2025年9月25日にコナミデジタルエンタテインメント(KONAMI)より発売予定の、『SILENT HILL f』(以下『サイレントヒルf』)。対応機種はプレイステーション5、Xbox Series X|S、PC。 発売に先駆けて、KONAMIにてメディア試遊会が実施され、世界中のメディアがいち早く本作を体験できた。その会場の模様と、日本メディア向けの囲みインタビューの模様をお届けしよう。
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会場入り口前には、メインビジュアルの巨大なパネルが。
会場の様子
会場は試遊会なので、モニターとコントローラーが並ぶ一般的なもの。ただ、入り口には本作に登場するバケモノ(クリーチャー)が立っていたり、会場全体が異様な雰囲気が漂う。


入り口に立つバケモノ“アヤカカシ”。

ステージには、とあるボスキャラクターの姿も。体験するまで「単なる巫女みたいな敵なのかな」と思っていたが、遊んでみてその正体に気づいてゾッとしたものである。



メディアにはお土産として、グッズなどのセットも配布された。左の薬箱は、本作の回復アイテム(体力全回復)。
囲みインタビュー
続いて、各地域ごとにおこなわれた囲みインタビューの、日本メディア向けの模様をお届けしよう。
岡本基 氏(おかもと もとい)
『サイレントヒル』シリーズプロデューサー。(文中は岡本)
Al Yang 氏
NeoBards Entertainment(ネオバーズ)所属。『サイレントヒルf』ゲームディレクター(文中はYang)
Albert Lee 氏
NeoBards Entertainment(ネオバーズ)所属。『サイレントヒルf』ゲームプロデューサー。(文中はLee)

左から、Lee氏、Yang氏、岡本氏、竜騎士07氏、山岡氏。
――リメイク版『サイレントヒル2』はあえてアクション性を落としていると感じましたが、本作は逆にアクション性を高めているように感じました。どのような狙いで制作されたのでしょうか。
岡本
リメイク版『サイレントヒル2』はオリジナル版の味わいがありますので、そこを損なわないようにしていました。『サイレントヒルf』は、初期の段階からアクションや楽しさや体感性を入れてみたい、というイメージがありました。
制作会社にネオバーズさんを選んだのも、アクションゲームが得意だったからです。『サイレントヒル』という作品を新しいプレイヤー層にも楽しんでもらおうと考えると、アクション性も必要だろうと。『サイレントヒル』シリーズは、あまりアクションが楽しいゲームではない、というイメージも強いかと思います。そこにアクション性を入れてみたら、どうなるだろうかと。
とくに若いプレイヤー層には、昨今は歯応えのあるゲームが人気だと思います。そういった要素を取り入れたほうが、新しい人たちにも遊んでもらえるんじゃないかといった狙いがあります。
Lee
また、岡本さんはリメイク版『サイレントヒル2』でやっていることを、またくり返しても仕方ない、同じような作風にしたくないと言っていました。そうなると、アクション性を増やすか減らすか、その二択しかありませんでした。そういった部分からも、アクション性を高める選択をしました。

――本作は日本が舞台ですが、物語を描いた竜騎士07さんにとって、日本的なホラーや、日本ならではの恐怖はどのように捉えて、定義しているのでしょうか。
竜騎士07
たいへん難しい質問ですね。ジャパニーズホラーの定義はたくさんあって、私ごときが定義していいのかはわかりません。ただ、ホラーの方向性というのは概ねふたつあると思います。
ひとつは、命の危険が迫るホラーです。動物の本能として、危機が迫るときには恐怖で身体が活性化していく、生き残るために戦おうとなるホラーです。
もうひとつは、現在の状況がわからないことによる、居心地の悪さ。いったいここはどこなのだろうか、現状は安全なのだろうか、と不信になっている状態です。この二軸が、動物として人間がホラーとして感じる原点だと思います。
ジャパニーズホラーというのは、後者になると思います。違和感のある状況に、納得しかねている状況です。命の危機が迫ってくる、チェーンソーを持った男が襲ってくるというホラーではなく、どうにも居心地の悪いものをなんとか解釈しようと、暗闇に目を凝らす……というのが、私の中でのジャパニーズホラーに近い魅せかたなのかなと感じています。
――1960年代を舞台にしていますが、実際に起きた事件や伝承などで、物語のモチーフに取り入れたものはありますか?
竜騎士07
もちろんです。今回の作品で描きたいテーマ、描くのにピッタリな時代を1960年代と決めたときに、その時代にはどんな事件が起きていただろうか、参考になりそうな出来事などを調べました。作品の中で、その一部は垣間見えると思います。

――日本にあるような小物の数々が、実在感が高く印象的でした。こだわりがあれば教えてください。
岡本
本作を作るにあたって、日本のチームとネオバーズさんが密接に協力して制作していきました。また、映像制作会社の白組さんが、本作のトレイラー監督、VFX、アートディレクションを担当しています。
白組さんがトレイラーを作る際に、何十冊と本を集めて、昔の日本を非常に深く調べてくださいました。そのときの資料もネオバーズさんに共有していました。ですので、KONAMI、白組さん、そしてネオバーズさんの3つが結集したことで、細かなディテールを描けたと思っています。
――クリーチャー(バケモノ)デザインのコンセプトを教えてください。
岡本
keraさんという、才能のあるイラトレーターさんが、1体1体丁寧にデザインしてくださいました。バケモノを作るにあたり、やはり『サイレントヒル』の場合は誰かのトラウマやイメージのようなものを、バケモノに反映するのが伝統です。
竜騎士07さんが描きたい物語ですとか、ネオバーズさんが取り入れたいゲーム体験のアイデアなど、たまには意見がぶつかり合ったりもします。そういった混沌とした意見を、keraさんがうまく吸収して、バケモノのデザインに落とし込んでくれました。
デザインの方向性としては、花や内臓などがあります。美しいものと、おぞましいものが共存するというようなことが念頭にありました。初期にデザインされたバケモノほど、その傾向にあると思います。
――1周目の総プレイ時間はどれくらいになりますか?
Yang
アクション要素と、アクションにプレイヤーが慣れるまでの時間は左右されると思いますが、短い場合ですと約8時間、長い場合は約12時間くらい掛かると思います。
Lee
補足すると、ストーリーをどんどん進めていけば早いでしょうし、探索をしながら世界観をじっくりと丁寧に楽しめば、より長くなるでしょう。
岡本
上手いプレイヤーでも、初見の人は12~13時間ぐらいでクリアーしている印象があります。
――クリアー後の周回要素を教えてください。
Yang
周回するにつれて、異なる要素が解放されていきます。プレイを重ねることで得られた知見で見えてくるものもあれば、また異なる体験が発生することもあるでしょう。1周目で手に入れたものが、2周目以降に継承されるものもあります。

――タイトル名『サイレントヒルf』の“f”に込めた意味を教えてください。
岡本
ファンの方々もたくさん考察してくださっているのですが、明かしてしまうとおもしろくなくなってしまうので、我々としては秘密にしておきたいです(笑)。ただ、複数の意味を込めて“f”という単語を選んでいます。複数の意味が省略されていると思ってください。
アフターパーティーの料理、見て!
イベントの最後にメディア向けのアフターパーティーが開催された。前回のリメイク版『サイレントヒル2』でも、作品にちなんだメニューが提供されてとてもワクワクしていたのだが、今回はさらにパワーアップ。より作品にちなんだメニューが提供されていたので、そちらを最後にご紹介しよう。

本作は花がモチーフのひとつなので、花の和菓子が登場。でもよく見るとなんかこう……ちょっと怖い。

和菓子は作中にも登場するが、どうも右の見た目におぞましさを感じさせてくれる。

ドリンクは真っ赤。もちろん味は見た目通りに美味しかった。

ラムネドリンクも置かれていた。ラムネは本作に登場する回復アイテムのひとつだ。

そして記念に作られたのが、このケーキ! グ、グロい。鉄パイプと下駄はわかるが、ほかが何をモチーフにしているのかは、あまり知りたくない!

もちろん中身はちゃんとした甘~いケーキ。取り分ければほらグロくな……いや、グロい。これが美しくも、おぞましいってヤツか!