『オービタルズ』注目の1980年代アニメ風アクションは、開発陣の日本アニメリスペクト&“好き”が滲み出した作品。協力アクションの手触りもよく探索が楽しい!

『オービタルズ』注目の1980年代アニメ風アクションは、開発陣の日本アニメリスペクト&“好き”が滲み出した作品。協力アクションの手触りもよく探索が楽しい!
 2025年12月12日(日本時間)に開催された“The Game Awards 2025”にて突如発表され大きな話題を呼んだ、Nintendo Switch 2向け新作タイトル『オービタルズ Orbitals』。
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 本作は、日本のアニメが大好きな開発者たちが集結し、東京に本社を置くスタジオ・Shapefarmが手掛ける、ふたりプレイ専用の協力アクションゲーム。

 1980~90年代アニメのビジュアルを再現したグラフィックが特徴的な一作です。この記事では、そんな『
オービタルズ』の先行プレイ体験会&インタビューの模様をお届けしていきます。

 なお、『オービタルズ』はKepler InteractiveよりNintendo Switch 2向けに2026年夏発売予定です。

 まずは、今回の先行プレイ体験会に合わせて公開されたゲームプレイ公開トレーラーをどうぞ。

なつかしビジュアル&めちゃ楽しいプレイ体験で一気に引き込まれる

 取材に赴く際、筆者は少し不安な気持ちを抱えていました。ソロゲーマー気質な自分が、誰かといっしょにプレイするゲームでしっかり楽しめるのかと……。

 そんな考えは杞憂に終わりました。協力アクションはあまり遊ばない自分でも、
“誰かと遊びたくなる”ようになっていたのです。
『オービタルズ』注目の80年代アニメ風アクションは、開発陣の“好き”がプレイヤーにも滲み出す! 先行体験会リポート&開発スタッフインタビューをお届け

 『オービタルズ』の舞台は近未来の宇宙。若き探検家である主人公・マキとオムラが、宇宙嵐の危機が迫る故郷を救うために大いなる冒険にくり出します。
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 冒頭でも触れたとおり、レトロアニメを意識したビジュアルが大きな魅力。ぱっと見ただけで「あのころのアニメだ!」と感じられるように入念に研究されたそうです。

 キャラクターデザインに加え、画面の絶妙なざらつきなど、見れば見るほどこだわりと愛を感じられるビジュアルとなっています。

 ちなみに、キャラクターの名称は食べものからきているそうです。マキとオムラの名前の由来は、それぞれ伊達巻とオムライス。
『ドラゴンボール』リスペクトを感じますね。
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 本作がすごいのは、カットシーンだけでなく実際のゲーム内でも
アニメを動かしているような感覚になれるところ。

 プレイヤーはふたりのどちらかを操作することになるのですが、それぞれの動きがまさにあのころのアニメなのです。ビジュアルはもちろんのこと、モーションもそれぞれ“ぽい”んですよ。この動きだけでメシが食える、そんなレベル。
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 また、いわゆる“インタラクト”できる(触れる)ものが非常に多い! 何気なく置かれた掃除用具を倒してみたり、ゲーム機で遊んだり、部屋に置かれたグッズに触れてみたり……ひとつひとつにアニメーションが用意されていて、訪れる場所のそこかしこを調べたくなってしまいました。
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 協力アクションとしてのクオリティーもめちゃくちゃ高いのもポイント。ワイヤーを射出するスクラップフック、水を噴出するリキッドランチャー、熱線を発射するビームキャノンなどのさまざまなガジェットを駆使して、危険な場所を突破していきます。
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 ガジェットの組み合わせが重要で、ひとりがスクラップフックで障害物をどけて、もうひとりがリキッドランチャーでギミックを作動させるなど、プレイヤーふたりのコンビネーションが攻略のカギとなります。

 どのガジェットを使用するかでギミックへのアプローチが変わるほか、どちらかが暇になってしまうようなシーンがほとんどないのがよい点。プレイヤーがふたりとも活躍できます。

 本作の開発陣には『
スプリット・フィクション』をはじめとする名作協力アクションに携わった方もおり、そのノウハウをひしひしと感じられますね。
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 もしトラップに引っかかったりして失敗してもすぐに復活し、ストレスフリーで再挑戦できるのもうれしいですね。設定として肉体を作成できるシステムが存在する世界というのもおもしろいところ。
『オービタルズ』注目の80年代アニメ風アクションは、開発陣の“好き”がプレイヤーにも滲み出す! 先行体験会リポート&開発スタッフインタビューをお届け

 今回の体験会でいっしょにプレイしたのは、初めてお会いした方だったのですが、積極的なコミュニケーションが生まれてふたりとも笑顔でプレイできました。このことから、本作が秘めた大きなポテンシャルを感じました。ソロプレイヤー気質な筆者でも、誰かを誘ってプレイしたくなるほど魅かれました。

 ちなみに余談ですが、Shapefarmの開発スタジオは、イラストや設定資料が飾られていたり、各所にそれぞれの“好き”がちりばめられたとても楽しそうな場所でした。この“楽しそう”さが『オービタルズ』にも活かされているように感じられます。発売がとても楽しみです!
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「この作品は日本アニメへのラブレター」開発陣インタビュー

 ここからは『オービタルズ』を制作する、Shapefarm開発スタッフのインタビューをお届け。

 クリエイティブディレクター・マルコスさん、ゲームディレクター・ジェイコブさん、アソシエイトアートディレクター・ヨハネスさん、オペレーションマネージャー・メグミさんに、本作の制作過程や裏話を伺いました。

Marcos Ramos

Shapefarm『オービタルズ』クリエイティブディレクター(文中はマルコス)

Jakob Lundgren

Shapefarm『オービタルズ』ゲームディレクター(文中はジェイコブ)

Johannes Varmedal

Shapefarm『オービタルズ』アソシエイトアートディレクター(文中はヨハネス)

Megumi Varmedal

Shapefarm『オービタルズ』オペレーションマネージャー(文中はメグミ)

――まずは、本作の開発経緯についてお聞かせください。

マルコス
 Shapefarmはもともと、他会社のプロジェクトのアート制作を手伝う仕事をメインとしていましたが、いつかは自分たちのオリジナル作品が作りたいという構想がつねにありました。

 そして好きなものをイチから作れるなら、何がいいかと考えたとき、出てきたのが“プレイできるレトロアニメ”だったんです。そして、チームにジェイコブが加わってからは“ふたりの協力プレイ”という軸が固まりました。

――なぜ協力プレイという形になったのでしょうか?

ジェイコブ
 子どものころ、アニメを見る楽しみのひとつは、友だちと共有したり兄弟姉妹といっしょに見ることでした。そのため、本作が“ふたりがひとつのアニメに情熱を向けるゲーム”という構造になったのは、ごく自然なつながりだったのです。

――本作の世界観はどのようにして生まれたのでしょうか?

マルコス
 自分たちが作りたい、80年代・90年代のアニメからのインスピレーションにより、宇宙を舞台に選びました。

 近未来ファンタジーの世界ながら完全な空想ではなくて、メカニックやアイテム、そのひとつひとつにバックボーンがあってインタラクトできるようなゲームを目指しています。

――細かな設定まで作りこんでいると。アイデアはどのように閃くのでしょうか?

マルコス
 どちらかと言えば「こんなものがゲームにあったら楽しいだろうな」「このキャラクターのデザインは見た瞬間に魅かれるな」というような、直感的によいと思える部分を重要視しています。

ジェイコブ
 『ドラゴンボール』はその代表的な例だと思います。ひとめ見ただけで覚えられるようなキャラクターがいて、後からその活躍やバックボーンにより魅かれるという。鳥山明氏がデザインしたキャラクター、メカニックには大きな影響を受けてます。

マルコス
 各制作チームにアイデアを伝えたらその魅力が一瞬で伝わって、作り込むべき部分も自然にわかってくる。この流れはとても大事にしていますね。

――先ほど『ドラゴンボール』の名前が出ましたが、とくに影響を受けたアニメはなんだったのでしょう?

マルコス
 それは難しい質問ですね……! このことについては1日中話せると思います。

 たとえば、乗り物に関しては
『風の谷のナウシカ』や『ヴイナス戦記』、ストーリーに関しては『ドラゴンボール』、キャラクター的な要素は『セーラームーン』や『らんま1/2』など、たくさんの作品からインスピレーションを得ています。

 ただ、ひとつに絞って作品を挙げるとしたら
『新世紀エヴァンゲリオン』でしょうか。巨大な者どうしのバトルという視覚的な楽しさから始まり、徐々にキャラクターの家族との関係や哲学などが掘り下げていき、そのなかで見た人が何を感じるのかを考えさせる傑作だと感じています。

 同じように『オービタルズ』の制作でも、アクションとビジュアルの直感的な楽しさに加えて、深堀りするとキャラクターやストーリーの作り込みが見えてくる。そんな作品を目指しています。

ジェイコブ
 ゲーム内ギミックのアイデアをマルコに紹介すると、彼が『エヴァンゲリオン』などの資料を大量に持ってきて。「イメージ的にはこんな感じになるのかな」というように話し合っていますね。会社内でもアニメがコミュニケーションのツールになっています。

――そう聞くと、開発時もめちゃくちゃ楽しそうですよね。

ジェイコブ
 日々の開発がとにかく楽しいですね。テストプレイしながら会話していると、突拍子もないところからアイデアが生まれるんです。それをチームに共有すると、翌日にはもう実装されているような環境になっているのがすばらしいです。
 
――プレイしていてインタラクトできるものが非常に多いと感じましたが、そういった環境から生まれているんですね。

マルコス
 ふとした会話から生まれた遊び心をふんだんに盛り込んでいます。開発者自身が楽しんでるからこそ、この気持ちはプレイヤーにも伝播するのではないかと思っています。
『オービタルズ』注目の80年代アニメ風アクションは、開発陣の“好き”がプレイヤーにも滲み出す! 先行体験会リポート&開発スタッフインタビューをお届け
――まさにアニメを動かしているような感覚で遊べましたが、そんなビジュアル面に関してもお伺いしたいと思います。

ヨハネス
 本作はUnreal Engine 5で開発しています。アクションパートのキャラクターなどの動きは基本30フレームなのですが、たまに12コマとかに制限したり、描画やライティングを細かく調整し、レトロアニメのビジュアルを再現しています。

――当時の絵を再現するために、最新のテクノロジーを駆使しているという感じなんですね。

ヨハネス
 そうですね。さまざまなアニメを参考にしながら何回もディスカッションしたり、当時のアニメと同じような制限をアートディレクションでも行ったりと、そこの工夫はかなり努力しました。

 Shapefarmはもともとアニメグラフィックを得意としている会社ではありますが、納得がいく出来になるまでは1年間くらい試行錯誤しましたね。

――ところどころのカットシーンのクオリティーにも驚かされました。

メグミ
 ゲーム内のグラフィックはShapefarmにて開発していますが、カットシーンに関してはスタジオマスケットさんにお願いしています。

 カートシーンでの描画の仕方がゲーム側にも反映されるし、逆にゲーム側での調整がカットシーンにも活かされる。お互いに違和感なくつながるように、入念にやり取りしながら進めていましたね。

――ちなみに、どのようなフィードバックがあったのでしょうか?

メグミ
 絵コンテを作っていただいているのが吉田英俊さんという80年代から活躍されている方なのですが、たとえば「爆発シーンはこういう表現のほうがいいよ」というようなアドバイスをいただけて。それをゲーム内のエフェクトでも活かしています。

ヨハネス
 アニメーションの制作フローも特殊で、Shapefarmのゲーム内アセットをそのまま使っていただいたりなど、なかなかないようなクロスオーバーになっていましたね。

――ちなみに、本作発表時の反響はどうでしたか?

メグミ
 80年代、90年代アニメにリアルタイムで触れていた方だけでなく、若い世代からも反響がありました。その時代の“懐かしさ”というのは年齢問わずに感じられる部分があって、この魅力が幅広い世代に伝わったらいいなと思います。

 また、ビジュアルを見て「このアニメ、なんか見たことあるかも?」と思ってもらえればうれしいです。
『オービタルズ』注目の80年代アニメ風アクションは、開発陣の“好き”がプレイヤーにも滲み出す! 先行体験会リポート&開発スタッフインタビューをお届け
――『オービタルズ』発売を心待ちにしている人たちにメッセージをお願いします。

マルコス
 このゲームは、自分が幼少期から見てきた日本のアニメに対してのラブレターのようなものです。プレイヤーの方々にその気持ちが伝わって、楽しんでいただければうれしいです。

ジェイコブ
 このゲームをいっしょに遊ぶ友人・恋人・家族と、かけがえのない時間を過ごしてもらって、ふたりの関係が少しでも近づく手伝いができたらうれしいですね。

メグミ
 個人的にキャラクターの動きのアニメーションがすごく好きなので、ぜひ注目してプレイしていただけたらと思います。

ヨハネス
 ゲーム内の背景にいるキャラクターたちにぜひインタラクションして、その動きやかわいらしさにびっくりしていただければと思います。

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