ロゴジャック広告

『バイオハザード レクイエム』にはこれまでとは違う動きをするゾンビが!? グレースはアリッサからゾンビに対してのアドバイスをもらっているわけではない? 開発陣にいろいろ訊いた【TGS2025】

byででお

byぽんきち

『バイオハザード レクイエム』にはこれまでとは違う動きをするゾンビが!? グレースはアリッサからゾンビに対してのアドバイスをもらっているわけではない? 開発陣にいろいろ訊いた【TGS2025】
 2025年9月25日~28日(※)に千葉県・幕張メッセにて開催の東京ゲームショウ2025(TGS2025)。カプコンブースでは、2026年2月27日発売予定のNintendo Switch 2、プレイステーション5(PS5)、Xbox Series X|S、Steam向けソフト『バイオハザード レクイエム』が日本国内初のプレイアブル出展。
広告
※25、26日はビジネスデイ。
 そんな本作の開発を担うディレクター中西氏、プロデューサー熊澤氏のおふたりにインタビューを実施。各ゲームイベントでプレイアブル出展、直近ではNintendo Switch 2版の発売も発表されるなど、話題の尽きない本作のことをいろいろと聞いた。

中西晃史氏なかにし こうし

『バイオハザード レクイエム』ディレクター。文中は中西。

熊澤雅登氏くまざわ まさと

『バイオハザード レクイエム』プロデューサー。文中は熊澤。

シリーズ初でもまったく問題なし! 誰でもしっかり楽しめる『バイオハザード レクイエム』

――Switch 2版の発売が発表されたことに驚きました。新しいプラットフォームで開発するにあたって苦労したところはありますか?

中西 
そもそも、本作は割とスケーラブルに作っているんです。高スペックから比較的低スペックまで対応できるように、いろいろなオプションを変えていきながら作っているので、Switch 2もスペックに合わせた最適化が割とスムーズに行えるんですよ。

 ハイエンドで作ったものを無理して落とすといったことはしておらず、あらかじめさまざまなスペック状態を想定しています。

 僕らですら、初めて見たときは綺麗に動いてびっくりしたくらいですからね。あれだけスムーズに行けたのは、エンジンチームが頑張ってくれたおかげだと思います。

――なるほど。無理して動かしているわけではないから、ゲーム的な体験もそのまま楽しめるということですね。

中西 
はい。ゲームの要素自体はまったく変わらないものを遊ぶことができます。

――今回のTGSで、国内初のプレイアブル出展がされています。実際にプレイされた人の反応を見ての手応えはいかがでしょうか。

中西 
かなり反応がよかったですね。声を出してくれている方とか、後ろに下がってしまう方もいて。とても怖がってくれていました。

 それこそ少しキレ気味に「めっちゃ怖いじゃないですか!」みたいに言う方もいたりして。制作側としてはありがたい限りです。
[IMAGE]
――TGS2025の出展作品の中で、かなりの注目タイトルだと思います。出展にあたってのプレッシャーはどうでしょう?

熊澤 
プレッシャーというよりも、やっぱり早くユーザーさんに遊んでいただきたい気持ちのほうが強かったです。

 今回はSwitch 2版やノートPCのプレイ環境でも出展しているんですが、「皆さんがいつも遊んでいるような環境で、しっかり『バイオハザード レクイエム』の体験ができるんですよ」というところもアピールしたくて。
中西 
やっぱり実際に見てもらうのがいちばん手っ取り早いですからね。

――試遊したプレイヤーが怖がる反応やプレイスタイルは、開発側の想定通りだったのでしょうか。

中西 
概ね想定通りですね。海外でもそうだったのですが、僕の体感では3人称視点を選ぶ比率が高いというのはありました。海外では大体3分の1ぐらいかなというくらいでしたが、国内では半々ぐらいの可能性もありますね。
[IMAGE]
――その理由はどこにあると思いますか?

中西 
やはりふだん遊んでいるゲームの違いだと思います。海外ではFPS系ゲームが好まれますし、国内は3人称視点作品のほうが人気の傾向があります。

 とはいえ、若い層であるほどその辺の差はなくなってきているようにも感じます。『
マインクラフト』など、1人称視点の人気作品が多くありますからね。

――やはり1人称と3人称とでは、恐怖体験的な部分で明確な変化はありますか?

中西 
それはぜひ実際にプレイして確かめていただきたいんですが、やっぱり全然違いますね。3人称は、そこにキャラクターがいてくれる安心感があるじゃないですか。対して、1人称はキャラクターの姿が見えず、あらゆるものへの距離が近い。

 今回出てくるクリーチャーはかなり大きめの体躯で、1人称視点だと顔がちょうど見上げた位置にあるわけで、実際に出くわしたときの感覚や驚きがまるで違います。本当に自分がそこにいて、クリーチャーを見ている感覚と言いますか。

――確かに、見えているものが違うとプレイ感はかなり違ってきますね。試遊版で出てくる(死亡している)感染者がいますが、これはゾンビ的なものなんですか?

中西 
メインの敵という言いかたが適切ではないかもしれませんが、今回はウイルスによる感染者……ゾンビが出てくる世界観になっています。

――試遊版ではそれを食べてしまうクリーチャーが登場しました。いったい何者なのでしょうか?
[IMAGE]
中西 
景気よく食べていますよね(笑)。ただ、このクリーチャーが何者なのかは、ぜひ本編を見て詳しく知っていただきたいです。

――とても気になります。ちゃんと服を着ていたり、周囲にあるもの(ワゴンなど)を利用して攻撃してきたり、人間味があるのに得体の知れないところが怖いです。

中西 
新作を作るにあたって、やはり(皆が)知っているゾンビだけでは足りない、というのがまずあります。

 何をしてくるかわからない存在って、どうしても本能的に恐怖を感じるものなんです。「これはやばいヤツだ、近付きたくない」みたいな。先ほど話した通り、そこがいつも通りだと、ゾンビのやってくることやその後の展開が簡単に想像できて、ホラーとしてマイナスに働いてしまう。

 そういうわけで今回、ゾンビをアップデートしています。先日公開した2ndトレーラーでも、一部のシーンでゾンビらしい存在が出てきたと思うんですが、そこでこれまでのゾンビがやっていなさそうなことをやっていたりするんですよ。ゾンビとは言いつつも、これまでとは違う敵に仕上げているというか。その辺はゲームプレイにも影響する攻略的な要素になっていますので、今後話せる時期が来たら詳細をお話しできればと考えています。

 今回の試遊版は、基本的に序盤の、武器も何も持っていない逃げるだけのシチュエーションなんですが、もちろんこの先でグレースも武器や戦う手段を身につけていきます。

 過去作……いわゆるオールドスタイルの『
バイオ』では、ゾンビを倒すべきかやり過ごすべきかの選択がゲーム性になっていたと思うんですよ。本作はどちらかというと、そのタイプのゲームになっています。

 そういう意味では、プレイヤーが攻略する上で、ゾンビそのものがすごく重要な存在であると。ですから、ゾンビ自体が今までとは違う、アップグレードされているという点が新しいゲーム体験につながってもいますし、『バイオハザード レクイエム』の遊びのポイントになっています。

――本編では銃などの武器も出てくるとのことですが、グレースはFBI所属なので、ある程度銃の扱いかたはわかっているんですよね。でも、クリーチャーなどとの戦闘経験はないと。
[IMAGE]
中西 
そうですね。彼女は“バイオハザード”に遭遇するのは今回が初めて。そういった意味では、『バイオ』を初めてプレイする人と同じような視点の持ち主ですね。

 試遊版でもグリーンハーブを入手できましたが、レオンとかクリスならハーブを見つけたら「イエス、ハーブ!」って大喜びすると思います。でも、グレースだと役に立つかもしれないし一応持っておこうかなぐらいの感じ。そのくらいの温度感です。

――なるほど。でも母のアリッサにいろいろ聞いていたりとかはあるのでは?(※)
※アリッサは『バイオハザード アウトブレイク』のプレイアブルキャラクターとして出ている=ラクーンシティ事件の生き残りでもある。
中西 
確かに。ですが、恐らくアリッサからは「ちゃんとハーブを食べなさい」みたいに教えられてはいないと思います(笑)。『バイオ』世界の常識に対して、グレースはちょっと疑問を持ってくれる感じですね。

――今回初めて『バイオ』シリーズに触れる、あるいはホラーが苦手だけど興味があるという人もいると思います。そういう層に向けてのメッセージをお願いします。

中西 
そういった方々も入り込みやすいように、3人称視点を用意しているという側面がありますので、ぜひ挑戦してもらえればなと思います。

 ゲーム自体の難易度に関しても、今回もカジュアルからスタンダードまで幅広く用意していますので、アクションが苦手でパニックになってしまうという人でも遊び通せるようになっています。

――なるほど。細かいオプションの話になってしまうんですが、3D酔いに関して、1人称視点で緩和できるような要素などはありますか?

中西 
1人称視点では、カメラの揺れを抑えたり、定番ですが画面中央にドットを出したりとか。もちろん輝度を上げたり、対策はしっかりとできるようになっています。

 それでもきつい場合は3人称視点にすればほぼ酔うことはなくなると思いますので、ご安心ください。

――それなら安心ですね。今回最新作が発売する前に、過去作品をひと通りプレイしておくというのはアリでしょうか。

中西 
それはもちろんアリです。

熊澤 
むしろ発売前に予習しておけば、100%楽しめるところが150%楽しめるようになります。そういった、過去作をプレイした方がニヤリとできる要素も随所に散りばめていますので、ぜひ。

中西 
『バイオ』シリーズも長いですから、途中から入るのに抵抗がある方は結構いると思うんです。シリーズを知っている人ならわかると思うのですが、『バイオ』は割と各作品を単体でも遊べるようになっていますし、そこからほかのシリーズに興味を持っていく人が大半です。安心して『バイオ』シリーズに入ってきてください。

――過去作は、リマスターや『RE』シリーズなど、いろいろとプレイできますが、『バイオハザード アウトブレイク』は……。

中西 
アウトブレイク』は、残念ながら現在はプレイする環境を用意するのが難しい状況ですね。でも、まったく知らなくても、『バイオハザード レクイエム』の内容で困ることはないので、そこはご安心ください。

熊澤 
アリッサという名前が出てしまうと、どうしても『アウトブレイク』と結びつけがちではありますが、とくに知識がなくても『バイオハザード レクイエム』は問題なく遊べる内容になっております。

中西 
ただ、アリッサのことを知っていると、ちょっと感情が入り込みやすくなるとは思います。

――新たな主人公、グレースを中心とした『バイオ』最新作ですが、とくに注目して欲しいポイントはどこでしょうか。

中西 
グレースというキャラクターが、初めて遭遇するバイオハザードの中で、探索したり、謎解きしたり、戦闘したり……。そういった『バイオ』のコアとなる部分に、『バイオハザード レクイエム』ならではの新たなゾンビが絡んでくるところが、最もおもしろいポイントです。楽しみにしていただければと思います。

――発売まであと5ヵ月に迫りましたが、現在の開発状況はいかがでしょうか。

中西 
まさにいま、スタッフ総勢が頑張っています。ファンの皆さんのあいだでもすごく盛り上がりを見せていて、期待を肌で感じている状態です。当然会社としてもモチベーションが上がっておりますし、期待に応えるものを届けねばという一心で奮闘しております。

熊澤 
現在はさまざまな調整に入っている段階です。最終調整が終わるまで気を抜かずに頑張っていきますので、応援のほどよろしくお願いいたします!
[IMAGE]
      この記事を共有

      本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

      週刊ファミ通最新刊
      週刊ファミ通表紙
      購入する
      ebtenamazon
      電子版を購入
      bookWalker

      集計期間: 2025年09月28日03時〜2025年09月28日04時

      特設・企画