『紅の砂漠』は『スカイリム』や『GTA5』の時代から脈々と受け継がれ『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』や『RDR2』(レッド・デッド・リデンプション2)などが発展させてきたオープンワールドジャンルの基準をさらに前へ押し進める、新たなスタンダードとなれる可能性を持つ存在だ。
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ハッキリ言ってしまうと『紅の砂漠』はとてつもなくおもしろいゲームだが万人に受けるゲームではない。 序盤のわかりにくさや不親切なUIなど最初の10時間はストレスを感じやすく、評価が割れるスルメゲーであることは否めない。
しかし、その壁を越え、システムの全容を理解し始めた瞬間から本作は化ける。頭の中から『紅の砂漠』のことが離れなくなり、早くあの世界に戻りたいという強烈な禁断症状に襲われるのだ。
これはガチで数百時間を費やしてしまうほどおもしろいオープンワールドゲーム、つまり『ティアキン』(ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム)などのレジェンド級の作品に出会ったときに発生する感覚だ。おかげで先行プレイしていた間の記憶がない。なんでもう3月半ば過ぎてるの?
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壊滅から始まる物語
主人公の“クリフ”は“灰色たてがみ”と呼ばれる集団に所属しているが、物語の冒頭、宿敵である“黒い熊”のミュルディンによる夜襲を受け、仲間もろとも壊滅状態に陥る。このとき、クリフも瀕死の重傷を負って一命を取り留めたが、そのときに救世主の使命を授けられ、散り散りになったかつての仲間や新たな人員を探し出し世界の危機を救うというのがメインクエストの流れ。
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メインクエストを進めていくと操作キャラに“デミアン”と“ウンカ”のふたりが追加される。彼らはサブキャラという扱いなので基本的にクリフの物語。
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中世ヨーロッパ風の世界の“ファイウェル大陸”が舞台で、大陸にはさまざまな国や勢力があり、ヴァイキング様式やスチームパンク風な国も存在する。 剣と魔法の世界というより剣と科学の世界なのだが、ごく一部の者が魔法を扱うことができ、それを巡って世界が激動していく。
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『紅の砂漠』に足を踏み入れてまず圧倒されるのは、“世界が生きている”という強烈な実感である。
フィールドのいたる所で人々がそれぞれの生活を営み、旅人たちが街道を行き交う。野原を野生動物が駆け抜け、飛び交う虫の羽音や、風に揺れる草木のざわめきに至るまで、圧倒的なビジュアルで生きた世界をまざまざと見せつけてくれる。
ゲーム開始1時間足らずで味わったこの感動を与えてくれるグラフィックと世界は、100時間以上プレイしたいまでもまったく色褪せない。 近年のオープンワールドで間違いなく最高峰だろう。
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筆者のPCスペックはCPUがAMD Ryzen 7 9800X3D、GPUはRadeon RX 9070 XTというQHDで真価を発揮するスペックだが、『紅の砂漠』は4Kの高画質設定レイトレーシングありフレーム生成なしでもほぼ60fpsで十分に動いてくれた。レイコンストラクションはガックガクだったのでオフにした。
マップの広大さも尋常ではなく、『スカイリム』の2倍以上、あの『RDR2』をも凌駕するサイズを誇っている。これほど広大だとコンテンツの密度が薄まり“スカスカ”になる懸念があるが、本作においてその心配は一切無用だ。広大な大地を支えるに足る、桁外れのクエストと探索要素が緻密に配置されているのである。
マップにはさまざまな隠し要素があり、そのどれもが魅力的な報酬を用意して待っている。そのためつぎは何があるのだろうとワクワクしながら探索が続けられる。
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探索意欲を無限に刺激するインベントリ拡張と装備のエサ
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筆者は100時間の時点でメインクエストは最終盤、サイドクエストは穴抜けだらけだ。なぜなら、メインクエストを進めようと決意しても、道中で魅力的な寄り道がつぎつぎと発生し、強い意思を保てないからだ。この浮気性を加速させている最大の要因は報酬の設計にある。
本作にはストレージとなる保管庫システムが存在せず、所持品の保持はつねに手持ちのインベントリに依存する。そのため、インベントリの拡張は生死を分けるほど重要であり、報酬に“所持枠増加”が提示されれば、どんなに些細なクエストでも飛びついてしまう。多くは簡単なお使いなので気軽に受けてサクッと終わってインベントリが拡張できてしまうから、ますますサイドクエストに手を出したくなってしまうのだ。
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レビュー期間中にインベントリ拡張のアップデートが入ったので製品版では序盤から持てる量も増えるし、インベントリ拡張アイテムを商人が売るようになったので利便性が向上した。
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それでもアイテムの数は多いのでインベントリ拡張クエスト報酬は魅力的。そんなインベントリの最大容量は230個。序盤なら問題ないが色んな限定装備を手元に置きたい人は後々苦しいことになる。
ただ、開発陣は保管庫の実装も検討しているそうなのでそのうちこの問題も緩和されるだろう。
じつは筆者は先行プレイにあたって、海外メディアや有名配信者など200名以上が集まった専用Discordに招待され情報交換をしながらプレイしていたのだが、先行プレイ中にメインクエストを100時間以内に終わらせたのはたったのふたりしかいなかった。そもそもメインクエストを進めていない人のほうが多い。みんな探索の虜になっているわけだ。もはや『紅の砂漠』の探索もひとつの主役と言っていいだろう。
あとミニマップが北固定式にできなくてグルグル回るから初見エリアはやたらと迷ってしまうという理由もあると思う。
『ティアキン』オマージュのアビスと容赦のない謎解き
クリフは序盤の出来事で倫理の腕輪というアーティファクトを授かるが、『紅の砂漠』は謎解き要素が非常に多く、これを用いて遠くの物体をつかんだり動かしたりしてブロックをパズルのようにはめ込んだりする操作感は、『ティアキン』のウルトラハンドのようだ。
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『紅の砂漠』はいわゆる黄色いオブジェによる道案内はない。そのかわりほぼどこでもつかんで登れるようになっている。 この感じもかなり『ブレワイ』と『ティアキン』に似ている。
選ばれたものしか立ち入れない空には“アビス”と呼ばれる空中遺跡が40種類以上も浮かぶ別マップが存在する。各アビスの内部にはヒントが一切存在しない謎解きが用意されており、ひとつクリアするごとにつぎのアビスへの道が開ける構造だ。
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本作のファストトラベルは任意の街へ自由に飛べる仕様ではなく、各地に点在するワープポイントを発見したら使えるようになる。 アビスには入口に必ず1個のワープポイントが用意されている。そのため、たとえ謎が解けなくとも、到達したアビスをファストトラベルの起点として解放しておくことが極めて重要になる。
巨大な街の真上にあるアビスにワープし、そこから遥か下方の地上に向かってダイブする爽快感もまた、『ティアキン』の強烈な既視感と感動を同時に与えてくれる。
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当初、アビスはクリアしないとつぎに行けなかったのだが、レビュー期間中にアップデートが入り、クリフを成長させると空中グライドとスタミナ回復アイテムを多用してつぎのアビスへ行く強引なプレイもできるようになった。未解決アビスの報酬はもらえないが、つぎのアビスのファストトラベル地点はちゃんと解禁できるので、筆者は未到達の地上エリアの空にあるアビスをいくつも解放してその後の探索を効率よく行えた。
装備品のシステムも独特だ。片手武器や両手武器など武器種は豊富だが、同種の武器であればベースの基本ステータスはほぼ同一に設定されている。そのため自分の好きな見た目や攻撃方法の武器を使えばいい。 性能の差別化を図る鍵となるのが、武器や防具のソケットにはめ込む“アビスギア”の存在だ。
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アビスギアは攻撃力アップや防御力アップといったシンプルなものから、攻撃すると周囲の敵をカラスが攻撃したり、巨大なNPCを召喚して攻撃したりというように多種多様な性能が用意されている。
これによってプレイヤーごとのビルド構築が可能となるのだが、アビスギアの入手経路はクラフトや敵からのドロップのほか、サイドクエストの限定報酬にも設定されている。「このクエストをクリアすれば、一体どんな未知のアビスギアが手に入るのか」という期待感が、目の前に餌を吊るされた馬のようにプレイヤーを底なしの探索へと駆り立てるのである。
『アサクリ』ライクなキャンプ復興と魅力的な仲間たち
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各メンバーには固有のスキルが設定されており、適材適所の仕事に割り当てることでキャンプの施設が段階的に発展していく。
特筆すべきは、このキャンプを発展させることで交易に農業や家畜の育成、服の染色、マイハウス、そして理髪店といった重要な機能が解放される点だ。本作にはキャラクリが存在しないため、クリフの容姿を細かく変更できる理髪店の存在はプレイヤーの没入感に直結する。
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さらに、レビュー期間中の大型アップデートにより、デミアンやウンカといったサブキャラクターをコンパニオンとして探索に同行させることが可能になった。好みの外見にカスタマイズした仲間とともに旅ができる喜びは大きい。ベータ版だがフォトモードも実装された!
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初期姿のデミアンはあまり好みではなかったのだがカスタマイズしたらサイドクエストは常にデミアンを帯同させるほどイメージが変わった。 ただし、仲間が地形に引っかかってついてこなくなるスタック現象など、急遽実装されたシステムゆえの粗も散見される。
キャンプの運営自体は完全に任意であり、初期状態のままでもメインクエストの進行に一切支障をきたさない自由度の高さは評価したい。
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王道の剣と盾からプロレス技まで飛び出す自由な育成
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つまり、探索を怠ればクリフはいっさい強くなれないというジレンマに直面する設計だ。 メインクエストだけに集中できない理由に育成しないとメインクエストのボスに刃が立たないという面もある。
アビスアーティファクトはサイドクエスト報酬だったり、道中に祀られていたり隠されている封印されたアビスアーティファクトに付随するチャレンジをクリアすることで入手できる。 また、敵を倒して画面左下のゲージが最大まで溜まってももらえる。経験値でレベルが上がる感覚と思ってもらいたい。
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戦闘のアクションはバラエティに富んでいる。剣と盾の基本スタイルに加え、二刀流や両手剣や弓といった王道武器、果ては素手によるプロレス技や倒木を持ち上げて叩きつけたりもできる。 一方で、木こりの斧、畑を耕すクワ、清掃用のホウキまでをも凶器として振り回すことができるのだ。中には「熊をホウキ1本で討伐しろ」という正気の沙汰とは思えないチャレンジまで存在し、プレイヤーの創意工夫を徹底的に試してくる。
操作キャラのクリフ、デミアン、ウンカは生命力、気力、精神力の3つは共有するがそれ以外は個別にスキルを解禁しないといけないので、基本的にはクリフ最優先でアビスアーティファクトを投資しよう。
デミアンはレイピアと盾という騎士らしい戦い方をする。ごめん、嘘ついた。 レイピアは電撃を落とすし、盾を某キャプテンみたいに投げたり、盾がドローンになってビームを撃ったりする。 しかもデミアン自身は剣術の他にも銃撃や体術を駆使する。百裂脚や回転キックをかましたり、飯綱落としまでできてしまう。騎士とは一体なんだろうか? あと揺れる。 やはり韓国。
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ウンカは大柄なオーガらしく、クリフでは装備できない斧を装備でき、片手にロケット砲を取り付けてジェットパックで空を飛び空中爆撃もできる。ほかにも一定時間の自己強化バフなど火力と耐久力に特化しているキャラのようだ。「ようだ」と言ったのは育成の手間がウンカにまで回らなかったのでほぼノータッチだから。
クリフやデミアン、ウンカの各スキルはアビスアーティファクトを用いて解禁するだけでなく、敵やNPCがその技を使っている場面を観察して習得することもできる。 序盤はアビスアーティファクトが枯渇するので学習機会は逃さないようにしたい。序盤の人型ボスは何かしらのスキルを観察学習できる機会が多いので、一気呵成に攻めずに少し観察してみるのもいいだろう。
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ちなみに観察学習は戦闘だけでなく賭博場でも発生する。相手のズルを学習して自分もズルができるようになる。
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スキル技は使いやすいものから個性的なものまで幅広いのだが、別のスキルにつなげるコンボ要素もある。別にコンボしたからといってダメージが増えたりはしないのだがやっぱりかっこいい技決めたいじゃん? 先日PlayStation Japanが公開した動画でも、中の人が空中に飛び上がってから弓矢からのライダーキックというオシャレコンボを決めていたので筆者も使うようにしてみた。まさにリアル観察学習というわけ。
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苛烈な死闘。そして“フードファイター”と化すプレイスタイル
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ボスはHPゲージが赤ならその戦闘で終わり、ほかの色なら第2フェーズや第3フェーズもある。HPゲージの下には黄色いゲージがあり、このゲージを削り切るとボスがダウンするのでラッシュを仕掛けるチャンスとなる。それまでボスの猛攻をガードしたりパリィや回避し、わずかな隙に大技を叩き込むシビアな立ち回りが要求される。
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とくに絶望的なのが、初期状態では回避アクションに無敵フレームが存在しない点だ。回避中でもダウン中であっても容赦なく追撃のダメージが入り続けるため、第3章以降の殺意の高いボスを相手にするとあっという間に窮地に陥る。スキルを解禁すると無敵回避ができるようになるが、精神力というMPのようなものを消費するので常時無敵回避はできない。
ボスの討伐方法は人それぞれで、Discordサーバーでは各々がどのような戦い方をしたか意見していてたいへん勉強になった。戦闘はシビアだが攻略が一辺倒というわけではない。中には目から鱗な倒し方もあった。
ただ先行プレイヤーたちが導き出した共通の最適解メタがある。それが戦闘中に回復アイテム代わりの料理をひたすら暴食し続けるフードファイター戦法だ。
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世界を救う英雄が強敵の猛攻を受けながら大量の飯をかき込む姿はシュールだが、これが本作におけるもっとも確実な生存戦略なのである。たぶんクリフはサイヤ人なのだろう。
じつは先ほどの公式動画でも性能が高い料理を85個も持ち込んでいた。やはり倒される前にドカ食いして倒すのが正解という公式からの回答だ。筆者はいつもスープを50個は用意してからボス戦に挑んでいる。
こんなに料理に命をかけたオープンワールドゲームは初めてだ。
死亡するとその戦闘をやり直すリトライかチェックポイントからの再開、そしてHPを30%回復して復活するアイテムと、100%回復して復活するアイテムもある。ただし、復活モーション中も無敵フレームがないので起き上がりモーション中に再び死亡という理不尽な瞬間もある。
余談だが、敵によっては弱点属性や有効なスキルもあるのだが、このゲームは恐ろしいほどに説明をしてくれない。ゲーム内ヘルプが大量に用意されているが全部あらかじめ指定されたタイミングで表示されるようになっているので、100時間もプレイしたのに未解放ヘルプばかりだ。
50時間以上プレイして状態異常の説明が出たときはバカ笑いしてしまった。ゲームによってはエンディングを見てる時間ですよ。もはやヘルプが一種のコレクション要素になっている。
素材集めから死闘へとつながるスムーズなゲームループ
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食材の概念も細かく、同じ肉でも淡白な部位や脂身、牛や鶏などのバリエーションが存在するが、調理のシステム上はひとつの“肉”として丸ごとくくられるため、煩雑になりすぎることはない。逆にいえばこれほど細分化する必要もなかったと思う。そのせいでインベントリが圧迫されているのだから。
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お気に入りの料理を見つければ、ひたすらその素材をかき集めるだけで済むのだが、ここで先述のキャンプシステムが活きてくる。拠点で畑や牧場を整備すれば、効率的に食材を調達できるようになるのだ。灰色たてがみの仲間たちを派遣する任務では料理の素材が報酬のものもある。
世界を探索し、サイドクエストをこなしながらアビスを集めて強化し、キャンプで大量の料理を作り込む。そして万全の準備を整えてから強大なボスに挑み、備蓄した料理を猛烈な勢いで消費して勝利をつかむ。そして再び空になった食料袋を満たすために新たな探索へと赴く。各コンテンツが連動し、オープンワールドとしての強固なゲームループを形成している。
複雑化の弊害がもたらす操作性と不親切な仕様
最大の不満点は多彩すぎるアクションをコントローラーの限られたボタンに詰め込みすぎた結果生じる操作性の著しい悪化だ。筆者はDualSenseでプレイして(なぜかXboxコントローラー表記だが)意図した動作とは別のアクションが誤爆したり入力遅延が発生したりする事態が発生する。Discordでも同様の報告があったので筆者個人の問題ではないのだろう。
とくにボス戦ではあるスキルを発動するために、ボタンを押してスティックを回しさらに別のボタンを入力するといった複雑なコマンドを要求されるため、キーボード&マウスであれば一瞬で発動できる技がコントローラーではどうしてもワンテンポ遅れてしまう。
致命的なことに、これだけ複雑な操作体系であるにもかかわらずボタン配置の変更が一切不可能という点。キーボードは自由にカスタマイズできるからこそ、コントローラーにも少なくともレイアウト編集がほしかった。
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ダッシュの仕様やNPCに話しかけるためにL1ボタンで集中してから□ボタンというワンステップ余分な操作を挟まねばならない点など、直感に反するUIには長時間の慣れが必要だ。
さらにゲーム内での説明不足がプレイヤーを大いに苦しめる。100時間プレイしても未だに操作方法が明かされないギミックがあり、先ほども書いたがヘルプ項目が用意されているものの、特定の条件を満たさないと閲覧すらできない仕様は不親切極まりない。ついさっきも知らなかった事実を学んだばかりだ。俺は雰囲気で『紅の砂漠』をプレイしている。
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全体的に2010年代前半のオープンワールドやそれ以前の洋ゲーのような不親切というか投げっぷりなのだ。そう、じつはこのゲームはオープンワールドゲームのいいところを大量に取り込んだが、同時に悪いところも取り込んでしまっているのである。
何より深刻なのが、広大なオープンワールドの宿命とも言えるバグ。小さなバグから大きなバグ。そして致命的な進行不可バグだ。
筆者もプレイ開始30時間で進行不能バグに遭遇し、最初からやり直すという地獄を味わった。途中で同じ進捗度の方からセーブデータを譲り受けて助かった。先述のDiscordで開発陣と直にやり取りして原因を特定したが、ほかにも進行不能バグ報告があり、製品版と同時にリリースされるDay 1パッチでどこまで修正されるかが最大の懸念材料となっている。
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これは『紅の砂漠』に限らずAAA級オープンワールド全般に言えることだが、念のためにオートセーブとは別に定期的にマニュアルセーブをしてバックアップを確保しておこう。 1周目は進行不可になっていると気が付かずマニュアルセーブも上書きしてしまったので、2周目は毎回ふたつセーブしている。
ただここまで不満点を述べたが筆者は楽観視している。それはPearl Abyssへの期待があるからだ。
開発のアップデート速度への期待大
『紅の砂漠』はシングルプレイヤーなのでバランス調整もしやすく、製品版で要望の多い声にはすぐに答えてくれそうな雰囲気がある。どの大作AAAオープンワールドも最初はいい面と悪い面がハッキリしていて、アップデートでどんどんよくなっているのだから、『紅の砂漠』もきっとさらによくなってくれるだろう。
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100時間を費やしても未だ足を踏み入れていない地域が存在する恐ろしいまでの底なしのボリューム。つねに新たな発見と驚きに満ち溢れ、真の“冒険”を体験させてくれるポテンシャルが『紅の砂漠』には確実に宿っている。
ちなみに記事を書き始めた時は100時間超えだったプレイ時間がもう130時間になった。ドハマリしてる。レビューさせてくれてありがとう。3月返して。


















