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『サイバーパンク2077』夢と危険と暴力にあふれたナイトシティへの帰還。発売当時の既プレイヤーにも楽しんでほしい、進化したゲーム体験

byリプ斉トン

『サイバーパンク2077』夢と危険と暴力にあふれたナイトシティへの帰還。発売当時の既プレイヤーにも楽しんでほしい、進化したゲーム体験
 「グーッモーニン、ナイトシティ!」。

 あなたは『
サイバーパンク2077』というゲームをご存知だろうか。

 
『ウィッチャー』シリーズなどを手掛けるCD PROJEKT REDが制作し、日本国内においてはスパイク・チュンソフトがパッケージ版を発売する一人称視点のオープンワールドRPGだ。
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この記事は『サイバーパンク2077』の提供でお送りします。
 テーブルトークRPG『サイバーパンク2.0.2.0.』を原作としており、ゲームでは近未来を舞台としたディストピア空間、人体に電脳(本作ではサイバーウェアとも)を埋め込むサイボーグ技術の存在などが描かれ、文字通り“サイバーパンク”な世界を舞台としている。

 2020年にPCとプレイステーション4(PS4)、Xbox Oneで発売され、2022年にはプレイステーション5(PS5)版とXbox Series X|S版がリリース。2023年には拡張パック『
仮初めの自由』でより進化し、2022年にはTRIGGERがアニメーション制作を担当したアニメ『サイバーパンク: エッジランナーズ』も配信。2025年6月5日にはNintendo Switch 2版が本体と同時発売されるなど、ゲームの発売後もシリーズはさまざまな広がりを見せている。
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『サイバーパンク: エッジランナーズ』(C) 2025 CD PROJEKT S.A. All rights reserved. CD PROJEKT, the CD PROJEKT logo, Cyberpunk, Cyberpunk 2077 and the Cyberpunk 2077 logo are trademarks and/or registered trademarks of CD PROJEKT S.A. in the US and/or other countries.
 『サイバーパンク2077』は、他に類を見ないほどに緻密なオープンワールドフィールドや、サイバーパンクな世界を見事なまでにシステムに落とし込んだゲームデザイン、そして自由度の高いシナリオが高く評価されたタイトルだ。プレイヤーの選択が結果として反映され、暴力表現や犯罪表現、性表現に加え、電脳を施したことにより現実と幻想が混ざり合う独特な映像と雰囲気が味わえる唯一無二のゲーム内容は、2020年の発売当時から多くのファンを魅了している。

 本稿では、そんな『サイバーパンク2077』の魅力を、5年ぶりに改めてゲームをプレイした筆者が解説。サイバーパンクのゲームとして、RPGとして、そしてゲーム史を語るうえで欠かせないほどのクオリティーを有する本作の、遊ぶべき理由を紹介しよう。
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 圧倒的な世界観構築とボリュームで話題となった『サイバーパンク2077』だが、発売当時は対応ハードを持っていなかったり、推奨スペックに対応したPCを持っていなかったりして、何となく遊ぶタイミングを逃していた人もいるだろうが、それは本当にもったいないこと。そこで、いま改めて本作の魅力をレビューしたい。Switch2を買えたという人なんかはちょうどいい。ぜひ危険なナイトシティに足を踏み入れてほしい。
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作り込まれた街並みと圧倒的なボリューム。ナイトシティは生きている

 本作の最大の特徴であり魅力なのが、主人公“V(ヴィー)”を操作して広大なナイトシティを自由に巡る、圧倒的なゲームボリュームだ。

 オープンワールドのフィールドを持つゲームはいまとなっては珍しくないが、入り組んだ道路や立ち並ぶビル群、電柱やゴミ箱といった障害物、個性豊かなNPCなどが緻密に設計・配置されており、類似したジャンルのゲームのなかでもトップクラスのクオリティーとボリュームを誇っている。その規模は想像を絶するほどに広大で、全フィールドを制覇するだけでも相当のプレイ時間が必要だ。

 街を巡ればそこにある施設やイベントなどがマップに表示されるようになるので、プレイの助けになることも。隠れた場所には有用なアイテムが落ちているといった、RPGのお約束もしっかりと踏襲している。ストーリー攻略を忘れて、思うがままにナイトシティを巡るのも、本作の楽しみかたのひとつと言えるだろう。
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 また、街を行き来するNPCにもさまざまなタイプが存在。プレイヤーに対して攻撃を仕掛けてくる者もいれば、NCPD(ナイトシティにおける警察的組織)と銃撃戦をくり広げている者もいる。

 当たり前だが本作はゲームなので、これらのフィールドやキャラクターの挙動は開発者の手によって設定されている。しかし、そういった作為を感じさせないほど緻密かつランダムに、彼らは動き回る。意思を持っているかのようなキャラクターや突発イベントによって、まるでこの街が現実に存在している、街が生きているかのような感覚を味わえるはずだ。
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もちろんファストトラベルも可能で、移動はサクサク。
 暴走したクルマを回収したり、街のさまざまな場所に隠されたグラフィティーを探したり、サイバーサイコ(指名手配犯のようなもの)を倒したり、ボクシングやカーレースを楽しんだり、困りごとを解決したりなど、プレイできるアクティビティーは多種多様。

 街を巡れば必ず何かのサブイベントに遭遇するし、そのサブイベントをこなしている最中に別の依頼が舞い込んでくることも。メインストーリーを遊ぶだけならプレイ時間は平均的なゲームと同程度だが、サブイベントをこなしているうちにのめり込んでしまい、ついついプレイ時間が伸びてしまう。ナイトシティに骨をうずめたくなるというものだ。
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ナイトシティには商業ビルが立ち並ぶ都心部のほか、工場地帯、砂漠地帯など、異なる雰囲気の場所が存在している。サブイベントをこなすことはもちろんだが、ただぶらりと街を乗り物で巡るだけでも十分に楽しめる。
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写真を撮る“フォトモード”は数々のアップデートを経て大幅に進化。ゲーム内の時間を止めてさまざまな角度とポーズを活用した写真撮影が楽しめるようになっている。
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サイバーパンクといえば、間違った日本文化との融合もお約束。「こんなのないだろ(笑)」と思えるような日本語の看板もきちんと表現されているのも見逃せない。
 さらに忘れてはいけないのが、自由度の高いストーリーの存在だ。本作では、プレイヤーの体力がゼロになったときぐらいしかゲームオーバーになることがない。護衛対象を死なせてしまったり、相手との会話に失敗して交渉が決裂してしまったとしても、ゲームオーバーになることはなくそのままストーリーは続いていく。

 「本当にこのまま進めていいの?」という状況になっても問答無用でシナリオは進み、それらの結果は少しずつ、だが確実に物語に影響を与える仕組み。プレイヤーによって進行は千差万別なはずだが、シナリオに齟齬が発生しないフラグ管理の緻密さもさすがのひと言だ。
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 プレイヤーの行動の結果が密接に絡み合い、物語はさまざまな結末を迎えることとなる。複数のエンディングが用意されており、くり返し何度も楽しめる点も魅力。オートセーブだけでなく手動セーブ機能も完備されているので、納得いかない場合は気軽にさかのぼってプレイできるのでご安心を。
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筆者はバーサーカーなので、基本的に武力で解決しようとする傾向がある。敵を全滅させないほうがスマートだった、という場面が何度もあった。

“サイバーパンク”を絶妙なバランスでミックスしたゲームシステム

 前述のとおり、本作は一人称視点でプレイするオープンワールドRPGとなっている。主人公にはレベル、ステータス、スキルといった育成要素が存在し、敵を倒したりクエストをクリアーしたりすることで少しずつ強くなっていく。

 これらのシステムにはジャンルとしての“サイバーパンク”感が絶妙にミックスされていて、RPGの魅力である育成要素が違和感なく世界観に溶け込んでいる点も見逃せないポイントだ。

 敵を倒すと経験値を獲得でき、一定値まで溜まるとレベルが上昇する。これはRPGとしては定番のシステムだ。レベルアップ時には、入手した“能力値ポイント“を使って基礎ステータスを上げたり、“パークポイント”を使って多彩な特殊能力を任意に獲得したりできる。このポイントはストックできるので、あとでまとめて使用することも可能。
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 このほか、特定の武器を使って敵を倒したりといったプレイヤーの行動によって“スキル”が成長する要素も登場している。プレイスタイルや好みによって千差万別な性能へと成長させられるのも、本作の育成要素の特徴だ。
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 さらに、“サイバーウェア”という装備を組み合わせて主人公を強化することも可能だ。

 本作の世界観においては人体改造は一般的な文化となっており、装備を切り換えるように気軽に行える。街行く人々もさまざまなサイバーウェアを身にまとっており、サイバーパンクな世界観を演出してくれている。
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外見を気にせず、機械のような姿になっている人も。
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サイバーウェアをつけた子どもはあまりいない。法律や条例で、年齢制限などがあるのかもしれない。
 主人公は前頭葉、腕、骨格、神経、外皮といった部位をPCパーツのように交換可能で、セットしたパーツによって攻撃力や防御力を高められるほか、特殊能力も獲得できる。サイバーウェアを交換したいときはリパードクという医者に話しかければオーケー。当然、高性能なサイバーウェアほど高価だ。
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余談だが、改造によるアンチエイジング技術も進化しているようで、100歳を超える登場人物も少なくない。画面下のローグは、80歳を余裕で超えている。
 このほかにも、手に入れた素材を使ってアイテムをクラフトしたり、武器を改造して性能を強化したりといった育成要素も楽しめる。

 見た目こそ“洋ゲー(すでに死語になりつつある言葉だが)”そのものだが、育成によって味わえる満足感は、まさに日本人に親しまれてきたRPGと同一のもの。プレイすればするほど主人公はいろいろなシステムによって強化できるため、RPG的な育成の醍醐味を存分に堪能することができる。RPGが好きなら、間違いなく気に入るはずだ。
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もちろん、サイバーパンクの世界観や雰囲気のファンの人にもベストマッチ。

アップデートでさらなる進化を果たした『サイバーパンク2077』。既プレイヤーこそもう一度遊んで

 さらに言及しておきたいのは、『サイバーパンク2077』は継続的なアップデートにより、まったく別と言っても過言ではないほどの進化を果たしているという点だ。

 当初、筆者は2020年にPC版をプレイした。サイバーパンクというジャンルにはそれほど明るくなかったが、とてつもないゲームがリリースされると聞き、非常にワクワクしながらプレイしたものだ。

 ただし、発売初期の本作は不具合が多く、一部では騒動となったことも既存プレイヤーにとっては記憶に新しいことと思う。

 自分としては、不具合が発生していたころの『サイバーパンク2077』も、それはそれでおもしろかった。本来は入れてはいけない(であろう)場所に強引に入ったり、手に入れてはいけない(であろう)アイテムを手に入れてしまうこともしばしば。インターネット上ではそれを楽しむプレイヤーによる情報交換も加速し、自分もそれを楽しんでいたものだが……。

※バグを利用したりすると、データが消えたり詰んたりすることもありえる。こういったプレイはあくまで自己責任で。

 少し寂しく(?)はあるが、現在はそういった不具合はほぼ解消され、快適にプレイできるようになっている。
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ストーリー上、主人公の思考、視界、サイバーウェアがバグるという演出があるため、「これは仕様なのか、バグなのか」と戸惑うプレイヤーも多かったかもしれない。
 また、不具合の修正のみに留まらず、追加要素やシステム改良のアップデートも断続的に行っている点も見逃せない。2020年当時に遊んだプレイヤーなら、その内容にきっと驚くはずだ。代表的なものを紹介しよう。

 まず、これまでは防御力などが設定されていた洋服は性能が撤廃され、完全にファッションを楽しむためのアイテムとなった。
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 じゃあ、防御力はどうやって高めるのかというと、サイバーウェアの性能に統合された。骨格や外皮系のパーツに“アーマー値”が設定され、高価なものほど高い防御力を獲得できるようになっている。
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 本作には多彩なグラフィックのファッションが登場するが、性能重視でチグハグな見た目にしなければいけないこともあった。だが、現在はその心配は無用だ。

 また、前述したパークやスキルといった要素も調整が施された。初期のパークは取得できる項目が非常に多かったが、現在は個数が減った反面、それぞれの性能がアップ。ひとつひとつのパークの重要度が高くなり、成長の前後で性能の差を感じやすくなっている。

 また、スキルについては項目が“ヘッドハンター”、“ネットランナー”、“シノビ”、“ソロ”、“エンジニア”の5つに刷新。成長のさせかたや成長後の効果も整理され、視覚的にもわかりやすくなっている。
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お気に入りのコーデを保存しておく“ワードローブ”も新規に登場。好きなファッションをいつでも切り換えられるように。
 アップデート2.1からは、ナイトシティのメトロが利用可能に。これは過去には「実装はない」と明言されていたが、2023年のアップデートにてまさかの追加となった。

 通常は時間のかかる距離も素早く移動できるし、ナイトシティの風景をぼんやりと眺めるもの楽しい。
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 このほかにも、恋人と家デートを楽しむ新要素や、当時はなかった武器、ファッション、サイバーウェア、乗り物や、痒いところに手が届くような細かい調整やサポート機能なども多数追加されている。

 これらのアップデートは、ソフト本体を持っていれば無料でダウンロードできるのもうれしい点。気になった人は、ぜひアップデートをダウンロードして、もう一度イチからプレイしてもいいだろう。
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本編はクリアーしたが『仮初の自由』をプレイしたことがない人も、この機会にぜひ。

すべてのゲーマーに遊んでほしい唯一無二のRPG

 サイバーパンクの要素をシナリオとゲームシステムに巧みに融合させた、唯一無二の魅力にあふれた本作。前述もしたことだがそのゲームボリュームは膨大だ。

 シナリオやサブクエスト的なものを消化するだけでもかなりの時間プレイできるが、尋常ではない作り込みがなされたナイトシティは、散歩するだけでも楽しい。メトロで、乗り物で、徒歩で、さまざまな手段で散策してみてほしい。

 また、RPGとしての作り込みも類を見ないクオリティーだ。プレイヤーの行動が物語を大きく変えるシナリオの自由度は圧巻のひと言。どんな行動を取ってもそのままシナリオは進み、プレイヤーによってさまざまな展開とエンディングへと分岐していく。一度目のプレイも高い満足感を得られると思うが、何度もプレイしたくなる魅力も秘めたタイトルであることも言及しておきたい。

 まだプレイしたことがない人には間違いなくおすすめできるし、前述のアップデートによってさらなる進化を果たしたゲーム内容は、すでにプレイしたことがある人にも触れてほしい内容となっている。

 また、アニメ
『サイバーパンク: エッジランナーズ』を観ておもしろいと感じた人にも、ぜひ本作をプレイしてほしいところ。アニメに登場したナイトシティを、自分の手で歩き回れるだけでも楽しいし、アニメ版の主人公デイビッドの痕跡をゲーム中で発見できる場所も多々ある。

 アニメを視聴してもなお「もっとこの世界に触れていたい」と物足りなさを感じているなら、ゲーム本編をプレイして濃厚な“サイバーパンク”成分を摂取してほしいところだ。
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 フォトリアルな雰囲気、バイオレンスな世界観、一人称視点のゲームが苦手という人もいるかもしれないが、それだけで食わず嫌いをするのは非常にもったいない。

 Switch2をはじめ、PS5やXbox Series X|S、ゲーミングPCなど、高性能ハードで遊ぶゲームを探しているなら間違いなくおすすめできる名作。Switch2版以外は発売から時間が経っているので、セール価格で購入できることもしばしば。Steam版はウィッシュリストに追加しておけばセール価格になったときに通知がくるので、その機会でもいいので、ぜひ遊んでほしい。これまでプレイしなかったことを後悔するほどの、衝撃の体験が待っているはずだ。
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ジャッキーが食べている謎ヌードル。いま見てもなぜか美味そう。
 なお、2025年6月5日にYouTubeにて公開された、Nintendo Switch 2版発売記念のライブ配信では、6月26日にさらなるアップデートを実施することをサプライズ発表した。

 過去には「これが最後のアップデート」と言いつつもその後に追加のアップデートを告知し、いい意味でプレイヤーを裏切ることが数回もあった。2024年12月のアップデート2.2の配信時にも「これが最後」と言っていたが、またその発言を覆すこととなる。

 アップデート内容については未発表で、今後情報が公開されるとのことなので、既存プレイヤーもお楽しみに。

 それじゃあまた会おう、この夢の街で。

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