できません。絶命の瞬間、最後の力を振り絞って前転しているのか、あるいは後ろ足で立ち、前足で空をかくうちに後ろ向きに倒れてしまったのか。じつはかなり真剣に調べたこともあるんですが、その方法はわからないまま。どうやら交尾するときも仰向けになっているらしいことがわかって、妙にゲンナリさせられただけでした。

 さて、カンタロスももれなく最後は仰向けになっています。そう気づいたとき、オイラは心の中で狂喜乱舞しました。『モンハン』が、この長年の疑問に答を与えてくれるかもしれない! 悶々として眠れなかった日々よ、さようなら! それは、モンスターの体液欲しさに熱い視線を送っていなければ見落としてしまうほどの一瞬のできごとでした。毒を浴びたカンタロスは、まるで命が爆ぜるかのごとくに少しだけ跳ね上がり、後ろ向きにコテッと倒れたのです。極々自然に、さりげなく……。当然のことながら前転もしなければ、力んだ挙句に後ろへ倒れることもなく、一瞬にして仰向けになったのでした。でもコレ、意外に現実世界でも起こりうると思えるほど自然だったんですよ。おそらく、いままさに倒れんとしているカンタロスの様子をつぶさに見たことがある人は少ないかと思います。声を大にして言いますが、これは必見ですよ!! オイラは今後、断固としてカンタロスとゴキブリの死に様同一説を信じたいと思います。

 それにしても、虫嫌いの人にとってはこのクエスト、拷問でしょうねえ。虫なんて見るのもイヤ、っていう女性ハンターも多いことでしょう。虫の利用価値なんて、「キャー怖いー」などと言って好きな男の腕の中に飛び込む口実くらいのもの。あるいは、「昨日、マンションにゴッキーが出たから泊めて?」とかわいく言って、狙ってる男の家に転がり込むためのもの。本当に欲しいもんを手に入れるためには、虫だろうがなんだろうが利用しないとあとで後悔しますからね。……ハッ! その手があったか!!!! どうしてもモンスターの体液が欲しい女性ハンターは、「虫嫌いだから、カンタロス倒して?」と頼み込めばいいのだ! 「キャー、虫気持ち悪ーい」と言って逃げ回っていたら、男気溢れる男性ハンターがバッタバッタと退治してくれる、かもしれない。ちなみに、モンスターの体液はレア度4なので、ブランドバッグをねだる要領で「モンスターの体液が欲しーの」なんつってめぐんでもらうことはできないので注意。そんな虫のいいことは通用しません(虫だけに)。「だったらひとりでなんとかするわいな」という方には、やはりカンタロス40匹討伐がオススメです。40匹と言うと気が遠くなりますが、半数くらい倒してからエリア7に行けば大量に湧いて出てくるのであっという間。ただし、ウジャウジャと無限に湧いては前から後ろから刺されまくり、脚の毛まで見えそうなほど巨大なヤツまで現れるので、本当に虫嫌いの方は止めておいたほうがいいかと。

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▲”カンタロス大発生”のタイトルにふさわしいウジャウジャっぷり。

 やべえ! 最後に役立ちそうなこと書いてるじゃんよ! と小さく言ってみたりして……。

2007年08月23日

裸ガンナーから歯ぎしりガンナーへ!

Today's text 江野本ぎずも

●歯に衣着せずに語るくだらないお話

 あのう、始めに断っておくんですが、今回は非常にくだらないことを書きます。余りにくだらなすぎて自分でも気が引けてしかたないのですが、こういうのは勢いが大事ですからね。ホント申し訳ないですけど、もう書いちゃいますよ、エイッ。

 オイラ、ライトボウガン撃ちながら歯ぎしりするんですけど!!!!
 (あー、マジでくだらないわ……。ゴメンナサイ)

 えーっとですね、前回ハンターランク20にしてライトボウガンにチャレンジしたら思いのほかおもしろかったことを告白したのですが、現在のランクは27。ここまで、ほとんどのクエストをライトボウガンでこなしてきました。もちろん、いまだに裸でウロチョロしてるなんてことはありませんよ! ちゃんと服を着る立派なガンナーへと成長しました。現在の装備はというと……

・頭……ガノスキャップ
・胴……バサルレジスト
・腕……グラビドガード
・腰……バトルコート
・脚……フルフルレギンス

 発動スキルは当然、ガンナー御用達の高級耳栓。防御力はなんと脅威の85! 裸と大差ないですね……。これでも、「コンガにどつき回されても死なない!」と感動したものなんですが。ちなみに所持金は、12472ゼニー。ガンナーに転職して以来、稼いでは武器につぎ込み、稼いでは防具につぎ込み、という生活を送っているので、毎日がジリ貧です。

 さて、くだらないくだらないと言いながらも今回の主題である歯ぎしりについてです。ライトボウガンを持ち始めたと言っても、最初は弾の種類から各モンスターとの間合いのとりかたまでわからないことだらけ。とにかくお金もないので、まずは”LV1 通常弾”で撃って撃って撃ちまくる戦法でクエストに臨んだのでした。タイミングよく編集部は夏休みに入ったので、自宅で朝から晩までライトボウガンを撃ち続ける生活。夜になって、「さすがに今日はここまでか」と寝ようとした瞬間、なんかほっぺたが痛い! ほっぺをつねられたとかそういう痛みじゃありません。鈍〜い痛み、たとえるなら筋肉痛のような。そのときはたいして気にもせずに寝てしまったのですが、翌日また朝からログインしてこの日初めてのライトボウガンをぶっ放すと……、ギシィィィィッッ!!! 昨夜のほっぺの痛みとともに、奥歯が軋む音が聞こえました。右スティックを押し込んでボウガンを撃つ瞬間に、意味もなく奥歯を噛みしめていたようなのです。意識をし始めるとどうにも気になってしかたないのが、人間の性というもの。1日中、奥歯をギシギシ言わせて、自分でも「あぶねえ女だな、コイツ」と思いながらライトボウガンを撃ちまくっていたのでした。

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▲スコープで敵に狙いをつけた瞬間に奥歯を噛みしめます。
 
 
 くだらない話はまだ終わりません。皆さん、聞いたことはありませんか? 「人は最大限の力を引き出すために奥歯を噛み締める。その証拠に、プロ野球選手は時速140キロを上回るボールを捉えるその一瞬に集中して歯を食いしばるため、奥歯がボロボロになってしまう」のだと……。おそらくオイラは、ライトボウガンを撃つときものすごく集中しているんですよ。歯を食いしばり、その一瞬に渾身の力を込めてボウガンをぶっ放しているんです。このままガンナーとして生き続けたら、一流選手たちと同じように歯がボロボロになってしまうかもしれない。でも、それでもいい。いつの日か、孫に「おばあちゃんはどうして歯がないの?」と聞かれたら、欠けた歯を見せながらニヤリと笑って「戦士の勲章さ」と答えたい! そして、同じようにハンターとしての道を歩み始めた孫との初めての狩で、めちゃくちゃに片手剣を振り回しているかつての自分にクリソツな孫をよそ目に、段差の上からボウガンでハメ殺して「狩はココ(頭)でするもんさね」と言いたいんだ!!!!!

 ……目頭が熱くなってきました。ええ、じつにどうでもいい想像上の話です。スミマセン。でもそんなくだらない妄想を膨らませる一方で、現金なオイラは密かに思っていたのです。これって、咬筋(ほっぺたのところにある筋肉)を刺激してるんじゃないでしょうか? アレですよ、いま流行のフェイスニングってやつです。もしかしてライトボウガンを撃ち続けたらスッキリ小顔になれちゃうかも。こりゃ、ガンナーはやめられませんな!!

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▲まったく関係ないですが、徹甲榴弾で撃たれたあと直立不動になるクックが好きです。
 
 
 
●改めて文字にすると照れてしまうステキ話

 読み返してみたら余りにもくだらない内容で、大塚番長に「ボツ」と言われかねないので、もうひとつ小話(?)を……。最近、ハマっているクエストがあるんです。それは雪山のフルフル狩。とくにフルフルから取れる素材が必要なわけではないんですが、見知らぬ人と行く野良クエが楽しいんですよ。ハンターランクを上げるならショウグンギザミとか、お金を貯めたいならモノブロスとか、ほかにもまだ行ったことのないクエストもあるんですが、フルフル狩がどうにも楽しい! フルフルクエストに参加される方たちって、ほとんどがアルビノの中落ち狙いです。『モンハン』をやったことのある方なら誰でもご存知でしょうが、コレなかなか出ませんよね。出現率はというとですね、ただいま『モンスターハンター2(ドス)』の公式ガイドブックで調べたところ、捕獲報酬で3パーセント、頭と胴体の部位破壊報酬で8パーセントだとか。ちなみにオイラは、いまだかつて1回こっきりしかお目にかかったことがありません。

 なぜフルフル狩が楽しいのかというと、それはひとえにクエストメンバーとのコミュニケーションが生まれるから。ほかのモンスターでは、それぞれよかれと思う攻撃を黙々とくり返すことが多く、相談しながら狩をすることはそう多くありません。シリーズの経験者も多いですし、メンバーにひとりはいるベテランハンターがアドバイスしてくれることはあっても、全員が頭を悩ませて相談をすることってそんなにないと思うのです。ところがフルフルの場合は、みんながガチンコで攻め倒すと部位破壊するまえに倒してしまうことも多く、頭と胴体の両方を効率よく部位破壊するためには連携が必要になる。「ちょっと武器弱めにしますね」、「貫通弾で胴から頭までぶち抜くようにします」などなど、その場にいる4人のメンバーのバランスを考えながら、心をひとつにして相談し合うわけです。しかもフルフル狩は、幅広いハンターランクの人が参加できる上に、誰かが3オチしてしまうことも少ないのでぎすぎすすることがない。アルビノの中落ちが出なかったからと言って、「すんません、ホンマすんません」、「ドンマイ!」なんてやる必要がなくて、まったりのんびりと狩が楽しめるんです。

 思えば、いろいろな方と出会いました。全員が遠距離武器で行ったり、火属性の武器を持ち寄ったり、じわじわ攻めようと意識しすぎてみんなホットドリンクが切れてしまったり、いろいろなことを試して頭と胴体の部位破壊を目指し、「出ませんねえ」、「出ないッスね〜」と溜め息をつき合いました。そして、クエストを終えて酒場に戻ってくるなり、誰かが「出ました〜!!!」と報告しようものなら、みんなから「おめでとう!!」と暖かい拍手が贈られました。そのたびにオイラは、自分にはアルビノの中落ちが出なかったけれど、みんなで頭を悩ませた結果誰かひとりでも入手することができてよかったなあ、と心から思うのでした。その後、フレンドになっていただいた方もいますし、「またね〜」と言って別れたっきりの方もいます。そんな一期一会も、野良クエのいいところ。今日もまた見知らぬ誰かと出会い、みんなでああだこうだと言い合いながらアルビノの中落ちを求めて雪山を歩き回ろう。今度はどんな人たちと出会い、どんな作戦でいくことになるのか、ワクワクします。

 頭の芯が痺れるような強敵との命をかけた攻防や、気の知れた仲間との楽しいチャット……『モンハン』世界の醍醐味はたくさんありますが、オイラはまたひとつ楽しみを発見してしまった気がします。てへ。

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▲フルフルよ、これからもヨロシク!


2007年08月11日

あたしMなんです。

Today's text 江野本ぎずも

 ファミ通猟団の面々がつぎつぎに上位(ハンターランク31以上)に突入するなか、いまだハンターランク20の江野本ぎずもです。もはや周回遅れの様相を呈してきていますが、なぜこんなにも差が開いてしまったのか? 答えは簡単、オイラここんとことっても忙しかったんです(言い訳全開)。もうね、みんなが楽しそうに狩をしているあいだ、ひとりさみしく原稿を書いていたわけですよ。ああ、それなのに……! オイラの席からは、女尻笠井のモニターが丸見えなのです。味気ない文字ばかりが並んだ自分のPCからヒョイと目を移せば、砂漠だの火山だの、フルフルだのレイアだのが見えてしまうのです。8月8日から配信された新モンスター、ヴォルガノスの狩猟クエストなんて、チラ見どころかガン見してましたわ。どんな小さな情報も聞き逃すまいと耳ダンボにしてましたわ。はっはっはっは。え、仕事はどうしたのかって? もちろん、手は止まりまくり、原稿間違えまくり。「100万本売れるソフト」と書こうとして、「100万本売れる大剣」と書いてました。あやうくそのまま、上司である大塚番長の原稿チェックに提出するところでしたよ。てへ。でもアレですね、「100万本売れるガンランス」と書いていたら、番長も気づかずスルーしてたかもしれないですね。

 さて、そんなわけで、猟団メンバーとはなかなかいっしょにプレイできていないのですが、夜中におうちでこっそり遊んでおります。見知った人たちといっしょのクエストも楽しいですが、野良クエストでの一期一会もまたいいものですね。先日、まだハンターランクが一桁の方とごいっしょすることになりました。当然、クックやダイミョウザザミ、ババコンガあたりのクエストになるわけですが、回復系アイテムはもちろん、エリア移動するまえに倒せちゃうのでペイントボールも地図すらもいらない状態でした。が、ここであたくし、ひらめいてしまったのであります!

 ハンターランク20になるまで、オイラはずっと片手剣一辺倒で過ごしてきました。ちなみに持っているのは、デスパライズ、デッドリィタバルジン、フロストエッジ、フェザーソードの4本。おもに麻痺属性つきのデスパライズを使っていて、氷属性に弱いモンスターと戦うときにはフロストエッジを引っ張り出してきていました。でも、このさき片手剣のみでは太刀打ちできない敵も出てきそうだと不安にかられ、戯れに作ってみた武器がいくつかあったのです。知り合いに「斬破刀が手軽に作れて使い勝手がいい」と聞いて強化している最中の鉄刀【神楽】(太刀)。さびた棒状の塊からできちゃったナイトスクウィード(ランス)。同じく、さびた塊からできちゃったクロスボウガン改(ライトボウガン)。野良クエでは慣れない武器を使って皆様にご迷惑をおかけするわけにもいかず、かといってきっちり練習するほどの時間もなく、ほったらかしていた得物たち。そう、格下のモンスターと相対するいまこそ、アレを試すべきときなのだ!

 まずは、太刀でクックにチャレンジ。何度か攻撃を当てただけですが、4人パーティーを組んでいるのでソッコーで討伐成功。でも、以前からうすうす気づいてはいたんですけど、重い武器はちょっと苦手かも……。強力な一撃を放つことができるのはわかっちゃいるけど、抜刀や、刀を振り下ろす、収めるなどひとつひとつの行動の"間"にストレスを感じてしまうのです。続いてランスを試してみるも、やっぱり何か違和感がある。ゴツくて勇壮な武器で巨大モンスターと対峙するのが、『モンハン』の醍醐味のひとつだとは思うんですけどね。もう少し慣れたら、おもしろさがわかるものなのかも。その点、ライトボウガンはいい! おもしろい!! 片手剣とはまったく違うおもしろさがある。モンスターの背面や横にへばりついて、隙あらば斬ってかかるという片手剣スタイルとはまったく違います。敵と距離をとるので当然ですが、視野が圧倒的に広くなる。もういままでの『モンハン』とは別のゲームか、ってくらい新鮮な感覚です。

 そこで気づいたんですけど、いままでのオイラにとってクックはでした。クック討伐を思い浮かべようとしたら、クックの右足と左足があって、そのあいだに自分がすっぽり収まってる情景が浮かぶんです。あの特徴的な耳や、エリマキトカゲもびっくりの走りっぷりや、のどをいがいがさせて炎交じりの痰を丸めている(?)顔も印象的だけど、クックと言えばあの骨と皮ばかりで貧相な足なんですよ。何せ片手剣士的には、攻撃を当てやすく、尻尾フリフリ攻撃をされても安全な場所。いかにして潜り込むか、そればかりを考えている最終目的地。短い『モンハン』人生のほとんどをクックの股間で過ごしてきた気すらします。

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▲クックの股間にすっぽり!


 話は戻って、いっしょにクエストに出ていたパーティーメンバーは、『フロンティア』こそ始めたばかりながら、歴代シリーズをプレイしてすべての武器の長所、短所を知り尽くしている(と思しき)弓使いとライトボウガン使いでした。慣れない手つきでライトボウガンを操り、当たった当たったと大喜びしていると、苦笑交じりにさまざまなアドバイスをしてくれたのです。なかでも印象的だったのは、「ガンナーは一撃必死」とのお言葉。これ、一撃で仕留めろ、ではなく、一撃受けたら死を覚悟せよ、との意味なのでお間違えなく。ガンナー専用の装備は防御力が低めな上、ガードができないから生まれた言葉なのでしょうが、オイラにはそんなの関係ねえ!!!!! なぜなら、裸同然でクエストに出ていたから。そうなんです。剣士装備しか持っていないので、着るもんがないのです。そんなにわかガンナーにとって、怒り状態のババコンガは最悪の相性でした。動きが速い上にトリッキーなので、ちょっと油断しようものならまさに一撃必死。何度も昇天させられたのでした。「隙あり!」とスコープで姿を捉えた瞬間、あの意地汚なそうな顔がドアップになって近づいてくる恐怖といったら! ……ヤミツキになりそうです。じわじわと体力を削られ、いつ回復薬を使おうかと頭を悩ませながら昇天してしまう片手剣に比べると、なんて気分爽快。これからはときどき、裸ガンナーとしてこのマゾヒスティックな楽しみを味わおうとひそかに思ったのでした。


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▲武器をボウガンに持ち帰ると一瞬にして裸にされるイヤンなシステム。誰かにモニ
ターをのぞかれてやしないかとドキドキします。むしろヤミツキなのはこっちかも……?

2007年07月31日

クーラードリンクの悲劇

Today's text 江野本ぎずも

 先日まで配信されていたバサルモス2頭の討伐クエスト。マカライト鉱石などがザックザク取れるとあって、ありがたく利用させてもらったハンターも多いんじゃないでしょうか。もれなくオイラも行ってきましたよ! バサルモス初対面にして、ホロ苦〜い思い出になりましたが……。

 その日は珍しく先輩のたぐちんに誘われ、同じ部署内のメンバー4人でパーティを組みました。バサルモスについて事前に知っていたことと言えば、火山にいるということくらい。クーラードリンクを持てるだけ持ち、回復薬だけはしっかり補充しましたが、「4人もいれば楽勝だろう」とピクニック気分で出かけたのでした。しかし、初めて会うバサルモスは強かった! 否、堅かった! 近接武器ばかりのパーティだったので、うまく腹にもぐりこんで攻撃できた人以外は弾かれるわ、尻尾で吹き飛ばされるわ。まあ、初対面だけに5倍増しで手強く感じたってのが真相なんですが、冒頭から体力を削られまくり、毒霧攻撃に何度となく引っかかって、回復薬を文字どおり水のようにゴクゴクと飲むはめになったのでした。

 ふと気がつくと、バサルモスとまともに渡り合っているのはたぐちんひとり。あとのへなちょこふたりは、クエスト開始からものの数分で連続2オチをきめて以来、汗をダラダラと垂らしながらバサルモスを遠目に睨みつけるのが関の山。それでも、なんとかたぐちんの役に立とうと奮起したオイラは、元気いっぱいに突進をくり返すバサルモスの後ろをヨタヨタと追い回していました。「俺、ちょっとベッド」。へなちょこのひとりが、もう何回目かの戦線離脱を宣言。この人、ちゃんと回復薬持ってきたんでしょうか? さっきから、何度も戦場を抜け出してはベースキャンプに戻り、体力を回復させています。さらに追い討ちをかけるように、もうひとりのへなちょこが「クーラー切れたから寝てきます」。おいおい、おめえさんたちよう、狩ちうもんをなめとんのちゃうんかい!!!

「クーラーあげるから待って」。怒り心頭で呼び止めました。のんびり昼寝なんかしてたらバサルモス2頭を倒せるはずもなく、何よりたぐちんに申し訳が立たんのです。クーラードリンクを渡して、ふたりでたぐちんの待つ前線へと馳せ参じよう。そうしよう。ひとまず、バサルモスの攻撃を避けてエリアを移動。アイテムを渡すには、渡すには、えーっと、渡すにはどうするんだったかな……

ゴキュッ、シャキーーーーーン!!


て、うをーーーーい! 勢い余って自分で飲んじゃったよ。しかも、これが最後のクーラードリンク。さらにさらに、自分はさっき飲んだばっかり。何をどう間違って、渡すはずのアイテムを自分で使用してしまったのかはナゾですが、とにかく取り返しのつかないことをしてしまったことはわかりました。まるで嫌がらせのように目の前でクーラードリンクを飲み干されたへなちょこは、しばらくして静かに言いました。「やっぱ寝てくるわ」……もはや止める手立てはありませんでした(当たり前)。

 はてさて、その後もしばらく戦いは続きました。ひとり黙々とバサルモスに挑み続けるたぐちん。ベッドと戦闘エリアをひたすら往復し、ある意味サバイバルを展開するへなちょこふたり。そして、責任を感じたオイラはクーラードリンクの効果が切れ、最後の回復薬を使い切っても戦場に立ち続けました。はっきり言ってしまえば、毒を受けてヤバイと思い、ベースキャンプに戻る途中で息絶えました。クエストはもちろん、失敗。ドンドルマの酒場に戻って、たぐちんに「ごめんなさい」と声をかけたところ、彼は「ドンマイ」とひと言だけ残してそそくさと出ていってしまいました。残された我々3名は、「解毒薬持っていけばよかったね」、「いやー暑すぎるっしょ」と慰め合ったのですが……よく考えたら、クーラードリンクを無駄使いした挙句、体力も残っていないくせに無理をしたオイラがいちばんの迷惑ヤローだったわ。ド、ドンマイ!!

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▲クーラードリンクを5個しか持てないのってキツくないっすか?

2007年07月19日

初めてのひとりクエ

Today's text 江野本ぎずも

 ファミ通猟団の諸先輩たちは、新マップ”樹海”だ、新モンスター”ヒプノック”だと、正式サービスが開始されてから若返ったかのように狩りに明け暮れておりますが、わたくし江野本ぎずもは、相も変わらずダイミョウザザミやババコンガ相手にヒーヒー言いながら暮らしております。すでにハンターランクは11。なのに、ベテランハンターについて回っているだけなので、実力のほどは……。これではいかん、と一念奮起。初めてのおつかいならぬ、初めてのひとりクエに行ってきました。

 相手に選んだのは、イャンクック亜種。はっきり言って、クック討伐はすでに何十回もこなしており、もはや敵ではありません。ヤツの動きは完全に見切っている。しかも、こちとら最近武器を強化したばかりで、毒属性つきの片手剣、ポイズンタバルジンを持っているのです。このあいだまで何の変哲もないハンターカリンガ改で戦っていた相手。よほどうっかりしない限り、やられるわけがない。正直、いまさらクックなんて、という気持ちも心のどこかにあったのです。同時に、頼る者のいないひとりクエストにビビる自分もいて、「亜種は初めてだから、ちょっとお顔を拝見してみるのも悪くないかも」と無理になっとくして出かけたのでした。

 道中、ブルファンゴとじゃれ合ったり、採集にいそしんだりしながら、悠然と狩場を回っていきました。なんと言っても、倒せないはずはないクック。出会ったが最後、一気に蹴散らしてやるのだから、たまにはひとりで大自然を満喫するのも悪くありません。クエスト開始から10分もたったころ、クックとご対面。いつもみんなと狩をしているときのように、いけるときだけいく戦法でゆっくりと敵の体力を削っていきました。相手の攻撃はほぼ回避。何度か切り刻むと、クックはポイズンタバルジンの毒を浴びて口から紫色の泡を吹き、こりゃたまらんとばかりにお空へ飛び立っていきました。あっ!! ペイントボール投げ忘れちった! でも、問題はナッシング。ヤツが立ち寄りそうな場所くらい、だいたい知ってるんだもーん。フィールドをぐるぐると巡ってやっとクックに再会し、今度はもれなくペイントボールをペタリ。これで無駄に走り回ることはなくなると思いきや、攻撃を受けてもすぐに飛び立つクック。何度も携帯食料を使ってスタミナを回復し、ハアハアと肩で息をしながら追いかけるオイラ。……なんか、戦っている時間よりも捜している時間のほうが長くないっすか!? 余裕で敵を追いつめているはずが、徐々にいつもとは違う感覚が襲ってきたのでした。

 パーティーで狩りをするときは、敵に集中砲火をあびせかけることができる。相手の攻撃はメンバーの中のひとりに向かうので、残る全員でバックから狙えば一気に追いつめられるのだ。対して、ひとりで戦う場合は攻撃を避けることに意識を集中していると、どうしても手数が減ってしまい、討伐に時間がかかる。ひとりクエは、時間との勝負、そして回復系のアイテム数量との勝負なわけです。『モンハン』歴の長い人には言うまでもない常識でしょうが、なんせオイラには初めての経験。けっきょく、1回目のひとりクエは死ぬこともないままに、時間切れで終了となったのでした。

 ドンドルマの酒場に帰ってくるなり、ドスドスとカウンターのおねーちゃんのところへ向かい、さきほどと同じクック亜種を受注。命の危険を感じることもないままにクエスト失敗とは、なっとくがいかんのです。すべては、ひとりクエに慣れていなかったため。時間の使いかたさえ覚えてしまえば、こっちのものです。まったく、クックのくせに恥をかかせてくれやがって、と鼻息荒く2回目のクエストに出発。さきほどの経験を活かして剣を抜くよりさきにペイントボールを投げ、攻撃を受けるリスクを冒してがんがん攻める、攻める、攻める……。いい調子で相手を追いつめたところで、闇雲に突っ込んでいき1オチ。まだ1回昇天しただけだから大丈夫、と同じ調子で猪突猛進して2オチ。さすがに自分の愚かさに気づいて慎重に戦いを進めるも、足を引きずり、何度も倒れこむクックを見て、「いける!」と油断したところに火の玉攻撃をモロに食らって3オチ……。……ダメじゃん!

 ひとりクエって難しいですね。『モンハン』の奥深さを知った夏の夜でした。

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▲正面から行きすぎです。反省。

2007年07月04日

新サーバーで新生活! そのまえに……

Today's text 江野本ぎずも

 2007年6月29日にサーバーが増設され、我々ファミ通猟団は新設サーバーで活動することになりました。じつは私、テクニカルテスト3日間を遊んでもまだハンターランク2だったりしたので、それほどの痛手はなかったのですが、ほかの面々はハンターランク5〜6にまで成長。中目黒目黒などは、取材中に大塚角満からのメールでサーバー移動と新キャラを作成する事実を聞かされ、「もう会社行きません」と子供みたいに駄々をこねたほどでした。でも、すべてのハンターが『モンハン フロンティア』で快適に遊ぶためです。新サーバーで、新たな『モンハン』生活を始めることにしました。

 で、すでに大塚角満はハンターランク7になったわけですが、オイラもハンターランク6へと成長しました。パチパチパチ。百人乗っても稲葉が、モスとブルファンゴの違いもわからないままひとりでクエストに出ているあいだ、何度も葬り去られてみんなに迷惑をかけながらも、パーティープレイに励んだ成果です。ベテランさんといっしょにクエストに出るメリットは、その場その場でアドバイスをもらえ、ハンターランクも実力以上(!)に上がっていくこと。もうね、先輩たちの後ろを犬のようにチョロチョロと走り回っておりますですよ。「このツタを登ると近道だから」と言われればホイホイついていって、大塚角満のガンランスで後ろから丸焼きにされ、「ここ、ハチミツ取れるよ」と言われてしゃがみこめば蹴り飛ばされ、倒したモンスターから素材を剥ぎ取ろうと駆け寄れば狩猟笛でなぎ倒され……ヒドイです。イジメです。人間のすることとは思えない仕打ちです。いつかきっちり仕返しをしてやろうと企む次第です。


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▲先輩たちに教えられたとおり、”ここ掘れワンワン”状態で採集に励んでおります。


 話がそれました。本題はここからです。これだけはどうしても書いておきたい、いや書かねばならないことがあるのです。

 それは、6月28日のオープンβテスト開始初日のこと。やっとハンターランク2に上がり、みんなといっしょにイャンクック討伐に出かけることになりました。それまではひとりだけランク1で行くことができなかったクエストなので、いやがおうにも気合が入ります。ここであっさり死んでしまってはみんなに迷惑をかけてしまう! と、装備を見直すことにしました。『モンスターハンター フロンティア オンライン』では、クエスト用とロビー用の防具をそれぞれ設定することができます。いわば、実戦スタイルと見せびらかしスタイル。マイハウスで装備をガチャガチャといじっていると、どういうわけかロビー用の装備がすべて外れて、哀れ下着姿になってしまいました。もちろん、慌てずともクエスト用と同じ装備をロビー用にも設定すれば済む話。ところが、すでに準備の整った中目黒目黒や女尻笠井が、「ぎずもはう●こ中」などとチャットしているではありませんか!! いやいやいや、ちょっと着替えているだけだから! 女はいろいろ時間がかかるから! てな言い訳が通用するわけもなく、待たせてしまった罪悪感もあって動揺しまくり。もうええわ、どうせクエスト用にはちゃんと服着てるねんから、ロビーくらいマッパ(真っ裸のことね)で行ったるわい。と、意味なくドスを利かせて酒場に向かったのでした。

 ゲーム開始直後は、みんな下着姿でウロウロしていたくせに、いまとなっては恥ずかしくていてもたってもいられないのはなぜなんでしょう。酒場に入っていくなり、真っ赤になってうなだれながら「はだかですみません」とつぶやくオイラ。早くクエストに出発してくれ。ていうか、服着させてくれ……。ひたすら長く感じる時間が過ぎ、クエストまえのローディング画面へ。

目的地へ向かっています。

目的地へ向かっています。

目的地へ向かっています。

目的地に辿り着きません!!!!


 ええ、そうなんです。待てど暮らせど、きちんと服を着込んだオイラの姿が画面上に現れることはなかったんです。ほかのみんなは、とっくに目的地に着いて狩りを始めています。「ぎずも、離脱したってよー」と誰かが言ったような気がします。あんな恥ずかしい姿のまま、いったいアタシはどこへ行ってしまったの(涙)? 問題はPCのフリーズだったので再起動をかけ、裸同然の自分を救い出そうと躍起になってログインクエストをくり返したのですが、無情にもそのまま緊急メンテナンスに突入。明けて6月29日、我々は新サーバーで新たなハンターライフをやり直すことになったのでした。オイラの最初の分身は、いまだ時空のかなたで彷徨っているのでしょうか……?

サーバー1でプレイされている方へ。
目的地を捜して下着姿で彷徨うハレンチ女を見かけたら、それはオイラの生き霊かもしれません。

2007年06月19日

準備運動は完了

Today's text 江野本ぎずも

 はじめまして、ファミ通猟団の紅一点(強調)、江野本ぎずもと申します。これから『モンスターハンター フロンティア オンライン』をプレイして、あれやこれやを記していきますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 ファミ通編集部といえば、我らが番長、大塚角満の名前を出すまでもなく、『モンハン』好きの編集者が数多くいるわけで、当然このブログもそんな猛者たちが書くべきところなのですが、ゴメンナサイ。まったくもって『モンハン』初心者です。これまで諸先輩方がクックだゲリョスだと、唾を飛ばしながら熱く語り合うのを横目に、ひっそり「異議あり!」とつぶやく毎日を送ってました。

 そんなオイラも、『フロンティア』でハンターに仲間入りすることが決まってからは、それはそれは胸を高鳴らせてオープンβテストの開始を待ち望んでいたのです。が、出鼻を挫くように、心ない先輩たちから罵詈雑言の数々が。いわく、「貴様に『モンハン』ができるのか」、「そもそもアナログコントローラーを触ったことはあるのか」、「無理」、「絶対無理」、「もう若くないんだから無理するな」、「初心者キャラが百人乗っても稲葉にかぶる」……ひどいです。少なくとも若さは関係ありません。まだ20代です。怒り心頭、ヤツらを見返してやるべく夜中にコソ練しましたよ!! なぜかそのへんにあった(カプコンさん、ゴメンナサイ)『モンスターハンターG』で!

 初めての『モンハン』。夢にまで見たハンター生活。いや〜、焼きましたよ、肉。ほとんどこげてましたけど。「これがあの有名な肉焼きリズムっすね」といちいち感動しながらプレイしていたのですが、ひとつだけ本気で驚いたことが……。目の前を影が横切ったのにビビって、ハンターナイフをめちゃくちゃに振り回したら、ニャンとびっくり、ネコを斬ってしまったんですね。何なのさ、この擬人化ネコ! いろんな意味でショックでした。いや言い訳をさせてもらうと、さすがのオイラも、『モンハン』にアイルーだのメラルーだのいうネコどもが生息していることは知っています。盗んだり爆発させたりするんですよね? それくらいは勉強済みです。じ・つ・は、勝手に人間サイズを想定してたんですよね。あんなにちびっこいとは。だって、モンハンフェスタに来てたヤツは等身大だったし……。

 『フロンティア』では、事前の情報に惑わされて必要以上にビビることのないよう気を引き締めてがんばりたいと思います。ちなみに、『モンハンG』は、ネコを斬ってしまった罪悪感から具合が悪くなってしまい、中断したままです(言い訳)。コソ練の成果は、6月21日から始まるオープンβテストで明らかにされる!! ってことで。

ファミ通猟団メンバー

●大塚角満
大塚角満ご存じ(?)、ファミ通のモンハン番長。ドタバタプレイ日記『本日も逆鱗日和』を上梓したばかり。ガンランスをこよなく愛するファミ通猟団のリーダー。
●中目黒目黒
中目黒目黒じつは初代『モンハン』からシリーズに触れている恐怖のテケトープレイヤー。属性や弱点などいっさい構わず、今日もテキトーに狩猟笛を奏でる。
●女尻笠井
女尻笠井角満ブログにもたびたび登場するヘビーユーザー。シリーズのプレイ時間は長いくせに、武器やアイテムの知識が驚異的に乏しい。愛用の武器は弓。
●百人乗っても稲葉
百人乗っても稲葉クックもレウスも知らない、オマエ本当にファミ通の人間か的な超ルーキーハンター。なんとなく、大剣を使いたいらしい。
●江野本ぎずも
江野本ぎずもファミ通猟団の紅一点。『モンハン』シリーズ未経験の超初心者だ。女の武器を使って野良クエに精を出す!? 武器は片手剣を使うそうな。

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