
数々のヒット作を生み出してきたクリエイターの西健一氏(代表作:『moon』、『ちびロボ!』ほか)、森川幸人氏(代表作:『がんばれ森川君2号』、『アストロノーカ』ほか)が企画、制作に携わったこと、そして2025年2月に配信された体験版の容赦ない難易度設定でも話題となった作品だ。
ファミ通.comでも体験版のレビューは掲載していたが、今回は製品版同等のバージョンをプレイし、改めてレビューをお届けする。
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見た目と裏腹のガチンコゲーム!
本作の目的は、ミームたちに“世界最高のごちそう”を食べさせてあげること。プレイヤーはミームたちを導き、“世界樹”の内部を探索して素材を集め“キセキのなべ”でさまざまな料理を作り続けるのだ。
ゲームのメインとなるのは、世界樹の探索と、ミーム・拠点の育成。そこに“時間”と“ステータス管理”というふたつの要素が絡んでくることで、ゆるふわなビジュアルとサウンドで彩られた柔らかな雰囲気とは裏腹の、本格派作品となっている。
物語は、拠点にいる“トーレン様のお願い”を達成していくことで進んでいく。チュートリアルとプレイガイドも兼ねているので、基本的にはこれを軸にプレイすればいい。
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たとえば“ジャンプするスキルを覚えさせろ”といったお願いがあったときのこと。「何度も段差を越えさせればいいのかな」ということはわかったのだが、それをどこでやるのかがわからない。
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また、ミームにどんなスキルを覚えさせるのかも決めておかなければならない。本作では敵を倒したり、特定の地形への侵入を行うには対応したスキルが必要となる。しかし1体のミームが覚えられるスキルの枠は決まっているため、オールラウンダーの育成は不可能。スペシャリストを目的ごとに育成しておいて、必要に応じて投入する、という計画的な運用が求められるのだ。
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その代わり、自分なりの解法を発見できたときの喜びも大きい。これは親切すぎるゲームにはない魅力と言ってもいいだろう。
なお、体験版で指摘されていた激ムズなバランスについては、3段階の難易度設定が設けられることで対応されている。製品版の“ふつう”はそれなりの難しさに収まっているので、体験版ではきびしかったという人も、“ふつう”もしくは“やさしい”なら楽しめるし、体験版の難度に手応えを感じていた人は、“むずかしい”に挑戦して存分に楽しむといいだろう。
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やはりミームはかわいかった
ミームたちを制御する“AI”というと、“生成AI”などに代表される優秀で頼れるもの……というイメージがあるかもしれないが、本作ではAIのせい(おかげ?)でミームたちはとても生き物らしい存在になっている。たとえるなら、しつけをする前のペットのような感じだ。
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学習する前は、何でも食べてしまったりもする。最初に木の枝を食べようとしたときは「おいおい!」とビックリした。すぐに吐き出しはするのだが。
ただ、バカな子ほどかわいいと言うが、だんだん制御できるようになってくるとそれまで苦労したぶん、愛着が湧いてくる。見た目も愛嬌があるし。
寿命が15日しかないので、お別れのときは早くやってくる。拠点内にお墓を建てることもできるので、そういったもので思い出を残しておけるのもいいなとは思った。
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一方で注文もつけたい。画面内に複数の段差が登場したりすると、処理がカクついたりカーソルが反応しなくなったりする。視点を移動するときに移動させたい方向と反対の方向を入力する必要があるなど、全体的に操作性もよくないところがあるので、今後のアップデートなどで対応してほしいところ。
そんな欠点もあったりはするが、こういうゲーム性の作品は近年あまりないと思われるので、新しもの好きなユーザーはぜひ試してみてほしい。