裸ガンナーから歯ぎしりガンナーへ!
Today's text 江野本ぎずも
●歯に衣着せずに語るくだらないお話
あのう、始めに断っておくんですが、今回は非常にくだらないことを書きます。余りにくだらなすぎて自分でも気が引けてしかたないのですが、こういうのは勢いが大事ですからね。ホント申し訳ないですけど、もう書いちゃいますよ、エイッ。
オイラ、ライトボウガン撃ちながら歯ぎしりするんですけど!!!!
(あー、マジでくだらないわ……。ゴメンナサイ)
えーっとですね、前回ハンターランク20にしてライトボウガンにチャレンジしたら思いのほかおもしろかったことを告白したのですが、現在のランクは27。ここまで、ほとんどのクエストをライトボウガンでこなしてきました。もちろん、いまだに裸でウロチョロしてるなんてことはありませんよ! ちゃんと服を着る立派なガンナーへと成長しました。現在の装備はというと……
・頭……ガノスキャップ
・胴……バサルレジスト
・腕……グラビドガード
・腰……バトルコート
・脚……フルフルレギンス
発動スキルは当然、ガンナー御用達の高級耳栓。防御力はなんと脅威の85! 裸と大差ないですね……。これでも、「コンガにどつき回されても死なない!」と感動したものなんですが。ちなみに所持金は、12472ゼニー。ガンナーに転職して以来、稼いでは武器につぎ込み、稼いでは防具につぎ込み、という生活を送っているので、毎日がジリ貧です。
さて、くだらないくだらないと言いながらも今回の主題である歯ぎしりについてです。ライトボウガンを持ち始めたと言っても、最初は弾の種類から各モンスターとの間合いのとりかたまでわからないことだらけ。とにかくお金もないので、まずは”LV1 通常弾”で撃って撃って撃ちまくる戦法でクエストに臨んだのでした。タイミングよく編集部は夏休みに入ったので、自宅で朝から晩までライトボウガンを撃ち続ける生活。夜になって、「さすがに今日はここまでか」と寝ようとした瞬間、なんかほっぺたが痛い! ほっぺをつねられたとかそういう痛みじゃありません。鈍〜い痛み、たとえるなら筋肉痛のような。そのときはたいして気にもせずに寝てしまったのですが、翌日また朝からログインしてこの日初めてのライトボウガンをぶっ放すと……、ギシィィィィッッ!!! 昨夜のほっぺの痛みとともに、奥歯が軋む音が聞こえました。右スティックを押し込んでボウガンを撃つ瞬間に、意味もなく奥歯を噛みしめていたようなのです。意識をし始めるとどうにも気になってしかたないのが、人間の性というもの。1日中、奥歯をギシギシ言わせて、自分でも「あぶねえ女だな、コイツ」と思いながらライトボウガンを撃ちまくっていたのでした。
▲スコープで敵に狙いをつけた瞬間に奥歯を噛みしめます。
くだらない話はまだ終わりません。皆さん、聞いたことはありませんか? 「人は最大限の力を引き出すために奥歯を噛み締める。その証拠に、プロ野球選手は時速140キロを上回るボールを捉えるその一瞬に集中して歯を食いしばるため、奥歯がボロボロになってしまう」のだと……。おそらくオイラは、ライトボウガンを撃つときものすごく集中しているんですよ。歯を食いしばり、その一瞬に渾身の力を込めてボウガンをぶっ放しているんです。このままガンナーとして生き続けたら、一流選手たちと同じように歯がボロボロになってしまうかもしれない。でも、それでもいい。いつの日か、孫に「おばあちゃんはどうして歯がないの?」と聞かれたら、欠けた歯を見せながらニヤリと笑って「戦士の勲章さ」と答えたい! そして、同じようにハンターとしての道を歩み始めた孫との初めての狩で、めちゃくちゃに片手剣を振り回しているかつての自分にクリソツな孫をよそ目に、段差の上からボウガンでハメ殺して「狩はココ(頭)でするもんさね」と言いたいんだ!!!!!
……目頭が熱くなってきました。ええ、じつにどうでもいい想像上の話です。スミマセン。でもそんなくだらない妄想を膨らませる一方で、現金なオイラは密かに思っていたのです。これって、咬筋(ほっぺたのところにある筋肉)を刺激してるんじゃないでしょうか? アレですよ、いま流行のフェイスニングってやつです。もしかしてライトボウガンを撃ち続けたらスッキリ小顔になれちゃうかも。こりゃ、ガンナーはやめられませんな!!
▲まったく関係ないですが、徹甲榴弾で撃たれたあと直立不動になるクックが好きです。
●改めて文字にすると照れてしまうステキ話
読み返してみたら余りにもくだらない内容で、大塚番長に「ボツ」と言われかねないので、もうひとつ小話(?)を……。最近、ハマっているクエストがあるんです。それは雪山のフルフル狩。とくにフルフルから取れる素材が必要なわけではないんですが、見知らぬ人と行く野良クエが楽しいんですよ。ハンターランクを上げるならショウグンギザミとか、お金を貯めたいならモノブロスとか、ほかにもまだ行ったことのないクエストもあるんですが、フルフル狩がどうにも楽しい! フルフルクエストに参加される方たちって、ほとんどがアルビノの中落ち狙いです。『モンハン』をやったことのある方なら誰でもご存知でしょうが、コレなかなか出ませんよね。出現率はというとですね、ただいま『モンスターハンター2(ドス)』の公式ガイドブックで調べたところ、捕獲報酬で3パーセント、頭と胴体の部位破壊報酬で8パーセントだとか。ちなみにオイラは、いまだかつて1回こっきりしかお目にかかったことがありません。
なぜフルフル狩が楽しいのかというと、それはひとえにクエストメンバーとのコミュニケーションが生まれるから。ほかのモンスターでは、それぞれよかれと思う攻撃を黙々とくり返すことが多く、相談しながら狩をすることはそう多くありません。シリーズの経験者も多いですし、メンバーにひとりはいるベテランハンターがアドバイスしてくれることはあっても、全員が頭を悩ませて相談をすることってそんなにないと思うのです。ところがフルフルの場合は、みんながガチンコで攻め倒すと部位破壊するまえに倒してしまうことも多く、頭と胴体の両方を効率よく部位破壊するためには連携が必要になる。「ちょっと武器弱めにしますね」、「貫通弾で胴から頭までぶち抜くようにします」などなど、その場にいる4人のメンバーのバランスを考えながら、心をひとつにして相談し合うわけです。しかもフルフル狩は、幅広いハンターランクの人が参加できる上に、誰かが3オチしてしまうことも少ないのでぎすぎすすることがない。アルビノの中落ちが出なかったからと言って、「すんません、ホンマすんません」、「ドンマイ!」なんてやる必要がなくて、まったりのんびりと狩が楽しめるんです。
思えば、いろいろな方と出会いました。全員が遠距離武器で行ったり、火属性の武器を持ち寄ったり、じわじわ攻めようと意識しすぎてみんなホットドリンクが切れてしまったり、いろいろなことを試して頭と胴体の部位破壊を目指し、「出ませんねえ」、「出ないッスね〜」と溜め息をつき合いました。そして、クエストを終えて酒場に戻ってくるなり、誰かが「出ました〜!!!」と報告しようものなら、みんなから「おめでとう!!」と暖かい拍手が贈られました。そのたびにオイラは、自分にはアルビノの中落ちが出なかったけれど、みんなで頭を悩ませた結果誰かひとりでも入手することができてよかったなあ、と心から思うのでした。その後、フレンドになっていただいた方もいますし、「またね〜」と言って別れたっきりの方もいます。そんな一期一会も、野良クエのいいところ。今日もまた見知らぬ誰かと出会い、みんなでああだこうだと言い合いながらアルビノの中落ちを求めて雪山を歩き回ろう。今度はどんな人たちと出会い、どんな作戦でいくことになるのか、ワクワクします。
頭の芯が痺れるような強敵との命をかけた攻防や、気の知れた仲間との楽しいチャット……『モンハン』世界の醍醐味はたくさんありますが、オイラはまたひとつ楽しみを発見してしまった気がします。てへ。
▲フルフルよ、これからもヨロシク!