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『閃光のハサウェイ キルケーの魔女』小野賢章(ハサウェイ)&上田麗奈(ギギ)インタビュー。話題沸騰中の最新映画「ひと筋縄ではいかない」ふたりの5年ぶりの演じかたを語る

『閃光のハサウェイ キルケーの魔女』小野賢章(ハサウェイ)&上田麗奈(ギギ)インタビュー。話題沸騰中の最新映画「ひと筋縄ではいかない」ふたりの5年ぶりの演じかたを語る
 現在大ヒット上映中の映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』。2021年6月に公開された『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』の続編となる作品で、ハサウェイ・ノアを主人公とした、苛烈な物語が描かれている。
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 メインキャストとして、ハサウェイ・ノア役は小野賢章さんが、ギギ・アンダルシアは上田麗奈さんが担当。『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』は全3章として制作されており、第2章となる『キルケーの魔女』では、いよいよ物語の核心に迫るシナリオが展開する。
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 週刊ファミ通2026年2月12日号(2026年1月29日発売)では、『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』の特集記事を掲載。作品紹介とともに、小野賢章さんと上田麗奈さんへのインタビュー記事も掲載している。

 本稿では、誌面の都合上カットした文章を含め、インタビューの全文をノーカットで掲載。約5年ぶりに演じたハサウェイとギギの演技について、第2章の印象、ハサウェイ、ギギの関係の変化に対する想いなど演じた人だから感じる本作の見どころを聞いた。

 ふたりが「ひと筋縄ではいかない」と語る、ハサウェイたちの人間ドラマの行方とは? 映画を観る前にインタビューをチェックすれば、作品を120%楽しめること間違いなしだ。

小野賢章さんおの けんしょう

ハサウェイ・ノア役。『ハリー・ポッター』シリーズのハリー役、『黄泉のツガイ』ユル役など、多くの人気作へ出演。2026年は舞台「ハリー・ポッターと呪いの子」でハリーを演じることが決定している。

上田麗奈さんうえだ れいな

ギギ・アンダルシア役。レゼ役(『劇場版 チェンソーマン レゼ篇』)、栗花落カナヲ役(『鬼滅の刃』シリーズ)など、社会現象となった人気作へ数多く出演。アーティストとして楽曲も多数リリースしている。

より深く内面が描かれていく『キルケーの魔女』の物語

――まず台本を最初に読んだときの印象や、本作の物語についてどのように感じられたかをお聞かせください。

小野 
第1章の『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』のときは、台本を読んでも「かなり難しい作品だな」という認識でした。ですが、今回の第2章の収録までの約5年のあいだに『ガンダム』シリーズなどの関連作品について調たり原作小説を改めて何度も読み返したりしたので、いまはハサウェイの気持ちや考えていることがもっと理解できるようになったと思っています。

――『閃光のハサウェイ』は全3章なので、まだまだ長いお付き合いになりそうですね。

小野 
そうですね。まだ完結はしていないので、「この後どうなっていくんだろう」とか「早く続きが観たい」という気分になっています。とくに、今回は人間関係に焦点が当てられている部分もあったので、収録の中で丁寧に表現していけたらと思いました。

――ハサウェイとは深い関わり合いのあるギギを演じた上田さんはいかがでしょうか。

上田 
ギギが第1章のときと少し違って見えたのが印象的でした。第1章のころの彼女は、相手の心を見透すような、相手を手のひらの上で転がすような感じがあったりと、万能感・全能感があるというか、底が知れない人だと思っていました。

 ですが、今回は“等身大の少女らしい部分”がより明確に描かれていて、「ギギってこんな子だったっけ」と思ったくらいなんです。

――第2章では、より少女らしい魅力というか、パーソナルな部分が描かれているんですね。ハサウェイに対する印象はどうでしょうか。

上田 
ハサウェイへの印象も、第1章からとても変わった感じがしました。

 ハサウェイは第1章では“自分自身でも何に傷ついて悩んでいるのかがわからない”という内面を持っているキャラクターだという印象でした。彼が抱える問題は大きいと思うのですが、何に悩んで、何に傷ついているのかという自覚すらもあまり感じていないようでした。

 ですが、第2作ではそれを自覚して問題に対して悩む“もがき”を台本からは感じました。

――ハサウェイとギギ、前作で出会ったふたり、それぞれの内面の変化が現れているのですね。

上田 
第2章のギギもハサウェイと同じように悩みを抱えている姿が描かれるのですが、ギギは自分の直感に素直な性格なので、かなりスピード感のある自己解決をする姿が描かれています。ちょっとハサウェイの悩みかたとは違うのですが、「これがギギなんだな」と思いながら演じていた記憶があります。

――ふたりは第1章のラストでは行動を別にしていましたが、第2章ではどうやって再会し、どんな活躍を見せるのかを教えていただけますでしょうか。

小野 
第1章はすごく序章的な感じでしたが、第2章ではハサウェイがマフティーの仲間と合流してからの部分が核になっていきます。もともとハサウェイはマフティーとしての目的があったのに、第1章はギギとの出会いによって計画が遂行できなかったというところで終わりました。

 第2作では、本格的にマフティーとして行動していく姿が描かれます。

――公開された本予告では、第1章から引き続き苦悩するハサウェイの姿が印象的でした。ギギとの関係も気になるところですが。

小野 
第1章のラストで行動を別にしましたが、ハサウェイにとってギギは、少し後ろ髪を引かれるような存在になっていました。

 その後、ハサウェイはギギと会わずにマフティーに合流していくわけですが、会えない時間が長くなるとどんどん頭のなかで自分の理想の存在を妄想してしまうというか、自分のなかで「こうあってほしい」という想いを膨らませているように感じました。

――ふたりは恋愛関係ではないですが、遠距離恋愛においては“あるある”なことですね。

小野 
お互いにすぐ連絡が取れるような関係性でもなく、いつ会えるかわからない。もう二度と会えないかもしれないという状況です。ハサウェイのなかでは、ギギという存在がどんどん大きくなっているように感じます。そんななかで、自分の目的を達成しなければならないという使命とギギへの想いに苦悩するのですが、それが第2章でハサウェイが苦しめられるポイントだと思っています。

――第2章でも、ハサウェイの苦悩は続くんですね。

小野 
ギギと出会うよりも前から行動をともにしている仲間もいて、彼らを裏切ることもできない。そんな苦悩もあるのかなと感じました。
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――上田さんにもお伺いしたいのですが、そんなハサウェイを悩ますギギは第2章ではどんな活躍を見せるのでしょうか。

上田 
ギギは“勝利の女神”というか、ギギがいた陣営が勝つというふうに言われている少女です。ギギがケネス陣営につくのか、ハサウェイ陣営につくのか。戦いの面においても人間関係においても、ギギがどっちに傾くのかが見どころだと思います。

――ギギはどこか無自覚なところがありますよね。

上田 
“勝利の女神”としての自覚は、ギギ自身は持っていないと思っています。大人たちを動かしているようで、大人たちに動かされている。そんな印象も受けますね。

 第2章ではケネスのもとに残るところから始まっていて、ハサウェイとは離れているので、小野さんがおっしゃったように“離れているあいだに想いが膨らんでいく”というのは、ギギのなかにもあるんじゃないかと思います。心の動きの変化も、注目して観ていただきたいです。

――作品の公開時期としては約5年ぶりとなっていますが、今回の収録でたいへんだった点や印象に残ったことなどがあれば教えてください。

小野 
作品としては久しぶりですが、物語としては前作からすぐあとのお話なので、ブランクを感じさせないようにしなければいけないというのが気持ちというより技術的にたいへんでした。最初は思い出しながら、スタッフの方々と相談しながら収録を進めていきました。

――たしかに、演者としては久しぶりで特別な感覚になりますが、本人たちにとってはつぎの日ですからね。第2章ともなると、ハサウェイという人物への理解も深まったでしょうか。

小野 
第1章を見返したり小説版を読んだりして、より作品への理解を深めて臨みました。アニメの台本はセリフと簡単な説明があるのみですが、小説だとハサウェイの心情がより詳しく書かれているので、「このセリフのときはこういう気持ちなのかな」と自分なりにさらに理解を深められたと思っています。それでも村瀬修功監督と実際に話してみると、「そういう意図があったのか」と新たな発見があったりするので、その場その場で演じかたを変化させるなりして対応できるよう心掛けました。

――演じかたにも変化はありますか?

小野 
第1章では、ブライト・ノアの息子として、マフティーと悟られないよう自分を偽って会話しているシーンが多かった印象があります。

 心の中で思っていることと実際に言葉に出していることが違っていて、とくにギギとの会話では駆け引きのような会話をするシーンもありました。「ギギはどこまでわかっているんだろう」というような探りながらのセリフが多く第1章では苦戦したのですが、今回はマフティーの仲間のなかにいるので、より本音に近い会話ができるシーンが多く、そういったシーンは演じやすかったです。

――上田さんはいかがでしょうか。

上田 
約5年ぶりの収録だけれど、キャラクターたちにとっては昨日の今日なので、そのあたりを意識して収録するのがすごくたいへんでした。私は収録の順番の関係で、ほかの皆さんの声がない状態でひとりで収録をさせていただいたので、それもまた難しかったです。

――たしかに、ほかのキャラクターがどんな感情で会話しているのかが想像できないので、難しい収録になりそうですね。

上田 
自分としてはかなりたいへんでした。ですが、そんななかでも監督がひとつひとつのセリフを細かくディレクションをしてくださったので、安心して収録できたことを覚えています。

――手探りでの収録だったんですね。録り直しはけっこうあったのでしょうか。

上田 
そうですね。ひとつのセリフでも何テイクも重ねて録っていました。何パターンか録って、どれもよいけれどもう一声というときに、最終的に「上田さんが考えるギギで演じてください」というオーダーをいただいて、自由にやったものに対して「いまのがギギだね」と太鼓判を押してくださることもあり、うれしかったです。キャラクターの解釈にいろいろな方向性があって、監督の意図も大事にしつつ、役者側の感覚も尊重していただいたような現場だったと思います。
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ハサウェイとギギ、ケネスの三角関係の行方も気になる?

――小野さんが演じるハサウェイについて、どのようなキャラクターだと捉えていますか?

小野 
ハサウェイは本当にいろいろなことを経験しすぎて、わけがわからなくなってしまっているみたいな、そんな印象があります。映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』のときのできごとがすごく鮮明に心に残っていて、「なんでこんな辛い思いをしなきゃいけないんだ」というところが、彼の心の根底にはあると思うんです。

――自分の想い人を目の前で失ってしまったわけですし(※)。
※映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の作中で、ハサウェイは初恋の相手であるクェスの機体を目の前で撃墜されてしまう。
小野 
本来は、すごく人間味があるキャラクターなんだなとすごく感じます。その後、マフティーのメンバーたちとの出会いがあって、「これが自分の使命だ」とハサウェイは考えつつも、ギギというすごく気になる存在が現れるとぶれてしまうみたいなところもあって。すごく人間味を感じるし、大人になりきれない、あのときの子供のまま、時間が止まってしまっているような感覚もあったりして、なかなか一筋縄では演じきれない印象を持っています。

――上田さんが演じるギギもかなりひと筋縄ではいかないキャラクターだと思いますが、どういう風にキャラクターを捉えていますか?

上田 
そうですね。人を見通す力や才能があって、相手を手のひらの上で転がしているようなところ、そして無自覚に場面を動かしているようなところは、怖さすら覚えるキャラクターだなと思っています。ただ、無邪気な少女らしい一面も第1章のころから少しだけ見えているのですが、いまのギギは自分を確立させるためにきっといろいろなことを諦めながら生きてきたんだろうなということも感じています。

――ハサウェイとの共通点も感じているんですね。

上田 
だからこそ、もがき苦しみ、いろいろなことを諦めきれないでいるハサウェイに影響を受けたり、惹かれてしまうみたいなところもあったりするのかなって。

 『キルケーの魔女』では、改めてその諦めていた部分に切り込んで、自分が本当はどう生きたいのかを深掘っていくことになるのですが、ふつうの少女としての一面も見ることができて、親近感も感じられるキャラクターなのかなと思います。

 ギギは直感力みたいなものにすぐれていて、悩みなんかもかなりスピーディーに自己解決してしまうような描写もあります。私だったらもっともっと時間をかけて寄り道しながら解決していくであろうことを、ギギは自分が発した言葉を反芻して答えを悟ってしまうみたいなところがあるので、そこはすごくギギの個性が見えるシーンになっていると思います。

――今回はハサウェイとギギ、そしてケネスという人間関係が描かれますが、そういった人間関係を演じる際に、気をつけたことや印象的だったことはありましたでしょうか。

小野 
たぶん、ハサウェイのなかでは、自分が作り上げたい理想のギギが存在していると思うんです。

 いまってマスクをしている人が増えたじゃないですか。マスクの下って見えないから、自分が想像できるいちばんいい姿を想像してしまうみたいな話もありますが、それにすごく似ているなって思っています。

 会っていない時間のせいで、どんどん想いが膨らんでいって、ギギに大きな期待を寄せてしまう。本作でのハサウェイから見るギギは、そんな存在だと感じています。

――会えない時間が想いを膨らませていく。

小野 
対面して話したり、行動したり、表情を見たりというのは、“百聞は一見にしかず”じゃないですけど、見たままのことだったりする。受ける印象はその視覚だったり聴覚の情報が得られれば答え合わせができますが、会えない時間はそれを想像するしかないので、期待みたいなものが頭のなかでどんどん膨らんでいくことになっているんじゃないかと。

――ハサウェイとケネスはプライベートやそれ以外でも重要な関わりが描かれると思いますが、本作ではどういったエピソードがありますか?
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小野 
ギギを含めた3人が直接会って話すというシーンがなかったというのもあって、それぞれがそれぞれのことを考えているという関係です。ですが、ハサウェイはケネスのことをそれほど気にしていないとは思うんですよね。マフティーとして行動していくなかで、ケネスとどう関わっていくのかがハサウェイには重要で、ケネスに対してはギギのことであまり考えていないのでは、と思っています。

上田
ギギも、ケネスに対してはあまり恋愛感情のようなものは持っていないんじゃないかと思って演じていました。そもそもケネスがギギに対してそういう特別な感情を抱いているのかもわからないというのもありますが。ケネスとギギのふたりは、ハサウェイとギギの関係とは違って、もっとクールな関係なのかなという印象です。

――また複雑な人間模様という感じで。

上田
ギギはケネスに対して「つまらない」と思っている部分もあり、そこも大きかったと思います。そのうえでケネスの軍人としての部分に惹かれるところもあったけれど、やっぱり自分の心が踊る相手はハサウェイなのかな? と。

 ケネスといっしょにいることでよりそういった感情が見えてきたというか、さっき小野さんがおっしゃっていた会えない間に感情が膨らんだというのもあるのかもしれません。

 本作では、ギギがいろいろなハサウェイの呼びかたをして、どれがしっくりくるのかを考えているシーンがあるのですが、好意を多少寄せているからこそそういったことをしているのかなと思うので、ケネスよりはハサウェイのことを異性として「ちょっといいな」と思っているんじゃないでしょうか。
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小野 
ハサウェイは、クェスの面影をギギに重ねている部分もあるんじゃないかなと思っています。ただ、ギギの立場になってみると、昔好きだった人の面影が自分に重ねられているとなると、あまりいい気はしないかもしれませんね(笑)。

上田 
それはそう(笑)。自分が楽しく生きていくには、どっちが必要なのか? という悪女な一面もあったり。そういったやりとりも含めて、映画を楽しんでいただきたいです。
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