Switch2『ワイルドハーツ S』体験版レビュー。狩場をカスタムし、“からくり”を使ったアクションで大型の敵を倒すハンティングアクションが再び。基本の魅力はそのままに4人プレイに対応

by西川くん

Switch2『ワイルドハーツ S』体験版レビュー。狩場をカスタムし、“からくり”を使ったアクションで大型の敵を倒すハンティングアクションが再び。基本の魅力はそのままに4人プレイに対応
 コーエーテクモゲームスよりNintendo Switch 2向けに、2025年7月25日発売予定の『WILD HEARTS S』(『ワイルドハーツ S』)。本作は2023年に発売されたハンティングアクション『WILD HEARTS』(『ワイルドハーツ』)のSwitch 2版となっている。

 本日2025年7月10日から体験版が配信され、ゲームの序盤を丸ごと楽しむことができる。本記事では本体験版の試遊レビューをお届けしよう。
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基本はそのまま、4人プレイに対応!

 飛燕刀使いだった、西川くんです。『WILD HEARTS』はものすごくイイゲームで、当時は仕事で担当してはいましたが、仕事抜きでドハマりしました。ただし、いちゲームファンの目線から見ても、オリジナル版はどんなゲームか知られていないまま年月が経ってしまったように感じています。

 遊んだ人は間違いなくその魅力に気付いていると思いますが、「単なるハンティングアクションなんでしょ?」と思っている人も少なくないのでは。

 最初に、とくにオリジナル版を遊んだ方々に伝えておきたいのですが、Switch 2版に武器やからくり、獣の追加はありません。また、ゲーム内機能のボイスチャットなどがなくなりましたが、Switch 2のゲームチャット(ボイスチャットや画面共有ができるハードの機能)に対応しています。
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豊富なオプションも健在です。
 そして、最大3人から最大4人のプレイが可能となりました。完全に新しい要素は4人プレイぐらいで、ほかはオリジナル版そのままです。ちょっとしたバランス調整はありますが、より遊びやすくなった程度で、ガッツリと変わっているわけではないそうです。
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 ですので、既存のプレイヤーの方には今回の体験版レビューは、知ってることばかりかも(笑)。一応、4人プレイの感想もお伝えしますが、基本はほとんど変わりません(獣の強さや体力なども3人プレイ時と変わらないため、相対的に倒しやすくなっているとのこと)。代わりに、からくりを4人で出せるようになったので、遊びの幅とカオス度がアップした、くらいでしょうか。今回は初心者を交えてのプレイだったのでさほどハチャメチャではありませんでしたが、慣れた人が4人集まったときが楽しみです。

 というわけで体験版レビューと言っても、内容は『WILD HEARTS』の序盤と大きな変更点はなし。以降は、知らない人に向けた『WILD HEARTS』の説明です。既存のプレイヤーの方は、ぜひ「いいゲームだよ!」と改めて、知らない人や遊んだことがない人に、皆さんも広めてください!

 ちなみに、公式X(旧Twitter)にて、ゲームのアクション映像や開発資料と開発秘話がバンバン掲載されているので、ファンの人は必見ですよ!

和のハンティングアクション

 『ワイルドハーツ S』は、日本のようなオリエンタルな世界観で、大きな敵を狩るハンティングアクションゲームです。開発は『無双』シリーズで知られる、ω-Force(オメガフォース)が担当しています。
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 本作の主人公はキャラクタークリエイト式で、自分の好きな見た目でゲームを遊ぶことができます。体験版はキャラクタークリエイトから始まり、ゲームの序盤である第1章までを丸ごと体験可能。セーブデータは製品版にも引き継げるので「キャラクタークリエイトに迷っちゃう!」という人も、製品版発売までにじっくり作り込んでおくといいでしょう。

 物語の舞台となる“あづまの国”は、自然と動物が融合したような存在“獣”たちによって占拠されている島々。プレイヤーはその獣たちを狩るスペシャリスト“獣狩(ししがり)”となって、さまざまな獣たちや、あづまの国に降りかかる困難に挑んでいきます。
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獣は小さなサイズのものもいますが、基本はかなりの大型で、人の力では倒せないような見た目をしています。
 ストーリーは一応設定されており、序盤はそれなりにしっかりと解説されるものの、ものすごくドラマティックに進んでいくというわけではなく、“アクションゲームに合わせた展開に乗っかっていく”といった感じ。あくまでアクションが主役のゲームです。
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獣を倒したときのフィニッシュは、介錯。これがカッコイイ。

特徴1:フィールドカスタム

 フィールドは春夏秋冬をそれぞれモチーフにした4エリアと、中心地となる街・湊(みなと)が用意されています。昔の日本を彷彿とさせるような和のテイストに、四季折々の風景が広がっている各フィールドは、とても美しいです。
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 フィールドは自由に出入りすることができ、いわゆるクエストを受注せずとも探索可能です。また、大型の獣(討伐目標となるモンスター)もうろついているので、自由に狩りや探索を楽しむことができます。ちなみに、探索での素材収集は拾う動作がなかったりと、かなりストレスフリーな作り。
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 本作の特徴のひとつが、フィールドをカスタマイズできること。ファストトラベル地点の設定や、ショートカットの作成、敵を探すレーダーを建てるなどなど、自分好みの狩場を構築することで、各行動の効率をアップしたり、戦闘を有利に進められたりするんです。

 装備を作る金床も建てられるのですが、この位置も自由なんです。やろうと思えば、狩りを終えたらその場で装備制作だってできちゃうわけです。
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 建設物(正式名は龍脈からくり)はいろいろとコストが必要になりますが、建設自体には素材が必要ないので、基本的には気軽にカスタムできるのもうれしいところ。間違って建ててもいいので、試行錯誤しやすいんです(コストの最大値を上げるために、素材を集める要素はあります)。

 また、魚を採る、素材を自動で集める、小動物を捕まえてペットにする(飾れる)、意味はないけど飾りになる置き物など、多彩な建設物が用意されています。ゲームを進めて行けば、バイク“一輪馬”にも乗れるようになります(ザ〇スカール帝国みたいな(笑))。
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アンカーを飛ばして、ロープでジップラインを作るような建設物もあります。
 なお、食事をすることで能力が向上するシステムがあるのですが、本作は建設物を使って、自分で調理して食事アイテムを作ります。食材を組み合わせて作るのですが、干す、漬け物にするなど、調理方法も和風なんです。穀物を味噌にする、魚で醤油を作るなどして、調味料と食材を組み合わせて作るのが和って感じがして好きなポイントでした。
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干し肉くらいならほかのゲームでも見たことありますが、干し野菜、魚の干物を作ったりするのはなかなかない!
 ちなみに小獣(いわゆる小型のモンスター)を狩れば素材が取れますが、それだけじゃないのも好きな要素。獣は“なでる”ことができ、狩った場合ともらえるアイテムが異なります。カワイイ小獣を倒さなくてもいいんです。
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本作の動物(獣)は、必ず何かしらの植物と融合したような存在です。

特徴2:個性的すぎる武器

 バトルは軽快なアクションバトルで、武器によって重々しい場合もありますが、基本的にはビュンビュンと軽快に戦えます。8種の武器が用意されているのですが、これがまたどれも個性的。シンプルで扱いやすい武器だろうと、必ず何かしらの+αが用意されているので、アクションに幅があるんです。しかもカッコイイ。
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敵をつかむアクションもありますが、攻撃ではなく一部のアクションに紐づいています。あと、移動方法。
 たとえば“からくり刀”は、一般的な日本刀に近い武器で、素早い連撃と隙のない動作でとても扱いやすいオーソドックスな武器です。それに加えて、ゲージを使って解放すると、蛇腹剣、ガリアンソードのような鞭の形態に変化することができ、さらにアクションが変わるんです。
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 ハンマーのような武器“槌”は、動作は重めですが見た目通りのパワフルな武器。ですがタイミングを合わせてボタンを押すと、槌が変形してリーチが伸びたり威力がアップするなど、真価を発揮するには扱うのが難しいテクニカルな武器になっています。

 本作ならではの武器も多数存在し、たとえば“傘”は、傘を開いて敵の攻撃を受け流すカウンターが強い武器になっています。和傘のような武器なので、和のテイストと非常にマッチしています。
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 解放タイミングが第1章ではないので体験版では使用できませんが、よりテクニカルな武器もあります。“飛燕刀”は、敵にワイヤーをくっつけて、空中を飛びながら相手を斬りつけるユニークな武器。まあようは立体起動で、某巨人と戦うような武器です(笑)。ちなみにω-Forceは、かつてゲーム版『進撃の巨人』を開発しましたからね!

 もっとやばいのが、全5種類の形態を持つ“変形棍”です。ひとつの武器のなかに、長棍、トンファー、槍、巨大刀、手裏剣が入っていて、それをアクションで切り換えながら戦う超テクニカル武器! 扱うのは難しいですが、使いこなせばあらゆる状況に対処できるような、玄人好みの武器も用意されています。
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防具の見た目は和風かつユニーク。しかも装備によっては改造することで、見た目がより派手になったり、逆にパーツをなくなったりと、見た目も含めたアレンジ防具などが用意されています。

特徴3:からくりの駆け引き

 フィールドの移動、バトルアクションなど、あらゆる要素に関わってくる本作最大の魅力が“からくり”です。プレイヤーは“糸”という基本素材(まあゲージです)を消費することで、ブロックのような建設物“基礎からくり”を設置できます。

 基礎からくりは、触れるとさまざまな効果を発揮します。“匣(はこ)”は、その名の通り箱型のからくりで、踏んでジャンプできます。ほかにも前方にダッシュする“発”、武器に炎属性をつける“火”など、さまざまな基礎からくりがあります。
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 1個置くだけでも使えますが、基礎からくりは最大3個、積むことができます。その組み合わせは自由で、たとえば匣匣匣で高台となり大ジャンプ可能です。基礎からくりは、積むといちばん上の効果を参照するので……というコンボ的な使いかたもあるのですが、ややこしいので割愛します。

 匣3つを設置すれば大ジャンプできるので、より高い足場を登れるだけでなく、大ジャンプ中の攻撃は通常ジャンプとは異なる、より強力な攻撃アクションをくり出せるので、大ダメージを与える手段に使えるんです。
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 基礎からくりは、ワンボタンでポンポン設置できる基本システムです。慣れればパッパッと設置できますので、戦闘中に活用してバトルを有利に進めたり、フィールドの探索で高台を登るのに使用したりするなど、ほかのハンティングアクションにはない大きな要素になっています。
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イメージしにくいかもしれませんが、1度触れたらとっつきやすいです。
 そしてそれだけではなく、からくりは特定の形・組み合わせで積むことで、別の形に変形して“連結からくり”になります。たとえば、匣匣匣と匣匣匣をつなげて置くと、“壁”に変形します。壁に敵が突進してくると、敵が体制を崩すカウンターになったり、壁そのものを足場にして大ジャンプ攻撃を仕掛けられたりするんです。

 一見ややこしいですが、“壁”については匣を出すボタンを連続で6回押すだけでよく、連打しているだけでオーケーなので比較的くり出すのは簡単です。ただ、ゲームが進んでいくと、発火発の組み合わせで3つ積むものや、杭杭匣杭杭匣みたいなレシピのもの出てきます。ボタンを特定の組み合わせで高速で押していき、うまく出せたときはとても気持ちいいんです。
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3個×3個で計6個積むと……。
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壁の姿に変形! これが連結からくりです。
 武器による基本アクション、フィールドの建設物、そして基礎からくりを使って戦うのが、本作の醍醐味なんです。もちろん、必ず使う必要があるわけではないのですが、使ったほうが本作らしさがあって楽しいです。突き詰めていくと、基礎からくりまわりを使わずに武器アクションだけで敵を瞬殺できたりするわけですが。

マルチプレイも遊びやすい!

 本作はマルチプレイに対応していて、本作より最大4人で狩りができます。マルチプレイの仕様はいくつかあるのですが、基本はホストの部屋に、ほかのプレイヤーたちがお邪魔する形で参加します。ストーリークエストの進行も参加プレイヤーと同時進行できるので、「全部マルチで進めたい」という人にもオススメです。

 フレンドどうしで遊ぶのはもちろんのこと、いわゆる“野良”と呼ばれる、見知らぬプレイヤーたちもセッションを開いたりしているので、自分好みのプレイスタイルで遊んでみるのがオススメです。筆者は体験するためにマルチプレイをした程度で、基本はソロで全部達成していましたが。
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画面左下に4人いることがわかると思いますが、とくにクエストもやらずに、マップ探索したりもできます。
 もちろん、一般的にあるような、目標のクエストだけに参加するマッチングもあります。さらに、本作では“助太刀要請”が可能です。誰かに助けてもらいたい場合に要請しておくと、プレイヤーが乱入するように参加してくれるように、クエストへ途中参加もできます。助太刀要請が出ると、フィールドにある門が光り出して、そこからそのプレイヤーを助けに行くことができるんですね。

 なお、カスタムした自分の狩場は、ほかのプレイヤーにも共有されます。建設物はほかの参加者が使えますし、建てることも可能です。見知らぬ人の狩場に行ってみたら、自分とは全然ちがうような使いかたをしていることもあるので、いろいろな人と遊んでみるのもオススメです。
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定型チャット文などもあるので、野良の人ともコミュニケーションできます。あと、鳥獣戯画を貼るだけ、みたいな意味がよくわからないスタンプも(笑)。

体験版をDLしよう!

 基本的には敵を狩って、素材を集めて装備を作り、さらなる強敵に挑んでいくといった、狩りゲーの基本は踏襲されています。そこに、からくりの要素、狩場のカスタム、そして和の雰囲気に包まれたゲーム全体の世界観が、本作の魅力なのです。
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 体験版の部分では、からくりの奥深さまでは体験できないと思いますが、ツリー自体は閲覧できるので、進んでいくとより多くのからくりが使えるようになることがわかると思います。なにより無料ですので、もしSwitch 2がゲットできた! という人は、ぜひまずダウンロードだけでもしてみてください。
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      集計期間: 2025年07月10日16時〜2025年07月10日17時