『学マス』デビューライブツアー“初陣公演”(梅田)リポート。美鈴の傲慢な1面が垣間見える新曲『ヨルニテ』初披露。春咲さんのツッコミが飛ぶMCがなんとも大阪っぽい公演に

byオクドス熊田

更新
『学マス』デビューライブツアー“初陣公演”(梅田)リポート。美鈴の傲慢な1面が垣間見える新曲『ヨルニテ』初披露。春咲さんのツッコミが飛ぶMCがなんとも大阪っぽい公演に
 2025年2月11日(火)、大阪府・梅田クラブクアトロにて『学園アイドルマスター』(以下、『学マス』)のライブツアー“学園アイドルマスター DEBUT LIVE 初 TOUR -初陣公演-”が開催。

 前回の名古屋公演では体調不良により出演を見合わせていた春咲暖さん(秦谷美鈴役)は、今回初の登壇となる。先日公開された
『ツキノカメ』に衝撃を受けたプロデューサー(※『アイドルマスター』シリーズのファンのこと)も多く、どんなステージになるのかに注目が集まっているようだ。
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出演者(敬称略)
  • 長月あおい(花海咲季役)
  • 春咲暖(秦谷美鈴役)
  • 陽高真白(十王星南役)

春咲さんの滑らかでキレのあるダンスが印象的。3人そろった初陣公演に、プロデューサーたちのテンションも爆上がりの昼公演

 開幕の挨拶と諸注意を務めるのは、おなじみ十王邦夫学園長(声:大塚明夫さん)と根尾亜沙里先生(声:古賀葵さん)。あさり先生の問いかけへ元気に挨拶を返すプロデューサーという構図も見慣れたものだ。

 各種挨拶の後、オーバーチュア(Kijibatoさん制作の
『DEBUT LIVE 初 TOUR -序曲-』)とともに陽高さん、春咲さん、長月さんが登壇。『学マス』のメインテーマでもある『初』から初陣公演・梅田がスタートした。
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 ようやく3人が揃ったこともあってか、最初のステージながら会場の盛り上がりは最高潮。続く
『Campus mode!!』でもその勢いは衰えるどころか増すばかりだ。壇上では激しいダンスを披露する長月さん、陽高さん両名に対比するような、春咲さんの滑らかなキレのあるダンスが目を引く。春咲さんが演じるアイドル、美鈴に合わせたような振り付けもあり、とくにジャンプ中の足を横に折り畳みながらのかわいらしい姿が印象的だった。
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 MCでは春咲さんからの「元気になったので、今日は皆さんと精いっぱい楽しんでいきましょう!」という心強い言葉も。先ほどのパフォーマンスでは、名古屋で参加できなかったぶん、強い気持ちを込めたのだという。

 陽高さんからは「熱い」と、会場からの熱気に感謝を。長月さんは佑芽のコンサートライトが見えるのがうれしいと、それぞれの気持ちを語った。
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 そんなMC後から始まるソロ曲パート。開幕はいきなり美鈴の
『ツキノカメ』から。会場の期待度も高かったようで、春咲さんがステージに立っただけで大きな歓声が上がる。

 ゆったりとした曲調とゴリゴリのEDMサウンドの転調が印象的なこの曲では、ステージ上の春咲さんの表情が素晴らしかった。最初は柔らかい笑顔、中盤からは意思の強さを見せる表情、そして最後はそんなふたつが合わさったような顔へ。転調のたびに変わっていく表情の変遷からは、掴み切れない美鈴のキャラクター性が強く表れているように感じられる。
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 そんな美鈴に続くは星南の
『小さな野望』を、陽高さんが名古屋以上の安定感で歌い上げる。煩悶する表情から“私だけの物語も聞いてもらえるかな”でふいに笑顔を見せるなど、安定感が上がったことにより、さらに楽曲へと感情を強く乗せられているような印象だ。名古屋からたった2日しか開いていないにも関わらず、その表現力の上がりかたにはどこか恐ろしさすら感じるほど。
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 そんな生徒会組――“Begrazia”に所属するふたりに、特殊イントロの
『Fighting My Way』を引っ提げ咲季が殴り込みをかける。長月さんも当然ながら名古屋公演以上のパフォーマンス。とくに声量が大きく上がっており、最初のワンフレーズからも明確な違いを感じ取れるほどの成長を遂げていた。プロデューサーたちによるコールも随所に挟み込まれており、なんの煽りがなくとも“Ram pam pam para pum pum pa”コールでステージを盛り上げていた。
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 『ツキノカメ』はゲーム内MVを見てひっくりかえったと春咲さん。振り付け自体の数は多くないものの、ひとつひとつゆっくりと余裕をもって踊るようにとずっと指導を受けていたという。長月さんが「美鈴が憑依しているみたいだった」と言ったところでなぜか陽高さんが吹き出し、春咲さんが突っ込むという一幕も。

 話は名古屋で陽高さんの暴走MCがたいへんだったということへ。開幕前、円陣を組むときには陽高さんひとりだけ「人がたくさんいるのであまり大きな声では……」と注意を受けていたとのことだ。

 長月さんからは
『Fighting My Way』を力強く歌うためにもすごく走っているとのエピソードが。最初はただ歌うだけでも、息切れしてしまうほどだったという。いまはそんな片鱗すら感じさせない姿に、会場中のプロデューサーは思わず頷いていた。

 その後、話題は大阪についてへと移る。食べたものの単語が出てこない陽高さんに「モダン焼き!」、「とん平焼き!」とプロデューサーが教えるという場面も。それを見て「MCでしゃべることを決めたなら、事前にわからない単語は調べない?」と春咲さんからの鋭いツッコミが入る。その後のご飯トークでも随所に春咲さんがツッコミを入れまくる、とても大阪らしいトークが展開されていた。
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 しかしステージではそんなわちゃわちゃもどこへやら。きっちり“一番星(プリマステラ)”モードへと身を包んだ陽高さんによる
『Choo Choo Choo』が披露。クールな表情と髪を靡かせながらのキレキレなダンス、そして合間に零れる笑顔で会場中を魅了していく。
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 続くは咲季の
『EGO』が、フロアパフォーマンスでプロデューサーたちを熱狂させていく。こちらもより安定感が増し、配信カメラへのアピールや会場へのファンサもより多く振りまかれているように見える。咲季らしいかわいさを存分に詰め込んだこの曲を完璧に歌いこなしていた。
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 つぎに披露されたのは、美鈴の誕生日楽曲である
『たいせつなもの』。ゆったりと、包み込むような温かさに満ちた曲。柔らかな陽だまりのようなステージライトもこの曲の持つイメージを増幅させてくれるようだ。サビの“Ting-a-ling-Tinkling”に合わせて鈴を鳴らすようなサビの振り付けも綺麗で、ふわりとした曲の世界観がしっかりと表現されている。春咲さんは『学マス』でのステージ登壇は初めてのはずだが、ほか2名と遜色ない完成度のステージになっていたのも驚きだった。
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 陽高さんは、名古屋でのアーカイブを見て練習を重ねていたそう。「世界一、宇宙一クールになれていましたか?」という問いかけには、会場中が「いえーい!」の声で答える。長月さんからは
『EGO』が“ずんずんぱ”と呼ばれているという話が。「なんでそんなに擬音が好きなんだろうね」と言うと、会場からは笑いが漏れていた。

 『たいせつなもの』を披露した春咲さんからは、「美鈴のお誕生日曲なので、おめでとうって言ってもらっていいですか?」という言葉が。もちろん会場中のプロデューサーからは「おめでとう!」という声で答えていた。その後、陽高さんの誕生日が近いことにも触れ、陽高さんにも「おめでとう」の声が。

 衣装トークではお気に入りのポイントを紹介。春咲さんは女の子らしさが詰まった美鈴らしい衣装、とくに回ると広がるスカートについて話す。ふだんはガーリーな服を着ないと言う春咲さんに「ですよね!」と大きな声で陽高さんが賛同すると、会場からちょっとした笑いが漏れていた。

 陽高さんは衣装のレザー素材の部分が好きとのこと。サイドはレースになっており、正面からは見えないからと、体を捻って会場に見せていた。長月さんは、
『Fighting My Way』やほかのコラボ衣装にはない、『初』衣装特有の優等生っぽさが好きとのことだ。
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 その後は新曲パート。昼公演は、名古屋でも披露された星南の
『Our Chant』。さまざまな要素が複合された1曲だが、それを堂々と歌いこなす姿はまさに一番星。サビで拳を振り上げるさまもより堂に入っており、セリフパートの熱量も名古屋公演以上に増したように感じる。
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 続いては全体曲
『ミラクルナナウ!』が披露。会場が一体となって盛り上がれる1曲であり、今日はコールできる曲が少ないこともあってか、いままで溜め込んだ感情を爆発させるように会場のコールもより一層大きく感じる。それに応えるように、ラスサビでは陽高さんが“シェアしあってマジハッピー!”を特大の声量でプロデューサーへと届けていた。『Our Chant』から連続でのステージというのが信じられないほどのパフォーマンスだ。
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 その後のMCでもコールがすごかったとの話が。イントロで盛り上げスイッチが入ったみたいだったと、春咲さんは笑っていた。

 陽高さんからは
『Our Chant』は“ぐわわわ音楽”(音響がすごい曲)という話題が。「(この曲が映えるのは)やっぱりライブステージでだよね!」と言うと、プロデューサーたちも賛同の声を上げる。そんなふわっとしたMCに春咲さんから「さっきの陽高さんはどこへ?」と言われると、陽高さんは一番星モードでステージ対応。そのモードのまま春咲さんへ話を振ったところ、こちらも美鈴モードで「わたしに振らないでください」と答える。最後にはどっちの陽高さんも好きだよ、と長月さんが締める。なんとも平和なMCだ。

 その後に披露されたのは、アンコール前最後の曲
『ENDLESS DANCE』。名古屋会場の編成では攻めっ気たっぷりなふたりによるパフォーマンスだったが、春咲さんが入ることで落ち着きが追加され、また新たな曲の魅力が見えてくる。3人が揃ったことでフォーメーションもより完璧になっていた。曲の後は、そんな3人へ向けて大きなアンコールが響き渡る。
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 プロデューサーたちのアンコールを遮るように“ハチャメチャ! だって青春じゃない?”が大音量で流れ出す。バレンタインのシーズン楽曲
『ハッピーミルフィーユ』が初披露された。

 セリフの破壊力がすさまじい一曲で、1番の“……甘いものって……好き?”には会場から大歓声が。美鈴(春咲さん)の“いっぱい食べてくださいね”に咲季(長月さん)の“だからその……言わせないでよ!”など、それぞれのアイドルごとに用意されたセリフを放つたび、その大歓声はより大きくなっていく。終わった後、会場からは「かわいいー!!」の叫び越えが響き渡っていた。
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 大盛り上がりの
『ハッピーミルフィーユ』が終わり、最後の挨拶。松田さんと佑芽のピンチヒッターとして出演した長月さんが「かっこいいお姉ちゃんでしたか?」と聞くと、会場からは大きな声援が届けられた。

 春咲さんは名古屋公演に出演できなかったことへ、申し訳ないと自身の気持ちを述べた。そんな姿に、会場からは拍手と声援が送られる。挨拶の途中、言葉に詰まることがあったもののはっきり「(美鈴は)泣きません」と言い、言葉通り最後まで泣かず、感謝の気持ちを綴りきった。

 陽高さんは、春咲さんに「おかえりなさい」という言葉から。4人でここに立ち、無事“初陣”ができたことをうれしいと語る。最後に感謝の言葉を綴ると、プロデューサーたちからも「ありがとう」の声が。そんな声にももういちど「ありがとう!」で返す陽高さんらしいMCを見せた。

 最後の
『初』は、万感の思いが籠ったパフォーマンスで涙を誘われる。『学マス』の中でもかなりスタンダードな楽曲だからこそ、各々のキャストとしての違いがより映える。ライブ最後の曲で、全員の動きが伸びやかになっているからこそよりそこがわかるような。なにより全員が楽しそうなのがいい。こちらもうれしくなってしまう。最後の手を上げる振りの後、ステージ全体を目で眺め、笑顔になる春咲さんの所作が印象的だった。
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 最後は長月さんの「これからもアイマスですよ! アイマス!」で締め。全員の挨拶のあと、会場中からは大声量の「ありがとう!」が。お返しのように、会場の端から端まで感謝の言葉を届けまわり、3人は笑顔のままステージを去った。最後に投げキッスを送る陽高さんのファンサービスに会場はよりいっそう沸く。

 アイドルたちが退場した後は、プロデューサーたちの締め。十王学園長、あさり先生が音頭を取る、一丁締めの大きな音が会場を響き渡った。

“学園アイドルマスター DEBUT LIVE 初 TOUR -初陣公演-”梅田・昼公演セットリスト(敬省略)

  • 01. 初(長月あおい、春咲暖、陽高真白)
  • 02. Campus mode!! (長月あおい、春咲暖、陽高真白)
  • 03. ツキノカメ(春咲暖)
  • 04. 小さな野望(陽高真白)
  • 05. Fighting My Way(長月あおい)
  • 06. Choo Choo Choo(陽高真白)
  • 07. EGO(長月あおい)
  • 08. たいせつなもの
  • 09. Our Chant(陽高真白)
  • 10. ミラクルナナウ (゚∀゚) !(長月あおい、春咲暖、陽高真白)
  • 11. ENDLESS DANCE(長月あおい、春咲暖、陽高真白)
  • EN1. ハッピーミルフィーユ (長月あおい、春咲暖、陽高真白)
  • EN2. 初(長月あおい、春咲暖、陽高真白)

美鈴の新曲『ヨルニテ』が発表された夜公演。初陣公演の“初陣”が無事終了

 夜公演ももちろん十王学園長とあさり先生の挨拶と諸注意から。そしてオーバーチュアとともに陽高さん、春咲さん、長月さんが登壇し、『初』と『Campus mode!!』を続けて披露。昼公演を経て3人の声はより強くなり、声の重なりもより綺麗に。曲中のソロパートに込められている感情やそれぞれの担当アイドルらしさなども増し、個々の力強さもより感じられるものに。
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 夜公演のメインMCは陽高さん。それぞれの担当アイドルらしいセリフで挨拶したのち、話題はさきほどの2曲へ。コールのパワフルさや歌う中で気を付けたことなどを語る。その後は陽高さんらしいハイテンションなトークで場を温めつつ、ちょっと行き過ぎたところを春咲さんが突っ込む、というかたちで場が進む。名古屋で見たかったような掛け合いが見られ、感動したプロデューサーも多かったのではないだろうか。
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 ソロ曲パートは
『ツキノカメ』から。表情もそうだが、もとより春咲さんはダンスが得意ということもあり、全身を使った表現力も素晴らしい。滑らかでゆったりとした動きでありつつ、動きの繋げかた、止めかたが鋭く緩慢な動きには決して見えない。最後は美鈴らしい、両手でマイクを持つ淑やかなポーズでフィニッシュすると、会場からは大歓声が上がった。
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 ソロ曲は
『小さな野望』、『Fighting My Way』と、それぞれド派手、かつ強い楽曲へと続いていく。陽高さんは手足の長さが際立つダイナミックな動きと感情表現で魅せ、長月さんは挑戦的な表情と曲に合わせたダンスとキックで会場を沸かせる。そしてもちろん、“Ram pam pam para pum pum pa”コールも。
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 その後のMCでは
『ツキノカメ』のダンスについて、春咲さんがドロップ(最初の転調付近)あたりの動きが好きだと答える。キレがあるけどしなやかだと、長月さんも絶賛していた。

 “叫びたいよ”のあたりで腕をぐるんと回しながら歌う振り付けが好きだと陽高さん。最初は肩が痛かったらしいが、だんだん歌うたびに慣れてきたとのことだ。ちなみに春咲さんは“窓越し”、長月さんはラスサビにかけて笑顔になってくるところが好きとのこと。陽高さんはそんなラスサビへの笑顔を、ステージから見える光から引き出されたものだと語る。

 長月さんは初陣公演で新たに取り入れたキックについて。「靴が飛んで行ったらどうしよう」と思っていたとのこと。最初は足に重りがついているかのように感じていた背の高いブーツも、どんどん馴染んできてついにはキックができるようになったと笑っていた。

 ちなみに“Ram pam pam para pum pum pa”は、アドリブ的に取り入れたパートという楽曲収録時のエピソードも。まさかコール化するとは、と長月さん自身も衝撃があったようだ。

 話題は大阪トークへ。昼公演で「たこ焼き食べたい」と呟いていたところ、スタッフさんが裏で用意してくれたらしい。ほかには豚まんなども美味しくいただいたとのこと。
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 つぎの曲へと繋ぐハイテンションなMCから一転、最高にクールな表情とダンスの
『Choo Choo Choo』で陽高さんが魅せる。弓を引く振り付けで、矢を射られた側の観客席から歓声が上がるほど。続く『EGO』では、咲季らしい“ありったけのかわいさ”で長月さんが会場を包み込み、サビのフロアパフォーマンスでプロデューサーたちを大いに沸かせた。
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 そんな熱狂した会場を、美鈴の
『たいせつなもの』による陽だまりがやさしく包み込む。会場の青いコンサートライトもゆっくりと揺れ、のんびり、まったりとした空間に。春咲さんの柔らかい笑顔と歌声で、熱くなった体をゆっくりと癒してくれるような1曲になっていた。
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 MCでは各々の曲で好きな振り付けについて。
『Choo Choo Choo』で弓を引く振り付けに合わせ、プロデューサーたちから声があがっていたのがうれしかったと語る。長月さんは、『EGO』のちょっと自由な振り付けについて。我儘なかわいさが伝わるといいな、と思いパフォーマンスを披露したとのことだ。

 春咲さんは、
『たいせつなもの』もゆっくりした振り付けについて。サビの鈴を鳴らす振り付けが好きだと語る。みんなが熱くなったところに、おねんねの鈴を鳴らすのが今日の役割ですと笑っていた。この曲に関するちょっとした小話として、“この曲はすべてを受け入れる”とレコーディング時のメモに書いていた、というエピソードも披露された。

 ちなみに、そんなステージの後ろでは陽高さんが「ボブ」と連呼していたというお話も。「(春咲さんの)髪型がボブに見える」と陽高さんが言ったのを長月さんが聞き逃し、陽高さんがひたすら説明するという流れがあったらしい。「つぎの公演で思い出しちゃいそう」と春咲さんは笑っていた。

 その後は衣装の好きなところについて。長月さんはニット地が好きで、春咲さんとお揃いだと紹介したところ、衣装の共通点を探す流れに。レザー地(は多分そうかも、ぐらいの回答だったが)やリボンなど、いろいろな共通点が見つかった。
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 そして、「これも、私の一部です」から美鈴の新曲
『ヨルニテ』が披露。美鈴のプロフィールが公開された際に大勢が目を剥いた美鈴の持つ“傲慢さ”。それが形になったかのような1曲に。ステージライトも『たいせつなもの』の柔らかさはどこへやら。緑と青が乱反射するような激しいものへ。歌詞も(聞き取れる範囲なので正確さは保証しないが)“欠ける月のない世界”、“我儘言わせてよ”、“私色に染める夜は続くから”など、傲慢さMAXなものに。“星になって歌うから”など、H.I.F、そして一番星(プリマステラ)にどこか関係ありそうなフレーズも気になるところ。

 曲全体から漂うのは美鈴が持つ傲慢さであり、ある種の底にある怖さ。ライバル、主人公たちに相対するものらしい1面がこれでもかというほど表現されている。さきほどまでやさしく見えていた春咲さんの笑みも、どこか不敵さを湛えたもののように見えるのだから不思議なものだ。
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 ……と、そんな不穏な空気を吹き飛ばすように
『がむしゃらに行こう!』が披露。プロデューサーと壇上の3人がいっしょになって盛り上げる賑やかな楽曲で、会場からも大きな声が上がっていた。そんな気持ちに後押しされるよう、ソロパートの声量もさらに大きく。その後のMCでも、腕をぐるぐるする動きをいっしょにしたプロデューサーたちに感謝の言葉が。
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 MCでは当然、新曲
『ヨルニテ』についても言及が。練習中にも「これ、(ステージで)できたらかっこいいっすねー」と言われており、すごくプレッシャーを感じていたとのこと。そんな春咲さんに対して、会場からは「かっこよかった!」、「最高だった!」と声が上がっていた。

 そんなMCの後は、惜しまれながらもアンコール前最後の曲として
『ENDLESS DANCE』が披露された。かっこよさの中にセクシーな振り付けが光る1曲で、フォーメーションのキレもさらに増し、より全体に一体感が生まれているように感じた。先ほどの『ヨルニテ』を見た後だと、昼公演以上に美鈴というアイドルにこの曲がピッタリとハマる気がするのがおもしろい。
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 プロデューサーの熱狂アンコールに割り込むよう、“ハチャメチャ! だって青春じゃない?”の声が。アンコール1曲目は、昼公演と同じく
『ハッピーミルフィーユ』だ。恋する乙女のもやもや、勇気を詰め込んだようなキュートな振り付けと歌詞に、ついつい笑顔になってしまう。ラスサビ前の背を押して手を掴む振り付けから放たれるセリフには、思わずその甘さにノックアウトされてしまいそうになる。
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 「気持ちはゲーム内MVみたいに(チョコを)投げてたよ」とその後のMCで答えると、会場からは「やったー!」や「美味しいー!」という声が。

 その後は3人からプロデューサーたちへの言葉が。春咲さんは自身の療養期間中、温かい言葉をくれた方々への感謝と、今日がとても楽しかったと感想を述べた。

 長月さんからは、佑芽のピンチヒッター。佑芽には決してかっこ悪いところを見せられないお姉ちゃんなので、かっこいいお姉ちゃんだったかを会場中に聞いていた。もちろんかっこいいという声で。あとの公演も、佑芽のぶんまで背負ってがんばるのでよろしくお願いしますという言葉で締めくくった。

 陽高さんは、ひとりでは成長しきれない部分も、プロデューサーたちとステージをしてもっと楽しいことができていると、プロデューサーたちに感謝を。そしてこれからの公演でも、みんなといっしょに成長していきます(いきましょう)という言葉で締めくくった。

 大盛況の大阪公演だったが、気付けばもう最後の曲である
『初』に。万感の思いとともに歌われるこの曲、そしてライブを最後まで楽しもうと、会場のプロデューサーたちの声や振る腕もより大きく。“誰にも負けない”初陣公演の4人をつぎの会場へと送り出すように響きわたっていた。
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 そして曲が終わり、陽高さんによる「これからもアイマスですよ! アイマス!」の挨拶。会場全体に手を振り、愛あるグッズにファンサを返し、ステージ上を歩き回る。最後に配信カメラへ佑芽らしい“おにぎりポーズ”を見せ、笑顔で退場していった。

 そしてプロデューサーたちへの締めとして、十王学園長、あさり先生が音頭を取る一丁締め。大勢の手をたたく音が梅田クラブクアトロにこだまし、初陣公演・梅田は終演となった。

“学園アイドルマスター DEBUT LIVE 初 TOUR -初陣公演-”梅田・夜公演セットリスト(敬省略)

  • 01. 初(長月あおい、春咲暖、陽高真白)
  • 02. Campus mode!! (長月あおい、春咲暖、陽高真白)
  • 03. ツキノカメ(春咲暖)
  • 04. 小さな野望(陽高真白)
  • 05. Fighting My Way(長月あおい)
  • 06. Choo Choo Choo(陽高真白)
  • 07. EGO(長月あおい)
  • 08. たいせつなもの(春咲暖)
  • 09. ヨルニテ(春咲暖)
  • 10. がむしゃらに行こう(長月あおい、春咲暖、陽高真白)
  • 11. ENDLESS DANCE(長月あおい、春咲暖、陽高真白)
  • EN1. ハッピーミルフィーユ (長月あおい、春咲暖、陽高真白)
  • EN2. 初(長月あおい、春咲暖、陽高真白)
[2025年2月12日0時30分修正] 一部表記に誤りがあったため、該当の文章を修正いたしました。読者並びに関係者の皆様にご迷惑をおかけしたことをお詫びいたします。
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