- わかりやすくも謎多き物語
- これぞ弾幕ローグライクTPS
- 攻撃自体はシンプルなシステム
- 醍醐味の防御アクション
- 白熱のボス戦
- 独特な育成&恒久アップグレード
- ユニークな難易度カスタム
- 細かなオプション設定
- 弾幕と遊べ!
- 『SAROS』製品概要
わかりやすくも謎多き物語
主人公のアルジュンは、その調査のために派遣されたチーム・エシュロンIVのメンバー。戦闘技術に優れた護衛官としてカルコサに訪れるも、そこで待っていたのは奇怪で不気味な体験の連続だった。そして謎の怪物との戦いで、アルジュンは命を落としてしまう。

しかしふと目が覚めると、アルジュンはなぜか命を取り戻し拠点に戻ってくる。仲間たちの反応を見るに、どうやらアルジュンは数日前、勝手にチームを抜け出して行方不明となっていたようだ。アルジュンは、自分に何が起きているのか記憶もなかった。


では物語すべてがシンプルかというとそうではなく、そこは『Returnal』のような複雑に入り組んだストーリーが展開される。エシュロンのメンバーたちは、カルコサの影響なのか、はたまた過酷な環境のせいなのか、物語が進むにつれてどこかおかしくなっていき、まともではない行動を取ったりするので見ていてゾクゾクした。


また、細かな設定などはだいたい収集要素のテキストデータに内包されており、ゲームをただ進めているだけだと説明されない仕組み。ゲームプレイ自体のテンポが悪くならないようになっているんだなと、遊びながら感じられる部分だろう。とにかくアクションを楽しみたい人もスムーズに進められる。



これぞ弾幕ローグライクTPS

挑戦中に命を落とすとゲームオーバーとなり、アルジュンは拠点でまた蘇生することになる。その挑戦中に取得した武器などの装備はすべてロストし、一部の経験値的ポイントを持ち帰れる。命を落とさずとも、拠点に戻った時点でほとんどリセットという感じ。つまりローグライク的な作りになっている。


とはいえ、最新のリスタート地点からやり直しても問題なくゲームが進められたので、本気でしっかり準備したい人以外は最初から挑戦しなくてもいいだろう。

各エリアは多少分かれ道もあるが基本一本道で、目的地に突き進むだけで進行可能。ミニマップにはつねにメインで目指す場所、その横にあるサブエリアであることがわかるアイコンが表示されるので、分かれ道で迷うこともない。サブ要素が欲しいならば、サブエリアに走ればいいとすぐに判断できるのがうれしい。
移動面はスピーディーかつ遊び応えのあるアスレチック要素が多く含まれている。アクションの手触りもストレスなく、崖つかまりアクションなどもあり非常に軽快。戦闘時以外でのみ使える、地上高速ダッシュも存在する。

少しだけ謎解き要素や、または時限式の選択エリアなども存在し、これらが挑戦するたびにある程度ランダムで登場するので、遊ぶたびに異なる体験が待ち受けている。ただ、何度かやっているとダンジョンの構造パターンはそこまで多くないことに気づく。毎回全部が違うわけではないが、そこはくり返しプレイでの遊びやすさを優先しているのかなと感じた。



なおビジュアル表現はかなり進化しており、前作『Returnal』は薄暗いダンジョン内をずっと巡るようなゲームだった。それはそれで、弾の光りが際立って美しかったが、本作は比較的明るいエリアが多く、かつ空が広がるような場面も多々あって解放感があった。

さらに、エリアの途中には“日蝕”という敵が強化される起動装置が存在する。起動するとエリア全体が赤く染まり、まさに危険地帯。通常ステージとのコントラストの差も、本作の魅力のひとつになっている。なお、日蝕はこれは物語の進行でほぼ強制で起動しなくてはならない場合と、任意で起動を選択できる場合がある。



攻撃自体はシンプルなシステム

射撃の部分はテクニカルな面もあるが、TPSの中でも射撃制度(エイム)はほとんど求められず、敵の方向にさえ向いていればオートで狙いを付けてくれる機能が銃に備わっているため、敵を狙い撃つようなシーンは少ない。攻撃自体は、敵の方向を向きながらR2ボタンで撃っていれば問題ナシ。

もうひとつの攻撃方法が、L2ボタンを深く押して構える“パワーウェポン”。パワーゲージが溜まっていると放てる攻撃で、たとえばロケットランチャーのような射撃をくり出せる。威力や性能はかなり高性能(特殊な場合もある)で、とくにボス戦の攻略の鍵を握っている。


パンチによる近接攻撃もあり、パンチは敵のバリアを破壊できる効果を持つ。バリアを貼られると遠距離から撃っているだけでは倒せないので、戦闘のメリハリが付けられている要素。パンチ自体にもダメージはあるが、そこまで威力は高くない。代わりに、“スタガー状態”にしやすい。
敵には気絶値みたいなものがあり、それが溜まると一定時間動けなくなる“スタガー状態”になる。スタガー状態中に近接攻撃を当てると、フィニッシャーのようなアクションとなり大ダメージを与えられる。メインシステムとは言い難いアクションだが、プレイスタイルによっては狙いやすい。


また、ゲージが溜まると超必殺技的な“オーバードライブ”といったアクションもある。アルジュンが飛びあがったのち、時間がすごくゆっくりになって、まるで少年マンガのようなエネルギー弾を放つ。シンプルに威力に優れており、ここぞという場面で使えるだろう。
という感じで、通常射撃とゲージを溜めたパワーウェポン、ときどき打撃および超必殺技と、基本の攻撃手段はそこまで多くないのでなじみやすい。もうひとつL2ボタンを半押しで特殊射撃の構えにできるが、これは武器の性能を少し変えるテクニカルな要素。ボタンの半押し自体がちょっと難しいのと、性能もマニアックな感じなので、やり込んでいくうちに使い道を探していくといいだろう。

醍醐味の防御アクション

あらゆる場面で使用するのが、回避アクションの“ダッシュ”(L1ボタン)。アルジュンが指定した方向に、無敵になりながら高速前進する。L1ボタンを押す長さによってダッシュの距離も少しだけ調節可能だ。
一部ダッシュでは避けられない攻撃もあるが、ほとんどは回避可能。敵の弾に当たりそう、道を塞いでいるレーザーなどなど、それらすべてを無敵時間を駆使して切り抜けられる、超万能な防御手段だ。空中移動でも使用するため、アスレチックをするシーンでも活躍する。


『Returnal』にはなかった要素として、近接攻撃(R1ボタン)を長押しすると、パワーゲージを消費しながら“シールド”を展開する。シールドは敵の青い弾などを吸収することができ、防ぐことでパワーゲージを溜められる。

シールドは近接攻撃を挟むので少し隙がある、敵の弾によってはシールドが効かない、壊されるなどの弱点も多々あるが、敵の青い弾を見たときには大チャンス。敵の弾をゲージに変換し、強力なパワーウェポンを放つ、カウンター的なアクションになっている。

基本はダッシュで回避、ここぞというときにシールドでパワーを吸収というのが防御手段の基本だが、ゲーム中盤くらいになると、敵の回避&シールド防御不可の弾を跳ね返す“パリィ”が使用できる。敵の赤い弾を受け止めるように近接攻撃すると、パリィが発生し正面に衝撃波を飛ばす。

敵の攻撃種類に依存しているので見分けが難しい、使いどころを見極めなければならないなど万能ではないが、一部ボスはパリィありきの難易度になっていたりする。こちらも敵弾を利用したカウンターの一種で、使いこなせればかなりバトルが楽になる。



白熱のボス戦
いずれのボスも初見では倒しにくいような構造になっていて、そこはいわゆる“覚えゲー”的な部分もある。もちろんセンスがある人は、初見で一発クリアーも可能だろう。

リトライ性が高くおもしろい部分でもあるが、最新地点リトライからでもだいたい再挑戦までに20分~30分かかる。少し骨が折れる部分でもあるのだが、どの武器で再挑戦しようかなど考えながらまたエリアを攻略していくといいだろう。

また、本作は回復手段が乏しく、戦闘中に使える回復アイテムなどもない(戦闘中に拾う、というシーンはある)。そのため、基本は体力をなるべく残してボスに挑みたい。道中の被弾しすぎると、ボス戦がきびしくなるので、そこまでの道のりも重要なのだ。


独特な育成&恒久アップグレード
敵を倒すなどして溜まっていく“熟練度”は、その挑戦中のレベルのようなもの。熟練度が上がると、挑戦中に拾える武器のレベルが上がっていき、熟練度が高いほどに強い武器で挑めるようになる。敵を避けて通れる場所もあるが、熟練度の関係があるので、なるべく倒しておきたい。







熟練度の下限を上げるスキルもあり、それは武器のデフォルト攻撃力が上がるという意味でもある。いずれの効果もやや実感しにくい成長速度ではあるが、積み重ねていけば確実に攻略しやすさは上がっていく。

ユニークな難易度カスタム
単純に有利効果だけ設定することも可能。ただしコスト内に納めなくてはならない。強い有利効果を得たい場合は、それ相応の不利な効果を選ばないといけないというオプションだ。
単純に攻撃力が上がるものもあるほか、セカンドチャンス自体を消すといったデメリットもあったりと、カスタムできる幅はそこそこに広い。なんでもかんでもできるわけではないが、いわゆる“縛りプレイ”みたいなことも意図的にできるので、やり込みプレイヤー向けにもなっている。

細かなオプション設定
個人的にオススメのオプション変更が、敵弾種の色を変えること。たとえば、デフォルトだと吸収できる安全な弾は“青”と決まっているが、オプションを変更すれば別の色にもできる。追尾弾、体力最大値が削られるコラプション弾など属性が細かく分けられているので、自分の見やすい色に変えるのもいい。

筆者は、回避もガードもできない弾がデフォルトの“赤”だと、戦闘中だとほかの弾の色と混じって見分けにくかったので、思い切って“白”に変更。白い弾=絶対に避けるか、パリィで弾くものだと認識できたので個人的にはとても遊びやすくなった。

弾幕と遊べ!

何度もリトライして挑むような作りなうえ育成要素でゴリ押しできる部分も少なく、開発陣から「さあ攻略してみろ!」と言われているような、挑戦的な味わいも兼ね備えている。やり応えのあるシングルプレイTPSを求めている人には、まさにうってつけ。独特の興奮感と達成感が入り混じる、弾幕サーカスの始まりだ。
骨太ではあるが攻防自体はシンプルなので、遊びやすさは高い。攻略法を見出したときや、敵ごとの立ち回りを覚えていく攻略の爽快感は本作ならではの要素なので、ぜひ味わってみてほしい。

『SAROS』製品概要
- 発売日:2026年4月30日発売
- 対応プラットフォーム:プレイステーション5
- ジャンル:シューティング
- 発売元:ソニー・インタラクティブエンタテインメント
- 開発元:Housemarque
- 価格:通常版/8980円[税込]、デジタルデラックス版/9980円[税込]
- 対象年齢:CERO 15歳以上対象



















