
本公演は2024年の8月から続いたデビューライブツアーのひとつ“初陣公演”の追加公演であり、さまざまな事情から実現しなかった“Begrazia”単独でのライブとなる。初ツアーの忘れ物でもありフィナーレ……そして1周年ライブを終えたいまとなっては、さながら『学マス』ライブ2年目の初陣(正確に言うならば公開録音でもライブパート自体はあったが)でもある。そんなライブの様子をお届けしよう。
- 松田彩音(花海佑芽役)
- 春咲暖 (秦谷美鈴役)
- 陽高真白 (十王星南役)
佑芽の新曲が初披露。MCも楽曲も、「楽しい!」に満ちた昼公演
そして初ツアーではおなじみとなったKijibato氏制作の『DEBUT LIVE 初 TOUR -序曲-』とともに陽高さん、春咲さん、松田さんが順に登壇。それぞれの担当アイドルらしいポーズを決め、『初』から“初陣公演”がスタートした。
より大きな舞台を経験したことによる影響だろうか。1曲目ながらも、3人の余裕を感じさせるような笑顔が印象的だった。とくにセンターを飾る松田さんの弾けるような笑顔がすばらしい。春咲さんは穏やかに、陽高さんは華やかに、それぞれのアイドルが持つ特徴を表すようなパフォーマンスで会場を盛り上げる。
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もちろんつぎの曲は、元気いっぱいの『Campus mode!!』! この激しい曲を連続で浴びせかけるようなセットリストを味わうと、何ヵ月かぶりに“帰ってきた”感じがする。
もちろんパフォーマンスが最高だったのは言わずもがな。とくにこの曲は、松田さんの持つ明るい歌声がよく映える。そんなステージの勢いに負けじと、“Campus modeで もういっちょ!”に大声で「いえーい!」と返すプロデューサーたち。東京の暑さにも負けないような熱気が新宿に渦巻く。
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「このライブが、私の初陣です!」と、大きな声で話す松田さん。全体曲の後は、それぞれの担当アイドルらしいセリフとともに自己紹介を兼ねた最初のMCへ突入だ。セトリを振り返りつつ『Campus mode!!』の美鈴と言えば、ということであの神々しいポーズを取る春咲さん。会場からは笑いと歓声があがる。The 1st Periodとは違ってイヤモニがない現場での楽しさを語る松田さん、みんなが恋しかったとライブへの思いをうれしそうに熱く語る陽高さん。自由度と熱量の高いMCに、思わず笑いがこぼれてしまう。
そんな賑やかなMCからつながる3曲目は、佑芽の『The Rolling Riceball』。全体で盛り上がるコールの多い1曲で、会場をさらにヒートアップさせる。プロデューサーが一体となって放つ“打ち出の小づち”コールも相まって、さらに熱気が増した感じだ。間奏では巨大なおにぎりを食べ、最後は笑顔でサムズアップ。賑やかでかわいく、そして楽しい。松田さんが演じる佑芽らしいステージとなった。
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4曲目は美鈴の『ツキノカメ』。美鈴が持つ多面的な魅力が込められた1曲を、穏やかでキレのあるダンスと抜群の表情で春咲さんが魅せる。滑らかに動き、部位ごとにピタッと体を止める。基礎的なことかもしれないが、それが洗練されているような「体の使いかたがうまい」という感想が頭に浮かぶ。その圧倒的なパフォーマンスで会場を掌握し、誰が“上”かを叩きつけるようにステージに君臨していた。
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続いては星南の『小さな野望』を陽高さんが披露。“The 1st Period”とは違い、剣を持たない初ツアー仕様でのパフォーマンスだ。改めて見て思うのは、初衣装ではより手足のダイナミックな動きが目立つということ。パーツの少ない、パンツスタイルの衣装だからこそだろうか。
激しい動きを交えながら声を張る楽曲ながらも、最後のパートでもほぼ息切れを感じさせず、ウインクする余裕さえ見せる。多くの公演を通じ、より曲をモノにしているような印象を受けた。
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その後のMCではソロ曲について。ソロ曲のコールへのお礼や、レッスンで『ツキノカメ』の重低音に耐えられずスピーカーが壊れるというハプニングについて語られた。
もちろん恒例となる衣装についての話も。なんと佑芽の“初”衣装の披露は今回が初めて。お気に入りポイントを語ってほしいとリクエストされた松田さんは、ルーズソックスやデニムなど、ほぼ全身のパーツについて触れつつ、さまざまな“女の子の好き”や流行を取り入れたおしゃれさについて語った。
その後も松田さん、陽高さんがわちゃわちゃしつつ春咲さんが保護者のように諫めるという、“The 1st Period”でも見せた初陣らしさが垣間見えるMCに。
そんな平和なMCが開けたと思えば、壮大なイントロが新宿Relyを包む。6曲目は星南のソロ曲『Our Chant』。思えば完全なソロでの披露は久しぶりだろうか。後ろで流れるラップパートに合わせて、会場を見回しながら拳を振り上げる姿も初陣(渋谷)ぶり。旗ではなくなったものの、初星学園の“象徴”を感じさせる力強さはなおも健在だ。全体を通して楽しさが漏れ出ているような、陽高さんの素敵な表情も印象的だった。
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続いては佑芽の『グースーピー』。ステージを走り回りながらパフォーマンスをするわちゃわちゃした楽しさに満ちた1曲。「ハロー!」などのコールだけではなく、1番と曲の最後にプロデューサーたちとジャンケンをするという、ライブらしい参加体験ができる曲になっているのも大きな特徴のひとつ。今回は1番ではグー、曲の最後ではパーを出していた。
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8曲目は美鈴の『Superlative』。明るめの曲調ながらも、すべてを受け入れて蕩かすような、美鈴の底知れなさを感じさせる曲だ。笑顔にどこか妖しさを潜ませながら、抜群のキレで春咲さんが歌い踊る。最後の締めもゆったりとした笑みで。存分に魅せられた会場からは、大きな歓声があがっていた。
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その後はそれぞれが曲を振り返るMCへ。「壊しちゃうから旗とか持ってこれなくて」と陽高さんが言うと、会場からは笑いが。まだ聞く機会の少ない『グースーピー』と『Superlative』については、簡単な詳細や曲の成り立ち、どういうことを意識して表現したのかなどが語られた。
そして、相変わらずちょっとわちゃっとしながら進行するMC。そんなステージ上の和やかな空気を引き継ぐように、穏やかなイントロから美鈴の『たいせつなもの』を春咲さんが披露。笑顔で鈴を鳴らし、その穏やかな音色を会場中に響かせる。同じ笑顔でも、先ほどの『Superlative』とは違い、どこか落ち着くような気持ちになるのだから不思議だ。
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静けさに満ちた会場に鍵盤の音が響き、楽曲は星南の『Cosmetic』へ。星南の持つ強さの中でも、美しさや大人な部分が強調されたような1曲だ。耳に心地よい滑らかな英語の歌詞を伸びやかに陽高さんが歌いあげる。先の2曲のように激しさを感じさせる振り付けはないものの、長い髪を振りながらのパフォーマンスは華やかで、より楽曲が持つ美しさが際立つようだ。
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つぎにステージに立ったのは松田さん。ざわつく会場へ「これがあたしの選んだ道です!」と、佑芽のセリフを発する。聞きなれないスネアの音から新曲『金の斧、銀の斧、エメラルドの斧』が初披露となった。
セリフパートでのやりとりもある物語性の高い1曲で、歌詞にも泉の女神や『オズの魔法使い』のドロシーなど、さまざまな童話や寓話の人物が登場する。曲はジャジーな雰囲気で、いままでの佑芽にはなかったような“楽しさ”が詰まった曲調になっている。もちろん“金! 銀! 金! 銀!”というようなコール、“あっちむいてほい”をするという遊びの要素など、「佑芽の曲と言えばコレだよね」といった記号も散りばめられているのがどこかうれしい。この曲をポップに、天真爛漫に歌いあげる松田さんの見せかたも含め、すばらしいステージになっていた。
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衝撃の佑芽ソロ曲から続くは全体曲『ENDLESS DANCE』。名前通りのダンサブルな楽曲を、抜群のパフォーマンスで披露。そのヒリつくようなかっこよさで、“まばゆく心に焼き付け”ていく。Begraziaのメンバーらしい、それぞれ性質の違う声のマリアージュも感じられる、この3人ならではの演出に思わず聞きほれ、見とれてしまった。
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MCでは佑芽の新曲『金の斧、銀の斧、エメラルドの斧』について。コールの楽しさだけではない、佑芽のほわほわしたかわいさを見せる曲なのだと松田さんは語った。全体曲の話になった際は、長月さんによる「『ENDLESS DANCE』は気を抜くとダサくなる」というアドバイスがあったというエピソードも語られた。
つぎの曲がラストだと発表があると……これも恒例「いま来たばっかり」の声が。応えるのは初陣の首領(ドン)であり、主将であり、お頭である春咲さん。静かに「ウソつき」と冷たい声で言い放つ、ほか公演とは違ったアプローチを見せて会場を沸かせた。
アンコール前最後の曲は『White Night! White Wish!』。この3人で歌っていると、サポートカードである“キラキラして綺麗~っ!”の絵が思い浮かぶ。冬のシーズン楽曲を、熱い東京の真昼に歌う。少し高めな曲のキーによるものか、陽高さんの声が持つかっこよさがより強く出ていたような印象を受ける。オリジナルメンバーである松田さんの天真爛漫さと、ふたりのよさを支えるバランサーのような春咲さん。MCにおける3人の役割がそのまま表れたかのように感じられた。
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会場に響くアンコール。その声に応えるよう、場内に鼓動の音が響き渡る。この音から始まるのはそう、Begraziaのユニット楽曲『Star-mine』! 初ツアーらしいシーズン楽曲ではない、まさかの選曲に会場の声もさらに沸き立つ。ファルセットの抜けるような声が美しい1番の終わりから激しさを伴い駆け抜けるラップパートへ。目まぐるしい曲の展開に体中へ「楽しい!」が駆け巡る。手の動きに合わせ、3本の光が左右に動く会場。曲の終わり、この昼公演いちばんの歓声がステージを包み込んだ。
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歓声を受けながら、最後の挨拶へ。まずは追加公演の舞台に立てることへの感謝を、松田さんが述べる。この思いを100年かけて返していくと話すと、客席からはいろいろな思いが籠っているであろう「ありがとう!」の声が響いた。春咲さんからも、体調面から登壇が見送りとなった名古屋公演での悔しさを振り返りながら、少し涙ぐみつつ本公演の感想が語られた。
……と、しっとりとした雰囲気になっていたのだが、そんな流れを吹き飛ばすかのように陽高さんが元気な挨拶とともに、うれしさを爆発させながら本公演の思いを語る。ただ、初陣を支え続けた陽高さんの「この3人がBegraziaだぞ!」という言葉には、思わずこちらが涙ぐんでしまった。
そして、それぞれが追加公演に抱える思いを語った後、このツアーの名前でもある最後の楽曲『初』へ。これまで以上の気迫が感じられるパフォーマンスだったのはもちろんのこと、全員から迸るような“楽しさ”が見えるステージになっていたのが印象的だった。
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会場中を見渡して「ありがとう!」を交換しあった後は、春咲さんの音頭で「これからも、アイマスですよ! アイマス!」の挨拶。最後の最後まで手を振りながら(そして熱中症対策として「水分と塩分!」と叫びながら)、3人は退場していった。
最後は十王学園長とあさり先生による一丁締め。大きな乾いた音とともに、昼公演の終わりを告げた。
“学園アイドルマスター DEBUT LIVE 初 TOUR -初陣公演-”新宿・昼公演セットリスト(敬省略)
- 01. 初(松田彩音、春咲暖、陽高真白)
- 02. Campus mode!! (松田彩音、春咲暖、陽高真白)
- 03. The Rolling Riceball(松田彩音)
- 04. ツキノカメ(春咲暖)
- 05. 小さな野望(陽高真白)
- 06. Our Chant(陽高真白)
- 07. グースーピー(松田彩音)
- 08. Superlative(春咲暖)
- 09. Cosmetic(陽高真白)
- 10. たいせつなもの(春咲暖)
- 11. 金の斧、銀の斧、エメラルドの斧(松田彩音)
- 12. White Night! White Wish! (松田彩音、春咲暖、陽高真白)
- 13. ENDLESS DANCE(松田彩音、春咲暖、陽高真白)
- EN1. Star-mine(松田彩音、春咲暖、陽高真白)
- EN2. 初(松田彩音、春咲暖、陽高真白)
25公演、ほぼ1年間を繋いだバトンの終着点となる夜公演。でも“終わり”じゃないと、松田さんはMCで語った
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そして続く初星学園伝統の楽曲『Campus mode!!』。熱い流れに会場も沸き立つ。それぞれの個性が際立つソロパートもそうだが、やはり印象的だったのは全体の声が重なるパート。重なり合ったときのハーモニーが絶妙だとは思っていたのだが、この『Campus mode!!』は、とくに重なったときの耳への気持ちよさが歴代でも群を抜いていたように感じる。会場の声もやむことなく、曲の最後まで大いにステージを盛り上げた。
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息を切らしながらMCへ。何かを発するたびに会場のプロデューサーも大声で反応し、熱のこもった会場の雰囲気が伺える。昼公演と同じく、美鈴の“Campus mode!!”カードイラストと同じポーズをとる春咲さん。さらに沸く会場。歓声へのお礼を交えつつ、それぞれが披露した曲への感想を話してつぎの楽曲へ。
ステージにひとり残った松田さんが手で三角を作ってポーズを決めると、会場から「おぉっ」と声が上がる。披露する楽曲はもちろん佑芽の『The Rolling Riceball』。大きな声でコールするのはもちろん、中には白いペンライトで三角形を作り“おにぎり”を表現するプロデューサーも。それぞれの方法で表現された愛に応えるように、松田さんも満点の笑顔でパフォーマンス。相乗効果でどんどん盛り上がるようなステージに。
ちなみに間奏で“おにぎりを作って食べる”という振り付けがあるのだが、今回は膝を使って屈伸しながら大きなおにぎり(三角形)を作っていた。このままどんどん巨大化が進んでいくのだろうか。
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続く4曲目は美鈴の『ツキノカメ』。歌唱での表現が少ない曲ながらも、表情とダンスによる“強すぎる”表現力でこの曲の持つイメージを存分に体現していく春咲さん。肩を抱く表現や柔らかにマイクを握る最後の振りなど、柔らかな表現がとくに印象的なものになっていた。ステージに降り注ぐライトの表現もすばらしく、貫くようなレーザービームと柔らかに降り注ぐ光の使い分けが美しい。
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5曲目は星南の『小さな野望』。ばっちりキメた流し目からの“大人になって”には、思わず鳥肌が立つ。夜公演では陽高さんらしい“ライブを楽しむ気持ち”が伝わってくるような感情の見せかたではなく、より楽曲の世界観や星南らしさが伝わってくるようなアプローチになっているように感じられた。もちろん楽しさを乗せていないわけではなく、その思いは葛藤を抜けた星南の思いを表現するように、ラスサビで爆発。最後の“歌にしたい”は、思わず涙が流れるほどの、万感の思いを込めたパフォーマンスとなっていた。
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ソロ曲を振り返るMCでは、それぞれが楽曲に込めた思いについて語られた。「最高すぎて記憶がない」とは、『小さな野望』を終えた陽高さんの弁。ここを墓場にする、みんながひまわりみたいなど、陽高さんらしいワードでMCが進む。
その後は恒例の衣装トークへ。本公演で初披露となる松田さんの着る佑芽の初衣装について。咲季とお揃いのデザインについて触れ、お姉ちゃんといっしょにいる気分だとうれしそうに語っていた。陽高さん、春咲さんも衣装に着いたブレスレッドや髪飾りのチャームなど、アクセサリーについて語った。
初陣メンバーらしい騒がしめなMCが開けると、聞こえてきたのは『Our Chant』の壮大なイントロ。中盤のラップパートから繋がるセリフパート。印象的なフレーズが続くこの部分は、ブレスも含めて陽高さんの“かっこよさ”が詰まっていた。最後まで前を見据える目まで美しい、星南らしい決意を感じさせるステージに。
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続いては佑芽の『グースーピー』。松田さんがステージの端から端まで走り回り、会場全体を盛り上げる。ウサギのようなポーズを取ったり、首をかしげたり、弾けるような笑顔とかわいさが魅力のパフォーマンスになっていた。もちろん恒例のジャンケンも。今回はどちらもパーだった(ちなみに筆者は全部負けた)。
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歓声とともに春咲さんが登壇し、美鈴の『Superlative』を歌う。振り付けのひとつひとつに丁寧さを感じさせる、圧巻のパフォーマンスで会場を魅せる。表情の使いかたも本当にすばらしく、全体を通して柔らかい、妖しい笑みを浮かべている印象ながらも、“心のかさがすり減っても”という歌詞を歌う際にはどこか辛そうな表情を見せる。表情とダンス、歌唱すべてから曲への深いを思いを感じられるような、完成度の高さがよくわかるステージになっていた。
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続くMCでは、直前に歌った曲への感想や思いが語られた。松田さんは、なんども披露していくうちに『グースーピー』がみんなになじんで来たような手ごたえを感じてきたという。ちなみに1番、2番で同じパーだったことについては、「誰も同じ手を出すとは思わないだろう」という思惑があったようだ。本気で勝ちに来ているのもどこか佑芽らしい。
春咲さんは『Superlative』の振り付けが届いた日のことを笑いながら振り返りつつ、本公演で歌えたことを喜んでいた。その後もいろいろわちゃわちゃありつつ、初陣らしいMCが続いていた。
MC明けは美鈴の『ヨルニテ』から。開幕から“強さ”を感じさせる笑みとともに、春咲さんが星々の浮かぶ夜すらも私色に染めようとする、美鈴の傲慢な本性を歌う。しかしながら、キレのあるダンスと表情のコントロール、感情を込もった歌唱と、ステージの完成度を見ると「この人ならできそう」と思えてしまう。このパフォーマンスができる春咲さんだからこそ抱ける感情だろう。
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そんな会場に『Choo Choo Choo』のイントロが流れ出す。ステージを歩いて弓を放つ独特の振り付けで会場を沸かせ、春咲さんのものとはまた違う魅せかたで会場の空気を塗り替えていく。初星学園の一番星たる輝きで、傲慢さで塗られた夜を払うような……そんな意図を感じてしまうような曲順だ。
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続いては佑芽の新曲『金の斧、銀の斧、エメラルドの斧』。ジャジーな雰囲気の楽曲とともに、松田さんが跳ねながら賑やかな物語を歌う。この曲は歌声の使い分けがおもしろく、まるで演劇のように展開されていくステージには、ほかの楽曲にはない楽しさに満ち溢れている。
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賑やかな楽曲の後は、クールなカッコよさが光る『ENDLESS DANCE』へ。妖艶な魅力のある春咲さん、伸びやかで華がある陽高さんの歌声に、底抜けに明るい松田さんの声が、それぞれ違った楽曲の顔を覗かせる。持ち味が光るソロパートがとくに印象的なステージだった。
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感情の波がジェットコースターみたいだと、松田さんは新曲について語る。楽曲が持つ展開の速さについて触れつつ、歌詞がはやく皆さんのもとに届くといいなと笑っていた。陽高さん、春咲さんのふたりも好きな曲らしく、「ほぼ踊れる」とのことだ。
『ENDLESS DANCE』の話題になると、松田さんがほぼ1ヵ月で仕上げたという衝撃のエピソードが語られる。時折“妖刀”と称される、松田さんによる切れ味の鋭いワードが飛び交う、賑やかなMCになっていた。
つぎが最後の曲だと発表があると、恒例の「いま来たばっかりー!」の流れに。夜公演は松田さんによる全力の「嘘つきー!」から、春咲さんによる美鈴らしい声での「嘘つきさんですね」、そして陽高さんによるドスの効いた「この嘘つきどもが!」と、3人それぞれが応える豪華な“嘘つき警察”となっていた。
そしてアンコール前最後の曲は、シーズン楽曲である『White Night! White Wish!』。3人がかわいく、冬の夜を歌いあげる。2番の冒頭で3人が触れ合う振り付けがあると、会場からも歓声が。
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アンコールに応え、ステージに上がるBegraziaの3人。流れるのはもちろん『Star-mine』。初星コミュでも印象的な1曲を、全員が笑顔で歌いあげる。“言葉だけじゃ足りない距離を”、“夢見るだけじゃ叶わない思いを”と、歌詞の美しさに着目するとキリがないが、なによりすばらしかったのは、そんな歌詞を歌うステージに立つ3人の笑顔。花火のように煌めく表情で、最後の瞬間までを駆け抜けた。
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最後のMCでは、初陣公演の追加公演への思いが語られた。涙ぐみながら関係者やプロデューサー陣へ感謝を語り「これは初ツアーなんです。終わりツアーは絶対に来ないんです!」と語る松田さんに、会場が大いに沸く。
辛い思い出を振り返りながらも、今後のイベントや展開についての希望を伝えつつ、この公演が楽しかったと語る春咲さん。Begrazia揃ってのパフォーマンスが見せられたことを心の底から喜びつつ、じつはThe 1st Pereodを終えたことで、上がる期待値に緊張していたと告白する陽高さん。MCで三者三様の思いを語り、最後の曲である『初』へ。
それぞれが持つ歌声の個性を発揮し、3人が揃ったときの一体感も見せ、そしてなにより、最後まで笑顔で。“初ツアー”が1年かけて繋いできたバトンが、ゴールへ到達にするにふさわしい、そんな思いを抱かせる『初』となっていた。
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会場と、配信の向こうにいるプロデューサーへ「ありがとう」を振りまき、春咲さんの音頭で「これからもアイマスですよ! アイマス!」の挨拶。最後まで手を振りながら、3人は退場した。
初ツアー全25公演を終える、最後の締めとなる挨拶はもちろん十王学園長とあさり先生。ふたりが音頭を取る一丁締めの「パンッ」と乾いた音が会場へと響き渡り、初陣公演の追加公演、そして初ツアーは終了となった。
直後に山本プロデューサーが登壇。初ツアー完走記念である“メモリアルフォトブック”の販売、7月7日からのストーリーイベントにおける咲季の私服実装など、さまざまな告知を行った。
最後に、本公演に携わった方やプロデューサーたちへのお礼の言葉を届け、退場。会場から大きな拍手が送られたのは言うまでもない。
1年間かけて25公演と、長かった “初ツアー”もこれにて終了。ただ、松田さんが言った通り、これは初であり、終わりではない。つぎのイベントは9月の“クラス対抗初星大運動会”。どんなイベントになるかはいまだ未知ではあるものの、開催されるその日が楽しみでしかたがない。
“学園アイドルマスター DEBUT LIVE 初 TOUR -初陣公演-”新宿・夜公演セットリスト(敬省略)
- 01. 初(松田彩音、春咲暖、陽高真白)
- 02. Campus mode!! (松田彩音、春咲暖、陽高真白)
- 03. The Rolling Riceball(松田彩音)
- 04. ツキノカメ(春咲暖)
- 05. 小さな野望(陽高真白)
- 06. Our Chant(陽高真白)
- 07. グースーピー(松田彩音)
- 08. Superlative(春咲暖)
- 09. ヨルニテ(春咲暖)
- 10.Choo Choo Choo(陽高真白)
- 11. 金の斧、銀の斧、エメラルドの斧(松田彩音)
- 12. White Night! White Wish! (松田彩音、春咲暖、陽高真白)
- 13. ENDLESS DANCE(松田彩音、春咲暖、陽高真白)
- EN1. Star-mine(松田彩音、春咲暖、陽高真白)
- EN2. 初(松田彩音、春咲暖、陽高真白)