ドラゴンクエストI&II(Xbox Series X)のレビュー・評価・感想情報
HD-2Dで再現されたフィールドや戦闘は、当時の 雰囲気を色濃く感じさせる。現代から見ると淡泊 な原作の冒険、探索、演出を、絶妙なさじ加減の 追加要素が令和仕様のRPGにアップデート。原作 の“行間”を読む物語は、補完エピソードで体験す るものへ。そこは好みが分かれるかもしれないが、 『Ⅲ』、『Ⅰ』、『Ⅱ』の順で遊ぶことで厚み が増す物語は、リアルタイムでプレイし た世代としてはご褒美です。
週刊ファミ通1921号より
オリジナル版と比べて新たなイベントなどが加え られていて、フラグを立てる手順も多くなり、冒 険のボリュームが増しているのを感じつつも、サ クサク進められるのが好印象。『Ⅰ』では1対多数 の戦いになっていたり、バトルにも変更点がある けど、使用できる呪文や特技のほか、装備も増え ていて戦略性がアップ。“巻物”を使って 呪文や特技を覚えられる新要素もいいね。 サマルトリアの王女もキュート。
週刊ファミ通1921号より
たいへん難しい挑戦に拍手。原作は、当時の技術 的・社会的背景込みでの評価が固まっており、その 部分の体験ができない初見プレイヤーに傑作のゆ えんが十分伝わらないのは、わかっていることとは いえ悔しすぎる。主人公がしゃべらない演出や、容 量に合わせたコンパクトなお話とマップもリメイク を困難にしているハズですが、原作のエッ センスとボリュームアップのあいだで、う まく折り合いをつけています。
週刊ファミ通1921号より
オリジナル(ファミコン)版では広大だった、物語の 行間が丁寧に埋められ、人間ドラマの解像度が局 所的に上がっています。つぎにどこへ行き何をする かの指示は、説明しすぎず突き放しすぎずの案配。 寄り道の誘惑も適度で、戦闘難度やレベリングの 手間とは別の部分で足止めを食らいつつのゲーム 進行にやり甲斐を感じます。シリーズの様 式にある程度の懐かしみを感じる人ほど、 いろいろを素直に楽しめるはず。
週刊ファミ通1921号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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