




- 松村秀明/指揮者
- 東野美紀/スペシャルゲスト
- 山本和哉/演出
- 庄司燦/編曲
- 湖東ひとみ/編曲
- グランドフィルハーモニック東京/管弦楽
【幻想水滸伝I】ソウルイーターの紋章を受け継いだぼっちゃんの過酷な人生を音楽と映像で振り返る

主人公の父であり、赤月帝国の帝国五将軍である“百戦百勝のテオ・マクドール”で構成されたパートがあるところも、ニクい構成ですよね。選曲も素晴らしいです。
楽曲は来場者が手拍子で参加したグレッグミンスターの『美しき黄金の都』、冒険に出かける気分を高揚させるフィールド曲の『大草原の小さなキャラ』など明るいものがありますが、非業の死を遂げる人物が多い物語だけに『悲しみのテーマ』や『失われた日々』など、涙を誘うようなシリアスめな楽曲が多く使われていたなと、あらためてコンサートを通して実感しました。





当時は攻略関連の知識がなく、何度も仲間を死なせてしまったので、ある意味トラウマな曲でもありますが、オーケストラの演奏ではトランペットで高揚感を煽るようなフレーズがホールによく響き、「戦意高揚にピッタリな曲だな」と印象が変わって、好きな曲になりました。

【幻想水滸伝I】グレミオのシチューやオデッサとの別れ…壮大なネタバレも含めて、思い出に残る名場面もすごかった!

リマスター版で遊びなおした時にも感じましたが、主人公が親友のテッドから“27の真の紋章”のひとつである“生と死を司る紋章”ことソウルイーターの紋章を託される場面なども、発売当時と違って『幻想水滸伝IV』を遊んだ後に見直すと、いろいろと思うところが増えたりしますし、名場面をあらためて見直すことって本当に大事ですよね。



そしてもちろん、あの条件を満たして108星がそろうハッピーなルートも映像で追体験させてくれるという神演出。このあたりは、ネタバレどんとこいの濃いファンが集うであろうオーケストラコンサートならではの出し惜しみのない非常によい演出で、とても効果的だったと思います。
【幻想水滸伝 STAR LEAP】リリース前の新作楽曲を新規映像とともにメドレーで紡ぐ


タイトル発表時に中村氏が語っていたアジアの平原を駆け抜ける馬の足音を彷彿させるリズム感、オリエンタルな空気感など、メロディラインがはっきり聴こえるオーケストラサウンドだからこその味わい深さがありました。


和中華風な衣装に身を包んだ彼女たちを象徴するかのように楽曲も中華属性が強く、全体的ににぎやかで明るくノリのいいメロディでした。この楽章では登場イベントに使われるであろうテーマ曲的なものやバトル時の専用曲らしきものなど、複数の曲が演奏されているようでした。ランラン、リンリン、テンテン、めっちゃ優遇されているような!? かなりの重要キャラになるようですね。


また、グレッグミンスターのように原作に登場する街の楽曲は、原曲のイメージをガラッと変えるアレンジがなされており、実際のゲームで訪れるのが楽しみになりましたね。


なお、演奏中に上映された映像では先述したランラン、リンリン、テンテンが仲間に加わることや、戦争イベントがリアルタイムストラテジー風になっているように見えることなど、初出しの情報を確認することもできました。



作曲者の東野美紀氏がピアノソロで贈る、『幻想水滸伝II』屈指の人気曲『月夜のテーマ』

【幻想水滸伝II】ふたつの紋章に運命を左右された幼なじみたちが選んだ道を2本のヴァイオリン演奏で表現

第三部ではそんな長大な物語が、プロローグからトゥルーエンドまで全7楽章にわけて演奏されました。映し出された映像もプレイした人なら納得のシーンが切り出されており、オーケストラ演奏の没入感をより後押ししていました。



”第2曲:過ぎた日々”は、フリックとビクトールに助けられた主人公とジョウイの旅立ちから、輝く盾の紋章と黒き刃の紋章をその身に宿し、ハイランド軍と対峙していくシーンまでをカバー。
全体的にガッツリとアレンジを効かせるのではなく、原曲とともに思い出を振り返るような構成になっているなという印象でした。とくにミューズで捕らわれて牢の中で満月を見上げるシーンで流れる『月夜のテーマ』は、リマスター版での月夜の表現が見事で、音楽との調和がとれていてものすごくよかったんですよね。ここはオーケストラ演奏で聴くのが楽しみだっただけに、期待通りの1曲でした。

このパートのタイトルはジョウイですが、個人的にはRPG史上でも強烈な敵キャラとして名を残すルカ・ブライトの出番も多め。主に彼の登場シーンで使われる『緊迫』は、『幻想水滸伝II』で忘れられない1曲だなとあらためて実感しました。曲名通りに緊張感を煽るメロディで、この曲を聴くだけでルカの高笑いと狂気の笑みが思い出される人も多いのでは?

主人公の宿星の名がつけられた“第4曲:天魁星”。楽曲的にはフィールドや通常バトル、戦争イベント、強敵であるルカ・ブライトとの戦闘などが組み込まれています。「いろいろあったよな」と感慨深いシーンの映像との相乗効果が素晴らしかったです。なかでもルカに引導を渡すシーンで流れる『追いつめる』『Mad Luca』『邪悪なる者』の3曲は、物語の大きな山場を盛り立てた名曲だとあらためて感じましたね。

“第5曲:黒き刃の紋章”では解放軍と帝国軍という異なる立場に立った主人公とジョウイが再会し、戻れない道をたどるまでのエピソードをカバー。なかでもゴルドー戦後に起こるナナミとの別れで流れる『悲しみのレクイエム』は、『幻想水滸伝I』のエンディングで流れる『EQUIEM』がアレンジされたバージョンで、主人公の悲痛な叫びを代弁するかのような音色に涙が……。

そのなかで期待以上にしびれたのは、『悲しみのレクイエム』のフレーズが使用されたラスボス戦バトル曲の『銀狼』です。『悲しみのレクイエム』以外にも『勝利への意欲』『幻想の世界へ』などのフレーズが使われており、ものすごく聴きごたえがありました。



アンコールでは『幻想水滸伝II』で屈指の人気楽曲を特別演出で2曲演奏

原曲よりもハードロックに寄せた曲調で、会場のボルテージも一気にMAXへ!

東野美紀氏らによるピアノ連弾でしっとりと聴かせる形でスタートした楽曲は、中盤でオーケストラの管楽器が前に出て力強く音を奏で、再びピアノ連弾で余韻を残しながら締める演出が心に染みわたりました。
3タイトル分の楽曲が演奏されるだけあって公演時間は約4時間半という長丁場でしたが、オーケストラらしい重厚な音色だけでなく、しっとりと聴かせるピアノ楽曲やハードロック的な攻めた楽曲などバラエティに富んだセットリストで、気づけば「もう終演!?」と驚くほどの没入感が味わえた本コンサート。
終幕時は会場を埋め尽くしたファンから惜しみない拍手が贈られ、公演に対する満足度の高さがうかがえました。
以降のタイトルにフォーカスしたコンサートもいつか実現するといいなと想いを馳せながら、本レポートを締めくくりたいと思います。
なお、オンラインショップでは演奏楽曲の解説や『幻想水滸伝 STAR LEAP』制作陣へのスペシャルインタビューを収録した公演パンフレット、イベントビジュアルを使用したグッズなどが販売中です。パンフレットはファングッズとしても価値が高い内容なので、来場できなかった方もぜひ手に入れてほしいです。

“Symphonic Poem from 幻想水滸伝 Remaster”セットリスト
第一部 連作交響詩「門の紋章戦争」
- 諸行無常の響き
- 王宮の調べ
- 帝国よ永遠に
- 美しき黄金の都
- メインテーマアレンジ~ギター編
- 飛べ!ブラック
- 黒い森
- 最強の敵
- 感動のテーマ
- 大草原の小さなキャラ
- 遥かなる山
- 魔物たちとの対決
- ロックロックランド
- 緊迫のテーマ~アンサンブル編
- 悲しみのテーマ~アンサンブル編
- 神秘の森
- 絶望のテーマ
- 激突!
- Gate
- 一触即発
- ひとときのやすらぎ
- ナルシーのテーマ
- ゴージャス・スカーレティシア
- 悲しみのテーマ~ギター編
- ここだけの話
- 緊迫のテーマ~アンサンブル編
- 一触即発
- 踊る少女
- 緊迫のテーマ~アンサンブル編
- 一触即発
- 悲しみのテーマ~ギター編
- 集いし戦士たち
- 緊迫のテーマ~インパクト編
- パッサカリア
- 蒼い海、青い空
- 失われた日々
- メインテーマアレンジ~ギター編
- Penpe
- 緊迫のテーマ~インパクト編
- 彼方の星
- 悲しみのテーマ~アンサンブル編
- 出陣のテーマ
- 感動のテーマ
- 幻想の世界へ
- 最強の敵
- 緊迫のテーマ~Tama-dator
- Avertuneiro Antes Lance Mao~戦いは終わった~
第二部 『幻想水滸伝 STAR LEAP』より
- 第1楽章:カンパニュラ オーケストラアレンジVer.
- 第2楽章:本拠地の里
- 第3楽章:三華繚乱!乱凛天
- 第4楽章:街の音楽 ~昼夜の移ろい~
- 第5楽章:未だ見ぬ冒険への指標 ~フィールド音楽&バトル音楽メドレー~
- 『幻想水滸伝II』より月夜のテーマ ~Symphonic Poem from 幻想水滸伝 Special Arrange~ Piano Solo:東野美紀
第三部 連作交響詩「デュナン統一戦争」
- オープニングBGM
- 敵襲
- 勝利への意欲
- 回想
- 働かざる者食うべからず
- 冒険の旅
- 強敵出現
- 郷愁
- 救出
- 過ぎた日々
- ニンジン、食べるかい?
- あの丘に登ろう
- 月夜のテーマ
- 彼方の星
- 囚われた街
- 母への祈り
- 邪悪なる者
- 光のない戦場
- 生け贄の祝祭
- 緊迫
- 戦争
- 儀式
- 王者の行進
- もっと遠くへ
- さらに栄えし美しき黄金の都
- 魔物たちとの対決ふたたび
- 作戦
- 光のない戦場
- 追いつめる
- Mad Luca
- 邪悪なる者
- 回想~ストリングスバージョン~
- 怒りの鉄拳
- 悲しみのレクイエム
- 迷宮~PENPE2
- 強敵出現
- 対決の時
- 銀狼
- La passione commuove la storia ~情熱は歴史を動かす~
- Chant~あなたと出会い生をうけ、あなたを失い死を知った~
- 彼方の星
- エンディングマーチ ~我らは常にいつならん(108人のその後)~Coda
- 勝利
【幻想水滸伝II】Encore
- Gothic Neclord
- Orizzonte





















