“エフェクト”について話しませんか。そんな連絡を受けてアグニ・フレアにやってきた。エフェクト――ゲームでもよく聞く言葉だが、そういえば真剣に考えたことがない。
ゲームにおけるエフェクトって何なんだ。

この記事は『SHIKA-Q』の提供でお送りします。

「お待ちしておりました」
お話を伺うのはアグニ・フレア代表取締役の稲葉剛士さん。上の写真は「主人公の到着を待ち構えている黒幕のイメージで」と伝えて撮ったものです。
稲葉剛士
エフェクト中心の開発会社“アグニ・フレア”代表取締役。本人もエフェクトデザイナー。文中では稲葉。
稲葉
まず、この画面を見てください。

対戦パズル『SHIKA-Q』のゲーム画面。

プレイがうまくハマると、びかびかびかー! っと光る。
稲葉
何が起きたと思います?
ユースケ
えーっと、何らかの攻撃が決まったとか?
稲葉
正解です。説明がなくても伝わりましたよね。これが、ゲームの“エフェクト(※)”です。
※VFX、視覚効果、エフェクトなど、いろいろな呼び方があるが、この記事では全体をふわっとまとめて“エフェクト”で統一します。 いきなりスタンディングオベーションしたくなった。なるほど。そういうことか。
パズルゲームのコマが光ることで“何らかの攻撃が行われた”ことがわかる。自分がやったら興奮し、逆に敵にやられると焦ってしまう。
何の説明もないのに、一瞬で、直感的に理解できる。わからせられる。
見た目が派手だと楽しい。大爆発が起きたら引き込まれ、画面が暗くなったら悲しみを理解できる。目から一瞬だけ入る情報に、感情がぐいんぐいん揺さぶられる。
世の中にはこれを突き詰める職人がいるのだ。言葉を使わずに語る職種の名前は“エフェクトデザイナー”。ある種の黒子である。誰しもの目に入っているのに意識されにくい、ふしぎな存在。

稲葉
単なるにぎやかしではなくて、そのときに起きたことを一瞬で伝えたい。エフェクトが自然だと没入感が変わるんですよ。
ユースケ
僕たちの感情はエフェクトデザイナーの手のひらの上で転がされているということ……?
稲葉
はい。と言うとちょっと感じ悪いですね(笑)。RPGのクライマックスなんかはエフェクトがなかったら盛り上がらないんじゃないかと。
ユースケ
荘厳な敵を相手にふぁーって光が差し込むと興奮しますもんね。
稲葉
格闘ゲームはド派手にしたくなりますけど、何も考えずにヒットエフェクト増し増しにすると「キャラが見えないから外してくれ」ってなると思います。
ユースケ
“テンションを上げたいから派手にしよう”だけじゃだめってことですか。それはまあ、たしかに。

稲葉
弊社、ほぼこれだけで食べてる会社なんですよ。
ユースケ
これだけ?
稲葉
出発点は“エフェクト専門の会社”です。いまは3Dキャラのモデリングに3Dアニメに、ゲームの“見た目”関連全般に携わっていますけど。
ユースケ
それだけでやっていけるほどの需要があるということですか?
稲葉
そうですね。起業から5年頃には30~40人規模になりましたし。
ユースケ
めちゃくちゃなハイペース。
稲葉
とある大手さんからは“初めてゲームのエフェクトを切り出して売った会社”と言われました。
ユースケ
どちらの方です?
稲葉
会社としての公式見解ではないと思うので社名は出せないんですけど、○○○さん(ゲームの歴史を変えたビッグネーム)です。
ユースケ
Oh…もしかしてアグニ・フレアさん、すごい会社?
同行ライター 失礼すぎるだろ。
ユースケ
でも、ちょっといいですか?

「エフェクトを気にする人って少ないと思うんですけど」
同行ライター 失礼を重ねるな。
稲葉
いやいや、そういう立ち位置だと思いますよ。僕はデジタルハリウッドでCGを勉強したんですけど、学生時代は“エフェクト作りは専門職”みたいな認識がなかったですし。
ユースケ
でも、知られてないと仕事は来ないですよね。
稲葉
がんばりました。企業セミナーに出て横のつながりを作ったり、エフェクトコンテストを開催したり。
ユースケ
業界内知名度を上げようと思ったわけですね。基本だ。
稲葉
ほかには、

「福山芳樹さんに社歌を作ってもらったり」
ユースケ
どうして?
自社を知ってもらおう。そうだ、社歌を作ろう。
エフェクトの話を聞きに来たはずなのに、突然出てきた“福山芳樹”という名前。『マクロス7』熱気バサラの吹き替えボーカル担当であり、JAM Projectのメンバーとしても知られる歌手である。大物だ。
ユースケ
何がどうなったら福山芳樹さんに社歌をお願いする流れに? 意味がわからないんですけど。
稲葉
長くなりますけどいいですか?
ユースケ
手短にお願いします。
稲葉
そこは厳しいんですね。

稲葉
デジタルハリウッドに行く前は声優を目指してまして、15歳から5年間くらい役者の勉強をしてたんですね。養成所の先輩が『マクロス7』でデビューすることになって、じゃあ勉強のために見てみようと。
稲葉
そしたら先輩の演技より「この歌を歌ってるのは誰だ」と気になってしまった。福山さんにどっぷりハマっちゃったんです。17~18歳のころかな。
稲葉
横須賀で毎月のように無料ライブが行われていたので、いつも足を運んで、地方ライブにも行ってたら、顔も名前も覚えていただいて。
稲葉
追っかけをやっているうちに、気が付いたら会社を起こしてました。
ユースケ
展開が急すぎるんですよね。
稲葉
で、これがそのMVです。
ユースケ
MVも? 料理番組の「30分煮込んだものがこちらです」感覚で出すものじゃないでしょ。
ユースケ
実写じゃなくて3DCGなんですね。
稲葉
これ、そのまま弊社のポートフォリオなんですよ。Unreal Engine4で作ってまして、(2018年)当時の最先端の表現を入れたんですね。極端なくらいエフェクトもバリバリにして。YouTube用に書き出してますけど、実際はリアルタイムで動くデータなんです。
ユースケ
うおぉ計算高い。ふつうのサンプル映像は何となく流し見するけど、MVだと映像作品としてじっくり見てしまう。

アグニ・フレア社歌“炎と共に”MVの1シーン。
稲葉
福山さんは『スーパーロボット大戦』系も歌ってるからゲームやアニメ業界と親和性が高いですし、グローバルで活躍されているから海外のゲーム関係者が見てくれる可能性も高いっていう。
ユースケ
うわー、頭いいなー。そういう狙いもあってオファーしたと。
稲葉
いえ、ファンだからですね。
ユースケ
おい。
稲葉
どうやったら仕事で関われるか模索して、そうだ、“社歌”があるじゃないかって。オファーしたら快諾をいただきました。
ユースケ
その勢いは何なんですか。
稲葉
ちなみに、MVの福山さんはご本人をキャプチャーしたんですよ。まさにこの会議室で全身タイツを着てもらって。

この会議室で福山芳樹さんが撮影したのか……(この記事担当のミス・ユースケは『真っ赤な誓い』を人生の最終回=葬式で流そうと思っている)。
ツールでエフェクトを作るだけに飽き足らず、ツールそのものを作った
日本で初めてエフェクトを切り出して売った会社が福山芳樹さんに社歌を依頼して……開始早々から難解だ。ときどき本人にその気がなくてもアクセルべた踏みのナチュラルバーサーカーみたいな人がいるが、稲葉さんもそういうタイプなのかもしれない。
同行ライター すごく失礼なことを言っている気がする。
ユースケ
「気が付いたら会社を起こしていた」とのことですけど、いつ起業されたんですか?
稲葉
2010年に起業して、いま16年目です。エフェクト専門会社としては日本初くらいのレベルだと思います。
ユースケ
どうしてエフェクト専門に? 学生の頃はそういう仕事があることも知らなかったのに。
稲葉
エフェクトで使う“パーティクルシステム”という技術がありまして。そのツールをずーっと触ってたんですよ。
ユースケ
どうしてですか?
稲葉
おもしろかったんです。キャラクターをこねこねするより性に合っていたんですかね。パーティクルは数値だけで絵がどんどん変化していく。それが楽しくて。

稲葉
ちっちゃい頃からエフェクトにまつわるものにすごい興味を持ってたような気がします、うん。
ユースケ
エフェクトにまつわるものと言うと、たとえば?
稲葉
火は何でゆらゆら燃えるんだろう、煙はゆっくり上がるなあ、とか。見た目がリアルタイムで変わることにすごく興味があったんです。
稲葉
それで100円ライターを分解して構造を調べたり。そういうことばっかりしてた記憶があるんですよね。
ユースケ
マンガに出てくるサイコパスのエピソード。
稲葉
たしかに。こわ。
ユースケ
あなたのことですよ。
稲葉
最終的にパーティクルシステムで卒業制作を作って、それがセガの方の目に留まって、セガで働くことになりました。「この子はエフェクトをやりたいんだろう」と思われたのかなと。
ユースケ
勘違いから始まるラブストーリーみたいですね。
稲葉
入りたての頃にアサインされたチームで、たまたま待ちの期間があったんですよ。3ヵ月くらいかな。
ユースケ
そのあいだは何をやってました?
稲葉
ひたすら炎だとか爆発だとかエフェクト素材を作ってました。当時はドリームキャストで、テクスチャーを豊富に使える環境だったんです。
稲葉
エフェクトを作るツールを使うんですけど、長く仕事をしているうちに、もっといろいろやりたくなって、

「プログラマーさんにオリジナルツールを作ってもらったんですよ」
ユースケ
お、話が変わってきたな。
稲葉
要望をプログラマーさんに相談していたら向こうも乗り気になってきて。UIの枠組みから機能的なフローから、全部アイデアを出してくれ、と。気付いたらツール開発にも関わるようになりました。エフェクトデザイナーなのに。
ユースケ
セガっぽさを煮詰めた話ですね。
稲葉
僕というより、そのプログラマーさんがぶっ飛んでいたんだと思いますよ。聞いたら(ゲームだけじゃなく)ものすごいシステムにも関わっていたようで。
稲葉
もともとあった思想をさらに拡張して、エフェクトだけじゃなくてカットシーンも作れるし、何ならちょっとしたゲームも作れてしまう。そんなツールでした。ほかのゲーム開発でも使われていたみたいです。
ユースケ
それをやり出した頃って、おそらくまだお若いですよね。
稲葉
23歳か24歳くらいだったかと。
ユースケ
そこそこ若造じゃないですか。
稲葉
いま考えたらそうですね。何をやっていたんだ。
ユースケ
あなたはわかっていてくれ。
稲葉
セガさん、いいところでした。

ユースケ
セガでの開発が楽しくて起業を考えたんですか?
稲葉
エフェクトツール作りをやっていたのは(部署内だと)ほぼ僕ひとり。部署としてはそこまで求められてなくて、空回りしちゃってたんですよ。いったん休んで、これからどうしようかと考えるがありました。
稲葉
途方に暮れていたら、セガでいっしょにやってた方から連絡があったんですね。キャビアさん(現マーベラス)から仕事をご紹介いただいて何とか復帰できました。
稲葉
1年、2年と仕事を継続したら、今度は『エルシャダイ』の仕事が来まして。関係各社の中にたまたま白組さんがいらっしゃいました。「そんな装備で大丈夫か」を作ったところですね。
ユースケ
取材のスタートから一度も展開のスピードに追いつけていないんだよな。

稲葉
白組の方と交流があって、「大きなプロジェクトがあるからエフェクトデザイナーがたくさん必要。誰かいませんか」と、相談を受けました。フリーランス時代が長いので、周りのパイプはいっぱいあったんです。
ユースケ
真剣にやると人脈は広がっていくものですね。
稲葉
飲み会の幹事をやるのがけっこう好きなんですよ。
ユースケ
飲み会から!?
稲葉
飲み会きっかけで一気に6、7人も集めたから「簡単に人を集めるんだったら起業しちゃえば?」と言われることもあって、こうなりました。
ユースケ
起業ってそんなに軽いノリでしていいのか。
稲葉
いいんです。で、さっきお話ししたように、まずは知名度上げ。大学のセミナーに参加するだけ応募者も来ましたし、企業さんからの仕事も徐々に増えていった。気付いたら毎年のように事務所を増床して、その頃は毎年10人くらいずつ増えてました。
ユースケ
……。
稲葉
どうしました?
ユースケ
薄々気づいていたんですけど、ゲームのエフェクトってすごいんだなと、ちょっと引いています。
ユースケ
これまでにどんなタイトルに参加してきたんですか?
稲葉
セガ時代は『サクラ大戦3』と『三国志大戦』と……。一覧はすぐには出ないので、後日お送りしますね。
取材の翌日、以下のリストが送られてきた。これら以外にも、いろいろな案件に関わっているのだろう。まだ明かしてはいけないものもあるだろうし。
ビッグタイトルが並んでいる。エフェクト職人たちはこれらのゲームの演出を支える縁の下の力持ちだったのである。

稲葉さん個人としての実績。

こちらはアグニ・フレアの法人としての実績。ゲーム以外に、映像作品のエフェクトも並んでいる。
エフェクト専門会社が対戦パズルゲームを作った。なぜ
ユースケ
子どもの頃からずっと“見た目の変化”を気にし続けてるんですよね。
稲葉
思い返したら、そういうことになりますね。ずっと気にし続ける性分かもしれない。セガ時代から28年もパズルゲームのことを考えてるのもそうですね。
ユースケ
稲葉さん。
稲葉
はい。
ユースケ
ゲーム紹介への入りかたがめちゃくちゃスムーズじゃないですか。
稲葉
恐縮です。
そう、この記事はアグニ・フレアの対戦パズルゲーム『SHIKA-Q』の広告なのだ。事前の打ち合わせでエフェクト職人のやばさ(いい意味で)を感じ取ったので、まずは稲葉さんのことを取材した次第である。
案の定、ちょっとやばかった。

これが『SHIKA-Q』のゲーム画面。冒頭のエフェクト例としても使っている。
『SHIKA-Q』は盤面の陣地を取り合うように戦う対戦パズル。2×2のブロックで構成されたコマを置いてダメージを与えていく。
より広い範囲にコマを置けるとダメージ量アップ。相手のコマの色を塗り替えるなどの戦略性も備え、特筆すべきはターン制ではなくリアルタイムということ。殴り合いのような試合が展開する。

ユースケ
エフェクト専門会社が、どうして対戦パズルゲームを作ったんですか?
稲葉
それを聞かれると困るんですけど。
ユースケ
困らないで。
ユースケ
いや、でも、パズルゲームは消したときの気持ちよさが大事じゃないですか。そこにエフェクト専門家としての技術があるんですよね!?
同行ライター なんでユースケさんがフォローしてるんですか。
稲葉
やっぱりパズルが好きなんでしょうね。だから作りたくなった。あらゆるゲームを幅広くやるタイプなんですけど、好きなゲームを挙げるとパズルが多いんです。

例として好きなパズルゲームを挙げてもらった。
ユースケ
稲葉
『フラッピー』ご存じですか? いいゲームですよね。この中だと『ソロモンの鍵』がいちばん好きかもしれません。
ユースケ
『ソロモンの鍵』! 名作だ。アクションパズルの金字塔。ファミコン時代はパズル要素のあるアクションゲームが多かったですよね。
ユースケ
『クォース』もいいですねえ。シューティングパズルだ。ゲームボーイでやったなー。
同行ライター あのー、盛り上がってないで取材を続けませんか?

立ち上がるほどにパズルゲームトークが盛り上がる一幕もあった。
稲葉
あ!
同行ライター どうしました?
稲葉
申し訳ございません。リストに『バベルの塔』を書き忘れていました……。
ユースケ
まじめだ。『テトリス』や『ぷよぷよ』なんかはどうですか?
稲葉
もちろん好きです。でも気になってたんですよ。

「だいたい縦割りのプレーだなって」
ユースケ
縦割り?
稲葉
プレイが独立してるじゃないですか。自分のフィールドで。
ユースケ
あー、たしかに。対戦パズルって画面が分割されてますよね。
稲葉
将棋とかチェスも好きなんですよ。同じように、ひとつの盤面で対戦するパズルがあったらおもしろそう。ずっともやもやしてました。
稲葉
じゃあ、作ろうかな。
ユースケ
相変わらず急にアクセルべた踏みしますね。
稲葉
自分の好きなパズルというジャンルで“戦ってる感”を表現したかったというのはあります。チェスも将棋もじっくり考えますけど、フラストレーションが溜まる人もいるから、考えている時間も手を動かしたい。
ユースケ
思考と行動が同時みたいな?
稲葉
そうですそうです。で、『SHIKA-Q』を突き詰めたら格闘ゲームくらいの激しさになりました。
ユースケ
アクションパズルではなく格闘パズル。
稲葉
パズルゲームなのに体力ゲージを削り合いますからね。なので、EVO Japanでサイドトーナメントを開催することにしました。
ユースケ
行動力よ。

稲葉
隣に人がいていっしょにやると一気に(プレイ感覚が)変わるので。最近気付いたんですよ。あ、このアツさはeスポーツだなと。
稲葉
eスポーツには実況もほしいので、実況者の公開オーディションを行います。
ユースケ
流れるような理論展開とブレーキのぶっ壊れた思考回路。
稲葉
格闘ゲームやFPSとは勝手が違うので、どうなるかわからないんですけどね。実況に向いたゲームかどうかも、現時点ではまだわからない。それでも、やってみたほうがおもしろそうじゃないですか。

ユースケ
仮に“格闘パズル”という新ジャンルになるとして、そこにエフェクト職人としての技術は活かされているんですか? 見せ方ですとか。
稲葉
最初に「どうやったらユーザーは没入するのか」を考えたんですね。“暇を与えない”、“テンポがいい”とか要素はいろいろありますけど、突き詰めると、目指すところはエフェクト制作と同じなんじゃないかと。
稲葉
エフェクトが派手な方が気持ちいいけど、やりすぎると邪魔。体験が途切れますよね。気持ちよさを追求しつつ、画面内で起きていることが一瞬で伝わるのが理想的。
ユースケ
あー、そうか。同じ盤面で戦うってことは、自分が意図しない動きとかエフェクトが目に入るから!
稲葉
UIは1年くらいずっと練ってました。細かい色調整を何度もやったりですとか。

エフェクト職人が対戦パズルゲームにこだわる理由がわかった。こりゃ納得だわい。
ユースケ
エフェクトは派手な方がいいけど派手すぎると遊びにくい。地味だと気持ちよくない。二律背反ですよね。どうやってバランスを取ってるんです?
稲葉
何を優先するか、最終的にはユーザーさんの声を聞かなきゃわからないですけど、蓄積してきたノウハウはあります。ぎりぎりまでこねくり回して、自分を信じて「このバランスだろ!」と判断するのは大事だと思います。
ユースケ
意識させずに遊ばせたら最強ですよね。
稲葉
ですね。自分の考えた最強のバランスが正解と言いたいけど、まあ難しい。ひとまず出して反応を見ようにも、完成度が低い状態でリリースをして酷評されたら挽回は難しい。
ユースケ
ユーザーが離れるきっかけになったらもったいないからなあ。
稲葉
発売前にテストプレイをやって意見をいただいています。プロプレイヤーの方ですとか、鳥取の米子南高校の生徒さんにも。
ユースケ
あ。eスポーツ部があるところですね。
稲葉
意見をもらってUIに組み込んでます。人の意見を聞くのは大事ですから。
ユースケ
情操教育の教科書みたいになってきた。
稲葉
高校生の意見もプロの意見も全部ほしいです。この辺は貪欲に。

取材場所のホワイトボードにはマグネットパズルが貼ってあった。
ふたりでリアルタイムにコマを置き、殴り合うように戦う『SHIKA-Q』。画面の演出は派手なのだけど、変にごちゃごちゃしていなくて、意外にも見やすい。そこにはエフェクト職人の技術があった。
この記事を読んだみなさんは、これまで以上にエフェクトが目に留まるようになったはず。くっきりと。煌々と。でも、必要以上に気にしなくてもいいと思う。きっとエフェクト職人もそれを望んでいる。
エフェクト職人の技術を結集させたリアルタイム殴り合いパズル『SHIKA-Q』
ここからは『SHIKA-Q』の内容について改めて説明していきたい。Switch、PS5、PS4は発売中で、Steam版は開発中となっている。
本作ではプレイヤー同士、あるいはプレイヤーとCPUキャラとの、1対1のリアルタイムバトルがくり広げられる。盤面上に自分の“コマ”を置いてつなげて消すと相手にダメージが入る。このくり返しで相手の体力を削るのだ。

画面上部にあるのがお互いの体力ゲージ。相手のゲージをゼロにするか、試合時間の終了時にゲージが相手より多ければ勝利となる。
コマはつねに3枠に用意されており、使うとその枠に新たなコマが補充される。コマを置くとつぎにコマを置けるようになるまで、短時間だがクールタイムが発生。なお、コマは左右回転が可能で、クールタイム中でも回転は可能だ。
コマはすでに盤面にある赤か青のマスに、隣接する形でしか置けない。そしてコマを置くことで、隣接マスの色はそのプレイヤー側の色に変わる。こうしてマスの色を変え、2×2の正方形ができるとその正方形部分に“Link”が成立する。

このように、コマを自分と異なる色のマスの隣に置くと……。

マスの色が変わり、同時に2×2の“Link”が成立。
Linkは表示されている“Linkゲージ”が時間経過で減ってゼロになると“清算(トリガー)”されて消滅。このとき、相手の体力値にダメージが入る。
この清算までの時間こそ、本作における対戦の要。Linkを成立させた側にはLinkゲージがゼロになるまでに、つなげるようにコマを追加で置くことでよりLinkの範囲を広げられる。
逆に、離れた場所にコマを置いて別のLinkを成立させることで、既存のゲージを即座にゼロにして、すばやく清算することもできる。

Linkは2×2の正方形を追加でつなげることで拡大。拡大するほどに清算時のダメージが上がる。

別の場所で新しいLinkを作ることで即清算も可能。相手側の行動への対抗策になる(詳細は後述)。
逆に相手のほうでLinkゲージが発生した場合、時間内にLinkマスの色を変えて妨害できる。こうしてLinkを2×2の形を残さず消滅させると“LinkBreak(破壊)”が発生。自分の体力値が少し回復する。

相手のLinkが成立しているマスに、隣り合うようにコマを配置。

こうするとLinkが破壊され、体力を回復できる。
この短時間で発生する駆け引きこそ、本作の醍醐味。リアルタイムでゲームが進行し、なおかつお互いにつぎのコマを置くまでのクールタイムがあるからこその、さまざまな駆け引きが発生する。

Linkをどうするか、ほぼ一瞬で判断を下すことになる。まさに超高速頭脳戦。
駆け引きの例をひとつ挙げると、Linkを広げることで清算時のダメージがより大きくなり、妨害にも強くなる点はかなり重要。2×2の正方形がふたつつながっている(2Link)状態で正方形をひとつ消されたとしても、正方形がひとつ残っている(1Link)ならLinkタイムは継続され、破壊は発生しない。

Linkをうまく広げられれば、清算時の相手へのダメージだけでなく、妨害への耐性も上がっていく。
“考える”のが非常に難しく、またおもしろいところ。手持ちの3つのコマを見て、どのように回転させてどこに置くのがベストか、瞬時の判断が必要だ。リアルタイム制は脳の回転に拍車をかける。

ここだ! という場所を見つけてコマを置こうとしたが……。

置きたい場所を押さえられてしまった。リアルタイム制ならではの展開だ。
逆転劇を可能とするシステムも用意されている。必殺技の“OverDrive”だ。相手からダメージを受ける“必殺ゲージ”が溜まり、最大になると使用できる技で、好きな位置の3×3マス範囲を問答無用で清算できる。

OverDriveを発動。相手がLinkを作るのを待ってから使ってみた。

清算しつつ破壊。“待つ”という戦法により、さらに駆け引きが加速する。

チャレンジモードは時間経過とともに、CPUキャラのレベルが上がっていく生き残り戦。背景が変わっていくのが、往年のパズルゲームのようで味わい深い。
かなり硬派な対戦がくり広げられる本作だが、その合間に頭をクールダウンする手段としてカスタマイズ要素も紹介しておきたい。
本作では使用キャラクターやUI、対戦中のBGMなどをカスタマイズ可能。プレイを重ねて実績を解放するなど、いくつかの方法でパーツが増えていく。頭脳戦に集中できるように調整するもよし、好みに全振りしていくもよしだ。

対戦中の美麗なエフェクトはもちろん、BGMもアップテンポなボーカル曲など、気分が高揚するものばかり。パズルと聞いて地味なゲームを想像する人にこそ、この華やかさを味わってほしい。
ちなみに、バックストーリーも用意されている。ゲームの舞台となるのは地球に似ているが四角い惑星。この惑星を青い状態にするか、それとも正反対の赤い状態にするかという二勢力が争っている状態だ。


ティザー動画では、発売後に追加されていく楽曲やキャラクターも確認できる。キャラクターごとに青と赤の2バージョンを用意。


明確なストーリーモードは現段階はないが、世界観や勢力の設定はあちこちから片鱗を読み取れる。
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