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『学マス』1stライブ“Harmony Star DAY2”リポート。一番星たちが歌う『Our Chant』、清夏とリーリヤの新曲『ときめきエモーション』、激情の『カクシタワタシ』デュエットなど、情緒を激しく乱される、予測不可能な千秋楽に

byオクドス熊田

更新
『学マス』1stライブ“Harmony Star DAY2”リポート。一番星たちが歌う『Our Chant』、清夏とリーリヤの新曲『ときめきエモーション』、激情の『カクシタワタシ』デュエットなど、情緒を激しく乱される、予測不可能な千秋楽に
 2025年6月1日(日)、東京都・立川ステージガーデンにて『学園アイドルマスター』(以下、『学マス』)のライブ “学園アイドルマスター The 1st Period Harmony Star DAY2”が開催。

 『学マス』の1周年を彩るライブも、本公演で最終日となる。ソロにフォーカスしたコンセプトの通り、さまざまなソロ曲に始まり全体曲からも個の輝きが見られた“Spotlight Star”。Day1から予想のつかないハーモニーを響かせ、プロデューサー(※『
アイドルマスター』シリーズのファンのこと)たちを驚かせた“Harmony Star”。そんな数々の展開を見せた“初星学園の一時限目”を締めくくる本公演がどのようなものだったのか。その様子をお届けしよう。
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・出演者(※敬称略)
  • 長月あおい(花海咲季役)
  • 小鹿なお(月村手毬役)
  • 飯田ヒカル(藤田ことね役)
  • 七瀬つむぎ(有村麻央役)
  • 花岩香奈(葛城リーリヤ役)
  • 伊藤舞音(倉本千奈役)
  • 湊みや(紫雲清夏役)
  • 川村玲奈(篠澤広役)
  • 薄井友里(姫崎莉波役)
  • 松田彩音(花海佑芽役)
  • 春咲暖(秦谷美鈴役)
  • 陽高真白(十王星南役)

清夏とリーリヤの新曲『ときめきエモーション』が初披露! 星南と咲季、広と千奈など、またも数々の“ハーモニー”が生み出されたDAY2

 本公演も開演前から場内に流れる楽曲に合わせコンサートライトを振って、準備万端なプロデューサーたち。DAY1のMCで「明日もすごいことが起こる」と言われていたこともあり、どことなくソワソワしたような雰囲気を感じさせる。

 そして始まる協賛読み上げ。口々に会社名の読み上げとともに「ありがとう!」の声が飛ぶ中、唯一特別協賛のQualiArtsだけは読み上げではなく、拍手と喜び、そして感謝の声で満たされる。もはや恒例となった光景ではあるが、最終日となる本公演ではさらに大きな歓声があがっていた。

 その後は十王邦夫学園長(声:大塚明夫さん)による開演の挨拶。これまでの公演を応援してくれたプロデューサーたちへ感謝の言葉を述べていた。本公演のことを「未来への大きな一歩となる、記念すべきステージじゃ」と語っていたが、いままでのライブを見ていた筆者としても、その言葉には賛同する気持ちしかない。

 根緒亜紗里先生(声:古賀葵さん)の諸注意へ元気な挨拶を返した後、最後に学園長がひと言。「いままででいちばん輝く彼女たちを、全力で応援して楽しんでくれ!」という言葉の後に開演が告げられ、1時限目開始のチャイムが立川へ響きわたった。教室の喧騒と授業の準備をする音、そして鼓動の音――ステージに降り注ぐふたつのスポットライト、そして穏やかなOvertureとともに、本公演のキービジュアルを使用したオープニング映像がモニターへ映し出される。初星学園の1時限目、その終わりとなる千秋楽が始まった。

 ステージの開幕を飾るのはRe;IRIS! 「まずは私たちからよ!」という長月さんのひと言から、初星コミュ内で披露されたユニット楽曲
『雨上がりのアイリス』へ。絶えない笑顔とともに、美しいユニゾンとそれぞれのパフォーマンスを際立たせるフォーメーションが魅力的な1曲で、歌っている姿を見て、そして聞いていて「楽しい!」と感じられる素敵なステージになっていた。
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 Re;IRISの後は、莉波の
『clumsy trick』。特殊イントロ、そして“あの”トルソーとともに薄井さんが登場。1番のサビ前には「いっしょに歌ってくれる?」と薄井さんからの声かけがあり、会場の弟(妹)たちが大きな声で乗る。そして落ちサビではトルソーについたカメラに向かい、指でハートを描く。ラスサビでは会場中のプロデューサーたちとともに、笑顔で「かわらないの!」と熱唱。かわいいお姉さんアイドルらしい、素晴らしいステージを披露した。
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 そんなかわいい雰囲気を打ち破るよう、
『極光』の激しいイントロが流れ出す。感極まったプロデューサーの叫び声を浴びながら、割れた階段の中から堂々たる足取りで花岩さんが登場。開幕から決めた表情で入場し、その叫びに応えるように“かっこよさ”に満ちたパフォーマンスを披露。

 そして2ndシングルの楽曲ということは……当然、DAY1に引き続き2番からはデュエットでの歌唱に! 今回登場したのは麻央役の七瀬さん。登場早々に花岩さんの手を取る姿は、まるで物語の王子と姫のようだ。歌唱では花岩さんとはまた違った声質の“かっこいい”で会場を魅せ、その王子様ぶりを存分に発揮していた。お互いに手を伸ばすような振り付けから、熱狂のラスサビへ。“私は私を生きる”の歌詞も、七瀬さんが歌うとまた違うメッセージを帯びてくる。
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 そんなリーリヤの後へ続くよう、清夏の
『Tame-Lie-One-Step』のダンサブルなミュージックが響き渡る。歌うのはもちろん湊さん。本公演ではおなじみとなったサビの「Tame-Lie?」、「One-Step!」のコール&レスポンスも折りまぜながら、端から端へ、広いステージを目いっぱい使いながらパフォーマンスしていく。

 印象的だったのはCメロの歌いかたで、これまで以上に大事そうに、大切に歌っていたような感想を持った。そんな感情たっぷりのパートから、弾けるようなラスサビへ。最後のコール&レスポンスの後、湊さんからプロデューサーたちへ「ありがとう!」の声が届けられた。
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 つぎの曲への期待がはちきれんばかりの会場へ、ホーンの音が鳴り響き会場のプロデューサーたちが歓声をあげる。ステージ上でスタンドマイクとともに立つ小鹿さんの姿が照らし出され、手毬の
『Luna say maybe』が披露された。

 1番では必死さが全面に現れたかのような、2番以降は会場中を見回す余裕を見せつつも、自身の感情をより乗せる。曲が進むにつれて、手毬の成長を表現するかのようなパフォーマンスで会場を盛り上げていく。その激情を乗せた熱唱は、まさに過去最高を“証明”するような、素晴らしいステージとなっていた。
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 続くMCでは、小鹿さんが「あなたがいれは、私の翼は本物よりも高く飛べる」と涙を誘うような手毬のセリフとともに自己紹介。あのパフォーマンスを見せられた後だと、なおさら胸にうったえかけるようなものを感じてしまう。ステージには本公演で登壇する全員が上がり、それぞれが千秋楽への想いを伝えつつ挨拶を行った。

 話は楽曲のことへ。
『雨上がりのアイリス』を披露したRe;IRISの3人からは、人刺し指を立てつつ、残りの指で輪を作る(dのような感じで)音符マークを作る“『雨上がりのアイリス』ポーズ”を布教していた。

 MCが終わりに近づくころ、ふいに湊さんから、本日(6月1日)が七瀬さんの誕生日であることが告げられる。湊さんの音頭から、会場中のプロデューサーから「おめでとう!!」の言葉が。その言葉とともにコンサートライトをすぐさま紫へと変えた会場の一体感を目にして、思わず涙ぐむ七瀬さん。なんとも心が熱くなる、温かい一幕があった。

 怪しいイントロから始まったのはハロウィンのシーズン楽曲
『仮装狂騒曲』。もちろんオリジナルメンバーである小鹿さん、伊藤さん、川村さんによる歌唱だ。映える、前に出るような小鹿さんの歌唱、静かで穏やかに響く川村さんの声、そして両名を繋ぐような歌声かつ、楽しそうに踊る伊藤さんの姿。三者それぞれの魅力が詰まった“楽しさ”を感じるステージに。

 伊藤さんはステージに残り、そのまま千奈の
『日々、発見的ステップ!』を披露。激しい楽曲の後とは思えないほどの安定したパフォーマンスで、千奈らしい表現を交えつつ歌を紡いでいく。そして2番では、まるでお友だちを連れてくるような仕草で、ステージ2段目の中央へ広役の川村さんを呼び、デュエットを披露。お互いに見合いながら、そして隣り合って座りながら、ふたりが担当するアイドルの関係性が見えてくるようなパフォーマンスで会場を盛り上げる。伊藤さんの“あなたと一緒に”の感極まったような歌いかたも印象的だった。
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 そしてアイドルどうしの関係性と言えば、忘れてはいけないのがこのふたり。「私たちの、あの日の約束を!」というセリフとともに、清夏、リーリヤによる新曲
『ときめきエモーション』が披露された。

 お互いを羨み、思い合うようなエモーショナルな歌詞。そして重なるようなダンス。ステージ上での仕草やパフォーマンス、そして歌詞のひとつひとつから、ふたりが持つ関係性の複雑さが垣間見えるようだ。

 涙をぐんだような歌声で、向き合いながら歌うCメロ。そしてラスサビではお互いの距離がぐっと近づき……最後、どこか晴れやかに見える表情で、手に持っていたのはそれぞれの、白と黄緑のコンサートライト。あのインスタの投稿を思い出させるような、小道具も活かした演出で、会場中の涙を誘った。
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 そんなふたりを見守っていたかのように、ステージの上段から寮長――麻央役の七瀬さんが姿を現す。つぎなる楽曲は
『Fluorite』。緑と紫のライトが乱反射するステージで、長いポニーテールを自在に操り抜群の歌唱力を見せつつ、会場中の2階席までも目を配る、3年生の麻央らしい余裕を持ったパフォーマンス。湿度の高い空気を吹き飛ばすかのような完成度を見せ、ステージが終わるころ、会場は完全に七瀬さんの空間へと塗り替わっていた。
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 そして警報。なにごとかと騒然とする会場へ“Howling over the World”の声が響く。その声はもちろん、
『Howling over the World』の歌い出し。歓声とともに伊藤さん、薄井さん、花岩さん初心公演メンバーが姿を現し、この楽曲が持つシリアスで熱い世界観を歌いあげる。楽曲も含めて、ふわっとしたイメージの強い3人だからこそ、ここまで完璧な“かっこいい”を見せられると、そのギャップにくらっときてしまう。いままで以上にハモりの美しさがしっかりと聞こえてきたような印象もあり、“初心公演”よりも個々人の技量がさらに高まっているのを感じられた。
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 MCでは新曲である
『ときめきエモーション』の話題が。湊さんは歌が進むごとに「終わりたくない」という寂しさがあり、つい涙ぐんでしまったとのことだ。花岩さんも、お互い涙をこらえるのが必死だったと語っていた。

 話は
『極光』について。七瀬さんの駆け込んでくれたときの安心感がうれしかったと、花岩さんが笑顔で語る。小鹿さんからは『仮装狂騒曲』について、声量を出して「私が盛り上げるんだ!」という気持ちで歌ったと笑っていた。

 MCが開け、つぎの曲は千奈の
『Wonder Scale』。まるではにかむように“希望になれたらいいな”と歌う伊藤さん。その昔初心公演で「毎回違った『Wonder Scale』を見せたい」と語った言葉通り、またDAY1とは違った表現でこの曲を歌いあげる。“Spotlight Star”から新たに追加されたバトンの扱いもよりすばらしいものになっており、優雅さを感じる大きな動作が印象に残っている。伊藤さんの高い歌唱力に支えられた、卓越した表現力を存分に感じられるようなステージになっていた。
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 そして、
『Wonder Scale』の最後に閉じたはずの劇場の幕が、星南の『小さな野望』でまた開く。モニターによる演出が重なる両曲だからこそできる見せかただろう。

 曲が持つ星南の葛藤、そして進化を、陽高さんが華のある表情で歌いあげる。マイクがヘッドマイクなのでたくさんのブレス(息継ぎ)を拾ってしまうのだが、それがまた臨場感を引き立てているようにも感じられるステージだった。

 そしてこの曲も、新たに“Spotlight Star”から剣を持ってのパフォーマンスになったのだが、その姿もより様になっているように思える。ラスサビでの剣を笑顔で掲げる姿からは、陽高さんの表現力がより引き上げられていると感じられた。
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 続くは美鈴の新曲
『Superlative』。激しいビートを刻む曲調にマリアージュする、美鈴らしい柔らかな表情と歌声が気持ちいい。“いつかまた出会おう”と、目を細めるようにしながら手を振る仕草。決意したような目で“揺るがぬ思い”を歌う姿。歌詞とリンクした手指の表現もすばらしいが、なにより春咲さんの表情を使った表現が卓越していると感じられる楽曲に。
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 13曲目は、春のシーズン楽曲
『桜フォトグラフ』。柔らかなイントロとともに、ステージへ上がった長月さん、湊さん、花岩さんの3人を、観客席の全員が拍手で迎えた。

 プロデューサーが関わらなかった時空という、3人の“もしも”が描かれたシーズンイベントはまだ記憶に新しく、パフォーマンスを見ていると、そのときの感動が呼び起こされるような気持ちに。穏やかな表情で“卒業”を歌う3人を見ていると、まだ先の話であるはずの卒業式のことが脳裏によぎり、少し泣きそうになってしまう。舞い散る桜を受け止め、胸に思い出をしまうような最後の振り付けも印象的だった。
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 MCでは
『桜フォトグラフ』の話から。ゲームのライブ映像を再現した振り付けについて触れつつ、陽高さんがステージ裏で泣いていたという舞台裏でのエピソードも披露された。

 そんな陽高さんからは
『小さな野望』の話が。新たにゲーム内ライブ映像に近い振り付けを採用したことで、より星南に近づけたとうれしそうに振り返っていた。また、曲順について、『Wonder Scale』『小さな野望』の前に歌えたことを伊藤さんが喜んでおり、そんな姿を見てか、千奈の後に歌えてうれしかったと陽高さんも笑っていた。

 春咲さんからは、新曲である
『Superlative』について。「えらい緊張した」とのことで、中盤には長いロングトーン(春咲さん曰く、「どっこいロングトーン」)もあり、自身にとっては挑戦の曲だったと語る。

 そんな和やかなMCが明け、跳ねるようなイントロとともに広の
『光景』へ。ゆっくりと姿を現す川村さん。モニターに映し出される情景をバックにひらひらした衣装で踊るその姿からは、劇中において篠沢広が“女神”と呼ばれた所以も納得できるような印象を受ける。今回のパフォーマンスはこれまで以上に楽しさが伝わってくるようなものになっており、広らしい表情のさなかに見える笑顔やのびのびとした動きからは、川村さんらしい自由な魅力が溢れているように思えた。
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 曲間の静寂を割る深いブレス。“さよなら このまま”の声とともに美鈴の
『ツキノカメ』がスタート。この楽曲の特徴でもある穏やかな曲調からの転換時には、最初の柔らかさを撃ち捨てたような意志の強い瞳に。そしてセリフパート“私は、私でいたいから”からはまた笑顔で、しかし始まりの柔らかなものとは違い、今度はステージ全体を魅了するような怪しさを秘めて――先にも挙げたように、またも春咲さんの表情による魅せかたがすばらしいステージに。
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 そんな落ち着いたステージから続く激しいパーカッションの音。跳ねるような仕草で手を振る薄井さんが、莉波の
『L.U.V』を披露した。内に秘めた大きな恋心を歌うこの曲を笑顔で歌う。

 そして2番からはデュエットへ。同じように恋心を歌う楽曲
『ふわふわ』を持つ藤田ことね役の飯田さんがステージへ登場。薄井さんは大人っぽさに振り回されるお姉さんらしさとともに、飯田さんは少女らしい等身大の気持ちとともに、それぞれの“好き”を歌う。最後はセリフパートである「ねえ、明日もふたりで帰ろうね」に飯田さんが「うん!」と返し、ふたりで手をつなぎながら仲よく退場。まさかの展開に会場も沸きに沸いた。
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 続くは清夏の
『カクシタワタシ』。明るくてかわいくて強くてやさしい“最強のアイドル”を演じ続ける清夏が持つ、本音を武器にしたこの1曲を、万感の思いを込めて湊さんが歌う。

 そしてこの曲は清夏の2ndシングル楽曲。ということはもちろんデュエットも用意されており、この曲のように“感情を込めて歌う”といえば……やはりと言うべきか、登場したのは“初星学園の歌姫”こと月村手毬役の小鹿さん。お互いの動きを交差させるようなフォーメーションダンスとともに、ふたりの激情で会場を埋め尽くす。

 しゃがみ込んで“憧れた白い花”について歌う湊さんに手を差し出し、小鹿さんがすっと立たせる姿や、曲の終わりに湊さんが小鹿さんの頭を撫でるようなポーズを見せるなど、歌声だけじゃない関係性の見せかたもあり、会場はまたも沸く。
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 続くは元気いっぱいな佑芽の
『The Rolling Riceball』! 難しい曲を安定して歌う松田さんの実力に関しては言わずもがな、本公演ではさらにパワーアップしたプロデューサーたちのコールも目を引く。“もっと! そうもっと!”の声に応えるよう、さらに音圧を増すプロデューサーたちの声。ステージ上の松田さんを応援するよう、佑芽らしいおにぎりの形(三角形)にしたオレンジのコンサートライトも目立っていた。

 あと、公演を経るたびに松田さんが間奏で食べるおにぎりが大きくなっているような気がする。このままステージを続けていくとどれぐらいの大きさになるのか、これからも注目していきたい。
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 雅楽のような、艶やかさを感じるイントロから披露されたのは、初春のシーズン楽曲
『雪解けに』。オリジナルメンバーである小鹿さん、七瀬さん、伊藤さんが、それぞれ手に扇子を持ちステージに登壇。手首の動き、歌唱の雰囲気ともに、まさに“雅”と呼ぶほかないパフォーマンスを披露した。こぶしのような表現など、トップクラスの歌唱力を持つ3人だからこそできる、和の表現満載の歌唱で楽曲を締めくくった。

 ……と、その後立ち上がる時にちょっと転びそうになる小鹿さん。ふたりがフォローしつつ、つぎはMCへ。
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 ここではデュエットに関することが中心のMCとなった。
『L.U.V』の最後、手をつなぎながら帰るシーンは、飯田さんからの提案だったことなどが語られた。
 『日々、発見的ステップ!』の話になると、松田さんが「わたしも入りたかった!」と悔しそうな声で語る。わたしもあの振り付けを踊りたいという話になり、急遽ステージ上で川村さんと松田さんが動きをあわせて踊り出す。そしてなぜか薄井さんもともに踊る。3人が踊りながら、そのあいだで飯田さんが『日々、発見的ステップ!』の感想をひたすら語るという奇妙な絵面に、思わず会場からも笑いの声があふれていた。

 ふわっとしたMCの後は、星南の
『Our Chant』が。初星学園にいるアイドルたちへ届ける歌である本曲を、自身に満ち溢れたような表情で陽高さんが高らかに歌う。

 そしてデュエットの相手は……“新入生首席”であり、とある世界線では新たな“一番星”である花海咲季役、長月あおいさん。まさかの
『Our Chant』のゲーム内MVでも象徴的な“旗”を持っての登場。旗を陽高さんへ渡し、長月さんはラップパートを担当。“あなたが女神? 私と同じ? 笑わすな”と、激しいリリックを刻む。

 そしてすごかったのが曲の最後。ラスサビでは陽高さんがステージの上段で旗を振り回しながら“叫べ!”と、熱唱。たとえ有望な新入生の前だろうと決して霞まない、一番星の輝きを初星学園の“プロデューサー科”へも示してみせた。
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 「さあ、今度はこっちの番よ! あの輝きを、越えてやろうじゃない!」と、長月さんがそのままステージに残り、
『Fighting My Way』にこめられた咲季の不屈を歌う。全体曲を除けば、もっとも歌われた曲であるこの曲を、さらなる完成度で歌いあげていく

 この“The 1st Period”ではここまでなかった「みんなの声聞かせてー!」からの“Ram pam pam para pum pum pa”コールも! 最後は会心の表情で、拳を突き上げ締めくくった。
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 咲季が不屈を歌ったつぎは、リーリヤの諦めない心を歌う
『白線』へ。“桜フォトグラフ”では師弟関係だったふたりの曲が連続する流れに、思わず熱い思いがこみ上げてしまう。今回の公演で印象的だった“白線ライト”からのラスサビの盛り上がり、そして最高の想いを込めた「愛しているよ!」の声を受け、盛大な歓声をあげるプロデューサーたちも印象的なステージに。
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 続いてはことねの
『世界一可愛い私』。さきほど大声を出したことなどまるで関係がないかのように、現地のプロデューサーたちが一心に「かわいい!」の声をあげる。ステージの端へと歩き回り、上階にある席へも愛を歌う飯田さん。MVを再現する両腕でバツをつくってジャンプする振りつけ、「みんな、ことねのこと好きー!?」の呼びかけもあり、会場のボルテージはマックスに。最後は息を切らしながらも、会場全体からもらったパワーをそのまま送り返すような、すばらしいステージが展開された。
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 Begraziaの3人がステージへ上がり、スポットライトに照らされる。セリフとともに始まる
『Star-mine』。“一瞬の欠片”の重なりを歌う、花火のように鮮烈な一曲が立川を包む。落ち着いたしっとりとした曲調と激しい曲調、そしてラップパートと目まぐるしく展開する楽曲を、それぞれ違った魅力を持つ3人によるマリアージュで歌う。星南が見出したふたりを見守るような、陽高さんの立ち位置と振り付けも印象的。
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 激しい花火のあがったステージに、潮騒の音が鳴り響く。“サマーマ!”の声ととともに送られるのは、夏のシーズン楽曲
『キミとセミブルー』。歌唱メンバーは七瀬さん、湊さん、薄井さんの3名。とにかく明るい、夏への希望と楽しさで満ち溢れた楽曲を、会場一体となって歌う。また季節が一巡して、この曲が似合う季節になってきたのもどこか感慨深い思いがある。
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 熱冷めやらぬ会場へ響くピアノの旋律。モニターに
『標』の文字が記されると、初星コミュの主役であったRe;IRISとBegraziaの面々がステージへ登壇。サビでは残りのメンバーも合流し、高らかに校歌を歌いあげる。陽高さんはマイクを観客席に向け、公演に参加しているプロデューサー科生徒の声を拾うような動きをしていた。

 そんな陽高さんは、千秋楽となる本公演ソロパートも担当。技術的なうまさの中に、確かな思いを感じられるような、“初星学園の頂点が歌う校歌”としての在りかたを存分に見せつけられたような気分になった。
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 そしてMCへ。印象深かったのは、
『雪解けに』の持っていた扇子について。伊藤さんは左利きのため、右手で扇子を持って行う振りつけがたいへんだったのだという。日常生活で右手を使いながら、なんとか慣れていったと語りながらも、3人で作り上げたステージのことを誇らしげに語っていた。

 そして最後の1曲だと発表があると、当然会場から「いまきたばっかりー!」の声が。伊藤さんから「みなさま、ともにお願いいたします!」というフリがあり、キャスト全員での「嘘つきー!」。恒例の流れを披露して、アンコール前最後の曲
『初』へ。

 この
『初』は設定上“新入生の課題曲”とのことだが、12人全員が揃ったことで、改めてその意味がよくわかったような気がした。それぞれのアイドルらしい表情と歌唱、バラバラの衣装ながらも、動きがぴったり揃っているのがとてもその設定を感じさせる。自由に歌う曲ではないけれど、それぞれの“らしさ”とともに歌えるような。そういうよさがステージから伝わってきた。

 歌いわけも印象的で、“IDOLMASTER”の頭文字を使った落ちサビの歌詞は、Re;IRISとBegraziaがそれぞれ担当。初星コミュからの物語性を感じられる部分となっていた。

 
『初』を終えた12人は、会場中に「ありがとうございました!」の声を届け退場。その背中に大勢からの「ありがとう!」が送られた。
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 アンコールに代わり、学園長からの挨拶が。彼からも告げられた「ありがとう」の声に、思わず涙ぐんでしまったのは筆者だけではないはず。そしてあさり先生からのお知らせへ。各種コラボやグッズ案内、そして本公演のBlu-ray販売などが告知された。

 そのほか、国立代々木競技場第一体育館でのイベント“クラス対抗初星大運動会”が9月20日、21日に開催されることも発表。出演者の中には雨夜燕役の天音ゆかりさん、真城優役の村田綾香さんも出演予定とのことで、さらなる楽しみが広がる。
 そして待望の、STEP3の続報も。最初に実装されるのは、なんと清夏! 彼女の成長を振り返るようなSTEP2までの物語、そして「昔の私みたいな子を勇気づけられるような、そんなアイドルになりたい」という言葉とともに披露された新曲で、会場のPっち(※プロデューサー)が大きな声をあげる。続報は6月17日の生放送で公開予定とのことだ。
 そんな熱狂の告知が終わり、改めてライブへ。アンコール1曲目はバレンタインのシーズン楽曲『ハッピーミルフィーユ』。川村さん、薄井さん、陽高さんによる歌唱で、恋する人への想いと葛藤、そして甘い勇気が歌われる。これまでの公演から、それぞれのセリフパートにも変化が。「うまくできた……はずよ」とSSRカードのようなポーズで手渡す陽高さん、そしてあふれ出す思いを伝えるように「これ、本気のやつだから!」と必死そうな表情でチョコを手渡す薄井さんなど、それぞれのアイドルらしいバレンタインの様子が微笑ましいステージに。
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 アンコール2曲目は
『がむしゃらに行こう!』。わちゃわちゃ感満載の楽曲を、12人でとにかく楽しく歌いあげる。ラララの声に合わせて色とりどりのペンライトを振る観客席の姿も印象的。ワンフレーズだけのソロパートも多く、とくに“高くジャンプジャンプ!”を伊藤さんと松田さん、そして飯田さんが歌っていたのがとても“らしさ”があった。テンションの上がりすぎた小鹿さんを収めるように、春咲さんが頭を撫でるという姿もあり、振り付け、そして歌いわけともにとても賑やかな歌唱になっていた。
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 最後の挨拶では、The 1st Periodを駆け抜けた感想が述べられた。

 泣きそうになりながら、星南になれたことをうれしそうに語る陽高さん。これからも上がっていく期待に、歩いたり、走ったりしながら答えていくと述べた春咲さん。ライブが楽しくて、幸せで、“アイドルが好きになる”佑芽の気持ちもわかったと語った松田さんは、本日が佑芽実装の日だったこともあわせて、6月1日が忘れられない日になったとのこと。泣きながら述べられた感謝の言葉に、会場から大きな拍手とともに「ありがとう」の声が届けられた。

 
『clumsy trick』の、あの演出ができたことを喜びつつ、各方面へ感謝の言葉を届ける薄井さん。今回の新たなことに挑戦した不安を語りつつも、「広ちゃんならこういうとき楽しむんじゃないか」と思い、ライブを楽しみつつ“自分の中の広”に気づいた川村さん。

 続いて湊さんが「みんな! 清夏のSTEP3が発表されたぞー!」とうれしそうに叫ぶ。ライブが終わることを悲しんでいたがSTEP3を受けたPっちたちの歓声を受け、これからを楽しむ気持ちになれた、前を向けたと笑っていた。

 その後は伊藤さんが、“千奈ちゃんならどうするか”を考えて立つことで、ステージへの不安を消していたと語る。そして本ライブを通じ、プロデューサーたちが見せてくれた景色への感謝を送った。

 花岩さんは、まず全体へ感謝の言葉を述べつつ、今回のライブを振り返る。最後の“愛しているよ!”は、会場中、そして世界中で配信を見ているプロデューサーに届けるため、いままででいちばん長く叫んだと、笑っていた。

 涙ながらに挨拶をする七瀬さん。泣きすぎて言いたいことが言葉にできないとしつつも、丁寧な言葉で感謝を紡いでいく。そして最後は、麻央らしいかっこよさをまとった声で、会場中に感謝の言葉を届けていた。

 飯田さんはこれまでの練習を振り返りつつ、一瞬だったステージを思い返していた。ミスをしても誰も責めることなく、いっぱいフォローしてくれる『学マス』のメンバーたち、そしてサポートする関係者の方々へ感謝を告げる。2周年目への楽しみを語りつつ、最後はことねのように「これからもプロデュース、よろしくお願いします!」という言葉で締めた。

 そして小鹿さんは、イヤリング情報から。左耳に垂れた髪を上げると、そこにはなんと……綺麗に、何もついていない耳たぶが。どこかの曲で落とした後に見つかったとのことだが、その後は「危ないから」ということでイヤリング禁止令が出されたとのこと。その後に礼儀正しい謝罪もあり、まるで謝罪会見のような挨拶に会場から笑いが。

 最後は長月さんによる挨拶。これまでの1年を振り返りつつ、このステージを絶対に忘れないと言葉を残した。『
アイマス』20周年であることにも触れ、これからもキャストの一員としてがんばっていくこと、そして応援を続けるプロデューサーたちへの感謝を述べた。

 そして最後の曲フリ。「今日いちばんの声、聞かせてくれますか?」から、
『Campus mode!!』へ。別れの涙を乾かすような、明るい曲が会場を包み込む。繋がれてきたバトンを渡す振り付けは、この1年の盛り上がりを繋いできた各公演、そして『学マス』のさまざまな施策を思い返すよう。“まだまだ伸びしろあります!”と、これからに続く無限大の成長を歌うこの曲は、1周年のライブの終わり……一時限目が終わり、これからも続いていくであろう初星学園の生活にふさわしい楽曲となっていた。
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 「これからもアイマスですよ! アイマス!」の挨拶。そして会場の各席と配信カメラへとファンサを送る12人。手を振りながら、跳ねながら、会場を見渡しながら……それぞれが思い思いの形で感謝を送る。

 「それでは改めまして」……のひと言で完全にフリーズする長月さん。なんだか“初”ツアーを思い出すような流れに、思わず会場からも笑いが。無事挨拶を終え、最後は退場。最後に飯田さんが「大好きでーす!」と残すと、会場から歓声があがった。

 最後は十王学園長による締めの挨拶。「応援も最高じゃったぞ!」と、プロデューサーたちを褒めつつ、アイドルたちの成長を喜ぶ。そしてあさり先生、十王学園長の音頭による一丁締め。これからの彼女たちが大きく花開くことを願っての、「パンッ!」という手を打ち合わせる音が響き、本公演の終わりを告げた。

 こうして無事、初星学園の1時限目は終了。プロデューサーの情緒的な話をすれば無事かどうかは定かではないが、ともかく最高の公演であったことは間違いない。『学マス』のライブは“初”ツアーのころから「なにをしてくるかわからない」という感じではあったが、今回はその真骨頂とも言えるかもしれない。曲数が増えたこともあって、本当に最後まで予想の付かないライブだった。

 つぎのイベントは9月20日。どういった内容になるかは不明だが、“なにをしてくるかわからない”なりに、いろいろ予想を立てつつ、その日を心待ちにしたいと思う。

“学園アイドルマスター The 1st Period Harmony Star DAY2”セットリスト(敬称略)

  • 1. 雨上がりのアイリス(Re;IRIS:長月あおい、小鹿なお、飯田ヒカル)
  • 2. clumsy trick(薄井友里)
  • 3. 極光(花岩香奈、七瀬つむぎ)
  • 4. Tame-Lie-One-Step(湊みや)
  • 5. Luna say maybe(小鹿なお)
  • MC
  • 6. 仮装狂騒曲(小鹿なお、伊藤舞音、川村玲奈)
  • 7. 日々、発見的ステップ!(伊藤舞音、川村玲奈)
  • 8. ときめきエモーション(湊みや、花岩香奈)
  • 9. Fluorite(七瀬つむぎ)
  • 10. Howling over the World(花岩香奈、伊藤舞音、薄井友里)
  • 11. Wonder Scale(伊藤舞音)
  • 12. 小さな野望(陽高真白)
  • 13. Superlative(春咲暖)
  • 14.桜フォトグラフ(長月あおい、湊みや、花岩香奈)
  • MC
  • 15. 光景(川村玲奈)
  • 16. ツキノカメ(春咲暖)
  • 17. L.U.V(薄井友里、飯田ヒカル)
  • 18. カクシタワタシ(湊みや、小鹿なお)
  • 19. The Rolling Riceball(松田彩音)
  • 20. 雪解けに(小鹿なお、伊藤舞音、七瀬つむぎ)
  • MC
  • 21. Our Chant(陽高真白、長月あおい)
  • 22. Fighting My Way(長月あおい)
  • 23. 白線(花岩香奈)
  • 24. 世界一可愛い私(飯田ヒカル)
  • 25. Star-mine(Begrazia:松田彩音、春咲暖、陽高真白)
  • 26. キミとセミブルー(七瀬つむぎ、湊みや、薄井友里)
  • 27. 標(初星学園)
  • 27. 初(初星学園)
  • MC
  • EN1. ハッピーミルフィーユ(陽高真白、薄井友里、川村玲奈)
  • EN2. がむしゃらに行こう!(初星学園)
  • EN3. Campus mode!! (初星学園)
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