『ARC Raiders』“COLD SNAP”の寒波で出会うプレイヤーが暖かくて困惑。脱出シューターなのに人が優しいってどういうことだ。「Don't Shoot!」を信じる心を取り戻せ

『ARC Raiders』“COLD SNAP”の寒波で出会うプレイヤーが暖かくて困惑。脱出シューターなのに人が優しいってどういうことだ。「Don't Shoot!」を信じる心を取り戻せ
 2025年12月下旬現在、筆者は『ARC Raiders』(アークレイダース)でまさかのホワイトクリスマスを楽しんでいる。
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この記事は『ARC Raiders』の提供でお送りします。
 本作はEmbark Studios ABが開発、ネクソンが提供するPvPvEエクストラクション・アドベンチャー。プレイステーション5(PS5)、Xbox Series X|S、PC(Steam/Epic Game Store)でプレイ可能だ。

 危険な機械生命体が闊歩する荒廃した地上世界で戦うゲームなのだが、こんな世界にも美しい雪が降るのだと感動してしまった。寒さが厳しすぎるこの新環境。凍てつく世界にもまだ人の心の暖かさが残っている。

 設定上、ほかのプレイヤーは敵だというのに何度も助けられている。
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寒さによる継続ダメージを受けて倒れた筆者。
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だが、そこに通りかかった見ず知らずのプレイヤーが蘇生してくれた。
 新環境“寒波”などさまざまな新要素を含むバージョン1.7.0アップデート“COLD SNAP”が2025年12月16日に実装され、新イベント“揺らめく炎”が開催中だ。新しいアカウントでゼロからゲームを始めてみたところ、イベントを問題なく楽しめている。

 クリスマスだけでなく、年末年始を真っ白な雪景色とともに過ごすのはじつにオツなもの。今回は当イベントの新要素について、実際のプレイリポートも交えて紹介していきたい。

人より機械が怖すぎる。それが『ARC Raiders』

 まずは本作がどのようなゲームか、軽く紹介させていただく。舞台は、宇宙から機械生命体“ARC”(アーク)が襲来して人類が地下に逃げ延びた近未来。プレイヤーは地上で物資を集めて生計を立てる“レイダー”のひとりとなって、危険な探索をくり返す。
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地上には大小さまざまなARCがあふれている。地上の探索はまさに命がけ。
 ゲームの形式は、TPS(三人称シューティング)視点で進行する脱出シューター。ARCの衛星に捕捉されるまでの制限時間内(最大30分ほど)に、できるだけ地上の廃墟で物資を集め、脱出ポイントから地下都市“スペランザ”へと帰還する。このくり返しで物資や設計図を集め、より探索がスムーズになる各種装備やアイテムを制作していく。
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地上の廃墟ではロッカーなど、さまざまな場所で物資が手に入る。
 もし探索中に倒れてしまうと、持っていたアイテムをすべて失う。苦労して集めた強力な装備なども全部ロストしてしまうわけだ。

 だが、すべてがゼロになるわけではない。各種設計図を見つけて装備を作れるようになっていれば、強力な装備を何度でも作り直せる。また、経験を積んでレベルを上げると探索がスムーズになる各種スキルを修得できる。
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設計図を集めたりスキルを育成したり。不屈の精神で環境を整え、より高難度で貴重な物資がある地域にもチャレンジできるようになっていく。
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出撃時に“無料ロードアウト”を選べば、最低限の武器と回復アイテムを無料で受け取って出発できる。
 物資集めと育成をくり返すだけなら楽な話だが、前述のとおり地上にはARCがあふれている。ARCは物音に敏感だ。物資漁りに夢中になっていると凶悪なARCの接近を許すことになる。

 それなら銃で応戦すればいいという単純な話でもない。その銃声でほかの敵を呼び寄せてしまうからだ。しゃがんで身を潜めたり、迂回路を探したりするのも生還のためには必要な行為である。
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ARCは強敵だが、倒せば貴重な物資を得られる。戦うか逃げるか、判断が求められる。
 また、地上では同じセッションにマッチングしたレイダー=ほかのプレイヤーも遭遇する。倒すと持っているアイテムを強奪可能。彼らは同じ人間だが味方とは限らない。

 探索方法はふた通り。ソロとパーティープレイ(最大3人までマッチング)だ。ソロでは出会い頭にエモートで「Don't Shoot!(撃たないで)」と叫んでくるプレイヤーが多い。それは命乞いや善意か、あるいはだまし討ちの布石か。あなたにはどう見えるだろうか。

 地上ではほかのプレイヤーと遭遇し、ARCの探査機が飛来し、超巨大ARCに遭遇し……つねになんらかの変化が訪れる。ただ物資を集め続ける作業には終わらない。セッションごとに異なるドラマティックな展開が楽しめること請け合いだ。
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PvPvEは殺伐としているイメージがあるが、本作のソロプレイでは「Don't shoot」が意外と通じる(気がする)。
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意外な共闘が実現したりと、人同士でプレイしているゲームならではのドラマも多数体験できる。

新環境"寒波"は寒さがヤバイが、人の心は暖かかった

 そんな本作に“COLD SNAP”アップデートで追加されたのが、新たな環境“寒波”だ。フィールドには一定期間ごとに特殊な環境が追加され、通常の環境で出発するか、特殊な環境で出発するかを選択できる。
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特殊環境では難度が上がるぶん、レアな物資が出現しやすくなったりとメリットもある。
 今回のアップデートで追加された“寒波”には、筆者の場合はゲーム開始から2時間弱ほどで出撃できるようになった。ゲーム内の序盤でNPC“シャニ”からのクエストをいくつかこなし、“セレステ”から初めてクエストを依頼されたタイミングだ。出撃回数なども関係しているかもしれないので、このクエストの発生が条件かどうかは未検証だが、特殊な条件はとくになさそうだ。

 なお、最初に出撃できるようになるマップ“ダム戦場”以外のマップでも寒波は発生するが、そちらに出撃するにはさらに出撃回数を重ねていく必要がありそうだ。
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シャニからのクエストで本作の基礎を学んでいるうちに、自然と寒波へと出発できるようになっている。
 寒波に出撃してまず驚かされるのは、その雪景色の美しさ。先ほども書いたが、改めて書きたくなる美しさである。

 もともと地上の景色は荒廃しつつも美しかったが、雪化粧をまとうと印象が大きく変わる。ふだんは歩くと水音が立ってしまう沼地帯が一面凍りついていたりと、一部の環境も異なっているため、ゲームの進行にも影響する。
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 そんな風景に見とれていた筆者だが、そのうち様子がおかしいことに気がついた。なにやら画面の外周部分に、凍結したようなエフェクトが出てきたのだ。

 このエフェクトが出てからさらに時間が経過すると継続ダメージが発生。寒波は寒いのだ(当たり前のことを書いてしまった)。この環境下で屋外に留まり続けると、寒さによって継続ダメージを受けるほどに。なお、屋内に避難することで、寒さによるデメリットはリセットできる。
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問答無用の継続ダメージ。
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屋内に入ると凍結エフェクトが消える。ここも屋内扱いなのかと脅かされる場所もあった。
 この継続ダメージが洒落にならない。体力回復アイテムの入手機会が限られているうえ、ARCとの遭遇戦に突入するとさらに体力が削られてしまう。屋内をメインで探索すれば問題なさそうだが、そもそも屋内には危険なARCが多い。

 そしてなにより、マップ“ダム戦場”の通常の脱出ポイントはすべて屋外にあるから厄介だ。脱出するにはこのポイントでエレベーターを呼び出し、到着を待たなくてはならない。近くに屋内扱いになる場所がない脱出ポイントの場合、継続ダメージを避けようがなかった。
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エレベーターを待つあいだ、回復アイテムで継続ダメージをごまかすしかない場面も。
 こういうときに大切なのは何か。そう、気遣いである。気遣いが気持ちいいってどういうことだ。これは本当に脱出シューターか。殺伐とした撃ち合いが醍醐味なんじゃなかったのか。

 戦闘での体力減少がより深刻だからか、それとも筆者がゲームを始めたばかりで初心者同士がマッチングしたからか、おもにプレイした寒波ダム戦場では遭遇するプレイヤーが皆優しかったのだ。

 ほぼ確実に飛んでくる「Don't Shoot!」。いつの間にか平和な世界がやってきていたのか、撃ち合いになる場面はほとんどなかった。後述するイベントが開始直後だったから、という可能性もあるが。

 どれくらい優しい世界だったか、実例を紹介しよう。脱出ポイントでエレベーターを呼び出したついでに、どうせ音がうるさくて危険なら変わらないだろうと、筆者は近くにあったARC探査機をこじ開けることにした。時間がかかるうえに、けたたましい音が鳴るが、貴重な物資が手に入るからだ。
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ついつい欲をかいてしまった筆者。見ての通りここは屋外。あとは言うまでもない。
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あっ。
 物資に目がくらんで体力を見ていなかったせいで、継続ダメージで倒れてしまった。ダウンした状態でも這って移動すればエレベーターで脱出できるが、ダウンしてから一定時間が経過するとゲームオーバーになってしまうため、この場所からだとまず間に合わない。

 こりゃダメだと諦めかけたとき、予想外のことが起きた。なんと、駆け寄ってきた見ず知らずのプレイヤーが筆者を蘇生してくれたのだ。
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ふだんのソロプレイではまず起きない状況だ。これを聖夜の奇跡と言う。
 ドラマはまだ終わらない。その後、ほかにもプレイヤーが集まってきて「Don't Shoot!」を飛ばし合いつつ、協力してARCの撃退に成功したときの達成感が忘れられない。少年マンガのクライマックスのような展開である。人類はまだ手を取り合えるんだなぁと感動してしまった。

 エレベーター到着の直前に、回復アイテムが尽きていた筆者はまた継続ダメージで倒れてしまった。しかし他プレイヤーは筆者がエレベーターに這って入るまで、エレベーターの出発操作を待ってくれた。マジか。みんな聖人か。
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とっさの共闘、そして待ってくれる優しさ。こんな時代でも、人の心はまだ捨てたもんじゃないです。
 別のセッションでも似たような共闘に遭遇し、筆者はすっかり感化されてしまった。東に困っているプレイヤーがいたら優しくし、西にARCに追い詰められているプレイヤーがいたら助けに入る。ふだんはしないプレイを楽しませてもらった。優しさの連鎖である(念のため改めて書いておくが、たいていの脱出シューターは殺伐としているものです)。

 厳しい環境だからこそ、人に優しくしたい。イベント期間が後半に入ったりすれば状況も変わってくるかもしれないし、単にマッチング運がよかっただけかもしれないが、寒くも暖かい世界には感動があった。イベント期間終了まで、人に優しくあろうと思う。イベントが終わったら覚悟しておいてください。

イベント“揺らめく炎”で限定衣装をゲットせよ

 今回のアップデートでは寒波以外の新要素も追加されている。なかでも期間限定で、2025年1月13日18時30分頃(日本時間)まで開催中のイベント“揺らめく炎”には要注目。ここでしか獲得できない、限定衣装一式が手に入るからだ。

 なお、イベントに参加するにはプレイしたラウンド数が5回に到達している必要がある。寒波に出撃できるようになるまでには、自然と条件が達成される形だ。

ライブイベント キャンドルベリー集め

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 “功績点”を集めることで、段階的にさまざまなアイテムを獲得できるイベント。イベント期間中は探索で獲得した経験値の一部が自動で功績点に換算されるほか、後述するプロジェクトでも大量の功績点を獲得できる。

 目玉報酬は限定衣装“ハイテク・ハイカー”と各種装飾用のギア一式。一式コンプリートを目指してほしい。
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功績点を集めることで、衣装のほかにマスクやバイザーなど装飾品一式も手に入る。

納品プロジェクト

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 5段階で完了するアイテム納品型のイベント。各段階で要求される素材を納品することで、ライブイベントで必要になる“功績点”をはじめ、装飾アイテムやゲーム内通貨“レイダートークン”など、さまざまな報酬を獲得できる。

 納品で要求されるイベント限定アイテム“キャンドルベリー”は、ライブイベントでの報酬で獲得できるほか、イベント期間中の寒波マップで採取できる。
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キャンドルベリー集めも寒波マップの楽しみかたのひとつ。筆者のように、気を取られすぎてARCにやられないように注意。

レイダーデッキ“Goalie”

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 2025年12月26日(金)から実装される、基本料金無料のバトルパス形式コンテンツ。アイスホッケーにヒントを得たという衣装一式やホッケースティック型のレイダーツール(箱のこじ開けや近接攻撃に使用するピッケル型ツール)といった報酬が獲得できる。プレイを重ねることで手に入る通貨“クレド”でのアンロック進行も可能だ。

20%オフセール開催中

 冬のセールに伴い、各プラットフォームで20%オフの4800円で販売中。いまからゼロスタートでも十分楽しめることは確認済みなので、ぜひこの機会にプレイしてほしい。寒波で人の優しさに触れよう。

 なお、各プラットフォームのセール開催期間は以下のとおり。
  • プレイステーション5:2026年1月7日(水)まで
  • Xbox Series X|S:2026年1月7日(水)まで
  • Steam:2026年1月6日(火)まで
  • Epic Games Store:2026年1月9日(金)1:00まで
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