未来を運び、世界をつないでいく
『デス・ストランディング』は、ソニー・インタラクティブエンタテインメントから発売されたアクションゲーム。ゲームデザイナーの小島秀夫監督が新たなスタジオ“コジマプロダクション”を立ち上げて初めての作品ということもあり、世界中のゲームファンから大いに関心を集めた。
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マッツ・ミケルセン、レア・セドゥ、マーガレット・クアリー、ギレルモ・デル・トロといった錚々たるメンツに加え、小さいころ夢中になった『地上最強の美女バイオニック・ジェミー』のリンゼイ・ワグナーまで出演していて衝撃だった。
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プレイヤーはオープンワールドの広大な世界を舞台に、山を越え谷を越え、困難な道のりを踏破して荷物を届けるわけだが、小島監督が得意とするSFストーリーによる味付けがゲームのモチベーションを大きく上げてくれている。というのも荷物運びというシンプルな行為がアメリカを、ひいては世界の人々を救うことにつながっていくのだから筆者などは壮大過ぎて正直驚いた。
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再建を邪魔するテロリストや人を捕食して対消滅(ヴォイドアウト)と呼ばれる爆発を引き起こすクリーチャー“BT”、物を劣化・生物を老化させる時雨(ときう・タイムフォール)など、数々の障害を乗り越えながら大陸を横断していく過程がじつに熱い。
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とまあ、文字だけで見るとストレスしかなさそうだが、実際に運んでみるとこれが無性に楽しいのだから不思議なもの。やっとの思いで配達したときの達成感もすさまじいが、絶妙なタイミングで掛かるサウンドトラックがすばらしく、思わず感動してしまったなんて人も多いのではないだろうか。
配達を成功させると感謝の印に多種多様な道具がアンロックされる点も魅力的で、配達がどんどん便利になっていく。運動能力を補強する外骨格のアクティブ・スケルトンや大量の荷物を運べるトラック、敵を攻撃する銃やグレネードなど、じつにいろいろ。とくにトラックは配達に革命をもたらしてくれて、大げさではなく本当に感動した人もいたに違いない。
筆者はトラックのせいで配達依存症になってしまったと言っても過言ではないくらいで、トラックを有効利用したいがゆえに配達そっちのけで国道の復旧に夢中になってしまうという、わけのわからない状態になってしまった。
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川に橋が架けられていたり、バッテリーを充電できる発電機が設置してあったり。プライベートボックスの中にいままさに欲していた道具が入れられていたりと、筆者もプレイ中何度も助けられて“いいね!”ボタンを連打した記憶がある。なかでも設置された場所を高速移動できるようになる“ジップライン”は大助かりで、人が作ったジップラインを利用しつつ、自分でも建ててルートを構築していくのがコスト削減にもなって賢い。
ゆえに少しでもうまく利用してやろうと、ジップラインの設置場所をあれこれ試行錯誤しているうちに、ジップラインの設置自体がおもしろくなってしまってハマるプレイヤーが続出する事態に。とくに歩行が困難な雪山などではみんな夢中になってしまったのではなかろうか。筆者も当然ながらハマった口で、ジップラインの設置にいちばん時間を費やしたかもしれない。
また、ほかのプレイヤーが通った道筋は足跡として残されてルート選定の役に立つし、人の通りが多ければ足場の悪い場所が慣らされて道ができていくなど、多種多様な恩恵が得られるのがユニークだった。
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筆者はオリジナル版の所持者なので1100円[税込]のアップデートでプレイしてみたが、早い段階からアクティブ・スケルトンや武器が使えるようになっていてより遊びやすくなっていた。国道に雪山を越えるルートが追加されたり、フローター1台までならジップラインを利用可能になっていたりと変更点が多数あるので、オリジナル版の経験者も最初からプレイするのをおすすめする。
2022年3月30日には、PC版『デス・ストランディング ディレクターズカット』がSteamとEpic Games Storeにて発売。8月23日にはPC Game Passで『デス・ストランディング』が配信スタート。
今年(2025年)6月26日には、『DEATH STRANDING 2: ON THE BEACH』(デス・ストランディング2 オン・ザ・ビーチ)がプレイステーション5(PS5)向けに発売された。物語の舞台は、第1作目から11ヵ月後の世界。いっしょに旅をした胎児“ルー”が赤ちゃんに成長をしており、サムはそんな“ルー”を連れ、変わらず配達業をこなしている。
















